コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        

2020/10/25

West Loop Chicago Mystic Brew 2020 Vong45
West Loop Chicago / Mystic Brew
7inch Single


Vong45 というレーベルから最近リリースされたジャズファンク名曲、サンプリングソースとしても知られる、Ronnie Foster 1972年の Mystic Brew をカヴァーした7インチ。West Loop Chicago がどのような人たちなのか知りませんが、数か月前に同じ Vong45 から第一弾シングルとして Whole Darn Family 1976年の名曲 Seven Minutes Of Funk のカヴァーをリリースしていたりで、この2作に関してはヒップホップ感覚のフィルターを通して古典ファンクなどのカヴァーを試みているということになります。
レコ屋のインフォには書かれてませんが、個人的に調べると West Loop Chicago 名義で今年リリースされたこれら2曲のカヴァーはどうやら以前にリリースされた音源の再発であるらしいのですが?

The Amp Quintet 2004 Nu Cortez Records

Discogs のデータ上では2004年リリースとされる。おそらく自主盤と思われる UK の Nu Cortez Records から The Amp Quintet というグループが上の写真の3曲入りの12インチ EP をリリースしており、Vong45 の最近の2作はここからカットしてアーティスト名を変えてリリースしなおしたのではないかと。収録曲は以下の通り、ちなみに Daylight は RAMP のカヴァーです。

A Seven Minutes Of Funk
B1 Mystic Brew
B2 Daylight

Vong45 でのリリースは7インチ仕様となっていて、Seven Minutes Of Funk も Mystic Brew も本来つながっている一曲を真っ二つに切ってA面(part 1)、B面(part 2) に分けて収録するという構成になっている。7インチではよくみられるおなじみのスタイルだけど、曲の良さを純粋に楽しみたいと考えると、もともとの12インチ仕様で一曲がちゃんとつながった形でリリースしてくれてたほうがありがたかったかなと。個人的にはとても好きな選曲なのもあるし、生楽器でのつくりもよくできてるので長いヴァージョンでまるまる楽しみたいんですよね。Mystic Brew のカヴァーは後半にヒートアップするさまもカッコいいので継続する一連の流れで聞けたほうが良いのだけど。

Ronnie Foster Two-Headed Freap 1972 Blue Note

Mystic Brew のオリジナルは、鍵盤奏者 Ronnie Foster の Blue Note レーベルからのデビューアルバム Two-Headed Freap (1972年) に収録。Mystic Brew を含めこのアルバムは90年代になった頃にはレアグルーヴの波に乗っかりレコ堀需要はそれなりにあったと思いますが、1993年にリリースされたあるヒップホップナンバーの登場により、それ以降大きく音楽ファンに知られるようになりました。

A Tribe Called Quest Electric Relaxation 1993 Jive

A Tribe Called Quest が1993年の Electric Relaxation で Mystic Brew を大胆にサンプリングして一気に元ネタにも注目が集まるという流れですが、Electric Relaxation の曲そのものが良くできすぎており、どうしてもそのフィルターを通して聞くことになるので、元ネタももちろん素晴らしいとはいえ実力の何倍以上にもよく聞こえるケースというのはサンプリングカルチャーに接していれば珍しいことではありません。

West Loop Chicago (The Amp Quintet) / Mystic Brew(つながってるヴァージョン)

Ronnie Foster / Mystic Brew

A Tribe Called Quest / Electric Relaxation

(19:00)

2020/10/22

Vedit 01 2017
VEDIT 01
10inch Single


ラベルに VEDIT のハンコが押されただけのホワイトラベル10インチ盤を購入。 VEDIT は2017年から2019年まで5枚の10インチ盤をリリースしたエディット専門レーベル。制作者や運営元は不明。各10インチ盤にはファンク、ディスコ、ニューウェーヴ、シンセポップなど、古典ダンス曲を素材にエディット処理したナンバーが2〜3曲収録されている。取り上げたのは2017年の1作目のリリースで、収録された3曲の元ネタは以下の通り。

Roundtree / Hit On You (1982)
Ray Parker Jr. And Raydio / It's Time To Party Now (1980)
Special Touch / This Party Is Just For You (1981)

