コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        :ヒップ・ホップ

ヒップ・ホップ

2017/12/09

Amerigo Gazaway A Common Wonder 2017
Amerigo Gazaway - A Common Wonder

スティーヴィーのコーナーということで。
西海岸のプロデューサー Amerigo Gazaway の新作は Common と Stevie Wonder を素材に使ったマッシュアップ作品で今回も混ざり具合は最高。過去に Fela Soul (Fela Kuti + De La Soul)や Yasiin Gaye (Yasiin Bey(Mos Def) + Marvin Gaye)といったマッシュアップの面白アルバムをリリースして、こんなこと考える人がいるんだなと興味深く感じたんだけど、スティーヴィーのファンとしては彼の曲でアルバム一枚作ってくれないかなとずっと思っていたのでこれはうれしい企画。耳に馴染んでる Common の言い回しと、スティーヴィーの名曲たちを違和感なく同居させて全く新たな感覚のものへ仕上げるというヒップホップ芸術な手法は日常的に耳にしてるとはいえ、その執着の度合いというのに感心させられるし、アルバムを通してエンタメ要素も満載で聴いてて楽しすぎる。

こちらで全曲試聴できます。


(20:00)

2017/04/01

 T's Commandments 1984
Mr. T / Mr. T's Commandment
アルバム Mr. T's Commandmentに収録


レコ屋に行くと知り合いによく出会います、DJの仲間だったり、お店の人だったり、自分とこのお客さんだったり。人それぞれだけど、みなかっこいいレコード買ってますね、小洒落て踊れるジャズだったり、7インチのレアなダンサーだったり、新譜のハウスだったり。そんな中こんな意味不明なレコード手にしてるんだからなんだかなあという気分にもなります。

80年代中盤のラップレコードということで前々から気になってはいたけどジャケではとても買う気にはなれないものをようやくゲット。あまり見かけない印象だけど毎度のことながら人気なんてあるはずもなく価格は300円くらい。
Mr. T こと Laurence Tureaud、この人の経歴を調べると、地元シカゴの高校時代は90勝1敗という圧倒的な強さで市のレスリング・チャンピオンになる実力でプロを目指していたそうだけど、けがで断念。ニューヨークへ行きボディーガードの稼業を開業し、ボクサーのレオン・スピンクスのボディーガードをすることに。モハメド・アリの紹介で「ロッキー3」にクラバー・ラング役で出演して俳優となり、特攻野郎Aチームの“コング”ボスコ・アルバート・バラカス軍曹役で知られるのだとか。

Laurence Tureaud rocky

また1985年にはWWF(当時)のレッスルマニアにプロレスラーとして出場、ハルク・ホーガンとコンビを組んだりもしたみたい。奇抜な髪型と型破りなキャラを演じ、一部に絶大なファンを持つともあります。

いわゆるお茶の間の人気者といったところなのかな、レコードを出してラップまで披露するんだから多才、大したものです。今回のはコロンビアから1984年のリリースしたアルバム。
Patrick Henderson プロデュースのメジャー感のあるエレクトロ作品でこのタイプとしてはしっかり作りこまれているほう。ラップのディレクションを Ice T、ターンテーブルは Afrika Islam ということですが、役者さんなので純粋なラップ作品のようなスキルやうま味を期待するのは無理ですが、サウンドからは時代の雰囲気は十分に感じ取れるでしょう。同年に MCA からももう一枚アルバムをリリースしてるようなのでいつかゲットしたいと思います。

Laurence Tureaud Michael Jackson


Mr. T / Mr. T's Commandment

Mr. T / Don't Talk To Strangers

Mr. T / You Got To Go Through It

(20:00)

2017/01/25

Key-Matic Jazz-Up & Hip Hop 1984 Next Plateau
Key-Matic / Jazz-Up & Hip Hop
12inch Single


お店では細かく分けると様々なジャンルのレコードを扱ってることになりますが、年々ジャンルの細分化が進んでいます。もちろん需要がないというか、今ではタンテに乗る機会があまりないジャンルも多いわけだけど、その中でも個人的に思い入れが強いのだと、オールドスクール・ブレイクダンス・エレクトロの類なんてのはすぐに頭に浮かぶ。子供のころのブレイクダンスやDJのそういったカルチャーへの憧れ→ヒップホップ→レコード収集という大人になる成長過程なのでわりとルーツに近いのかもしれないけれど、なんじゃそのジャンルは?という方も多いかもしれません、面倒なので解説とかはしませんけど。

