2018年05月

2018年05月03日

政治家は理想の実現を目指せ!

安倍政権は、何が何でも憲法改正をやり遂げたいようだ。

モリカケ問題を棚上げしてでも、おそらく憲法改正の国会発議までは持っていくつもりなんだろう。閣議決定までは強行してしまうかもしれない。

しかし、安倍政権がここまでなりふり構わず憲法改正に邁進するには、やはりそれなりの意味があるはずだ。その狙いをきちんと見定めて、日本の将来にとって本当に役に立つのか、憲法改正によって国民にはどんなメリットがあり、どんなデメリットがあるのかを考えるべきだろう。

また、安倍政権を支える自民党もや公明党も、日本をどんな方向に導こうとしているのかを見極める必要があるはずだ。憲法改正によって安倍政権が何を得ようとしているのか、その意味もしっかりと見極める必要がある。

実際、自衛隊を憲法上「正規の軍隊」と認めるということには大きな意味がある。日本が戦争のできる国になることを意味しているからだ。その結果、どんなことが起こるのかは数多くの人が書いているから割愛するから省略するが、今回は別の視点で憲法改正を考えてみたい。

そもそも、戦争ビジネスは極めて効率的で大きな消費が望める。戦勝国になれば、相手国に対して莫大な損害賠償を請求することができ、仮に敗戦国になっても爆撃などで破損したインフラや建造物再建には莫大な資本が必要となる。

最近の戦争は、飛行機を使った爆撃が大半のため、弾薬の消費量などが半端ではない。武器製造をラインに持つ企業や戦争のために必要なプロパガンダに広告会社へのニーズは高い。莫大な資金調達が必要になるから、世界の投資銀行などにも莫大な資金需要が発生する。これらの一部の企業が、暗躍して戦争によって巨大な利益を得ようとする姿勢が見えてくる。

現在の世界は銃規制のない米国のようなもの?

日本国憲法は、第二次世界大戦という大きな犠牲を払って勝ち得たものだ。とりわけ日本にとって「戦争放棄」は第二次世界大戦という大きな代償を支払って得たものだ。

そもそも、政治家は未来の世界の姿を想定して政治を動かしていくのが理想的な姿だと私は思っている。世界中の国家が、それぞれ自国の権利と利権を主張して、混沌としている現状は、今後もずっと続いていくわけではない。新しい世界が必ず広がるはずだ。その時、政治家はこれからの世界がどんな姿になるのが理想なのかを考えておくべきだと思っている。

将来の世界全体の姿というものを想像した時、私は世界各国の警察機構の姿を見ればヒントがあると思う。たとえば、一般の国民も銃の保持を許されている米国では、武装解除していない一般市民が警察官相手に発砲するため、警察は恐怖感と疑心暗鬼にさいなまされて、治安維持どころではない状態だ。

夜の繁華街といった場所以外でも無差別銃撃事件が頻発し、人々はより強烈な武器を求めて走る。治安はますます悪くなり、国民の恐怖感は常に揺れ動いている。まさに負のスパイラルに陥っている。米国以外の国から見れば、米国が陥っている姿がいかに愚かな事かはよく分かるはずだ。むしろ、滑稽ですらあると言っても過言ではないかもしれない。誰もが分かることだ。武器を規制すれば人は死なずに済む。少なくとも死ぬ人間は減る。
 
その点、米国以外の銃規制が厳しい国では、一般の市民は武装解除され、警察官だけが武器を所持しているため治安は安定的に維持されている。仮に、米国並みの銃の所持が日本でも認められたらどうなるのか……。現在のような安全な日本でなくなるのは目に見えている。

こうした武器の規制という観点から、世界の国家間の軍備という点で見てみると、現在の状況は国民が武装解除されていないアメリカの状況のようなものと考えていい。米国の市民生活と同じような混乱が、世界の国家間でも常に起きている状態といっていい。

たとえば、米国も含めたすべての国が一旦武装解除して、すべての国のスタッフによる軍隊、さしずめたった一つの強力な「国連軍」のような存在を創設し、その国連軍のみが武器を所持できる。その上で世界各国の治安を監視する。そんなスタイルになるのが理想的だ、と私は思っている

世界の理想を具現化した「日本国憲法」を守れ!

日本国憲法は、そうした理想の世界を具現化した最初の憲法だったと言っていい。中南米のコスタリカは、その日本国憲法を理想として、同様に武器を保持しない憲法を制定した 。

武器を持たずに安心して暮らせる世界を、コスタリカ国民は理想としたわけだ。そして、その理想に向かって最初の一歩を歩き始めたのが、日本国憲法だったといっていい。そのせっかく与えられたチャンスを、日本は憲法改正によって破棄しようとしている。

こうした理念を、今の若者がきちんと理解しているかどうか。また、教育現場でそうした教えをきちんとしてこなかったそのツケを、いま我々日本国民は払わなくてはならなくならない状況に陥ってきている。

戦争は過去の歴史からすると、行き詰まった経済をリセットする効果的な方法であることは確かだろう。敗戦国は地獄を見ることになるが、少なくとも勝利国にとっては、大きな飛躍のチャンスだ。しかし、その犠牲はあまりにも大きく、あまりにも悲惨なものだ。人間が未来に向けて生き残っていくためにも、全ての国が武装解除する姿を政治家は目指すべきだ。

考えてみると、日本国内でも戦国時代などの戦乱の時代には、すべての小国が武器を持って戦争をしていた。それが、やがてひとつの国に統一されて、少なくとも常時、戦争が行われるような状態からは卒業することができた。あらゆる人種や性別を乗り越えた形で、平和を維持できているわけだ。そう考えると、今後は米国や中国、ロシアなどが武装解除して、一つの地球という大きな 世界を作ることは決して夢物語ではないし、不可能ではないか私は思う。

北朝鮮の金正恩委員長とトランプ米国大統領が会談でどんな結論になるのかはわからないが、そろそろ人類はこのバカげた戦争ゲームに決着をつけて、乱世な戦国時代から平和で安全な地球に方向を転換すべきだ。

憲法改正が議論されることはいいことだが、政治家は未来のあるべき姿忘れないでほしい。



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安倍政権 | 雑感
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