サッカーの女子ワールドカップがカナダで始まった。この「女子」という言い方が気になるが、日本ではスポーツの場合、「女子サッカー」「男子バレーボール」などと、必ず「子」がつく。学校で「女子」「男子」と呼んでいるのが、おとなになってもそのまま「子」がとれないままになってしまったのか。

 

さて、その「女子」サッカー。日本は前回2011年のワールドカップで、優勝候補のドイツを破った上、決勝では強豪アメリカを相手に粘り、万事休すと思いきや追いついて、最後はPK戦で劇的な優勝を遂げ一躍注目を浴びたのだった。アジアの国がワールドカップで優勝というのはもちろん初めてだったし、全くの予想外だったため、確かにみな驚いた。ただ、ちょうど東日本大震災の起きた年だったので、開催国ドイツをはじめとして、試合の内容そのものよりも「大変な震災にみまわれた日本人を励ますいいニュースになった」という報道のされ方も少なくなかったようだ。

 

それから4年。日本のチームは、澤をはじめ前回のメンバーが多く残り、世代交代があまりスムーズにいかなかったかなという印象は否めない。ドイツとアメリカは相変わらず強いし、優勝候補は欧米の国ばかりだが、前回出場できなかった中国と韓国もいるし、アジア勢の数は増えた。

 

ちょうどFIFA(国際サッカー連盟)の汚職疑惑で、逮捕者が続々と出ている最中なので、ワールドカップ開会式には必ず出席していた会長が姿を見せないという異例の幕開けとなった。もっとも、カネにまみれた「男子」幹部たちなど来なくてちょうどいいだろう。なにしろ、ものすごい額のお金が動くサッカービジネスなのに、「女子」にまわる予算はひどく限られていて、今回のワールドカップも人工芝のスタジアムでやるというので、事前にかなりの批判があった。「男子」ワールドカップは通常天然芝だし、人工芝だとボールのバウンドやスピードも違うし、摩擦によるやけどもあるとして、女性差別だと問題になったのだが、結局FIFAが押し切って、人工芝スタジアムで開催ということになった。

 

「女子」サッカーは「男子」サッカーのようにお金にならない。「男子」スターのような高給取りになることはできないし、苦労も多いけれど、「女子」選手たちはその分カネにまみれてもいないし、巨大組織FIFAの権力争いにまきこまれることもない。そういえば、今回辞職に追い込まれたブラッター会長は、10年ほど前に「スポンサーを獲得するためにも、女子サッカー選手は、もっとぴっちりとしたパンツをはいてはどうか」と発言して、「女子」選手たちのヒンシュクを買ったことがあったっけ。こんな「男子」が17年も会長を務めていたなんていったいどういうこと?!

 

日本は初戦でスイスと対戦。10で辛勝。