2014年04月30日

GPIF改革、年金生活者にはプラス、マイナス?

このところ、厚生年金などの積立金運用を担当する「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」の運用方針の改革が話題になっている。これまでの国内債中心の運用から、株式などのリスク商品のウェイトを増やそうという方針が、すでにGPIFの運用方針について協議する「有識者会議」で提案されており、その有識者会議に参加していたメンバーの一部がGPIF運用委員会のメンバーにもなっている。

こうしたGPIFの運用方針の転換について、株式市場の関係者は大きな関心を示しているわけだが、年金制度の根幹にかかわる大きなニュースの割には、メディアではあまり注目されていない。周知のように、GPIFは128兆円(2013年末)もの資金を運用する世界最大の年金運用機関であり、国債などの国内債券を中心に運用してきた。

超低金利が続いている日本国債を中心とした運用は、当然ながら大きな成果を上げられず、128兆円もの運用資金をもちながら、これまでの運用成績は残念な結果に終わってきた。18年度から24年度の直近7年間の収益率(運用手数料控除前)は1.50%、13年度から24年度までの13年間でも2.02%にしかならない。

昨年こそ、アベノミクスの恩恵で10.23%の運用成績を残したが、これがなければおそらくマイナスだったかもしない。厚生労働省の試算では、年金財源を維持するためには年4%の運用収益が必要なのだが、2%程度の収益率しか達成できていないために、年金資金は慢性的な財源不足に陥りつつあった。こうした運用下手が、
日本の年金制度危機説の背景にあったといえる。


海外の年金基金は7%程度の運用益を確保?



海外の著名な年金基金の多くは、年7~8%という高い運用成績を上げている。たとえば、米国カリフォルニア州職員退職年金基金「カルパース」の運用成績は、過去20年間の平均リターンで年7.8%に達する。その現実だけを見ても、GPIFが変わる必要があることは簡単に推測できる。

仮に、GPIFが年5%の平均リターンを上げていれば、128兆円の保有資産があることを考えると、6.4兆円程度の収益を毎年獲得することになり、20年間で現在の保有資産と同じ額の128兆円を稼ぎ出すことになる。年金の破たん懸念など簡単に吹き飛んでしまうわけだ。

とはいえ、GPIFがカルパースのような高い運用益を出せるかどうかは、かなり疑問だ。海外の年金基金は、日本の年金基金の運用方法と比べれば次元の違う投資戦略をとる。

たとえば、最近になってカナダのオンタリオ州教職員年金基金は、米国の通信衛星会社ローラル・スペース・アンド・コミュニケーションズ傘下のテレサット・ホールディングスの買収に動いているという報道があった。さらに、米国の教職員の退職年金の運用を手掛ける大手金融サービス会社「TIAA-CREF(米教職員保険年金連合会・大学退職武士危機金)」は、運用会社のヌビーン・インベストメントを6370億円で買収している。

こうした海外の年金基金の行動を見据えて、GPIFも積極的に動きはじめた。現在、国内債が6割を占めているポートフォリオを見直し、国内株や外国債券、外国株式などの比率を見直し始めた。実際、わずかではあるが昨年6月にはGPIFの設立(2006年)以降、初めてポートフォリオの比率を変更した。


ブルームバーグの報道によれば、昨年末には物価上昇に対応した物価連動国債を購入するアクティブファンドを設定し、今年の2月末には今後5年間で最大27億ドルの資金を海外インフラに投資すると発表。国内株式の運用委託先も大きく見直し、指数に連動するパッシブ運用もTPOIXだけでなく「JPX日経インデックス400」などを採用。GPIFの運用方針を大きく方向転換を図っている。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N4DROA6TTDSR01.html


失敗は許されないGPIF運用改革!



さて、問題はGPIFの運用方針の転換が成功するのか、どうかだ。これまでほとんど運用らしい運用をやってこなかったのは明らかで、年金基金として運用のプロフェッショナルが、基金内に何人いのかははなはだ疑問だ。現在、盛んに基金内の人事制度の改定や報酬体系の見直しを実施しつつあるが、どこまで海外の年金基金に匹敵する組織を作ることができるのか。


たとえば、GPIFの理事はほとんどが厚生労働省や日銀からの天下りで、組織的にも厚生労働省の影響を大きく受けている。すでに、OECDがそのガバナンスについて懸念を示しており、「GPIFのガバナンス及び資産運用改善案(2010年11月)」という形で示しているが、OECDも心配するほど、GPIFには問題があるということだ。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000xyc3-att/2r9852000000z6iv.pdf

