コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        :ジャズ・フュージョン

ジャズ・フュージョン

2017/12/03

Chuck Mangione Quartet 1972 Mercury
Chuck Mangione Quartet / Land of Make Believe
アルバム Chuck Mangione Quartet に収録


100円レコードコーナーは人生の縮図であるなんて考えるとどんだけちっちゃなとこぐるぐる回ってたんだよとなるけど、まあ気にしないでそれら残骸を拾い集めのお仕事に行くことに。

フリューゲルホーン奏者 Chuck Mangione のアルバムが100円レコードコーナーで売られている景色は学生時代と何ら変わりなく日常的な光景で、いやってほど目にする時期もあったと思うんですよね。それだけこの人のタイトルは売れて市場ではダブついていたということ、Feels So Good のスーパーヒットもありましたしね。昔のレコード集め始めの頃は面白がってこの人のいろいろなタイトルを100円で購入してみたけど、大体そろってくるとレコ屋の100円コーナーで遭遇してもそのうち空気みたいな存在になって自然と無視できるようになるんだけど、それはこの人だけではなくフュージョン的な100円の常連だったリトナー、カールトン、ベンソンにせよ、シャカタクなんかにせよ不感症になる点では一緒。内容はどれも素晴らしいけどレコ堀の醍醐味はまた別のところにあるわけで。

1999年に店を開店させたときによくかけていた Chuck Mangione の曲というのがあって、それは1973年の Land Of Make Believe... A Chuck Mangione Concert に収録された12分にも及ぶ長編傑作のタイトルトラック。DJでもやっていればロフト古典として認識している方もいるであろうある筋には定番の曲。

Land Of Make Believe A Chuck Mangione Concert 1973

赤いイラストのジャケも素敵すぎるんだけど、Land Of Make Believe という壮大な曲はなんかこう希望を持たせてくれて上に引っ張られる高揚感とでもいえばいいのかな、未来はきっと明るくてなんかを成し遂げられそうなんて変な自信を持たせてくれたのでありました。何を歌っているのかは知らないけど、なにかを始めるにあたってはポジティブなエネルギーを発しているとでも解釈したのかも、若いって素敵です。
何年かするうちこの赤いレコードを触りもしなくなるのは、実際はそんなに何かができるわけでもなかったということに気付き始めたからか、それとも純粋な心を失ったからなのかそれはわからない。

今回100円レコードコーナから拾ってきたのは Chuck Mangione Quartet 名義の1972年作で、ここには Land Of Make Believe のスタジオ録音版が収録されている。赤いジャケのはボーカル入りのライブ版で、そうするとこっちがインストのオリジナルヴァージョンだってことに気が付くのだけど、そもそも Chuck Mangione のこととか、Land Of Make Believe への思いなんて忘れかけていた時に別ヴァージョンとはいえ急にこの曲が耳に入ってきたもんで、急に胸がキューンというか。

店を始めた20代後半の頃は人生は長いからこれからいろんなことができるに違いないなんて思いがあったのを少し思い出すけど、でも人生ってそんなに長くないものでやれることって限られているんだなって40歳も半ばを過ぎてくると気が付くわけで、その見たくもないギャップというのをこの Land Of Make Believe という曲は提示したり、疑問を投げかけてきたということになる。大人になるとだましだまし生きていくことにも順応しながら見て見ぬ振りも難なくこなせるわけで、そりゃあ Land Of Make Believe には蓋をしたくなる気持ちもなんとなくわかるのであります。もちろん蓋が付いてる曲はほかにもいっぱいあるんだけどね。

Chuck Mangione Quartet / Land of Make Believe

Chuck Mangione ft Esther Satterfield / Land of Make Believe ライブヴァージョン

(20:00)

2017/11/27

Brother Jack McDuff Gin And Orange 1969
Brother Jack McDuff / Theme From Electric Surfboard
アルバム Gin And Orange に収録