ディスコやダンスクラシックスを扱う人にはどれもなじみ深い楽曲ではないかと。
It's Time To Party Now みたいないかにもエディットの候補にあがらないようなポップファンク曲まで取り上げられてて、作者の好みにより今の時代は何でもありのような雰囲気もするけど、時代が何周もしてこういう意外な選曲というのに出会うと個人的にはドキドキする。エディットの内容そのものはそんなにソソラレルようなものではないんだけど。
Special Touch / This Party Is Just For You は学生時代に血眼になって探したシングル盤の一つで、こちらも思い入れの強い曲。ファンク調トラックにラップが絡むアゲアゲ感は今耳にしてもたまりません。エディットヴァージョンはうま味を凝縮したような内容ですが、オリジナルを知っていると色んなおかずが省かれたりもしてるので物足りない感じも少しします。
Roundtree / Hit On You もオリジナルの12インチを持ってればいいのかなと。学生の時にレコ屋のスタッフさんに N.Y. ダンスクラシックスの名曲だから絶対に買ったほうがいいよと勧められて購入したのを今でも覚えており、その盤は今でも所有して一年に一回ほど店で流しております。
どれもオリジナルヴァージョンを知って何十年も接しているとなあ〜んだこんなもんかという内容だけど、エディット盤を通して初めてこれら楽曲の存在を知る世代の方もそれなりにいるとも考えられるし、DJ のスタイルによりこっちのヴァージョンの方が使い勝手が良いと感じる方もいるはず。いわゆるダンスクラシックス系の今どきのエディット盤にもいろいろあってクオリティーもばらばらですが、作者が今の時代に合わせどのような切り口で古典素材を処理するのかというのを眺めるのは面白いのであります。

VEDIT 01 / Special Touch / This Party Is Just For You (VEDIT Version)

(19:00)

2020/10/19

CAT BOYS 2020
Cat Boys Feat Yuima Enya / Feel Like Makin' Love
7inch Single


Feel Like Makin' Love のカバーバージョンを紹介するコーナーということで、154枚目にいってみたいとおもいます。

今回は日本のトリオ編成バンド Cat Boys が最近リリースしたヴァージョンで、面白いのは日本語歌詞でのカヴァーとなっている点。歌っているのは Yuima Enya というゲストシンガー。
日本語の歌詞が乗っかった Feel Like Makin' Love というと、個人的には井田リエが1977年のファーストアルバム Street Talk でとりあげた、ひらめきラヴ、という曲も思い出されるところであり、昭和と令和ののシティーポップ感覚を聞き比べるのも面白いでしょう。
裏面には Sly & The Family Stone の名曲 Sing A Simple Song のカヴァーを収録。高木壮太氏のプロジェクトは相変わらず面白い作品が多いです。

Cat Boys Feat Yuima Enya / Feel Like Makin' Love



(19:00)

2020/10/16

Rock Force 1989 Joey Boy Records
Rock Force / L.O.V.E.
アルバム Rock Force に収録


先日閉店したレコファン渋谷 BEAM 店でディグった一枚。閉店セール開催中でしたが商品が減ってるような印象はなくいまだ売り場には何十万枚も音楽ソフトが展示されてました。だけど在庫量のわりに欲しいと思うような商品が見つけられなかったのはレコファンならではといったところか、お店を責めるつもりもありませんで、まだまだ自分の知識のなさ故といったところ。
そんな中いかにもレコファンらしい一枚を最後にゲット。レジで何十年も親しんだ飾りっ気のないショッピングバックに入れてもらい、店を後にする際はエレベーターホールから振り返ってフロア全体を見渡し最後のお別れ、数々の思い出を巡らせながらいつものようにセンター街を抜けてとぼとぼ帰っていくのでありました。

レコファンはなんだかよくわからないビミョーなレコードが買える場所という認識もありましたが、今回もまさにその通り。マイアミの Joey Boy Records から1989年にリリースされたオールドスクール・エレクトロのドマイナーなアルバム。他の店では買わないであろう商品を買う気にさせてしまうのがレコファンの空気だったりする。Joey Boy Records は土地柄もあるのか80年代後半はエレクトロやベース系のサウンドを得意としていたレーベルの印象だけど、古典エレクトロやヒップホップ系が好きな方でもこの辺をチェックする方は皆無ではないかと思えるドマイナー感覚が漂っている。

Joey Boy Records からリリースされた12インチシングルのいくつかのタイトルはごくたまにレコ屋で見かけたりもしますが、ごみ扱いされてるような雰囲気でしょうか、しかしながらこのレーベルの LP 盤を見かけることはあまりなく、個人的にも Joey Boy Records からリリースされた LP というのは今まで一枚も買ったことがないような気もする。しかも今回買った Rock Force というグループは名前も聞いたことがないしレコードで見るのも初めてかもしれない。ジャケ写も自分好みなので迷わずキープしたのだけど、レコファン以外のレコ屋だったらパスしてたかもしれない。

