今朝、硬いながらも、う⚪︎こが出たことをドクターに報告した。ドクターは笑いながら「よかったわねー」と言ってくれた。今日からさらに薬が変わり、黒くてドロっとしたご⚪︎んですよのノリのようなものを毎晩ティースプーン1杯飲む。それを1週間ほど続けて、さらに1カ月間別の薬を飲み続け、最終的には自分の力で出すことのできる腸を作るそう。
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(今朝の朝ごはん。今日もとっても美味しかった)

明日からシーギリヤというスリランカ中部に行くため、今日はシロダーラはできなとのこと。シロダーラを受けると、必ずその日や翌日などは安静にしておかなければならないし、睡眠時間が短かったり、疲れているときもできない。さらに、午前中しかできないとのこと。「あったかい特別オイルをおでこに垂らしとるだけでぇ」と安易に考えていた私はちょっとびっくりした。そこまで厳格なのね。
代わりに、ニルカちゃんの極上マッサージと、アーユルヴェーダボールマッサージを受けてくださいと言われた。このアーユルヴェーダボールマッサージは、布のなかに薬に漬け込んだ赤米が入っており、それを蒸して、アツアツの状態になったものを体中に押し当てていくというもの。2つ用意してあって、1つが冷めたらスチーマーのなかに入れて、もう1つの方でマッサージをする。また冷めたら交換、といった感じだ。特に腰に押し当ててもらったときは、あまりの気持ち良さにクラっときた。
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今日から4日間、カンボジアのクルクメールで働いていたときの先輩(といっても私より年下でお若い方)と一緒にスリランカを旅することになっている。N子さんは日本語はもちろん、英語、クメール語の3カ国語はペラペラ。そしてフランス語とスペイン語も少々という言語の申し子。「シンハラ語もしゃべれるんですか?」と聞くと、「まさか!絶対ムリですよ」と言われた。N子さんなら「少し前に習ったけど」と言いそうだ。
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私たちが泊まっているピリヤマーニゲストハウスには、1人日本人男性がスタッフとして働いている。60歳ぐらいで名前はチャーリーさんという。本名は中村さんだ。私は出会った瞬間「一体何者?」と興味を持った。定年を過ぎた男性がたった1人でスリランカの村でスタッフとして働いているだなんて。朝は5時からゲストハウス中の掃除をし、床をぴかぴかに磨き上げる。また、セイロンティーを入れてくれたり、何かといろいろ面倒をみてくださる。めちゃくちゃ物腰が柔らかで、人柄も良い。背も高くスラっとしていて、若い頃はさぞかしモテたんだろうといった風貌だ。思い切って「あの、昔は何を…?」と聞いてみた。「酒屋ですよ。やめちゃったけどね」とチャーリーさんは言った。チャーリーとは当時経営していた酒屋の名前だそうだ。しかし、さらに話を聞くと単に酒屋の店主という肩書きだけではとても説明できない経歴の持ち主であった。なんと、フランスのボルドーからコマンドリボンタン(ボンタン騎士団)のショバリエ(騎士の称号)を授与されていたのだ。ボルドーワインの普及に貢献した人がいただけるものだそう。「全部で3つぐらいもらったかな。レ・ピリエシャブリジャンとポムロルからも称号をもらいましたよ」と言う。男性の正体は騎士(ナイト)だったのだ! それから3日間、ナイトチャーリーさんにフランスワイン講座を開いてもらった。ボルドーとブルゴーニュのボトルの違い、シャトーとは何か、黒ぶどうの当たり年、シャンパンの定義など。とても興味深かった。ちなみにここに来た理由は経験の一種だそう。ちなみに「出会った縁だよ。これもらってね」と1枚の写真をいただいた。チャーリーさんが以前仕入れたもので、そこにはロマネコンティ1990年が堂々とうつっていた。1990年はぶどうの当たり年で現在このロマネコンティは1本300万円以上。大変貴重な写真をいただいた。必ず大切にします。
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とても勉強になったと同時に感じたことがあった。昨日、アーユルヴェーダについてドクターから特別に教えてもらったときも同じ思いになった。彼らがここまで人に説明ができるようになるまで相当な年月を要している。ドクターなら、6年間も学校に通い、あらゆる文献を読み、今だに勉強を続けている。チャーリーさんも40年近くお酒の世界で活躍し、フランスにも何度も足を運び、それだけ時間とお金をかけて今の知識を習得している。そんな長年積み重ねてきた結果の先にある情報を、私は何の努力をすることなく言うなればタダで聞かせてもらっている。これってものすごく贅沢というか、むしろ罪なことなんじゃないかとすら思うのだ。もちろん実際に体験してきた知識と、聞いただけの知識では雲泥の差があることは分かっている。アーユルヴェーダとは何ぞやを私と先生が語ったとしても、言葉ひとつひとつの重みは当然違う。しかし、それでも彼らがようやく得た知識を少し分けてもらうことだけでも、価値が十二分にあることだと思う一方で、罪悪感を含んだありがたさを感じるのだ。

情報はタダではない。今やネットでいくらでも情報が手に入る時代だといえども、本来正しい情報というのはモノを買う以上に価値のあるものなのだ。何の知識もなくアーユルヴェーダの便秘薬をもらってう⚪︎こを出し、もろ手を上げて喜ぶよりも、どんなハーブを使っていて、何が腸に働きかけるのかを知る方がよっぽど価値が高い。だからといってお金を払うのも逆に失礼だから、聞かせていただけることはありがたく頂戴し、いつまでも忘れないようにしていきたいと思った、スリランカの夜であった。