packn01「英語でしゃべらナイト」をはじめ、多方面で活躍する漫才コンビ「パックンマックン」のパックンは、2児のパパでもあります。子育てが楽しくてしょうがないというパックンに、子育てについて伺いました。


―いつから子育てに目覚めたんですか?
35歳まで思春期で、ホルモンバランスが悪くて落ち着きがなかったんだよね。 36歳で子どもが生まれて、冷静に良いパパを目指そうと思うように変わったかな。
思春期だと女性が好きだったり、超セレブや大スターになりたかったりして落ち着かない。
でもホルモンのバランスがとれるようになった今だからこそ、子育てを楽しめるのかもしれないね。
家族を犠牲にしてまでは仕事をしたくないと思えるのも歳のおかげだね。30歳で子どもを産んでいたら仕事に必死すぎて良いパパにはなっていないと思う。


―育児で自分が変わったことはありますか?
すごく泣くようになった。保育園の発表会があって、自分の子どもは少ししか演技をやってないんだけどすごく泣いた。
他人の子どもでも、5歳くらいの子がピアニカを吹いてるのを見て泣けた。全く自分と関係ないのに!感動するんですよ、子どもってすげぇなーって。生まれたときは本当に2~3時間ほったらかすだけで死んでしまうのに。その後ちょっと栄養を与え続けているだけで、植物みたいに成長するんですよ。すごいよね。


―毎日よく泣かれるのですか?
親の特権は、毎日感動できることなんですよ。
仕事で感動することは多々あるんだけど、子どもを見て感動するのは違う種類の感激です。
例えば昨日だったら、娘が猫を指して「CAT」って言ったのに号泣したね。「えーCATって言ったすげー!」って。
あと、息子が最近一人でトイレ行けるようになってそれも感動的なんだけど、昨日も「見て見てー」流してないうんちを見せてくれたんですよ。それで、「バナナプープー」って言うんですよ。うんちを指差して。それでまた「息子がバナナプープーできるようになったー!」って感動して号泣したんです。
はい。親バカですけど、それがなにか?

―なんでもありですね
なんでもアリ。だって、オムツを3年近くずっと換えているんですよ?お尻も拭いているんですよ、僕が。それが自分でトイレができるようになったって、もう感動するしかないでしょう。


―お子さんが小さい時から育児に積極的に参加しているんですか?
僕、「パパも手伝っているんですね」って言われるのはすごくむかつくんですよ。
「手伝ってねぇよ!やってるから!」って。2人でやっているのであって、どっちか一方がやることじゃないし。家事だって週によっては僕の方が多いんですよ。朝は息子に合わせて5時半に起きて、2人で3時間過ごして、やっとお母さんと娘が起きるわけ。
息子のご飯つくって、一緒に遊んだり、散歩行ったり公園行ったり、ちょっとエネルギーを消耗させてから保育園に連れて行ったり。その間家事もやってるという。


―パワフルですね
36歳で子どもが生まれたから、その時点で僕の人生は残り半分もないんですよ。日本人は長生きするけど、アメリカ人は60歳ちょっとで死にますから!
なので、一生懸命育児ができるのは本当に限られた数年なんだよね。だから全力投球でやらないともったいないですよ。毎日がもう決勝戦です。


―いきなり決勝戦なんですか?!
そう、もう一回しかトライが無いんですよ。まぁ失敗しても良いように2人作ったんですけど!1人目が試作で、2人目が本作と考えてたんだけど、せっかくだから2人とも一生懸命育てていますよ。


―1人目は大変でしたか?
確かに大変です。でも、僕の曾おばあちゃんは女手ひとつで11人育てたんですよ。しかも大恐慌の中で。家業やりながらですよ?でみんなすごく真っ直ぐに育ったし、家族めっちゃ仲良いし。なので、僕が「子育てが大変」なんて言う資格はないんです!
だから「大変ですね」って言われても、うんとは言わずに「いや、毎日遊園地の中で暮らしている」って答えています。子育ては人生の遊園地だと思うんです。パパが楽しむ遊園地。
ま、だいたい乗り物になっているのはパパなんだけどね!ジェットコースターもティーカップもパパがやっているので、息子よりはるかに早い段階で目が回りますけど。