中身はノリの良い当時らしいフリースタイルダンス系エレクトロ曲が多くを占めますが、両面冒頭の2曲はいい感じのブラコンバラードとなっている。もともとは普通のボーカルグループ的なスタイルの曲を歌っていたのだけどアルバムリリースに際してプロデューサー主導でフリースタイルダンス系エレクトロで売り出されたのかもなんて思えてくる。
購入価格は1000円ちょいでしたが、discogs を見ると LP は7000円以上で出品され、取引実績の履歴を見るとそれなりの価格帯となっている。ニッチすぎるジャンルのドマイナー盤とはいえ、この種のサウンドが好きな方にはたまらないコレクターズアイテム的存在なのかもしれません。

Rock Force / L.O.V.E.

Rock Force / I Can't Hide


(19:00)

2020/10/13

Luther Ingram Let's Steal Away To The Hideaway 1976 KoKo
Luther Ingram / It's Too Much
アルバム Let's Steal Away To The Hideaway に収録


4日前の記事の続き、倉庫のようなバカでかいレコファン BEAM 店もとうとう閉店するというので最後に遊びに行くことに。
古い時代のはなしなので店に来てくれてるような若い世代の人にはなじみないと思われますが、レコファンという音楽ソフトを扱う会社は90年代〜ゼロ年代中盤はものすごい勢いのあったチェーンストアで東京や神奈川の色んな地域に数多くの店舗を出店していました。タワレコ、HMV、新星堂、山野楽器みたいな全国チェーンではないけど、中古盤も扱っているというので都内在住でレコ堀が大好きな方にとっては重要スポット。キャラも方向性も全く違うので比較の対象としては適切ではないかもしれないけれど、ディスクユニオンと並んで東京では存在感のある2大チェーンストアだった。専門性の高いディスクユニオンに対してくるもの拒まず何でもありのごちゃまぜ感覚のレコファンみたいなイメージでしょうか。
90年代〜ゼロ年代にかけ宇田川町エリアは世界で一番レコードが集まる街といわれ、個人店やらなんやらも混じって新規出店ラッシュで、まさにレコード屋のバブル状態、今でも伝説として語られる名店も多かったけど、現在も営業を続ける店はほぼないといえる。レコファン BEAM 店は厳しい時代を乗り越え存続した店だけど、レコファンという大衆感覚の強いキャラゆえか、例えば渋谷カルチャーを語る際だとか、渋谷のレコード屋の歴史を語る際には名前があがるようなことはそんなにないようなきもしますが、やっぱつかみどころがないレコ屋だからなのでしょう。

1981年にオープンした下北沢店が最初の店舗で渋谷進出は1983年。以降店舗網を広げ大きくなっていくのだけど、ゼロ年代中盤以降から徐々に閉店縮小傾向となり、2014年には BEAM 店と横浜西口ダイエー店の2店舗体制になり、その横浜店も2019年に閉店。最後に残ったのが今回書いてるバカでかい規模の BEAM 店でしたが10月11日に閉店、だけど少し前に期間限定としてスタートした秋葉原店は今後も継続して営業することが最近決まったとのこと。さらにお客さんから聞いたはなしでは10月中に武蔵小金井店がオープンするらしいとのことですが、なんでそんな場所に出店するのだろう。いずれにせよレコファンの店舗は全滅はしないというので、もしかすると今後再浮上してくる可能性もないわけではありません。

下北沢店が一店舗目だったというのは最近知ったことだけど、下北沢のレコファンに初めて行ったのは1990年頃と記憶している。年上の DJ から教えてもらったのか、レコードマップかなんかを見て下北沢という街にも面白いレコ屋がありそうと思ったのか、とりあえずは初めて下北沢の土地に降り立ちレコ屋巡りをすることに。第一の目的地は今も営業を続ける名店フラッシュディスクランチに行くことで、恒例の放出があるというので開店前に入り口の外で並んだのを覚えていて、その際 SOS Band のファーストを買ったのを覚えている。その流れでレコファン下北沢店に初めて行くことになったんじゃないかなと。当時下北沢の土地に不慣れだったので記憶があいまいだけど、場所は現在も営業しているラーメン屋一龍の2階もしくはその周辺だったような気もする。だとしたらちょうど今住んでるマンションの裏手辺りとなります。それから下北沢店は移転して小田急線の昔の線路沿い、今でいうと駅の改札からオオゼキに向かう道路沿いに店を構えていたこともあった、それからまた移転し規模が大きくなって南口商店街、現在ABCマートが入ってる1,2階で2012年まで営業して創業の地から撤退します。下北沢のレコファンもつい最近まであったような気がするけど、閉店はもう8年も前のこと。100円盤や安レコを中心に、ごくたまにレア盤やらお宝盤に出会えたりしましたが、最後の方はほとんど行かなくなったのは、やっぱ品ぞろえがビミョーで効率の悪さを感じたからかな。そのビミョーさとごちゃごちゃ感がレコファンの魅力なはずなのだけど。比べるのも変だけど、専門性だとかジャンルごとの細かい店舗分けにこだわり、そして都心に店舗を集中させ時代に合わせながら営業を続けるディスクユニオンとの差を考えさせられたりもします。