さらに、心配なのはアベノミクスが始まってからGPIFの改革案が急浮上しており、ひょっとしたら安倍政権が日本の株式市場の株価維持のために、つまり長期的な視野に立った改革ではなく、単に128兆円もある資金の一部を株式市場に流したいだけで、抜本的、構造的な変革を遂げないままに、運用方針の見直しをしようとしているのではないか、という疑惑だ。


GPIFが、日本国債の保有額を減らすことでどんな影響があるのか。国内外の債券市場や金利の動向など、十分な検証が必要だ。十分な検証もないまま、国内外の株式投資額を増やし、不動産やインフラに直接投資するファンドの設立などを急げば、どんな結果がもたらされるのかわからない。


要するに、今後人口の3人に一人が高齢者となって、年金暮らしを余儀なくされる現状を考えると、GPIFの運用は失敗を許されない。7%の運用リターンを目指すのであれば、同時に7%程度のマイナスになるリスクも背負うことになる。リスクをきちんとヘッジ(回避)できる投資戦略を立てなければ、悲惨な日本の未来が待っている。





lightroom0430 at 09:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)年金 | GPIF

2012年11月22日

自民党の選挙公約に見る「老後」への影響

自民党のマニュフェスト(選挙公約)が発表され、とりあえず「欧米諸国並みにインフレ目標として年2%の物価上昇を目指す」「日銀法改正まで視野に入れた政府・日銀との連携強化」などを打ち出した。さらに、デフレ・円高からの脱却を「最優先の政策課題」として位置づけ、内閣に「日本経済再生本部」を設置。「失われた国民所得50兆円奪還プロジェクト」「日本経済再生・産業プロジェクト」を立ち上げると発表した。

この選挙公約発表の前には、安倍自民党総裁が「インフレ目標3%、建設国債の日銀買取りを目指す」と発言。これら一連の威勢のいい公約や発言だけを聞いていると、自民党政権になりさえすれば、日本経済は復活できるような錯覚を与えてくれる。3年前の民主党のマニュフェストは、1000兆円にもおよぶ財政赤字をどうすれば解消できるかと言う発想から、国家予算を見直して、無駄を省き、国会議員の定数削減にも取り組む、としていたのだが、どれも実現はできなかった。

しかしながら、これだけの財政赤字を作った張本人である自民党や安倍総裁からは「財政再建」の文字や言葉はほとんど出てこない。政権公約の詳細版でも2ページちょっとしかない。 「財政健全化責任法」を成立させて、国と地方のプライマリーバランスの赤字額を対GDP比で2015年度までに10年度比で半減、2020年度までには黒字化を目指すと言う約束だけだ。

問題は、安倍総裁が熱く語る無制限の金融緩和によって、何が起こるかだ。仮に、単純な金融緩和であれば、その効果はほとんどないはずだ。無制限の金融緩和は、ヘリコプターからお金をばら撒くような経済政策として「ヘリコプターマネー」と呼ばれている。米国のFRBが似たような経済政策を実施しているが、景気回復の兆しのスピードは緩やかなままだ。いまだにその効果は不透明と言わざるを得ない。日本の場合も、民主党政権が「子ども手当て」や「授業料の無償化」と言った政策で似たようなことをしたのだが、その効果はなかった。ゼロ金利政策ももはや10年を超えている。

早い話が、自民党の安倍政権が狙っているのは「インフレによる財政赤字の軽減策」ではないのか--と言う心配がどうしても残る。実際に、自民党の選挙公約でも「デフレ・円高からの脱却を最優先に、名目3%以上の経済成長を達成します」としている。「名目3%」というところがポイントで、物価上昇率を加味しない実質成長率ではなく物価上昇率を反映させたGDP成長率3%を目指すと言うことだ。

さて、年金生活者などの老後を考えたときに、こうした自民党の過激ともいえる金融緩和政策がどんな影響をもたらすかだ。日銀に建設国債を引き受けさせてでも意図的にインフレを引き起こす政策は、どう考えても年金生活者などの生活を圧迫させる。インフレとは、紙幣の価値を低下させるものだからだ。

しかも、現在の日本の公的年金制度は、「物価スライド制」にプラスして人口の増減や加入者数、年金受給者数の変動を加味した「マクロ経済スライド制」が導入されている。少子高齢化や団塊世代の年金受給の本格開始で、当面は物価スライドが機能しなくなる可能性が指摘されている。