ソウルミュージックを楽しみながら気持ちよく酔える一本を紹介のコーナー。今回はプレミアム・ジンから Brockmans Gin という銘柄をピック・アップ。

小さな作り手が独自のオリジナリティーで質重視でこだわったプレミアムなジンはクラフトジンという新たなジャンルの呼び名で流行していますが、ジンの本場イギリス、そして蒸留技術のノウハウが蓄積されたウイスキーの本場スコットランドから新たに多くの生産者が増えたことから始まり、今ではヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアまで人気が飛び火し新たなクラフトジンが作られるようになりました。ウイスキーのように熟成いらず、つまりは販売できる状態まで何年も待つ必要がなく、コストを回収しやすいという点では小規模メーカーでも他の酒類に比べ参入障壁が少ないといえます。また使用するボタニカル(香りのもととなるスパイスや果皮、ハーブ類)によって各作り手は個性を出しやすい、つまりは表現の自由度が高いお酒といえます。なのでクラフトジンでは、従来的なクラシカルタイプのジンのボタニカルだけでなく、作り手が地元で収集した特産品などこれまで一般的ではなかったユニークなボタニカルを用いたり、オーガニックのものを用いたりで、個性を光らせる商品が多くあります。

Brockmans  Gin

ブロックマンズ ジンはロンドンで作れられたプレミアム・ジン。ボタニカルはブルーベリ、ブラックベリー、桂皮、リコリス、レモンピール、コリアンダー、アンジェリカ、オレンジピール、アーモンド、オーリスの10種類。グラスに注いだ瞬間からベリー系のアロマが際立ち、口当たりの良さは抜群で口中に広がるフルーティーな味わいはインパクトが強く後味も長く楽しめるというもの。ボトルデザインはクラフトジンのなかではわりと重厚な雰囲気だけど、食後のデザート感覚で楽しめる、クラフトジン初心者にもおすすめの銘柄といえるでしょう。流通本数はあまり多くないようです。

Brother Jack McDuff / Theme From Electric Surfboard

(20:00)

2017/10/19

The Ramsey Lewis Trio Upendo Ni Pamoja 1972
The Ramsey Lewis Trio
アルバム Upendo Ni Pamoja


きっと持ってるはずなんだけどなあなんて思いこんでるけど、実は自分のコレクションからは抜け落ちていたなんてケースはよくあります。メジャー・アーティストのレコードでリリース枚数が多い人だと漏れが生じることはよくありますし、レコ屋で頻繁に目にする盤だとあたかも所有してる錯覚になる場合もあります。ということでなんかの資料として引っ張り出そうとしたら自分のレコ棚にはないことに気づくことも多いけど、お客さんから曲のリクエストを受けて、了解なんて言ってはみたものの棚をごそごそしたら見つからなくてそこで初めて抜け落ちてることに気づく場合もあります。全部そろえる必要はないのですが抜けてるとなんとなく気になってしまう場合もあります。
Ramsey Lewis の作品だったら自分の店で扱う年代だとリリース量は30枚ちょっとくらいになると思いますが、やっぱ今回のように抜けてるのがありました。正確には抜けてるとわかっていながら何年も放置していたといった方がいいかも。ほかにもなんか抜けてるのがもしかしたらあるかもなあなんて考えてはみるけど、枚数が多くて面倒なのでディスコグラフィーとにらめっこなどするわけでもなく、見つかったらその場その場で対応という暢気モード。
ソロ名義、トリオ名義含め Cadet から Columbia に移籍しての一枚目1972年の作品で、メンバーは Cleveland Eaton (B)、Morris Jennings (G)。当時のソウルヒットのカヴァーを取り上げたり、サンプリングネタがいろいろあったり、ビート感覚がいかにもヒップホップ的だったり、楽しめる切り口はたくさんあるけど、シンプルな編成でポップながらファンキー&ドープ&メロー&グルーヴィーに音の隙間にすっぽりハメられて気持ちいいことこの上ない名盤。安価な大衆磐にもかかわらず一番レコードに夢中になってた学生時代に買い忘れていたなんて今考えると不思議なくらい素晴らしい内容であります。ちなみにウォーの Slipping Into Darkness と、スタイリスティックスの People Make The World Go Round のカヴァーはメンバーの Cleveland Eaton が同時期にリリースした自身作でも別ヴァージョンで取り上げているのでチェックしてみるのもよいでしょう。

Ramsey Lewis - Slippin' Into Darkness

Ramsey Lewis Trio - People make the world go around

Ramsey Lewis Trio - Collage

Ramsey Lewis Trio - Uendo N Pmoja (Lve Is Together)

