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H. Tarkunの書斎

本物の書斎を持てないサラリーマンが、読んだ本のまとめや日々考えることなどを綴ります。

英語

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『非ネイティブの英語術』

今週の週刊東洋経済の特集は『非ネイティブの英語術』だったので、思わず買ってしまいました。

若者の高失業率、グローバル化、一部企業での英語「公用語」化など、英語に対する興味が一層高まっているなか、時宜を得た特集ですね。

英語に興味を持ち、仕事でも少なからず英語に接している身として、パラパラと読んでみた感想を簡単に書いてみたいと思います。

まず、賛成できる点としては、ブロークンでもいいから思い切って話そうというところ。グロービッシュのことは知りませんでしたが、完璧でなくてもとにかく英語を使うということは、間違いなく必要なことと思います。もちろん場面にもよるでしょうが、恥をかくくらいの方が、その後の上達にプラスになります。自分の経験でも、うまく通じずに落ち込んだ後、その反省から調べたことはなかなか忘れない気がします。それに、意外と通じたりすると、その嬉しさがさらに意欲を高めてくれます。ただ、日本国内でなかなか英語を話す機会がないのは大問題ですが。。

また、英語はコミュニケーションの手段にすぎないので、英語そのものにこだわりすぎるよりは、伝える中身が重要ということも全面的に賛成です。

賛成できないなと思うのは、発音や文法にこだわるなという点。もちろん、程度問題で、こだわりすぎるのは良くないと思いますし、そういう意図で書かれているとは思います。が、発音や文法はどうでもいいんだと思ってしまうと、到達点が低くなってしまうと思うんですよね。せっかく勉強するなら最初からそういう考えではもったいないと思います。

例えば、昔、ネイティブスピーカーに"L"と"R"について話したところ、彼らにとっては全く違う音だそうです。似てもいないと。もちろん、文脈で補ってくれるので、間違っても通じるケースの方が多いと思いますが、我々の思っているほど似ている訳ではないので、やはりできるだけ正確に覚え、発音する努力をしないと、思わぬ誤解が出てくるかもしれません。

あと、ノンネイティブがネイティブと話すときは問題なくても、ノンネイティブ同士で会話すると結構苦労するという問題は意外と盲点だと思います。いわゆる訛り方が違うと全く理解不能のこともあります(個人的にはロシア訛りが苦手です)し、ネイティブであれば文脈や想像で補ってくれるような所も、ノンネイティブ同士ではなかなか伝わりません。というか、伝わっていないことに気づかないまま、なんとなく会話を終えるということもしばしばです。

ノンネイティブだからブロークンでいいというのは、あくまで、相手との相互理解に依存するのであって、やはり「適当」であってはいけないと思います。

ありきたりですが、英語学習に王道なし、習うより慣れろの精神で、少しずつ積み重ねていくしかないかもしれませんね。
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英語の冠詞

日本人にとって、冠詞は英語学習の最も高いハードルの一つだと思います。かくいう私も、何でここは"the"が付くんだ、何でこの場合は何も付かないんだなどと”苦悩”することもしばしばでした。

そこで、15年ほど前に出会ったのが、マーク・ピーターセン氏による『日本人の英語 (岩波新書)』という本でした。(最近本屋で結構フィーチャーされているようですね。)

この本は、英語ネイティブであるピーターセン氏が、日本人が持つ英語に対する考えを180度変えてくれる快作です。(加えて、彼の日本語能力にも驚かせます。)

「a は名詞に付くアクセサリーではない」というセクションで、まずハッとさせられます。曰く、

I ate chicken. (私は鶏肉を食べた)
I ate a chicken. (私は鶏を丸ごと1匹食べた)

と、aが付くと付かないとでは全く違う意味になると。つまり、aを始めとする冠詞は名詞の飾りではなく、続く名詞のコンテクスト(概念的なのか、形あるものなのか、既知のものなのか)を決めるもので、名詞を口に出す前にすでに頭の中で選択は済んでいると。

私にとって、これは目から鱗でした。英語教育のご多分に漏れず、名詞が数えられるかどうかが先に来てから冠詞を決めるという発想だった私の誤りを指摘してくれたのです。

それから、仕事のメール、会話、雑誌などでは、かなり意識して冠詞に対する感覚を磨くようにしており、自分ではかなり上達したのかなと自画自賛しています。(^_^)

もちろんいくら勉強してもネイティブになることは不可能です。また、冠詞を間違えたくらいで通じなくなるケースは稀なので、そこまでする必要あるの?というのは当然の疑問だと思います。

しかし、少しでも細かいニュアンスを伝えたり、状況を正確に理解することは決して無駄ではなく、必ず英語でのコミニュケーションのレベルアップに役立つと信じて、日々精進しています。

という訳で、最近ちょっとマニアックな本を買って勉強しています。

『わかりやすい英語冠詞講義
』 石田 秀雄

 
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英語学習の転機

学生時代から英語は好きな方でした。しかしそれは学校英語の域を出るものではありませんでした。また、海外留学にも憧れず、単に科目としての英語を勉強するのみ。NHKのラジオ講座を聞いていて、会話なども学んでいましたが実際に活用する場面はほとんどありませんでした。

しかし、興味があることを続けていると役立つ時が来るものです。某外資系IT企業に就職して5年目頃から、海外の取引先との接点が出てきたのです。

ある日、その後の英語に対する考え方を変える出来事がありました。

取引先のアメリカ人が来日していた際、ネイティブと話す喜びに興奮気味の私は、今考えるととても変な質問をしたのです。

「3単現のsはどうして付くの?」

相手は少し戸惑いながら少しの間考えて、

「そういえば確かに付けるね。気付かなかったよ。単にそれが自然だからじゃないかな。」

その至極当たり前な答えは、私の中で何かの反応を起こしました。ネイティブが話すから、それ以外の理由はないと。

文法主体の学習では何かルールがあるという前提で学びますし、それを否定はしませんが、実際の言葉はルールが先にあるわけではなく、どちらかというと後付けではないでしょうか。

それともう一つ感じたのは、そもそも別の言語には、1対1で厳密に対応する単語などないということです。たとえ appleでも語感も含めて「りんご」と全く同じではないと思います。

「飲む」はdrinkだけど、なぜ、薬を飲む場合は、take a medicine なのか。それは、drink = 飲む ではないからです。

その後、できるだけ多くの英文に接し「感覚」を磨くことに、私の英語学習のテーマが移っていき、今現在、その転換が良い結果をもたらしていると実感しています。
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プロフィール

H. Tarkun

40代に差し掛かったばかりの普通のサラリーマンです。lifelongstdy というIDには、いつまでも学び続ける気持ちを持ちたいという願望を込めてます。

最近では経済、金融、IT、英語、科学、哲学あたりが気になります。また株式、225オプションなど投資も嗜んでいます。

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