はなしが下北沢にそれてしまいましたが、90年代後半からゼロ年代前半はレコファンは渋谷に4.5店舗展開してた時期もあり、印象に残ってるのはセンター街にあった店舗。今でいうと MEGAドンキ渋谷本店の裏玄関の真向かいにあった2フロアの店舗で現在は飲食店になっている。ディスクユニオンのすぐ裏手でロケーションもよくささっと覗くには効率が良く、掘り出し物も多かったような記憶がある。ちなみに HMV は一番初めは MEGAドンキ渋谷本店の場所にあったなんてのも思い出されます。BEAM という商業ビルはそこからすぐの場所にあってレコファンは4階に位置している。BEAM の目の前にはクアトロがあり今 GU が入ってる場所に昔は伝説の名店 WAVE が店を構え、当時周辺の雑居ビルには個人経営のレコ屋がいろいろあってあちこちを行き来したのは先日のことのように思い出される。

レコファン BEAM 店は1994年開店で、記憶をたどると出店した一番初めは現在は吉本ホールとなってる B1 フロアーで催事みたいな形式でドバっとレコードや CD を大量放出していたのが思い出される。 B1 吉本ホール全体に中古盤が狂ったような膨大な枚数展示され、当時こんな枚数のレコード見るのは初めてだったので常に興奮状態で何時間もディグってました。ほぼすべて海外から買い付けてきたと思われるような商品で、毎日新着品がこれでもかというレベルで投入され続けていたのだけど、レア盤のデッドストックが安価で値付けされてたりで、もしかするとこのレコファンの催事中が人生で一番大量にレコードを買ったのではないかとさえ思えてくる。当時渋谷に住んでいて宇田川町エリアは家から5分くらいだったので一日2回くらいは毎日足を運んだんじゃないのかなと。B1 での一定期間の催事みたいな営業を経て4階フロアの移転になったと記憶してるけど、3日前にも書いた通り BEAM 店は90年代中半からゼロ年代にかけては個人的なレコ屋の巡回コースに入ってた場所で、お気に入りの色んなレコ屋を回ってへとへとになりながら最後の最後に力を振り絞ってたどり着くのが BEAM 店で、レコ堀の終着駅。

今振り返れば BEAM 店はレア盤やお宝盤をゲットするために行くような店でもなく、狙いを絞った特定のタイトルをピンポイントで探しに行くような店でもなかったと思う。へんな欲や期待をもって足を運んでも肩透かしを食らうことが多いというか、膨大な在庫量に対して期待値はそんない高くなかった印象。それは年月を経るごとに顕著となっていったような気もするけど、自分のレコ堀の目も次第に肥えてきたせいもあるのでしょう。なんか買い忘れてたタイトルだったり、そんな欲しいわけでもないけど持っておいてもいいかなと思えるタイトル、なんだかよくわからないけどちょっと聞いてみようかなと思うようなタイトル、あとは100円盤だったり安レコだったり、というように個人的に2軍、3軍のレコードを安価で埋めていくという使い方をしていたレコ屋でありました。それでもさっき書いたように昔は日々のレコ屋の巡回コースにしっかり入れていたというのは、なんだかよくわからないレコードであったにせよ、ここに行けばきっとなにかが買えるに違いないみたいな確信があったからなのでしょう。ほかにもタイトルによっては新譜がどこの店より安い値段で売られてるなんてこともあり、いろんな店を回って値段を比べて最終的にレコファンで購入することも多かった時期もありました。もちろんたまにではありますが、無欲状態で行ったときに限ってレア盤を安価でゲットしたなんてこともありました。
倉庫のような規模の BEAM 店が自分に与えた影響って何なのかなと思い返すと、それはレコードそのものの知識でもなければ、音楽の知識でもなく、自分のスタイルをもって好きなようにしてもいいんだよということだったかも。あのバカでかい空間と膨大な在庫量を目の前にして、どんだけロマンティックになれるか、なんとなく自分の中に存在するのかもしれない芯の部分を試されていたんじゃないのかなとさえ思えてくる。なんでも整理整頓され、簡単に知れて手に入る時代だからこそよけいにごちゃごちゃの BEAM 店の自由さが今になって思えば好きだったかなと。

