tenohira-marukusu-sugasan再度、マルクスの言う自己実現について解説した、ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の全文を確認してみましょう。

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人間の合目的な生産活動の過程で,ある対象に働きかけ,それを獲得しながら,人間としての豊かな自己の能力や個性を実現させていこうとするもの。

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直前の記事で紹介した通り、「人間の合目的な生産活動」が、『人間の[ある特定の目的をもった協動]生産活動』」ではなく、『「人間の[本来の人間としての目的=意義に向かった]生産活動』」であり、その人間としての本質的な目的=意義が、「個人と全体(社会)とが表裏一体となって、より良く成長、進化し続ける」ことであることが理解できると、記事「02c. マルクスの言う自己実現」で懸念したところの、「自己の能力や個性」の意味するところが、単なる協働生産活動における得意技や得意分野或いはアプローチ傾向といったものに貶められることもないでしょう。


再度、全文の正しい解釈に挑んでみましょう。


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自己実現についてマルクス曰く「人間の合目的な生産活動の過程で~」
 ↓
個人と全体(社会)が表裏一体となってより良く成長、進化していこうとするなんらかの生産活動の中で・・・と理解します。


自己実現についてマルクス曰く「~ある対象に働きかけ~」
 ↓
生産するものがモノであれ、技術であれ、サービスであれ、受け手の気持ちであれ、それらが全て対象となります。またそれら生産過程に介在する、生産に携わる者のあらゆる感性、知恵、技能も対象となります。もちろん生産した成果物を受け取る顧客や社会、それらを監視、監督する所管官公庁も対象となります。つまり生産活動に触れるありとあらゆるモノ、者、感性、知恵、技能、仕組みなどが対象であり、それに働きかけることを意味します。


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自己実現についてマルクス曰く「~それを獲得しながら~」
 ↓
外国語を翻訳すると「それ」がなにを指しているのかについてよくわからなくなりがちです。日本語とはそもそもの文法が違うからです。ここでいう「それ」とは、つまり自己実現そのものを指しています。自己実現を定義する文章であるからこそ、「それ」とは自己実現を指すのです。

すると「自己実現を獲得する」という文章になりますから違和感が伴うわけですが、そのことについては「『自己実現しているなあ』という実感を獲得する」というように理解するとよいでしょう。


自己実現についてマルクス曰く「~人間としての豊かな自己の能力や個性~」
 ↓
生産活動そのものが「個人と全体(社会)が表裏一体となってより良く成長、進化していく」のであればこれといって限定されるものではないのですから、また働きかける対象もあらゆる方面に及ぶわけですから、培われる能力や個性も多岐に渡ります。

Salesman business

モノづくりに関わる能力もあれば、サービスに関わるものもあれば、流通や販売、はたまた管理に関わるものもあるでしょう。もちろん単一のものでも複合的なものでもOKです。

そしてそれら能力は生産活動をする集団や関係者のなかで発揮されることになりますから、人間が自我の生き物である以上、人の集まりの中では必ず自分と他者との違いが認識されるわけで、その違いに関する他者同士のある程度の共通見解が対象個人の個性というものになります。

その個性の内訳には、好き嫌いや思考パターン、行動パターン、知識、知恵、知見、責任感、好奇心など、いろいろなものが挙げられるでしょう。

但し重要なことは、能力であれ個性であれ、それが「人間としての豊かな」ものでなくてはならないということです。それが人間性に乏しいもの或いは脆弱なものであるならば、その能力、個性は自己実現の定義には含まれないということです。

個人と全体(社会)が表裏一体となってより良く成長、進化するために行われるなんらかの生産活動の中で発揮、培われる、個人と全体(社会)が表裏一体となってより良く成長、進化するための十二分な能力や個性」ということです。

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このような方向性で自らの能力や個性を確固たるものにしていこうとする意志や考え方、嗜好性、感覚、行動や行動パターンに加え、そのように推移している様、そしてそのことによる充足感を合わせて自己実現という
のです。

そしてマズローの言も忘れないでおきましょう。自己実現欲求は「人間にとって最も高次元の欲求」であり、しかしながら「物質的な充足を前提とする」との考え方です。


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