―日本だと、2人目を生むかどうするか悩む人が多いんですよ
産んじゃえ。猫と一緒なんですけど、2人の方が楽なことの方が多いんですよ。2人が遊びあってくれるから。大変なのは大変ですよ。まず手が足りない。息子にひとつ、娘にひとつ、自分用の手がなくなるんですよ。 二人抱っこして、歯が磨けない。自分のチャックが閉められないとかけっこうあります。

でも、その11人の子どもを育てた曾おばあちゃんが、「11人もの子ども育てる時間をどうやって見つけるんですか?」て聞かれて、「自分が使える時間を全て使っているから、1人を育てる時間も、何人も育てる時間も変わりはないよ」って答えたんです。すごくないですか?1人を育てるのもマックスな時間がかかる。そして2人、3人育てるのもマックスな時間がかかるんですけど、全体の時間は変わらないんですよ。1人目から100%稼動しているわけだしね。


―子ども生まれるまではそういう自分って想像できなかったですか?
もう全然。変わりましたよ。得るものばかりです。失うものは頭髪だけ! 子どもを見る目、人生観、将来に対する想いとか、自分の親に対する理解度。自分の健康とか安全に対する慎重さ。奥さんに対する感謝。全然違うんですよ。

あと、子どもとの思い出ができていくのが楽しいですね。子どもの面倒が大変でも、辛さってのは記憶になりやすいから、思い出を作る良いきっかけでもあるんですよ。人生が思い出工場と考えると、辛いことも思い出の生産にはいいんです。何か良い思い出を作れないと、人生として赤字だと思うんですよね。


―最近の思い出深いところはどこですか?
マザー牧場に宿泊施設があるのは知っています?あそこに泊まった次の日の朝は、開園前なので貸しきり状態なんですよ。6時から散歩に出て、山を二人占めで探索できるんです。豚が寝ている、羊が食っている、アヒルがうんちしている。ほら見てーって。
豪華ですよ。値段も安くて家族で2万円とかです。すごく楽しかったです。

あとお金を払わなくても、自分で作っちゃえばいいよね。ハロウィンパーティーも近所の公園に友達を集めて、僕が木に登っておいて、子どもが木の下で「trick or treat」て言うと、上からお菓子の雨を降らせてみたりね。さらに僕がドラキュラの格好で木から降りて驚かしたり。子ども楽しかったみたいで今でももよく話にでますよ。


―子育ての方針などはありますか?
「びびらないこと」だね。僕自身がびびらずに冒険してきて、好きな人生を送れているから。僕の家庭は貧乏だったけど、僕の通った高校からハーバードに行ったのは僕だけ。それは、小学校の時先生に、「君たちの人生は無限です」と言われた影響が強いかな。びびらずに、ゲーム感覚で勉強して、負けずぎらいになる、これでハーバードに行けた。そして、ハーバードを出てから芸人になってもいいじゃない。人生に不正解は無いんだから。


■パックン プロフィール
本名:パトリックハーラン
1970年生まれ。アメリカ・コロラド州コロラドスプリングス出身。
ハーバード大学比較宗教学科卒業後、93年に来日。福井県で英会話講師をしながら、劇団に所属。96年に上京し、相方マックンと漫才コンビ『パックンマックン』を結成。
TBSの情報番組『ジャスト』やNHK『英語でしゃべらナイト』で人気を集め、お笑い、司会、俳優にと活躍。現在はTBS『カラダのキモチ』、BSフジ『ウォーキングプラス+』などにレギュラー出演中。
月に1回、自由が丘のアイリッシュパブ「O'carolan's」で行うお笑いライブも好評。また、2008年より相模女子大学の客員教授も務めている。
パックンマックン公式サイト

packn02 3月末から、ひまを見つけて場所を問わずできる
トレーニングでサイズダウンを目指すブログ、
「ひまトレ」を始めている。