2011年02月13日

[書評]:フェイスブック 私たちの生き方とビジネスはこう変わる




 インターン先の上司でもあり、ソーシャルウェブへのその幅広く鋭い知見にいつも刺激をいただいているイケダハヤト( @IHayato )さんの初の著書、「フェイスブック 私たちの生き方とビジネスはこう変わる」を読了いたしました。

 内容は、フェイスブック利用に関する個人・ビジネス両面でのマニュアル的な内容に加え、これからのウェブを新しい方向に導いていくさまざまなソーシャル系サービスの解説、そして来る「共有」時代に際して私たちが心がけるべき大切なことをメッセージとして伝えてくれています。

 今日はその中でも、いちばん共感した第四章『時代は「所有」から「共有」へ』に関して僕の感想をまとめます。




 本文で「Share-worthyな(共有する価値のある)情報をSharableな(共有されやすい)形で発信する」という言葉が出てきます。目についた瞬間「うーむ、納得」と独り言をつぶやいてしまいました。

 これから、さまざまな情報や価値観がオンラインに移行してくこれからの時代を生きていく上で、われわれ個人が特に重視すべきキーワードだと思います。

 これまでの経済発展のなかで、望みさえすれば簡単にモノや情報が手に入る世の中になりました。でも、それだけではもう満足できないのがこれからの私たちだと感じています。一次的なプロセスによる「商品購入」や「情報入手」は言ってみれば無味乾燥としたものです。しかし、そのプロセスに「共有」や「共感」というエッセンスが入ると、目的としていた行為以上の刺激や感動などの付加価値を与えることができます。



 たとえば、本書で紹介されている事例から、かみ砕くと。



 近所の人とモノを共有するサービス「NeighborGoods」を利用すると、自分の住所に近いユーザーとさまざまなモノを貸し借りすることができます。テント、工作ドリル、ミシンなど、「必要なときにちょっと借りられれば十分なモノ」をその地域で共有することができます。そのようなモノは、ちょっとお金を出せば簡単に購入することはできます。しかし、「共有」することで生まれる家庭間の交流や、地域の連帯感は、一次的な購入のプロセスでは起こりえません。

 また、旅行者に自身の部屋を提供する「Airbnb」を利用すると、自分の家の使っていない部屋を旅行者に有料で貸し出すことができます。Airbnbに自分の空いている部屋を登録しておくと、その地域への旅行を検討している人がその部屋を見つけ、そのサービス上で決済を済ませて、宿泊できるというサービスです。そのように、活かしきれていない自分の資産(部屋)を、オープンにすることで、金銭的な収入だけではなく、「普通なら起こりえなかった出会いや感動」のきっかけをつくることができます。



 このようにShare-worthyな情報(倉庫に使ってないテントがある、家に空いている部屋がある)を、Sharableな形で発信する(NeighborGoods/Airbnbなどのサービスに情報を提供する)ことで、目的が満たされた充足感以上の、精神的な豊かさを手に入れることができます。

 そのような「共有」の時代を享受するためには、自らも率先して共有していく姿勢を取る必要があります。自らが進んでShareしていくことで、自分の周りに情報やモノが集っていくはずです。" give and give "を心がけることで、自らも結果的に与えられる、現実社会と一緒です。「共有」時代のおいしいところだけを一方的に楽しむということもできるかもしれません。しかし、そのような生き方はきっとどこかで行き詰まるでしょう。オンラインであっても、実社会と本質的な部分は変わらないのがソーシャルウェブの世界です。

 そして、「実際に共有するにはどうしたらいいのか?」ということをそれぞれが考えるときに「Share-worthyな情報をSharableな形で発信する」という言葉は常に意識して生活すべきキーワードとなります。そうすることで、これまでの乾燥し歪んだ大量消費社会に、精神的な豊かさという潤いを与え、少しずつ良い流れに変えていく力になっていくと思います。





以上、イケダハヤトさんの「フェイスブック 私たちの生き方とビジネスかこう変わる」を読んでの感想でした。これからの「共有」時代に興味のある方はぜひ手に取ってみてください。


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little_shotaro at 10:00│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!Social Web 

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