2008年11月22日
浄瑠璃寺 その15
今年も紅葉の季節がやってきた。体調不良や残業続きで四国の旅のあとは週末も引きこもりがちだったが、この3連休は久しぶりに出かけて、秋の花(記事はこちら)以来の浄瑠璃寺に、今年も紅葉を観に行くことにした。
連休最終日は雨になりそうなので、出かけるなら土日しかない。10〜11月は浄瑠璃寺行きの奈良交通バスが増便されるが、それより早く現地に到着するバスがあることを知った。
今年春から木津川市が運行を開始したコミュニティバスで、11月の土日は1時間に1本の運行とかなり増便がある。JR加茂駅から浄瑠璃寺・岩船寺方面行きは8時46分の第1便があり、これに乗れば9時過ぎには浄瑠璃寺に到着する。加茂駅までJRに乗ると近鉄で奈良に行くより電車賃は高くなるが、今回はこのルートを利用することにした。
今週は冷え込みが一層厳しくなっていた。電車はJR奈良駅を過ぎると田舎めいた景色の中を走り、田畑に降りた朝霜がキラキラと光っていた。
加茂駅から乗ったコミュニティバスは100円バスのような小振りな車で、奈良駅からの整備されたバスルートと違って地域住民の生活道を通って(1車線しかない切り通しの道もあり)浄瑠璃寺に向かった。
朝の境内。
奈良交通バスよりもずっと早く、9時過ぎには浄瑠璃寺に到着した。境内にはまだ青もみじもあり、色付いている葉は紅と朱と黄色の間を少しずつ染め替えつつあった。来週では遅いかもしれないし、見頃開始と言ったところか。昨年の紅葉(記事はこちら)を観た12月1日と比べると、1週間の差で庭園の趣きは異なっていた。
開門して間もない時間だけに、境内には人が少なかった。弱々しい日の差し込む角度は浅く、陽射しは山寺を囲む森に遮られ、浄土庭園はまだ薄暗い陰をまとっていた。
彼岸の陽射し。
浄瑠璃寺は池を中心にして、東に薬師如来を祀る三重塔、西に九体阿弥陀如来を安置する本堂があり、池を中心に東の此岸、西の彼岸という浄土思想とその世界を、この庭園の姿で現わしている。
本堂前の彼岸に立つ紅葉は、紅色から黄金色のグラデーションを織り成してした。朝日を透かした紅葉の錦繍が、晩秋の浄土庭園で輝いている。
野菊。
晩秋の浄瑠璃寺の見どころは、紅葉だけでない。庭園のところどころに野菊の類が咲いていて、紅葉の根元には紅葉の色をした野菊の花。
ノコンギクとコスモス。
初秋には浄土池の回りで咲き乱れていたコスモスが、ひっそりと一輪。その傍らには、朝露を置いたままのノコンギク。庭の片隅に咲く、野の花を探すのも楽しい。
此岸の森からようやく上ってきた太陽が、彼岸の紅葉を眩しく照らしている。三脚を構えて場所を陣取り他人の迷惑になる一眼さんよりも、この庭園では歩き回って風景を探す方が、ずっと面白く意外な眺めを撮れることがある。この場所でこんな風に紅葉が木もれ日と影を落とすのを、私は散策中に初めて知った。
番猫。
相変わらず境内にはあちこちに番猫がいて、撫でても居眠りしたままのぐーたらな受付猫やらトイレ番猫(笑)、藪の中で戯れ合う子猫(この光景に猫好きは萌え)など、私は猫を激写しまくった。
散策路の黄葉。
紅葉と水面と塔堂が映える場所を巡り写真を撮っているうちに、10時を過ぎる頃には参拝客が増え、バスツアーの客も次々とやってきた。
しかし、京都の寺のように紅葉より人の方が多い、絶え間ない人込みではなく、時折人の波が押し寄せた後は、境内に静寂が戻っていた。
紅葉の額縁。
三重塔を下りたところ、此岸の「紅葉の額縁」は、昨年は見頃を過ぎていたが、今年は綺麗な色に染まっていた。浄土池の水面には秋の空と彼岸の森がくっきりと映っているが、此岸の紅葉はまだ薄らと陰に包まれている。
