コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        :レアグルーブ

レアグルーブ

2018/04/03

 1971
Earth, Wind & Fire / C'mon Children
アルバム Earth, Wind & Fire に収録


Earth, Wind & Fire 1971年のワーナーからリリースしたデビュー作ということでおなじみの盤です。
再発盤や各国盤などをあわせると数多くのヴァリエーションの盤が世の中に出回っていると思います。あまり気にしたことがありませんが、こちらのタイトルは70年代前半にUS盤としてリリースされた盤だけでも下の写真で示した4つ(プロモ盤は除く)のラベルデザインのヴァリエーションがあるようです。一枚目の緑ラベルの盤は1971年当時にリリースした際のラベルデザインで、いわゆるオリジナル盤と呼ばれるもの。ワーナの作品は1973年の途中までこの緑のラベルデザインを採用していました。2〜4枚目のワーナーの Burbank ラベルといわれるヤシの木デザインのものは1974年に再度リリースしなおした際のもの。ワーナーからリリースの作品は1973年の途中からこのヤシの木デザインのラベルに変更になっています。2〜4枚目は後期プレスという扱いで、再発には違わないけれど近年の Rhino からのプレスなどに比べれば年代的にはオリジナルに近い再発ということになります。

今回1枚目の緑ラベルのオリジナル盤と、4枚目の後期プレス、ヤシの木盤のなかでもラベルの印刷が薄い盤、その2枚を聴き比べしてみました。1枚目の緑ラベルの方が音の迫力があるというか、低音の鳴りにずっしりした重みが感じられる結果となり、なんとなく新グループとしての Earth, Wind & Fire 登場の雰囲気としては緑盤の方がワクワクさせてくれるかなという雰囲気がします。どっちかの盤しか持ってなければ違いには全く気が付かないことなのだけど、こうやって比べると面白いなと。ちなみに2枚目、3枚目の音の状態は未聴なのでわかりませんが気になるところ。
なお緑ラベルと今回の4枚目のヤシの木ラベルはジャケットの印刷や紙質、張り合わせなどは全く同じような雰囲気で、外見からは中身まで判断できないような気もします。買うときはちゃんとどのラベルかを確認した方がよさそうです。

1974年という時期を考えてみましょう。ワーナー時代の Earth, Wind & Fire はというと、1971年にもう一枚 The Need Of Love というタイトルのアルバムをリリースして、1972年にはコロンビアに移籍してしまいます。そしてホワイト兄弟以外のメンバーを総入れ替えしてフィリップ・ベイリーやラリー・ダンといった屋台骨となるメンバーが加入、Last Days And Time でボーカル・インストメンタル・バンドとしてのサウンドを開花させていきます。1973年の Head To The Sky 〜 1974年の Open Our Eyes では独自の音楽性も確立して、商業的にも成功、勢いを増していった時期でありました。そこでコロンビアに移籍してはいるものの古巣であったワーナーが人気となった Earth, Wind & Fire の動向を見て、在籍していた当時の作品を1974年にリリースしなおしたということなのかもしれません。ワーナー時代のセカンド The Need Of Love もデビュー盤同様再度プレスされ、ヤシの木デザインのワーナーの Burbank ラベルの盤が存在します。

ということでラベルのデザインの違いは次のようになっています。

Earth, Wind & Fire 1

1971年リリースのワーナー緑ラベルのオリジナル盤。

ここからの3枚はワーナーの Burbank ラベル、ヤシの木デザインの盤で1974年のプレスとされるものですが、ラベルの違いにより以下の3種類が存在するようです。プレス時期や工場による違いといったところなのかな?