もともと年金制度は、凄まじいインフレに対応するには時間がかかる。いわゆる「タイムラグ」が生ずるのだ。現在の日本経済の本質的な問題は「需要不足」だ。需要を作り出すために、インフラ整備などの公共事業をやればいい、と言う発想は昔からの旧態依然とした政策であり、その効果は小渕政権などで何度も実験してきたが、ほとんど効果がなかった。小泉政権から安倍政権だったときも、日本が好景気になったのではなく、世界全体がバブルになって金余りとなり、海外のリスクマネーなどが日本にも投資してきたからだ。しかも、その資金の源は日本のゼロ金利政策だったといわれる。

少なくとも、日本経済を活性化するためには金融政策だけでは限界が見えている。すでに結論が出ていることを自民党は再びやろうとしている。金融政策プラス規制緩和などの経済政策、そしてグローバル社会に出て行く勇気を持たなければ、日本経済は破綻する。




 


lightroom0430 at 15:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)財政危機 | マクロ経済スライド

2012年10月04日

いま日本に必要なのは「金融緩和」より「規制緩和」

日本でIMF(国際通貨基金)・世界銀行の年次総会が実施される。中国の一部銀行が参加を見送るなど、相変わらずチャイナ・リスクに振り回されているが、そんな中でちょっと前の記事だがIMFのアジア太平洋局長のアヌープ・シン氏が、日経新聞の経済教室(2012年9月6日朝刊)で、日本が直面するリスク、そしてその処方箋を的確に指摘している。

詳細は、実際の記事を読んでいただければいいのだが、注目したいのはGDP比率の130%と言われる日本の「純債務」の課題に対する対処法だ。純債務というのは、政府の総債務残高から政府が保有する金融資産を差し引いたもので、IMFのデータによると、現在(2011年)の日本はギリシャ(160.81%)、レバノン(131.13%)に次ぐ世界第3位となっている。ちなみに、政府の財政状況は、純債務残高でみるべきであって、単純な財政赤字の額でみるべきではないという考え方もある。

しかし、これまでにも何度か指摘しているが、政府の資産というのは民間企業などの場合と異なり、額が大きすぎて簡単には換金できない。日本や中国は莫大な額の米国債を保有しているが、売りでも出そうものなら米国債は大暴落してしまい、簡単に換金できるものではない。政府の借金である国債残高の額と比較できないものであり、政府債務を純債務残高だけで判断するのは間違いだ。話が大きくそれたが、アヌープ・シン局長の指摘を簡単に紹介すると、まずは要点をおさらいすると--

1.IMFは日本の財政再建に対して、純債務残高をピークとなるGDP比150%から2030年までに125%に削減するように提案していること
2.かつて、オランダとスウェーデンが1980年代~1990年代に行った市場開放と労働市場の流動性向上に加えて、継続的な財政改革の実施で、潜在成長率を1%以上伸ばすことに成功している。
3.次の4つの方法で、日本も財政改革は可能である。

<1>医療・介護分野、電力・農業分野では「規制緩和」などを通じて効率を向上させる
<2>経済の開放を進めるべきである。そのためには新興国への投資をもっと増やし、TPP(環太平洋経済連携協定)、FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)の締結を目指すべきである。
<3>国内の雇用拡大が必要。日本女性の教育水準は高いにもかかわらず、労働参加率は他国に比べて低い。高齢者の雇用拡大も必要である。
<4>日本郵政の完全民営化を含めて、金融セクターの構造的な政府関与(保証や信用供与)を辞めるべきである。

要するに、日本が財政赤字を少しでも解消させるためには、既得権益を握ったままの省庁が規制緩和するしかない、と指摘しているわけだ。すでに10年以上前から指摘されてきたことではあるが、これがなかなかできないのだ。ちなみに、これに関連して「ヤフー!ニュースBUSINESS」にも投稿した。閲覧いただければ幸いだ。




lightroom0430 at 02:29|PermalinkComments(1)TrackBack(0)日本経済 | 財政危機

2012年09月28日

厚生年金基金廃止は「AIJ問題」の責任逃れ?