団体客がやってきて本堂が混んでいるようなので、まだ11時前だが先に早い昼食をとることにした。寒い時期の食事と言えば、門前の「あ志びの店」さんの鍋焼きうどんである。蓋を開けると湯気が吹き出しツユがまだグツグツとしている、具だくさんの鍋焼きうどんを食べたら、朝の庭園を歩いて冷えた体も暖まってきた。
あ志びの庭。
この店の庭も四季折々に咲く草花が素晴らしいところで、食後は庭にお邪魔させてもらった。紅葉は見頃には少し早く、木蓮の散り具合もあともう少しだった。昨年、木蓮の大木がすっかり葉を落とした野趣溢れる落葉道は、魅力的な散策路だった。
紅葉。
しかし、ここの紅葉は色付きがよく、庭の奥で朱色に染まった葉が、木立ちの中で微かに陽射しを浴びている風景が印象的だった。
紅葉の額縁。
10時半過ぎに紅葉の額縁の写メを仏友の友人に送った時、性能に限界がある携帯カメラでは梢が薄暗く映っていた。1時間後、日は翳っていたが、再び撮影するとより明るい紅葉が映えるので、紅葉の額縁を再び友人に報告した。
三重塔。
此岸の丘に立つ三重塔の周りの紅葉は毎年予測が付かなくて、黄金色か、あるいは朱と緑の斑に染まっていたのだが、今年は朱塗りの塔のように色付きつつある。こんな風景は初めて観た。塔の背後で鮮やかな紅色と黄金色に染まる木は、まだ青葉が目立っていた。
浄土庭園。
場所によってはまだ青もみじもあるが、庭園全体を見渡してみれば今はタイミングよく紅葉の見頃になっている。彼岸から臨む此岸の風景は、鮮やかな紅葉が点在し、まるでお寺のパンフレットのような眺めとなっている。
秘仏・吉祥天女像。
境内を何度も巡って散策した後、本堂で今月中御開帳されている吉祥天女像を拝観した。初秋に続き、この秋はありがたいことに2度も天女様を拝めた。みうらじゅん氏が『見仏記』の中で絶賛する吉祥天女像は、私のお気に入りの仏像でもある。
昨年の紅葉の時もそうだったが、山寺の冬は早くて、堂内の板の間は足の裏が凍えるほど冷たい。それでも私は、仏様をじっくりと拝んでいた。
白りんどうと乙女椿。
浄瑠璃寺では庭の露地植えだけでなく、鉢植えやお供えの茶花も見逃せない。手洗いの鉢があるあたりには、鉢植えの白いりんどうの花が咲き始め、本堂拝観を終えて外に出た縁側の先には野生のりんどうとノコンギクが植えてあり、玄関を出たところには季節の茶花で淡いピンクの乙女椿が活けてある。
三重塔と浄土池。
本堂から外に出ると、晴れ間が見えていた。同じ場所を何度歩いてみても、時間や光線の加減で、風景は刻々と変わってくる。紅葉の色も池に映る空や雲も、朝とは違う眺めがそこにはあった。
本堂の前から浄土池越しに眺める三重塔は、2時間前は朝日を背負ってまだ陰の中に佇んでいたが、今は高く上った陽射しを受けて明るく見える。
浄土池の青空。
浄土池には、真昼の陽射しを浴びた山寺の森と、つかの間の白雲が浮かんでいる。トップの画像、昼過ぎの紅葉の額縁は梢が輝き、それは美しい風景だった。
当尾みやげ。
浄瑠璃寺の紅葉を満喫した後は岩船寺を参拝し、帰りは奈良交通のバスに乗るために再び浄瑠璃寺へ戻ってきた。散策中は荷物になるのであとで買うつもりだった、「あ志びの店」さんの漬物を店の前の参道で購入。鍋焼きうどんを食べに来た時、ちょうど参道を通りかかったおばちゃんグループがたくさん買っていたので、売り切れていないかと心配だったが、店の人曰く、今日は200個(!)準備したとのことで、幸いにも在庫はまだあった。