Earth, Wind & Fire 3

普通のワーナーの Burbank ラベル。

Earth, Wind & Fire 4

上とのデザインの違いはラベルの下部に「STEREO」表記がある点。

Earth, Wind & Fire  1974 Warner

通常のワーナーの Burbank ラベルに比べて印刷の色合いが鮮明に薄いもの。

Earth, Wind & Fire / C'mon Children

(20:00)

2017/08/14

Milton Wright Friends And Buddies Alston
Milton Wright / The Silence That You Keep
アルバム Friends And Buddies に収録


ソウルミュージックを楽しみながら気持ちよく酔える一本を紹介のコーナーということで、今回はマルティニーク島の人気ラム・ブランド、ラマニーからヴィユー・シグネチャーをピックアップ。

いつものように地図で位置を復習しておきましょう。少しわかりにくいですが、赤でアンダーラインを引いたところがマルティニーク島。カリブ海に浮かぶ西インド諸島のなかのウィンドワード諸島に属する一島で、人口は40万人前後。砂糖、ラム酒、バナナ、パイナップルなどの農業と観光業が経済の中心となってます。場所は離れてますがフランスの海外県のひとつであり、いわゆるフレンチ・ラムの名産地としてファンにはよく知られるところ。フランス語圏の地で生産されたラム酒のスペルは、RUMではなくRHUMとなるのは何度か書いてきたと思います。

Martinique

お店にいるとフランスから遊びにやってくる外国人も目につきますが、たまにマルティニーク出身という方に出合い、メニュー表にその地のラムがずらりと並んでるのを目にして喜ばれることがあります。ある程度の年齢になるとパリのような都会に出向く方も多いのかな。

ラマニーというブランドはマルティニーク島のラムの中でもおいしさで印象に残っていますが、一部ガンダムのマニアにはシャア・アズナブルが飲んでいた酒としてその名が知れ渡っているなんて雑学もどこかに記憶しておくのもよいでしょう。

Movie

アニメでは琥珀色の液体しか映りませんが、漫画ではちゃんと La Mauny のブランド名が表記された酒瓶が描かれているようです。

Mag

今回のヴィユー・シグネチャーは、バーボン樽、コニャック樽、ポート樽、モスカテル樽の4種類の樽で熟成させてブレンドした珍しいタイプのラムです。
お店でいつも扱っている XO ランクと比較すると若さや軽量感を感じますが、口当たりはよく複雑かつ繊細なアロマは十分に感じられ、値段も比較的手ごろなのもありパフォーマンスは良好といえます。

La Mauny Rhum vieux Signature


Milton Wright / The Silence That You Keep

(20:00)

2017/04/30

Banbarra Shack Up Stateside
Banbarra / Shack Up (Extended Version)
12inch Single


1975年にリリースされた Banbarra の Shack Up はあまりにも有名なブレイクビーツ古典で、個人的にもレコ堀を始めたころにUBBに収録されたインストヴァージョンを初めて聴いた時にワクワクしたのは今でも記憶に残っています。コンピ盤やミックスにも何度も収録されてきましたし、再発やブート、リミックスやエディットもそこそこの数リリースされ続けている。ヒップホップやダンスミュージックのサンプリング素材としてはド定番の部類といえるし、他のアーティストによるカヴァー・ヴァージョンもそれなりの数といったところ。もう飽きるほど耳にして自分ではかけることはほとんどないけど、インストヴァージョンがどこかで流れたりでもしたら今でもテンションが上がりまくりなんですよね。

Banbarra というアーティストはこの Shack Up の7インチシングル一枚きりのリリースで歴史に名を刻んだアーティストで詳細はよくわからないんだけど、録音はワシントンDCと7インチのラベルに記載。
表面はボーカル入りのヴァージョン、裏面は Part II とタイトルの付いたギターインストヴァージョンが収録されている。

Banbarra Shack Up Coyote Production IncBanbarra Shack Up United Artists

1975年にリリースされたUSオリジナルの7インチは、Coyote Productions. Inc の盤と、United Artists の盤の2種類あるけど、規格番号は両方とも UA-XW734-Y となっていて中身は一緒。プロデューサーの欄には Lance Quinn の名前があって、彼の初期の仕事ということになるでしょう。当時ヒットしたのかどうかはわかりませんが、カナダやヨーロッパ各国からもリリースされているのでそこそこ評判となったのかも。

