2006年12月30日

東京株式市場ここに注目

(東京株式市場ここに注目)2006/12/29, 日経金融新聞, 9ページ, 有, 833文字


 ◆…今年最後の取引となる二十九日の東京株式市場では、日経平均株価が今年の年初来高値(一万七五六三円)にどこまで迫れるかに注目。二十八日は小幅な続伸にとどまったことで「大納会でも上昇する可能性は高まった」(大和証券)。国際優良株物色が続けば、上げで一年を締めくくる公算がある。
 ◆…国際優良株の中で特に注目を集めるのがトヨタ自動車。七日に七千円をつけてから三週間で水準を千円切り上げており、年内に八千円まで上昇するかどうかに関心が集まる。来年は生産・販売台数で世界一を目指す同社への期待から買いが集まれば、株価を押し上げそうだ。外為相場の動向もカギを握る。
 ◆…半日立ち会いの大納会とあって薄商いを予想する向きも多い。すでにクリスマス以降の売買代金は二兆円を下回る日が続いている。とはいえ、株価指数先物に仕掛け的な売買が出る可能性は低く、値動きが荒くなる展開は見込みにくい。小幅な値動きで今年の取引を終えそうだ。
ネット証券5社の売買代金上位15銘柄        
(単位億円、12月28日)        
【売り】5社合計      【買い】5社合計  
新日鉄  484  (1)  新日鉄  459
住 金  173  (2)  住 金  146
みずほFG  79  (3)  トヨタ  87
イントランス  77  (4)  イントランス  78
ソフトバンク  71  (5)  ソフトバンク  77
トヨタ  70  (6)  みずほFG  64
ソースネクス  55  (7)  ソースネクス  54
JFE  50  (8)  楽 天  52
ネットエイジ  47  (9)  GCA  45
神戸鋼  46  (10)  ネットエイジ  43
GCA  43  (11)  JFE  42
いすゞ  40  (12)  いすゞ  34
楽 天  39  (13)  神戸鋼  33
CCI  32  (14)  Pビッツ  33
ゲームオン  31  (15)  CCI  28


ビジネスこの1年――薄型TV、松下・シャープ勢い、出遅れ三洋、前途多難。2006/12/29, , 日本経済新聞 地方経済面 (兵庫), 46ページ, , 625文字


 電機業界は薄型テレビに沸く一年だった。松下電器産業は千八百億円を投じ、兵庫県尼崎市に世界最大となるプラズマパネル工場の建設に着手した。来年七月には第一期分が完成する。フル稼働する二〇〇八年度には総生産能力が年千二百万台(42型換算)になる見通しだ。他社に先駆けた増産体制で、プラズマテレビの世界市場でシェア四〇%以上の獲得を狙う。
 シャープは八月、液晶パネルを生産する亀山第二工場を稼働させた。「第八世代」と呼ばれる最新鋭工場で、当初は月産一万五千枚(40型換算で同十二万台)。〇八年中には九万枚まで高める計画。稼働中の亀山第一工場と合わせた生産能力は年二千二百万台となる予定で、液晶テレビの世界市場でシェア二―三割を確保したい考え。
 「家電の王様」といわれる薄型テレビは波及効果が大きい。液晶テレビの基幹素材である光学フィルムを手掛ける日東電工は、今年度一千億円を投資、フィルムの生産能力を従来の二倍に引き上げた。
 世界的に需要が急拡大する薄型テレビだが、一方で急速な価格下落も進む。
 このため完成品、部品・部材メーカーすべてが「我が世の春」をおう歌できるとは限らず、来年は成長と淘汰が共存する一年となりそうだ。
 一方、薄型テレビの波に乗り遅れたのが三洋電機。昨年秋に経営難が表面化し、今年三月には三井住友銀行などを相手とする合計三千億円の第三者割当増資を実施。今年は再建元年だったが、今期も最終損益が五百億円の赤字見通しとなるなど前途は多難だ。