浄瑠璃寺と岩船寺周辺の当尾(とうの)の里では、季節の野菜や漬物を吊るした無人販売所があちこちにあり、私もよく利用している。このゆず大根が絶品で、冬の参拝時には必ず買っていくのだが、今回はひのな漬けも入手した。以前別のところで買ったひのな漬けよりも苦味が少なくさっぱりとした酸味で、とても美味しい漬物だった。あとになって気付いたが、一緒に吊るしていた白菜漬けも旨そうだな。今度見かけたら買おう。
紅葉の額縁。
帰りのバスまでまだ時間があったので、当尾の里を去る前にもう一度浄瑠璃寺の境内を巡ってみる。午後3時過ぎにして山寺にはすでに黄昏が訪れつつあり、色が深みを増した紅葉の額縁は、彼岸から射す微かな西日が輪郭を滲ませていた。
黄昏の浄土庭園。
定点観測のように、参拝の度に私は三重塔下の石段からも浄土庭園の写真を撮っている。この日も同じ場所で何度か撮影したが、参拝客も少なくなってきた頃、この3時過ぎの眺めが、静かなもみじ寺の雰囲気を最もよく伝えている感じがする。この時期はどんなに忙しくても、毎年浄瑠璃寺と岩船寺の紅葉だけは観に来よう、とこの風景を眺める度に私は思う。
紅葉の時期は15時40分の臨時便があるおかげで、境内を散策できただけでなく、「あ志びの店」さんに再び立ち寄って、秋限定の栗アイスをいただくことができた。寒くても美味しい冷たいスイーツは別腹である(笑)。栗の風味が濃い、栗の粒々入りの美味しいアイスを食べながら、今年も当尾の里の紅葉は素晴らしかった、と感慨に耽っていた。
(2008年11月22日)
岩船寺 その10 につづく
浄瑠璃寺の猫 その5 につづく
浄瑠璃寺 その16 につづく
浄瑠璃寺 その1 ・ その2 ・ その3 ・ その4 ・ その5 ・ その6 ・ その7 ・ その8 ・ その9 ・ その10 ・ その11 ・ その12 ・ その13 ・ その14 ・ 猫その1 ・ 猫その2 ・ 猫その3 ・ 猫その4 ・ 猫その5
連休最終日は雨になりそうなので、出かけるなら土日しかない。10〜11月は浄瑠璃寺行きの奈良交通バスが増便されるが、それより早く現地に到着するバスがあることを知った。
今年春から木津川市が運行を開始したコミュニティバスで、11月の土日は1時間に1本の運行とかなり増便がある。JR加茂駅から浄瑠璃寺・岩船寺方面行きは8時46分の第1便があり、これに乗れば9時過ぎには浄瑠璃寺に到着する。加茂駅までJRに乗ると近鉄で奈良に行くより電車賃は高くなるが、今回はこのルートを利用することにした。
今週は冷え込みが一層厳しくなっていた。電車はJR奈良駅を過ぎると田舎めいた景色の中を走り、田畑に降りた朝霜がキラキラと光っていた。
加茂駅から乗ったコミュニティバスは100円バスのような小振りな車で、奈良駅からの整備されたバスルートと違って地域住民の生活道を通って(1車線しかない切り通しの道もあり)浄瑠璃寺に向かった。
朝の境内。
奈良交通バスよりもずっと早く、9時過ぎには浄瑠璃寺に到着した。境内にはまだ青もみじもあり、色付いている葉は紅と朱と黄色の間を少しずつ染め替えつつあった。来週では遅いかもしれないし、見頃開始と言ったところか。昨年の紅葉(記事はこちら)を観た12月1日と比べると、1週間の差で庭園の趣きは異なっていた。
開門して間もない時間だけに、境内には人が少なかった。弱々しい日の差し込む角度は浅く、陽射しは山寺を囲む森に遮られ、浄土庭園はまだ薄暗い陰をまとっていた。
彼岸の陽射し。
浄瑠璃寺は池を中心にして、東に薬師如来を祀る三重塔、西に九体阿弥陀如来を安置する本堂があり、池を中心に東の此岸、西の彼岸という浄土思想とその世界を、この庭園の姿で現わしている。