今回取り上げた盤はイギリスの Stateside レーベルから1985年にリリースされた12インチ盤。オリジナルのボーカルヴァージョンとインストヴァージョンの他に、両者をエディットしてつなぎ合わせ5分22秒のロングヴァージョンに再構築したものがメインで収録されている。
エディットは Ian Dewhirst、Martin Freeland によるもので、Ian Dewhirst のほうは70年代初頭からノーザンソウルDJとして活動、90年代に入ってからは名コンピ Mastercuts のシリーズを手掛けた人物。
こういう盤が当時イギリスから再発されているというのは、Shack Up はイギリスのクラブシーンではずっと定番曲だったということなのでしょう。A Certain Ratio がやったカヴァーヴァージョンは1980年にリリースされているというのも思い出されます。本国アメリカではUBB収録という状況から古くからヒップホップDJにこよなく愛されたブレイクビーツ古典であり、定番曲の底力というのを感じるファンククラシックスでありますなんていまさら言うことでもないんだけどね。

Banbarra / Shack Up (Extended Version)

Banbarra / Shack Up Part II (Instrumental Version)

(20:00)

2016/06/28

Louis Paul 1973 Enterprise
Louis Paul / Leave Tke Door Where You Found It
アルバム Louis Paul に収録


STAX 傘下の Enterprise から1973年にリリースされているけれど、中身はメンフィス産のスワンプっぽい、つまりは白人のロックアーティストの作品。そういうわけなので、STAX 系とはいえ気にはなってもジャケットも意味不明でなかなか手が出せないですね。人種を隠して売り出されたようで、イラストのピエロはそのせいなのかな。内ジャケの写真も顔に化粧がされていてとっつきにくい雰囲気がする。

LOUIS PAUL は60年代中盤からガレージロックバンド、Guilloteens のメンバーとして作品をリリースし、プレスリーとも親交の深かったギタリスト、SSW。地元ではセッションミュージシャンとしても活躍していたのだとか。

冒頭に収録された Leave The Door Where You Found It が、わかりやすくて馴染みやすい展開のレアグル調のファンキー・ナンバー。キャッチーなこの曲だけはどこかで使い途がありそうな予感かも。価格は500円。

Louis Paul / Leave Tke Door Where You Found It

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(21:00)

2015/10/03

Maceo And All The King's Men
Maceo And All The King's Men / Don't Waste This World Away
アルバム Doing Their Own Thing に収録


調べものをしててメイシオの70年の House Of The Fox からリリースのファーストを久しぶりに通して聴いてたのでした。黒人音楽に精通してる方なら、待遇の改善と賃上げを親分に要求するもあえなく撃沈してメンバー数名とクーデターの末 J.B. のバンドを脱退して、新たに立ち上げたグループなのはご存知かと。だけどレコードのプロモーションやライブの興行は、業界に通じていた親分の裏工作による営業妨害で全く上手くいかず、次作 Excello に移籍しての Funky Music Machine 共々セールス的には失敗に終わるのも有名な話。72年バンドは解散し、73年に親分に頭を下げて J.B's に再就職するまでメイシオはニューヨークの妻の実家の義父の廃品回収業を手伝うようになったのだとか。その後の活躍は申すまでもありません、いまだに来日も多いですね。
この Maceo バンドのファーストは J.B. 譲りの粘着ファンク満載で今聴いても興奮を隠せない名盤。レア・グルーヴ初期の空気がいっぱい詰まった盤でありますが、そおいえばレコード屋の文字では目にするけど、レア・グルーヴという言葉を会話の中であまり耳にしなくなりましたね。自分より下の世代だとか外人はあまり使わないような気もするので今一度整理が必要な時期なのかも。
黒汁ファンクに隠れて Don't Waste This World Away というなんでもないような歌ものソウルバラードも収録されていて、歌っているのは一緒に脱退したトランペット担当 Richard Griffith。出来はごく普通だけど、俺にも一曲歌わせろ、的なノリで採用となったのかな、若者達が J.B, の管理を離れ、いっちょやってやるかと意気込んでアイデアを絞った青臭いバラードと位置づけておきましょう。メイシオが演じたバラードとしては、高校時代にサックスの手ほどきを受けたバンクス先生に捧げた I Remember Mr. Banks なんて地味渋なのも収録されております。