薄型テレビ、スポーツクラブ、DVD機器、格安国内航空券、他(価格情報)2006/12/30, 日経プラスワン, 2ページ, 有, 307文字


 年末商戦も大詰めを迎え、DVDレコーダーはデジタル放送対応機種の売れ行きが堅調だ。東京都内の家電量販店では松下電器産業の「DMR―XW30」の販売価格が9万円台後半。1カ月前に比べて目立った値下がりはなく、ほぼ同値圏で推移している。
 国内線の格安航空券は値下がり基調。航空会社の株主優待券に需要が流れているためだ。年末年始は航空会社の正規割引運賃の設定が減るが、株主優待券があれば割引料金で搭乗できる。金券ショップではJALやANAの優待券が昨年末の半額程度と安い。
(注)価格調査は週初。家電については東京は秋葉原電気街、新宿、池袋など主要ターミナル駅周辺、大阪は日本橋などの家電量販店での表示価格。※はオープン

MKキャピタ反発(新興市場)2006/12/30, 日本経済新聞 朝刊, 13ページ,  , 164文字


 ◇不動産投資のMKキャピタが商いを伴って反発。二十八日に発表した二〇〇六年九―十一月期の連結純利益が前年同期の二・一倍に急伸したことを好感した買いが入った。予想PER(株価収益率)は十五倍と不動産ファンドの平均(二十三倍)に比べ低い。「不動産開発に軸足を移しており、今後は利益率低下が予想される」(中堅証券)との声が聞かれた。
2006年ベスト新規公開企業調査――上位に「半導体」「M&A支援」。2006/12/29, 日本経済新聞 朝刊, 14ページ, 有, 1536文字


 日本経済新聞社は二〇〇六年十月末までの一年間に新規上場した企業百八十五社について、成長力や事業の収益性を証券アナリストらに評価してもらう「ベストIPO(新規株式公開)調査」を実施した。半導体関連や電子部品など成長性が見込める分野で高い技術力を持つ企業や、買収や合併を支援する企業が上位に並んだ。
 首位はシリコンウエハー大手のSUMCO。〇五年十一月に東証一部に上場し、〇六年には株式公開買い付け(TOB)でコマツ電子金属を買収した。「(高い生産効率を可能にする)三百ミリウエハーの技術で先行し、高い技術力がある」(インベスコ投信投資顧問の得能修・運用部シニアファンドマネジャー)「上場後に買収を打ち出すなど戦略が見えやすい」(カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリスト)と、独自性や経営戦略を高く評価する声が多かった。
 同社は住友金属工業と三菱マテリアルが筆頭株主。「子会社上場は大株主と少数株主の間で格差を生む問題があるが、大企業における子会社上場の望ましい形を示した」(水戸証券の岩崎利昭・投資情報部課長)との指摘もあった。
 二位の東洋炭素も技術力が支持された。半導体や太陽電池などの製造装置用部品を製造する。「シリコンウエハーメーカーの増設計画が相次ぎ、今後の好業績を期待できる」(みずほインベスターズ証券の大塚徹参事役)との見方が多かった。
 M&A(企業の合併・買収)を支援する企業の評価も高かった。M&Aを検討する企業に助言するGCAは「案件の実績も幅広く、M&A時代の到来で活躍の余地が大きい」(丸和証券の大谷正之調査情報部次長)との意見が多かった。M&A仲介の日本M&Aセンターも八位に入った。
 野村証券の元村正樹・投資調査部中小型株ストラテジストは今回の調査対象のIPO企業について「今年の相場を反映しネット関連企業は評価しづらく、世界で戦える技術力や強さを持つ企業に支持が集まりやすい」とみている。
 調査対象は二〇〇五年十一月―〇六年十月に上場した百八十五社。証券会社、証券系研究所、機関投資家など四十一社のアナリストやファンドマネジャーに十二月初旬、アンケート調査を実施。各社の担当者が百八十五社の中から注目企業を五社選び、それぞれの会社について「成長力」「製品・サービスの独自性」「事業戦略や技術力」「IR・株主への利益配分」「経営陣の企業統治能力」「経営者の資質・手腕」の六項目を一点から五点までの五段階で採点した。総合点は各項目の得点を単純合計した。
▼回答企業一覧▲
 回答者の所属会社は以下の通り(五十音順)
 いちよし経済研究所、いちよし証券、SMBCフレンド調査センター、SBI証券、インベスコ投信投資顧問、エイチ・エス証券、エンジェルジャパン・アセットマネジメント、カブドットコム証券、コスモ証券、しんきんアセットマネジメント投信、ソシエテジェネラルアセットマネジメント、損保ジャパン・アセットマネジメント、大和住銀投信投資顧問、大和証券投資信託委託、大和総研、第一勧業アセットマネジメント、第一生命保険、東海東京証券、東海東京投資顧問、ちばぎんアセットマネジメント、T&Cホールディングス、トヨタアセットマネジメント、日本生命保険、日本投信委託、農林中金全共連アセットマネジメント、野村アセットマネジメント、野村証券金融経済研究所、フィスコ、フィナンテック・コミュニケーションズ、富士投信投資顧問、プラザアセットマネジメント、丸三証券、丸和証券、三井アセット信託銀行、三井住友アセットマネジメント、三菱UFJ証券、三菱UFJ信託銀行、みずほインベスターズ証券、水戸証券、明治ドレスナー・アセットマネジメント、レオス・キャピタルワークス