本堂前の彼岸に立つ紅葉は、紅色から黄金色のグラデーションを織り成してした。朝日を透かした紅葉の錦繍が、晩秋の浄土庭園で輝いている。
野菊。
晩秋の浄瑠璃寺の見どころは、紅葉だけでない。庭園のところどころに野菊の類が咲いていて、紅葉の根元には紅葉の色をした野菊の花。
ノコンギクとコスモス。
初秋には浄土池の回りで咲き乱れていたコスモスが、ひっそりと一輪。その傍らには、朝露を置いたままのノコンギク。庭の片隅に咲く、野の花を探すのも楽しい。
此岸の森からようやく上ってきた太陽が、彼岸の紅葉を眩しく照らしている。三脚を構えて場所を陣取り他人の迷惑になる一眼さんよりも、この庭園では歩き回って風景を探す方が、ずっと面白く意外な眺めを撮れることがある。この場所でこんな風に紅葉が木もれ日と影を落とすのを、私は散策中に初めて知った。
番猫。
相変わらず境内にはあちこちに番猫がいて、撫でても居眠りしたままのぐーたらな受付猫やらトイレ番猫(笑)、藪の中で戯れ合う子猫(この光景に猫好きは萌え)など、私は猫を激写しまくった。
散策路の黄葉。
紅葉と水面と塔堂が映える場所を巡り写真を撮っているうちに、10時を過ぎる頃には参拝客が増え、バスツアーの客も次々とやってきた。
しかし、京都の寺のように紅葉より人の方が多い、絶え間ない人込みではなく、時折人の波が押し寄せた後は、境内に静寂が戻っていた。
紅葉の額縁。
三重塔を下りたところ、此岸の「紅葉の額縁」は、昨年は見頃を過ぎていたが、今年は綺麗な色に染まっていた。浄土池の水面には秋の空と彼岸の森がくっきりと映っているが、此岸の紅葉はまだ薄らと陰に包まれている。
団体客がやってきて本堂が混んでいるようなので、まだ11時前だが先に早い昼食をとることにした。寒い時期の食事と言えば、門前の「あ志びの店」さんの鍋焼きうどんである。蓋を開けると湯気が吹き出しツユがまだグツグツとしている、具だくさんの鍋焼きうどんを食べたら、朝の庭園を歩いて冷えた体も暖まってきた。
あ志びの庭。
この店の庭も四季折々に咲く草花が素晴らしいところで、食後は庭にお邪魔させてもらった。紅葉は見頃には少し早く、木蓮の散り具合もあともう少しだった。昨年、木蓮の大木がすっかり葉を落とした野趣溢れる落葉道は、魅力的な散策路だった。
紅葉。
しかし、ここの紅葉は色付きがよく、庭の奥で朱色に染まった葉が、木立ちの中で微かに陽射しを浴びている風景が印象的だった。
紅葉の額縁。
10時半過ぎに紅葉の額縁の写メを仏友の友人に送った時、性能に限界がある携帯カメラでは梢が薄暗く映っていた。1時間後、日は翳っていたが、再び撮影するとより明るい紅葉が映えるので、紅葉の額縁を再び友人に報告した。
三重塔。
此岸の丘に立つ三重塔の周りの紅葉は毎年予測が付かなくて、黄金色か、あるいは朱と緑の斑に染まっていたのだが、今年は朱塗りの塔のように色付きつつある。こんな風景は初めて観た。塔の背後で鮮やかな紅色と黄金色に染まる木は、まだ青葉が目立っていた。
浄土庭園。
場所によってはまだ青もみじもあるが、庭園全体を見渡してみれば今はタイミングよく紅葉の見頃になっている。彼岸から臨む此岸の風景は、鮮やかな紅葉が点在し、まるでお寺のパンフレットのような眺めとなっている。
秘仏・吉祥天女像。
境内を何度も巡って散策した後、本堂で今月中御開帳されている吉祥天女像を拝観した。初秋に続き、この秋はありがたいことに2度も天女様を拝めた。みうらじゅん氏が『見仏記』の中で絶賛する吉祥天女像は、私のお気に入りの仏像でもある。