Ramsey Lewis Trio - The Nite Before

Ramsey Lewis Trio - Got to be there

(20:00)

2017/08/05

Mike Longo Talk With The Spirits 1976 Pablo
Mike Longo / Wyyowa
アルバム Talk With The Spirits に収録


ずっと買わないとなあと頭の隅にあったピアニスト Mike Longo の1976年 Pablo 盤を購入。2000円くらいではたまに見かけますができれば1000円くらいで買いたいなあというので少し時間がかかってしまいましたが、シブいジャズファンク曲が並んで満足な内容でありました。すべて自身で作曲したナンバーは時として映画のワンシーンを連想させ、各楽器の配置から鳴りの音色まで雰囲気はばっちり、Angel Of Love ド頭のオープン・ドラムブレイクも目茶いい音です。
Groove Merchant からリリースした前作 900 Shares Of The Blues と並んでこちらも個人的な名盤入りということにしておきたいと思います。

Producer – Dizzy Gillespie
Drums – Mickey Roker
Bass – Bob Cranshaw
Congas, Vocals – Dizzy Gillespie
Guitar – George Davis
Piano, Written-By – Mike Longo
Tenor Saxophone – Harold Vick
Trumpet – Virgil Jones

Mike Longo - Wyyowa

Mike Longo - Angel Of Love

(20:00)

2017/07/18

David Astri Do It Right 1983 Award Records


2.3年前に再発盤も出回っていた David Astri の1983年の唯一作。昔の中古盤としては久しぶりに3000円台後半という高額な盤を買った気もしますがあまり見かけないのでしょうがない。キーボード奏者だと思いますが、ほかの楽器も一人で演奏するマルチプレイヤーかもしれません。レーベルはボルチモアのマイナー Award Records というところで録音もその地。ジャケに写ったフロント・ローディングのレコードプレイヤーだとか、カセットデッキの時代感覚にそそられます。
このアルバムが注目されて再発までされたのは収録されているエレクトロ・フュージョン・ブギー Dancing Digits を、近年 Harvey や Nick The Record がプレイ、Todd Terje のリエディットもリリースされたなんてのも関係しているのでしょう。この曲はシングルカットもされているようで、当時のエレクトロ好きな方にはシンセやドラムの鳴りもよくドンピシャでは。
一般人向けとしては他に収録されてるボーカル入りのちょいファンキーな80’sらしいブギーだとか、メローで涼し気な AOR〜フュージョンタッチな小洒落たナンバーが好まれるかも、ということでアルバムはわりとカラフルに楽しめるのであり、80年代前半のマイナー物とはいえリスニング用としてもまあまあ内容は優れているほうでは。
購入したオリジナル盤はクリアー盤仕様でしたが、通常の黒盤も流通してたのかな?

David Astri / Dancing digits

David Astri / Safe & Sound

David Astri / Everyone Has Feelings


(20:00)

2017/06/02

Patti Austin End Of A Rainbow CTI 1976
Patti Austin / Say You Love Me
アルバム End Of A Rainbow に収録


名門 CTI レーベルから1976年にリリースされたおなじみの Patti Austin のデビュー盤ですが、プロモ盤と通常盤の音質の違いをチエックしようとしたところ、調べるとこのタイトルのUSオリジナルプレスと扱われる盤にはラベルのデザインだけでも少なくとも4種類が存在するようです。レコード収集していると CTI のラベルはもう見慣れすぎていて気にすることはあまりないと思いますがどれがファーストプレスなのかな?音質の違いは?なんて考えてしまいます。

Patti Austin End Of A Rainbow 1976  PS Promo

’鬟薀戰襪離廛蹈眸廖CTIロゴにPS文字の印刷あり、表面裏面を示す数字表記なし。

Patti Austin End Of A Rainbow 1976  PS

通常ラベル盤、CTIロゴにPS文字の印刷あり、表面裏面を示す数字表記なし。上のプロモ盤の正規盤と考えられます。

Patti Austin End Of A Rainbow 1976 PS1

D名錺薀戰詒廖CTIロゴにPS文字の印刷あり、表面裏面を示す数字表記あり。

Patti Austin End Of A Rainbow 1976  1

つ名錺薀戰詒廖CTIロゴにPS文字の印刷なし、表面裏面を示す数字表記あり。

ラベルのデザインから判断すると、,鉢△脇韻源期と考えられますがい呂修譴蕕箸魯廛譽垢気譴浸期がそれぞれ違っているのかもしれません。CTI のタイトルを買っていると表面裏面を示す数字表記あるのとないのがありますが、あんまり気にしたことはなかったです。