厚生労働省が、「厚生年金基金制度」を廃止する方向で検討に入ったと日経新聞が報道している。厚生年金基金制度は、独自の企業年金に厚生年金の一部を代行委託する制度で、ピーク時には1800基金を超えていたものの、運用環境の悪化などで595基金(2011年3月末)にまで減少している。

以前から、厚生年金基金の廃止問題は噂されていたのだが、厚生年金基金の資金の一部を一任勘定で受けていた「AIJ投資顧問会社」の問題が浮上して、それに対応する形で、今回厚生年金基金廃止の報道があったわけだ、AIJ投資顧問は、10年間に渡って厚生年金基金から集めた2000億円という資金を、運用で失敗しながら損失を隠蔽し、金融庁の初めての検査によって運用資金の大半が失われたという事件だ。

なぜ、厚生年金基金の多くが長期間に渡ってAIJ投資顧問の不正を見抜けなかったのか。最近になってAIJ投資顧問に在籍していた元企画部長が上梓した「巨額年金消失。AIJ事件の深き闇(九条清隆著、角川書店)」を読むと、詳細が分かる。現場にいた人間が、経験も知識も豊富なプロである著者が、巨額年金詐欺事件の現場にいたものとして、年金基金はむろん内部にいた人間でも見抜けなかった理由を、わかりやすく解説している。

厚生年金基金制度の問題は数多くあるのだが、やはり一番大きいのは運用のプロと呼べる人間が内部にいないことだろう。ほとんどの年金基金は、運用のプロよりも厚生労働省との関係を重視して、社会保険庁のOBなどを天下りとして受け入れている。言い換えれば、今回のAIJ問題ではこうした天下りOBの多くが、何らかの形で責任を採る必要がある。

官僚の世界では、責任をとるということは非を認めることとなり、歴史的にも個人的な責任問題はともかく、大量の天下り役人を輩出している厚生労働省にとっては、大変な事態になりかねない。そこで、いっそ潰してしまおうという結論に出たのだろうが、問題は厚生年金基金を解散するにはコストがかかることだ。一部には、厚生年金そのものの積立金を使う案もあるそうだが、とんでもないことだ。

そもそも厚生年金基金が誕生した経緯など、政府側のミスが重なっている。その責任をだれ一人負うことなく、巨額の年金運用喪失事件を隠れ蓑に、責任逃れをする。いつものパターンとはいえ、残念なのは政権が変わっても同じことが繰り返されていることだ。

<巨額年金消失。AIJ事件の深き闇(元AIJ企画部長 九条清隆 角川書店)>
AIJ写真

<<お知らせ>>
みなさま

いつも本サイトを閲覧いただきありがとうございます。
今回、本サイトでも配信しているような記事を「ヤフーニュース!BUSINESS」「ヤフー!ニュース個人」でも公開できるようになりました。出来るだけ数多くの方に読んでいただければ幸いです。

・ヤフー!ニュースBUSINESS
http://newsbiz.yahoo.co.jp/media/hiwasaki
・ヤフー!ニュース個人
http://bylines.news.yahoo.co.jp/iwasakihiromitsu/

今後とも本サイトでは様々な老後関係のニュースを取り上げていく予定です。
今後ともよろしくお願いいたします。

岩崎博充















lightroom0430 at 16:12|PermalinkComments(1)TrackBack(0)厚生年金基金 | 厚生労働省

2012年08月25日

厚生年金基金、脱退を裁判所が認めた?

厚生年金基金制度からの脱退の是非が争われていた裁判で、画期的な判決が出た。使途不明金発覚などの影響で財政危機に陥った「長野県建設業厚生年金基金」から、将来的に十分な年金給付が期待できないために脱退したいと訴えていた裁判で、長野地裁が脱退を認める判決が8月24日にあったのだ。

本来、厚生年金基金などの企業年金は、退職金の後払いという意味があり、しかも年金制度の代行部分などもあるために、基金の財政が悪化しても脱退できない契約になっており、実際に脱退が認められることはほとんどない。対して加入企業は、「民法上の組合」に対して脱退を認めない契約は無効という最高裁判所の判例を持ち出して、脱退を認めないのは公序良俗に反すると主張していた。

まだ地裁レベルの判決のため、今後どうなるかは不透明だが、裁判所がきちんと判断して結論を出した意味は大きい。多額の運用損失を出したAIJ問題で、財政悪化させた厚生年金基金からの脱退が相次いで申請されることが予想されているが、それが認められてしまうと基金の財政はさらに悪化することになる。この判決の意味するところは、極めて大きいと言って良いだろう。

厚生年金基金そのものの解散の是非を問う判決などは過去にもいくつか出ているが、加入企業の脱退を認めてしまうと、基金の解散がさらに増えることが予想される。さらに、今年の6月には厚生労働省の識者会議(座長・山口修横浜国大教授)が、財政健全化の見込みがない厚生年金基金に対しては、解散を促すべきである、という結論の最終報告書をまとめている。