昨年の紅葉の時もそうだったが、山寺の冬は早くて、堂内の板の間は足の裏が凍えるほど冷たい。それでも私は、仏様をじっくりと拝んでいた。
白りんどうと乙女椿。
浄瑠璃寺では庭の露地植えだけでなく、鉢植えやお供えの茶花も見逃せない。手洗いの鉢があるあたりには、鉢植えの白いりんどうの花が咲き始め、本堂拝観を終えて外に出た縁側の先には野生のりんどうとノコンギクが植えてあり、玄関を出たところには季節の茶花で淡いピンクの乙女椿が活けてある。
三重塔と浄土池。
本堂から外に出ると、晴れ間が見えていた。同じ場所を何度歩いてみても、時間や光線の加減で、風景は刻々と変わってくる。紅葉の色も池に映る空や雲も、朝とは違う眺めがそこにはあった。
本堂の前から浄土池越しに眺める三重塔は、2時間前は朝日を背負ってまだ陰の中に佇んでいたが、今は高く上った陽射しを受けて明るく見える。
浄土池の青空。
浄土池には、真昼の陽射しを浴びた山寺の森と、つかの間の白雲が浮かんでいる。トップの画像、昼過ぎの紅葉の額縁は梢が輝き、それは美しい風景だった。
当尾みやげ。
浄瑠璃寺の紅葉を満喫した後は岩船寺を参拝し、帰りは奈良交通のバスに乗るために再び浄瑠璃寺へ戻ってきた。散策中は荷物になるのであとで買うつもりだった、「あ志びの店」さんの漬物を店の前の参道で購入。鍋焼きうどんを食べに来た時、ちょうど参道を通りかかったおばちゃんグループがたくさん買っていたので、売り切れていないかと心配だったが、店の人曰く、今日は200個(!)準備したとのことで、幸いにも在庫はまだあった。
浄瑠璃寺と岩船寺周辺の当尾(とうの)の里では、季節の野菜や漬物を吊るした無人販売所があちこちにあり、私もよく利用している。このゆず大根が絶品で、冬の参拝時には必ず買っていくのだが、今回はひのな漬けも入手した。以前別のところで買ったひのな漬けよりも苦味が少なくさっぱりとした酸味で、とても美味しい漬物だった。あとになって気付いたが、一緒に吊るしていた白菜漬けも旨そうだな。今度見かけたら買おう。
紅葉の額縁。
帰りのバスまでまだ時間があったので、当尾の里を去る前にもう一度浄瑠璃寺の境内を巡ってみる。午後3時過ぎにして山寺にはすでに黄昏が訪れつつあり、色が深みを増した紅葉の額縁は、彼岸から射す微かな西日が輪郭を滲ませていた。
黄昏の浄土庭園。
定点観測のように、参拝の度に私は三重塔下の石段からも浄土庭園の写真を撮っている。この日も同じ場所で何度か撮影したが、参拝客も少なくなってきた頃、この3時過ぎの眺めが、静かなもみじ寺の雰囲気を最もよく伝えている感じがする。この時期はどんなに忙しくても、毎年浄瑠璃寺と岩船寺の紅葉だけは観に来よう、とこの風景を眺める度に私は思う。
紅葉の時期は15時40分の臨時便があるおかげで、境内を散策できただけでなく、「あ志びの店」さんに再び立ち寄って、秋限定の栗アイスをいただくことができた。寒くても美味しい冷たいスイーツは別腹である(笑)。栗の風味が濃い、栗の粒々入りの美味しいアイスを食べながら、今年も当尾の里の紅葉は素晴らしかった、と感慨に耽っていた。
(2008年11月22日)
岩船寺 その10 につづく
浄瑠璃寺の猫 その5 につづく
浄瑠璃寺 その16 につづく
浄瑠璃寺 その1 ・ その2 ・ その3 ・ その4 ・ その5 ・ その6 ・ その7 ・ その8 ・ その9 ・ その10 ・ その11 ・ その12 ・ その13 ・ その14 ・ 猫その1 ・ 猫その2 ・ 猫その3 ・ 猫その4 ・ 猫その5
lindau at 23:00│旅-花の寺・神社