なおCTIロゴにPS文字の印刷が入ってる盤は、1976~1977年にリリースされた5000番台の下に記した8枚のようで、PS は Pop Series を表すのだとか。ということでレーベルに以前から所属していたアーティストの作品とは何らかの線引きが行われていたということなのでしょう。Patti Austin のセカンドや Seawind の2枚のプロデューサーはレーベルオーナの Creed Taylor ではなく外部から起用なんてのも気が付きますね、レーベルにとっての転換点ということでしょうか。
なお5000番台はロゴにPS文字の印刷が入ってる盤がファーストプレスのようです。よく調べると表ジャケ右下に配置された CTI ロゴにもPS文字の印刷ありとなしの盤がありますので皆様お手持ちの盤はどれなのか調べてみるとよいでしょう。
なお今回取り上げた Patti Austin のファーストのジャケに関しては、通常のものに加え見開き仕様の盤も出回ってますが、流通枚数は少ないような気がします。

CTI 5000 Lalo Schifrin / Black Widow
CTI 5001 Patti Austin / End of a Rainbow
CTI 5002 Seawind / Seawind
CTI 5003 Lalo Schifrin / Towering Toccata
CTI 5004 John Blair / We Belong Together
CTI 5005 David Matthews / Dune
CTI 5006 Patti Austin / Havana Candy
CTI 5007 Seawind / Window of a Child

おそらくはファーストプレスであろうプロモ盤の,箸修寮亀盤△猟阿比べですが、40年以上前にプレスされそれぞれが別の環境でそれなりに経年劣化もしてると思いますので少しくらいの参考にしかならないかもしれませんが一応書いておきましょう。出力レベルは,里曚Δやや高く、低音もよく鳴るような気がしますが、△諒が透明感があって全体のバランスもいいように聴こえます。どちらが良い音かの判断は各人の好みとなるでしょうし、高音質な装置で再生すれば聞こえ方も違うことでしょう。い硫纂舛盖い砲覆蠅泙后

Patti Austin / Say You Love Me



(20:00)

2017/05/12

Freeez Anti-Freeez 1984
Freeez / Southern Freeez (1984 Remix)
アルバム Anti-Freeez に収録


ブリティッシュ・ジャズファンク・バンド、Freeez のサードアルバム。彼らの代表曲 Sourthern Freeze をはじめファースト収録曲をリミックスした楽曲に新録を含め、1984年に廉価盤としてリリースしたもののようですが、あまり見かけないイメージでしょうか。
そおいえば、ジャズファンクなんて普段から何気なしに使っている言葉がありますが、日本でいうといわゆるレアグルーヴ的な質感の70年代中盤くらいまでのサウンドのイメージの方も多いかもしれませんが、イギリス方面では日本でいうところの70年代中盤から80年代のフュージョンサウンドを指すんだなというのは、例えば90年代にリリースされてた Mastercuts の Jazz-Funk の一連のシリーズの収録曲から感じ取れるのですね。言い方は変かもしれませんが、前者がファンクな感覚に対して後者はブギーな感覚かな。
なので Freeez みたいなバンドをはじめ、同じ時期のUKの Second Image や Light Of The World みたいなのをもってジャズファンクみたいなイメージは持ちにくいかもしれませんね、Incognito につながる流れですが、彼らの1981年のファーストのアルバムタイトルは Jazz Funk となっていたのが思い出されます。
ということで当アルバムに収録されている楽曲も小洒落たフュージョンタッチなナンバーばかりで、いわゆるどす黒いジャズファンクとはまた別の意味合いを持つ、当時でいうところの UK ならではのニューウェーヴ・ジャズファンクと呼ばれるもの。

Freeez / Southern Freeez (1984 Remix)

(20:00)