今回の判決といい、どうやら日本政府というか民主党政権は、厚生年金基金の数を意図的に減らしていこうという姿勢のような気がしてならない。長野地裁の判決が、そうした政府の意向を受けたものであるかは知らないが、厚生年金基金の解散や脱退は、すでに企業年金を受け取っている受給者にも大きな影響を及ぼす。徐々にではあるが、日本の老後は厳しさを増していくのかもしれない。
http://www.shinmai.co.jp/news/20120824/KT120823FSI090007000.php 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120629/crm12062922430037-n1.htm 

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lightroom0430 at 01:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)厚生年金基金 | 年金制度

2012年08月16日

統治機構そのものに問題がある日本

8月15日、終戦記念日のNHKスペシャル「終戦 なぜ早く決められなかったのか?」を見た。少なくとも終戦の3ヶ月以上前には「ソ連参戦」の情報をつかんでいた軍部が、自分たちのシナリオに都合の悪い情報を隠蔽し、1945年6月には米国との和平交渉も可能だったにもかかわらず、その機会を逸したという内容だったが、実に興味深かった。

そして、日本という国はいまだにきちんと67年前のあの戦争の総括を終えていない事実に気がつかされた。 あの悲惨な太平洋戦争をあそこまで長引かせてしまったのは、時の陸軍大臣や海軍大臣、財務大臣などの官僚であったことが分かり、しかも彼らがきちんとセクショナリズムを超えて、国家レベルの思考回路を持ち、責任を負う行動を取れれば、ひょっとしたら沖縄や広島、長崎を救えたかもしれない。

番組では、開戦の責任を中心に追及した連合軍の戦争裁判では、これら終戦を遅らせてしまった軍部官僚たちの責任は問われなかったと締めくくっている。

では、現在の日本政府はどうなのか。私は、過去の歴史をきちんと総括して、2度と同じ過ちを繰り返さないという姿勢が、いまなお依然として日本政府には欠けているとしか思えない。福島第一原発の事故にしても、67年経ったいまなお戦争責任に対する周辺諸国の反日感情を抑えられていない現実がある。NHKスペシャルでも指摘されていたが、誰一人責任を取らない日本の官僚システムなど、日本の統治機構そのものが問題なのかもしれない。

そして、こうした体質は国家の財政危機に対しても色濃く反映されている。ロイターのコラム「高橋是清なき2012年の日本、誰が債務膨張を止めるのか(田巻一彦氏)」は、戦前、軍部の巨額軍事費要求を止めてきた高橋是清が「2・26事件」で暗殺されたときから戦争への扉が開かれた。現在の日本は、軍部の存在がないにもかかわらず莫大な債務が膨張をし続けている。コラムでは、際限のない債務膨張を止める人物がいないいま、最終的にはマーケットが警鐘を鳴らすはずだと警告している。

現在の日本の財政赤字は、GDP比で240%に届くのも時間の問題になっている。太平洋戦争の末期でも200%程度だったことを考えると、現在の日本の政治や官僚機構では、いずれ際限のない債務膨張を誰も止められずに放置し、そして最悪の結果をもたらしてしまう可能性が高いような気がしてならない。

あの過ちを2度と繰り返さないためにも、債務膨張に歯止めをかける人物が現れる必要がある。そのためには、太平洋戦争に加担してしまった過去があるメディアも変わる必要があるはずだ。現在の大手メディアもまた、官僚体質から脱却できずにその統治能力(コーポレイトガバナンス)に問題があるような気がしてならない。

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しかしながら、最近の海外口座本は金融商品やサービスの紹介というよりも、「資産防衛」の一環としてとらえている。本書は、初めて一般の預金者の目線で海外口座開設の意味やそのノウハウを紹介したものだ。「円資産だけで資産防衛は出来るか」という基本的な問いからスタートしている。
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lightroom0430 at 01:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0)財政危機 | 雑感

2012年07月23日

スペインの銀行支援スキームへの不安

スペインの10年物国債の金利が、先週末に7.29%に達して、ついに近年の最高値を付けた。リーマンショックのあった2008年当時よりも随分高い。しかも、深刻なのはEUが1000億ユーロ(約10兆円)のスペインの銀行への支援策を承認した直後であることだ。

市場は、スペインの銀行への支援策が不十分だと判断しているわけで、その影響でユーロも2年ぶりの安値を付けた。スペイン国債の金利が急騰していること、ユーロが急落していることを考えると、やはりヘッジファンドなどのリスクマネーが中心になって、かなり積極的な投資行動に出ていると考えていいだろう。