M&A助言ビジネス、外資、上位を独占、今年の金額順位、ゴールドマン首位。2006/12/29, 日本経済新聞 朝刊, 4ページ, 有, 702文字


 日本企業がかかわるM&A(合併・買収)で、助言ビジネスを巡る業態を超えた金融機関の競争が激化している。今年の助言金額の順位ではゴールドマン・サックスなどの外資が上位を占める一方、野村証券は昨年の首位から五位に転落。来年は外国株対価の三角合併が解禁されるほか、業界再編も加速する見通し。国内証券、欧米投資銀行、メガバンクの三つ巴(どもえ)の争いが一段と激しさを増しそうだ。(1面参照)
 今年のM&A助言のランキングは、国境を越える大型買収にかかわったゴールドマン、UBSなど欧米勢が躍進。半面、野村証券は件数ベースでは百五十四件と首位だったが、金額ベースでは大型案件を逃して五位に転落した。メガバンクでは、みずほフィナンシャルグループが昨年の十位から六位に浮上するなど存在感を増している。
2006年のM&A助言金額ランキング    
〓−〓  単位百万ドル、日本企業がかかわるすべてのM&Aが対象で公表ベース。28日時点。トムソンファイナンシャル調べ  〓−〓
順位(前年) 金融機関名  取引金額  件数
1(12)ゴールドマン・サックス  48,864  21
2(8)UBS  32,136  31
3(2)メリルリンチ  29,414  16
4(11)日興シティグループ証券  28,793  32
5(1)野村証券  27,455  154
6(10)みずほフィナンシャルグループ  25,975  122
7(9)大和証券SMBC  21,922  125
8(21)ドレスナー・クラインオート  19,169  4
9(19)ドイツ銀行グループ  19,071  7
10(―)グリーンヒル  18,799  1