実をいうと最終日の10月11日も気になって BEAM 店に足を運んだのだけど、何かをゲットしに行くためというよりかは思い出の精算みたいなものか。さすがに賑わってましたが、あいかわらず半端ないくらいの在庫量で一定期間の閉店セールをしたところでストックが山のようにあるのか商品が減っているような印象はそんなになく、BEAM 店が閉店した後のこれら何十万枚ある音楽ソフトがどうなっていくのか気になります。その足でいつものユニオンに行くと、やっぱ品ぞろえのフレッシュさや濃度が全然違うというのは実感させられるわけで、同じ時間を使って効率よく商品をゲットするならこっちのほうが全然パフォーマンスは上となるのだけど、実店舗でのレコ堀って人によりけりだけど商品をゲットするだけが目的ではないと思いつつ、ユニオンやほかの専門店、ネットの利便性に慣れてると BEAM 店の優位性とは何なのかなと考えさせられます。もちろん各店舗で扱う商品群は違うので BEAM 店が強いジャンルというのもあるのでしょう。自分が普段接するソウル、ファンク、ジャズ、ディスコ、ヒップホップ、ハウスといったジャンルに関しては昔に比べて BEAM 店のお得感は見出されなくなったから足が遠のいてしまったのかもしれません。時代の波に合わせてうまく乗りこなしながら営業を続ける店や新興勢力が力をつける中、ある意味時代から取り残されてしまったのが BEAM 店という言い方もできるのだけど、そこが妙に落ち着く場所であったりする、なんか故郷に帰ってきたみたいにね。

Luther Ingram / It's Too Much


(19:00)

2020/10/09

Carl Thomas I Wish Remix 2000 Bad Boy Entertainment
Carl Thomas Feat. LL Cool J / I Wish (Remix)
12inch Single


100円レコードの残骸を拾いに行くお仕事へ。
一店舗の中古盤屋としては日本一の大きい規模であろうレコファン渋谷 BEAM 店が閉店というニュースが数か月前から流れて、目にするたびに切ない気分になっていた。BEAM 店は90年代中盤から営業する個人的に思い入れの強い店だけど近年は年に数回しか足を運ばなくなっている。いつも渋谷に行った際は立ち寄りたいと考えつつも、若いころに比べるとレコ堀に対する執着が薄れているとか、ネット取引の便利さにより実店舗に行かなくても効率よく買い物ができるとか、どんどん大人になるに従い日々の生活に追われ時間がタイトになっているとか、いろんな理由があるけど、なんとなく最近は不義理だったかなと最後に後悔するような気分にもなる。閉店理由はコロナの影響と言われているけど、当然ながら時代の流れでもあるのでしょう、あの立地と売り場面積を考えると家賃や人件費は相当な金額なのは容易に想像できるけど、よく今まで頑張って営業出来ていたなあとさえ思うのでありました。個人的なレコ屋の立ち位置では常に脇役扱いだったにせよ、四半世紀にわたり変わらぬ姿で、毎日営業してるのが当たり前だと思ってた懐の深いあの空間、次に同じ場所に行ってももうその姿を見ることができないんですよね。

11日が最終営業日ということで、なんとか時間を作って、在庫が何十万枚あるかわからないあのバカでかい倉庫みたいなレコ屋の雰囲気を見収めせねばというので足を運ぶことに。閉店セールをやってるとのことで、すでに何人かのお客さんからどんな状況なのかは聞いてたけど、とくに掘り出し物が安価でわんさか出てくるというような品ぞろえではないのはなんとかわかっている、あくまでもレコファン的品揃えで、購入品に関しての期待は初めから持ってはいない。ただただレコファンのロゴが印刷されたあの飾りっ気のないダサいショッピングバッグを最後に手に提げて渋谷の街を歩かねばというよくわからない使命感みたいなものは個人的に強くあるのでした。