いわゆる「リスクオン」の状態になっており、先週金曜日の引けにかけてユーロが大きく売られたことでもわかるように、週末の2日間でさえポジションを持ちたくないような「短期投資マネー」が活発に動いていると考えるべきだろう。リスクマネーは、ギリシャでの成功体験をスペインに当てはめているだけの投資行動だが、ギリシャと違って、スペインの場合は市場規模が大きいため、万一銀行の経営危機でも発覚すれば、世界中に連鎖する。

こういうリスクマネーが活発に「リスクオン」の状態のときは、投資家は「リスクオフ」にして、リスクを取らずにじっと市場の様子を見守るか、あるいは自分もリスクオンになって、収益を狙いに行くか。株式、債券、為替、商品・・・、いずれに投資しているにせよ、日常的にポジションをきちんと管理できるようにしておくことが大切だ。市場全体の流れに逆らって、ポジションをパンパンにしておくと、こういう時に動けなくなるからだ。

ちなみに、日本への影響だが、万一欧州に何かがあっても、円高は限定的のような気がする。米国の景気が最近減速しているという報道が多いが、欧州債務危機の表面化を見越してドル高にならないように配慮しているのではないか、そんな気さえしてならない。

一方の日本だが、日本の公的債務が1003兆円を超えたことで、これを警戒しないプロの投資家はいない。今まで円高になったのは、ヘッジファンドなどが超低金利で融資されていた日本円を借りて、その資金で新興国や欧州の金融市場に投資していたためだ。緊急事態になると、高いレバレッジをかけているために、ポジションをすぐに閉じて「質への逃避」をする必要がある。5%の価格変動で元本がなくなるようなハイリスクな投資から、取り急ぎリスクのない現金に戻す必要があったためだ。つまり、超低金利で借りていた円を返す必要があったのだ。そのためには、外貨を売って、円を買って返すために円高になる。いわば円の「買い戻し」が、超円高の大きな要因になっていたと考えるべきだ。

しかし、いまや米国も超低金利だし、EUにいたっては「マイナス金利」の状態。世界中が過剰流動性となっており、超低金利だった円に頼る必要性がなくなっている。為替の先行きを予測するのは非常に難しいが、ちょっと前の金融マーケットと同じロジックで考えては失敗する気がする。


lightroom0430 at 02:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)欧州債務危機 | 過剰流動性

2012年06月09日

経常収支の大幅な減少が意味するもの

財務省が8日に発表した4月の経常収支は、3338億円の黒字だったが、対前年比で21.2%の減少となった。経常収支は、昨年の東日本大震災をきっかけに減少傾向が目立っているが、貿易収支とサービス収支の赤字が拡大したことが原因だ。あいかわらず「所得収支」が日本の経常収支を支えているという構図は変わっていない。

要するに、いまや日本は貿易や観光で食べているのではなく、日本企業や個人投資家が投資した海外資産からの配当や利息で食べているのが現実だ。野田首相が原発再稼働の宣言をしたが、これがどこまで国民の支持を得られるのか。原発再稼働は、原子力発電に群がる利権者や電力会社のためには必要不可欠なのかもしれないが、国民にとって必要不可欠なのかどうかは疑問だ。

ただ、今後恒久的に原発が再稼働されないとなると、日本経済は原油などのエネルギーに経費がかかり過ぎて、経常収支赤字化への転落が早まる可能性は高い。日本の経常収支が継続して赤字になる日は、たとえ原発が再稼働しようがいずれはやってくる。日本の財政赤字は、少子高齢化による社会保障費の負担増で今後も危機的状況は続く。財政赤字の肥大化による利子負担の増加で、効果的な経済政策も打てなくなるから、景気が上向く可能性も低い。いずれ「クラウディングアウト」に陥るのは時間の問題だ。現時点で、クラウンディングアウトは起きていない、というだけのことだ。

日本の場合、様々な問題があるのだが、その中でも最近、フィッチなどの格付け会社が注目し出したのが「政治リスク」だ。政治がシステム的に常に何も決められない状態に陥っている。たとえば、今回の消費税率上昇法案も、少なくとも自民党の党幹部は同意する意思なんかないはずだ。谷垣総裁が、総裁選のある9月以降も総裁で居続けるためには、総選挙を実現させて選挙で勝つ以外にはないはずだ。

野田総理が、ここで総選挙をやることを条件に、自民党と手を組む可能性は低いのではないか。いま総選挙をやったら少なくとも民主党は壊滅的なダメージを受ける。そんな条件は呑むはずがない。とすれば、自民党としてはただただ民主党を追い詰めて分裂させて、総選挙を繰り上げるしか方法はない。つまり、消費税率上昇案は通過しない可能性のほうが高い。といって、政治の世界は何があるか分からないのも事実だが・・・。