Maceo And All The King's Men / Don't Waste This World Away

Maceo Parker & All the King's Men / I Remember Mr Banks

(21:00)

2015/07/14

Steve Parks  ‎– Movin' In The Right Direction
Steve Parks / Movin' In The Right Direction
アルバム Movin' In The Right Direction に収録


昔気に入っていたラムのボトルが家に何本かストックされているのですね。もちろん今では入手できないものばかりなので開封しないでとっておけば時間が経てばたつほど貴重なものになっていくのは自然の法則。昔のお酒もレコードほどマーケットは大きくないけどマニアのコレクションとしてのニーズはそれなりにあって、商品によっては初めに買った値段の何倍にもなるものも珍しくはありません。
イタリアのボトラーズ、サマローリ社がスコットランドで熟成して瓶詰めしたバルバドス産のラムが家に1本眠っていて、当時気に入っていたからには違いないけど、なんでこんなの取っておいたのかなとラベルを見ると自分がお店を始めた1999年に瓶詰めと書かれている。おそらく翌年の2000年位に短期間だけ少数本出回って何本か確保して、最後の1本を記念に残したのかもだけど、今考えたらもっと買っておくべきだったなんて思うのは、買い逃してその後に入手難になってしまったレコードと一緒でありますが、値段もそれなりなので小さなレコード酒場にとってはキープするのも金銭的に限界があるというものです。それから数年してからラムのブームが到来して市場には世界各国の様々な銘柄のラムが投入されることとなりましたが、やはり90年代に瓶詰めされたラムというのはナチュラルで温もりが感じられます。ボトラーズらしいスモーキーさと、バルバドスラムらしい後から広がるバニラやバナナに似たフルーツの余韻、実に美味でありまして、お店がオープンした1999年によくかけていた定番曲を思い出しながらちびちびやるととても贅沢な気分が味わえます。皆様1999年は何をしていましたか?ということで、もし飲めた方は少しラッキーですよ。

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Steve Parks / Movin' In The Right Direction








(21:00)

2015/06/12

   ‎– Together, Togetherness
Johnny Griffith, Inc. / Together, Togetherness
アルバム Together, Togetherness に収録


60年代にモータウンがヒットを量産するにあたり、レーベルには専属のスタジオ・ミュージシャン達、いわゆるファンクブラザーズと呼ばれる集団がいたことはよく知られていますね。彼らは朝から晩までスタジオに入ってレーベル所属のどのアーティストが歌うのかまだ決まっていないとはいえ楽曲のバックトラックをただひたすら演奏して録音して次々に仕上げていたのでした。
今回取り上げた Johonny Griffith はファンクブラザーズの一員として鍵盤を演奏していた人で、60年代のモータウン作品では個々のミュージシャンのクレジットは記載されてないので正確には把握できないけれど、相当数のヒット曲の演奏を担当していたことでしょう。70年代に入ると、裏方ミュージシャンが主張し始めたり、また彼らの地位向上により、ようやくジャケットに個々の名前が記載され始めるようになり、例えば Marvin Gaye の名盤 Whats Going On のアルバムなんかには演奏者として Johonny Griffith の名前がクレジットされています。
72年にモータウンが拠点をデトロイトからロスに移転すにあたりファンクブラザーズの面々のレーベルでの仕事は減少したけど Johonny Griffith のように自身のアルバム制作に取り掛かるものもいたのでした。RCAレーベルから74年にリリースした本作品は、名義からすると自身が率いるバンド作品のような雰囲気ですが、ミュージシャンや録音データのクレジットはなく詳細は不明。内容は大衆向けのインストソウルジャズやファンクで、ストリングスの音色やドラム、各楽器の鳴りなど、このジャンルに精通している方ならどこかしら楽しめるポイントは見つけられるのではないかと思います。価格は1100円でした。
ちなみに同じく74年に Johnny Griffith 名義でレアグルーヴの名盤 The Geneva Connection をリリースしていて、アルバム単位ではそちらのほうがよく知られているのでは。

Johnny Griffith, Inc. / Grand Central Shuttle

Johnny Griffith, Inc. / Together, Togetherness

Johnny Griffith





(21:00)