BEAM 一階のエレベーターホールに到着すると、なんか泣けてくるというか。ここの店舗がオープンした90年代中盤からゼロ年代前半までは日常的なレコ屋の巡回コースに入って、いつも色んなレコ屋を回って最後にレコファンに寄ってから帰路にという感じだったと思う。すでに手にはいろんなレコ屋のショッピングバッグを持ってる状況で、へとへとになりながら最後の力を絞ってあの半端ない在庫量に立ち向かっていたのでしたが、今考えれば20代の頃のレコ堀修行のための道場みたいなものだったのかなとさえ感じる。自分の店に置いてあるレコードは当然ながらここで買った盤も多く含まれ、日々の営業でレギュラーアイテムとしていまだに活躍してるレコードも当然多い。BEAM 店はパフォーマンスのいい店だったのかなあと思い返すとごくたまに掘り出しものに出会えるレベルでお得感としては標準ではないかと思うのだけど、安レコのまとめ買いだったり、レコファンならではのビミョーなラインの商品をゲットしたり、当時は行かないと一日を終えることのできないレコ堀の終着駅であった。BEAM 一階のエレベーター前に立つと当時の状況がフラッシュバックのように思い返されるけど、4階のボタンを押してあの空気に接することができるのは今回で最後になる。

エレベータに乗って4階までのほんの数秒間、頭の中はいつもロマンティックな思いでいっぱいだった20代の頃を思い出したりもするのだけど、今はすっかりスレてしまってそんな気分にはあまりならない自分というのもいるわけで、これに関してはどこのレコ屋でも共通といえるかも。4階に到着して扉が開くと目の前には100円レコードが無造作に陳列されているといういつもながらの光景を目にして安心するのだけど、量はそんなに多くはない。とはいえ見る気も失せるような薄暗いどよ〜んとしたカオスな雰囲気なのは BEAM 店ならではといえるかも。閉店セール中は100円盤は随時補充されいい商品が混じってたりもタイミングによってはあるのかもしれないが、自分が見たときは究極の残骸とはこのことをいうのであろうという品揃え、まあこれも予想通り。やっぱこの店はこうでなきゃいけないのであるなどと納得するものの色気のない商品群にしんどくなって、100円コーナーのレコ堀は途中でやめてしまうことに。7インチもいっぱいあってチエックしたかったけどそちらは全く触ってないのが心残り。ちなみにあとから知ったけど、100円盤は10点まとめて買うと200円 (税抜) とのこと、一枚当たり20円の計算となります。

長くなったので、レコファン渋谷 BEAM 店の記事は次回に続きます

Carl Thomas Feat. LL Cool J / I Wish (Remix)

(19:00)

2020/10/05

The John Payne Band Bedtime Stories1975 Bromfield Records
The John Payne Band / African Brother
アルバム Bedtime Stories に収録


セッションミュージシャンとしても活動したボストンのサックス、フルート奏者 John Payne、自身が率いたフュージョンバンド The John Payne Band 1975年のファーストを購入。今回取り上げたのは Bromfield Records という自主?と思われるようなマイナーレーベルからのプレスだけど、翌年にジャケデザインを少しだけ変更して Arista, Freedom レーベルからリリースした盤も流通してそちらのほうが見かける機会は多いような気もします。

以前購入した実質サードアルバムと見て取れる1977年の The John Payne - Louis Levin Band 名義の作品がまあまあ気に入ってたので、この人の他のタイトルもいつか買ってみようと生暖かく思っていたのだけど、レコ屋で何も買うモノが見つからなかったのでなんとなくレジに持っていくことに。ちなみに値札にブレイクビーツとのコメントがありなんとなくソワソワしてしまったというのもあります。

自分の店に持って帰ってとりあえずは一通り聞いてみることに。ジャズファンクなアルバムで、フリーキーな雰囲気もあって少しスピリチュアルに聞こえたり、ロックっぽさもあったり、ブロークンビーツぽい曲も入ってたりで、いまいち掴みどころがないように初めは感じたのだけれど、70年代中盤の生々しいフュージョン感覚ととらえるべきでしょうか。ブレイクビーツとコメントにあった曲は A4 の African Brother を指すのでしょう、イントロのドラムの硬さと重さが特徴的で、何度か聞いてくうちにじわじわとそのかっこよさに気づきます。B2 Thelonious Funk は以前 Kenny Dope がミックスに入れたナンバーだったり、A2 Fancy Free は Donald Byrd のカバーだったり、ドープなビートのフュージョン・レコードとしてはそれなりに知れ渡っている一枚のようです。

The John Payne Band / African Brother

The John Payne Band ‎/ Thelonious Funk

(19:00)