問題は、消費税率上昇法案が通過しないと日本国債にどんな影響が出るかだが、すぐに影響は出ないだろうが、金融市場のマグマは溜まるはずだ。スペインの銀行を救済するのに、「大きすぎてつぶせない」という表現が使われていたが、日本の場合は「大きすぎて救えない」ケースになるかもしれない。かもしれない、というのはすでに日本の場合は「前人未到」の領域に入っているからだ。だれも、日本国債の行く末がどうなるのかなどは分からない。

財政破綻は起きないという人がいるが、外貨建て国債の発行が少ない日本の場合は、なかなかデフォルトしにくい。それは確かだ。しかし、経常収支が赤字に転落すればいずれは外国人投資家に国債を買ってもらうしか方法がない時がやってくる。

中央銀行である日本銀行が輪転機を回せば「円の紙幣」はいくらでも刷れる。日本銀行が、国債を買い取ればいいわけで、理論的には無限に国債を発行できる。問題は、その紙幣の価値が減価することだ。日本政府のバランスシートを見るのではなく、日本銀行のバランスシートをみることが大切なのだ。その上で、何度も指摘しているが「日本国債」や「日本円」の価格を決めるのは金融マーケットであること。このメカニズムが分からなければ、どんなに考えても決定的な見落としをすることになる。

消費税率上昇法案の行方は、そのマーケットに大きなインパクトを持つ。だから注意が必要なのだ。






lightroom0430 at 02:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)財政危機 | 雑感

2012年06月03日

日本の個人投資家のマネーが海外に逃げ出している?

日本の個人投資家の資金が海外に向かっている、という記事が最近目立つ。たとえば、ロイターによると、英国のマネージド・フューチャーズ・ファンドの「ウィントン・キャピタル・マネジメント」が、4月に設定した新しいファンドで約5億ドル(400億円)を集めたそうだ。

追加型公募投信(QTX─ウィントン・アルファ・インベストメント・オープン・ファンド)で、「複雑な商品性を伴うオルタナティブ運用の商品としては異例の金額を集めた」と報道している。マネージド・フューチャーズというのは、いわゆる「CTA」とも呼ばれるもので、「商品相場や金融相場の先物(指数)運用」のこと。ヘッジファンドの投資戦略の一つだが、他のヘッジファンドと異なるのは、コンピュータによる運用が一般的であること。

一般的というよりも、ほぼ100%がコンピュータによる自動売買システムを構築して運用しており、その大半は人間の感情が一切介入されない完全自動化を標榜している。人間の感情が介入しないために、ロスカットなどが厳格に行われ、世界中の金融マーケットをウォッチして、そのわずかなトレンドの変化をキャッチする。わずかな変化を見つけた瞬間に、トレンドフォローのような形で投資を開始する。

マネージド・フュチャーズは、リーマンショックのあった2008年に平均で38%程度の収益を上げたことで知られており、暴落にせよ、暴騰にせよ、金融マーケットが大きく動けぱ動くほど、収益を上げられる投資戦略になっている。

そして、もうひとつ特徴的なのは、ヘッジファンドにもかかわらず「公募」が多いことだ。上記のファンドも、公募ファンドであり、日本の証券会社(野村證券、三菱UFJモルガンスタンレー証券)などが販売している。日本の個人投資家がリスクヘッジのためにマネージド・フューチャーズに投資を始めたと考えていいのかもしれない。ちなみに、日本には以前から「スーパーファンド」というマネージド・フューチャーズが常時公募を行っている。

一方、海外不動産への投資ブームも再燃しているようだ。超円高のときにはよく起こる現象だが、最近は東日本大震災や福島第一原発事故、そして財政破綻への懸念から、海外にセカンドハウスを購入しておくという動きが広まっているようだ。こちらもロイターの報道だが、海外不動産購入支援サイト「蔵旅」などが注目されている。

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翔泳社の「日本人が知らなかったシリーズ」のひとつ。タイトルは「リスクマネー入門」だが、「マネージドフューチャーズ」をメインテーマにした一冊である。マネージドフューチャーズというのは、先物を運用するヘッジファンドの一種で、コンピュータによる完全自動売買システムをとるところが多い。リーマンショックのような危機に強い投資戦略であり、リーマンショックがあった2008年の運用パフォーマンスは38%程度になる。危機に強いというよりも、大きなトレンドが発生した時に高い運用益を出すことが可能で、しかも大きなマイナスにならない。リスクに強い、投資戦略といえる。

