カテゴリ:
Love Potion
New Birth / Fallin' In Love
アルバム Love Potion に収録


2日前のライブの帰りにロックバーに行って楽しかったのですね。そこのマスターは以前ちょくちょくおいらの店に来てくれてたけど、おいらはまだ行ったことがないということで、ソウル系の店に行くグループとは別行動で、ロック系チームに混じってそのお店の常連さんに連れられてわりと大人数で押しかけたのでありました。いろんなお客さんからお店のことは聞いてたので有名店、このご時世に14年もやってれば老舗の部類といえるでしょう。階段を上がって2階の扉を開けるとなんとなくぼんやりしていてというのは霞町界隈といえばなるほどだけど、このぼんやり感は幾多の人々が行き交った14年の証でもあるというのはすぐにわかったのでありますが、星の数ほどある音楽バーがすべてそういういい匂いがするかといえばそういうわけでもありませんで、カッコでごまかそうとしてるのか否かは夜の世界を徘徊してる人の目にはわかってしまうもの。初めて訪れたようなよそ行き感覚にはならないリラックスした雰囲気というのも不思議なもんですが、ここもまた還暦前のマスターがアナログレコードをとっかえひっかえくるくるターンテーブルを操ってくれて、いつも見慣れてるとはいえジャンルは違えどやはりレコードに囲まれる空間というのはなんとも居心地のよいもの、すべてはマスターの人柄によるものであります。ちなみにリクエストを一切受け付けないというのでありますが、自分達のグループ以外のお客さんたちが帰ってしまうとマスターは気を利かせてか自らすすんでソウルをかけはじめたのでありますが、ロックなマスターがかける黒人グルーヴというのも心に染み渡るものでありまして、そんじゃそこらのソウルの能書き好きなアンちゃんがいきがってかけるソウルミュージックよりも説得力があるように鳴り響くというのも興味深い。New Birth の Fallin' In Love なんてのは久しぶりに耳にしまして、いつものようにゆらゆらしながらマスターがレコードを乗っけて針を置く姿、その人の生き様というか心意気をつまみに、という音楽バーの本来の醍醐味がよく味わえるお店だったのであります。常連さん以外はほとんど来ないようなことをマスターは言っておりましたが、素人さんが楽しめるようなところではないような気もするのは、やはりこのぼんやりした空気が何なのか分かんないからなのかも。余計な人に邪魔されず末永くお店を続けていってほしいと思いました。ちなみに普段の営業でソウルがかかることはほぼないそうです。

New Birth / Fallin' In Love