Note
プルダウンからマウスを外すと
元の画面に戻ります。

日本企業、M&A15兆円、今年3割増、件数は最高、海外投資が大型化。2006/12/29, 日本経済新聞 朝刊, 1ページ, 有, 1553文字


 日本企業が国内外でM&A(合併・買収)を加速している。二〇〇六年は十五兆円と前年比約三割増え、一九九九年以来の高水準となった。国際展開する企業が競争力強化のため外国企業に多額の資金を投じる一方、成熟産業では生き残りに向けた業界再編が急増。M&Aをめぐる助言業者の積極的な働きかけを背景に、敵対的買収の提案や経営陣による企業買収(MBO)も目立った。(M&Aは3面「きょうのことば」参照)=関連記事4面に
 件数は一%増の二千七百六十四件と過去最高で、M&Aが企業の日常的な戦略として定着した。九九年はみずほフィナンシャルグループなど銀行再編だけで約十兆円に達したが、今年は事業会社の活発なM&Aが際立った。データはM&A仲介のレコフ(東京・千代田)が集計した。
▼「内―外」5倍
 M&Aの金額を押し上げたのが外国企業を対象にした「内―外」買収の増加だ。日本企業による過去最大の海外投資となったのが日本たばこ産業(JT)による英たばこ大手ガラハーの買収で二兆二千億円。ソフトバンクによる英ボーダフォン日本法人買収を含めると上位五件はすべて海外案件だった。海外に成長の源泉を求める動きが強まり、外国企業に対するM&Aは八兆四千億円と五倍強に拡大した。
 国内では消費や食品など成熟市場を舞台に、企業がシェア拡大を目指す姿が浮き彫りになった。手法の多様化も進み、MBOが二・三倍の六千九百億円、TOB(株式公開買い付け)は三兆六千億円と六倍に膨らんだ。
▼助言も活発
 企業の助言役を務める財務アドバイザーの分野では、外資系金融機関の活躍が目立つ。調査会社トムソンファイナンシャルによると、今年の助言金額の順位は上位三社をゴールドマン・サックスをはじめとした欧米金融機関が占めた。
 首位のゴールドマンはJTとソフトバンクの二大案件に絡み、十二位から急浮上。二位のUBSはソフトバンクの案件でボーダフォン側の助言役を務めたほか、すかいらーくのMBOでも活躍。メリルリンチはJTの指南役を務めた。
 日本企業による国境を越えた大型M&Aが相次ぎ、金融機関のM&Aビジネスでも世界各国に顧客基盤を持つ外資の躍進につながった。
▼世界の5%
 国際的にもM&Aの大型化は顕著だ。世界のM&Aは九月までで二兆五千億ドルに達し、前年比三割強増えた。十二月に入っても百億ドルを超える案件が相次ぎ、年間では過去最高だった〇〇年(三兆五千億ドル)を上回る勢い。日本のM&A規模は全体の五%弱にすぎず、ようやく本格的なM&A時代の入り口に立ったとの見方もある。外国企業が自社株を使って日本企業を買収できる三角合併が解禁される来年五月以降、日本にも世界的なM&Aの波が押し寄せる可能性がある。
 日本ではITバブルの九九年前後からM&Aが増え始めた。当初は業績が低迷した企業が対象でリストラ色が強かったが、最近は成長投資の手段として浸透してきた。
今年の主な大型M&A(単位億円、レコフ調べ)      
買収企業  対象企業  月  金額
J T  英ガラハー  12  22,530
ソフトバンク  ボーダフォン日本法人  3  19,172
東芝など  米ウエスチングハウス  1  6,210
日本板硝子  英ピルキントン  2  6,160
東京電力など  ミラント・アジア・パシフィック  12  4,000
阪急ホールディングス  阪神電気鉄道  5  3,740
三井住友フィナンシャルグループ  SMBCフレンド証券  3  3,162
すかいらーく経営陣、野村プリンシパル・ファイナンスなど  すかいらーく  6  2,565
ダイキン工業  OYLインダストリーズ  5  2,390
(注)太字は日本企業が外国企業を買収した 「内―外」型      


M&A(きょうのことば)2006/12/29, 日本経済新聞 朝刊, 3ページ, 有, 393文字


▽…企業の合併や買収を指す。国内シェアの拡大や事業の選択と集中、国際競争力の強化などに利用される。2006年は少子高齢化による国内市場の縮小をにらみ、日清食品と明星食品、紳士服のコナカとフタタなど内需型企業のM&Aが目立った。
▽…M&Aの手法には市場外で不特定多数の株主から株式を買い取るTOB(株式公開買い付け)や、多額の現金を用意せずに対象企業を買収できる株式交換などがある。経営陣と投資ファンドが組んで企業や事業を買収するMBOは、業績不振の上場企業が株式の非公開化した後に、事業の立て直しを進める手段として活用されている。
今年の主要業種のM&A額    
(  単位億円、カッコ内は05年比増加率  )
食  品  26,101(14.3倍)
電  機  9,294(4.3倍)
精密機器  1,334(2.2倍)
外  食  3,676(12.9倍)
運輸・倉庫  4,323(6.6倍)

lionnoil at 13:14