「スーパーファンド」は、マネージドフューチャーズの投資戦略をとるヘッジファンドのひとつだが、個人投資家向けに販売している数少ない金融商品のひとつだ。もともとリーマンショック以前に、クオンツの専門家、スーパーファンドのコラボでマネー雑誌の連載をお手伝いしたことがあり、リーマンショック時のマネージドフューチャーズの動きを見て、その強さを認識していた。そのときの体験が、今回の一冊を書く動機になったといっていい。

本来は、「マネージドフューチャーズ入門」にしたかったのだが、言葉自体が難解すぎること、「リスクマネー」という言葉をもっと世間に知って欲しかった、といった理由でこうなった。むろん、リスクマネーに対する基礎的な解説も紹介した。スーパーファンドの中には、「金価格建て」のマネージドフューチャーズもある。最低投資金額10万円程度から投資が可能だ。投資行動の参考にしていただければ幸いだ。ぜひ、ご一読を・・・。


lightroom0430 at 03:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)財政危機 | 老後

2012年05月16日

欧州債務危機、最悪のシナリオは?

ギリシャの再選挙が決まったことで、ユーロが売られ、世界中の株価が下落しているが、残念ながらギリシャ問題はまだまだ序の口と言わざるを得ない。ギリシャの選挙システムは、選挙で第一党になった党に、50議席を上乗せするという変則的な選挙制度だが、緊縮財政に反対している急進左派連合が第一党になる可能性が高い。

とすれば、これまで緊縮財政を推進してきた新民主主義党、全ギリシャ社会主義運動が政権を取れなくなる可能性が高い。緊縮財政を拒否する政党が政権に就けば、デフォルト、EU離脱、ユーロから旧通貨のドラクマへの移行、といったシナリオしか方法はない。

もともと、ギリシャのように神奈川県程度のGDPしかない国家の場合、自力で再生するのは不可能に近い。ギリシャに残された道は、これまでの借金をチャラにして再生するしか方法はないのではないか。その場合、国民生活は一度チャラにされてしまう可能性が高い。ドラクマに移行した段階で、通貨がめちゃくちゃ下落するから、輸入インフレとなり、おそらくここで一度「貨幣価値」が変わることになる。ただ、ここである程度、債務が処理されて、安い通貨を背景に輸出が活発となり、観光客などが集まれば経済は再生していく。

こうしたプロセスを経て、ギリシャは再生していくことになるはずだ。問題は、ユーロ危機がギリシャに留まらないことだ。ギリシャの債務というのは、ユーロ圏全体ではわずか4%しかない。4%の債務しかないのに、ギリシャがデフォルトを起こせば、ユーロの信用ががた落ちして、ユーロ圏全体でインフレに陥る。唯一、ドイツなどの輸出国は、安いユーロで儲かることになる。

ギリシャがデフォルトを起こして混乱すれば、実体経済が悪化して、ギリシャの次の国が財政危機に陥ってくる。ポルトガルの金利はいまや16%程度にも達している。ただ、ポルトガルも十分に救済できる大きさだし、ポルトガルの国債を保有している銀行などもすでに引当金を積んでいるはずだ。

問題は、やはりスペインだろう。スペインの住宅価格はまだまだ高いレベルにあり、さらに下落する可能性が高い。失業率は欧州でも最悪の25%程度に達しており、若年層の失業率は50%を超えている。このスペインの国債を大量に保有しているのはフランスやドイツだが、この国債の保障を行っている「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)」を売っている(保障している)のは米国系金融機関が多い。

JPモルガンの自己勘定部門のディーラーだった「ロンドンのクジラ」が、20億ドルの巨額損失を出したのも、ギリシャのCDSの売りポジションを大量保有していたせいだと考えられる。つまり、今後の欧州債務危機はスペインまで飛び火してしまったら、米国の金融機関の経営危機にも飛び火する可能性が高いということだ。
要するにギリシャはまだ幕開けに過ぎない。そして、最悪のシナリオはスペインまで飛び火した時に、リーマン・ショック級の経済危機が再び起こる可能性が高いということだ。欧米の銀行や投資銀行などが再び経営危機を迎えて、世界中に信用不安を与える。リーマン・ショックを上回る経済危機が起きたときに、世界はどうやって金融システムの信用を回復させる。すでに、欧米系の金融機関はドラクマ復活の準備をしているようだが、その先の準備をしなければならない。個人投資家も同様だ。


lightroom0430 at 23:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0)欧州債務危機 
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