オールドスクール・ブレイクダンス・エレクトロのレコードの中でも1984年に Radar レーベルからリリースした、プロデューサー Charles Casseus によるヒップホップユニット Key-Matic / Breakin' In Space は印象に残る盤で、時代を象徴するドラムマシーンの強いビートに乗って、歌、ラップ、生サックス、スクラッチ、ヴォコーダーが繰り広げられるというもの。映像でしか見たことがない当時のN.Y.のヒップホップ街を散歩している気分になるとでもいえばいいのかな、この類としてはストリートの感覚をキープしながらヒップホップと歌ものの境界のさじ加減も絶妙なアーバン仕立てで、哀愁漂うジャジーでポップな作風も気に入ってます。サックスは後にスムースジャズ界で成功する Najee、スクラッチは Public Enemy、3rd Bass、LL Cool J、Ice Cube、BBD などをのちに手掛けた Wizzard K-Jee (Keith Shocklee)。間もなくリリースされる Joey Negro のクラシックエレクトロのコンピにも収録されるようです。

Key-Matic Breakin' In Space 1984 Radar

さて今回はこのアーティストが同じ1984年にリリースしたもう一枚のシングルを購入しました。レーベルが Next Plateau に移籍しているのは、Radar がちょうど閉鎖したためでしょうか?スクラッチ担当の Wizzard K-Jee(Keith Shocklee) の名前はないけど、ほかの制作陣は Breakin' In Space とほぼ一緒。作風もドラムマシーンの強いビートに乗せて歌、ラップ、ヴォコーダーが配置、後半の Najee の生サックスもいい雰囲気ですが、ボーカル、ラップともに Breakin' In Space とはメンバーが変更となりわりとあっさりした印象。スペーシーな空中遊泳感も減少ということで、古典ブレイクダンス・エレクトロに対するロマンティック加減は Breakin' In Space には少し劣るような気もしますが、歌、ラップ、ジャズをヒップホップなエレクトロビートに詰め込んだ意欲作という点を楽しみたいところ。

Key-Matic / Jazz-Up & Hip Hop

Key-Matic / Breakin' In Space

(20:00)

2016/12/25

Wen-Lover So Groovy Now 1991 RCA
Wen-Lover / So Groovy Now
12inch Single


大量のハウス100円盤のダンボールから何か使えそうなものがないかを探す、いかにも効率の悪いお仕事に出かけることに。年内中に処理しなければいけない業務がたくさんあって、100円盤なんて掘ってる場合じゃないんだけど、現実逃避したくなるのでありまして、そういう時に100円盤に向き合うというのはちょっとしたリフレッシュになるものであります。

1991年の Arthur Baker プロデュースによるキャッチーなヒップホップ&ハウス作品で、当時こんなのがリリースされていたのは記憶にないけど多少はヒットしたのかも。オールドスクール・ブレイクの定番 Friend & Lover 「Reach Out Of The Darkness」の印象的なベースラインや声ネタ、Jimmy Caster Bunch 「It's Just Begun」のホーンフレーズ、J.B.関連などサンプリングしたファンキー&小躍りなオケに、ニュースクールらしいラップが乗っかる、この時代ならではのグルーヴィー加減。
裏面に収録の Groovy Love Theme というタイトルのハウストラックは、K-Jee のあのフレーズをちりばめてこちらも大衆感覚満載。作品はこれ一枚きりのようです。

Wen-Lover ‎/ So Groovy Now(Pop Vocal)

Wen-Lover / Groovy Love Theme





(21:00)

2016/08/17

Beatmaniac The Qualified EP 2002
Beatmaniac / Hands In The Air
アルバム The Qualified EP に収録


ダンスクラシックスの定番 シェリル・リンの Got To Be Real 的な雰囲気が感じられる曲というこ とで72枚目にいってみましょう。

身内しかいなくなった深夜の時間帯にある常連客が買ってきた100円レコードの試聴会を始めるなんてたまにあるんですよね。中身もわからずに買ったようなレコードばかりなので思わず苦笑いの場面もあるけど、本人が落ち込まないように何とかいい点を見つけてあげたりなんていうのももう慣れっこになっている。
さてそんな中から Got To Be Real ネタの2002年のクラブトラックを発見しましたが、こんなの買ってどうするの?なんてのは思っていてももちろん誰も口にしないのであります、本人が一番そう思っているはずだし、運試しのゲーム感覚の要素も強いわけであります。

Beatmaniac / Hands In The Air

さてこの Got To Be Real 使いのナンバー、正確には DJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince 1988年のアルバム He's The DJ, I'm The Rapper に収録された Live At Union Square (November 1986) を再利用しているというのが正しいですね。Jazzy Jeff が Got To Be Real やブレイクビーツを操って、見事なターンテーブルさばきで観客を盛り上げた DJ パフォーマンス実況録音の名曲であり、Will Smith 少年の MC の煽りも古典そのもの。
このライブの音源ですがアルバムでは4分尺での収録ですが、Youtube に20分のフルヴァージョンが上がっていますね、下に貼り付けておきましたのでオールドスクール・マニアの方は当時の資料としてご活用ください。

DJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince / Live At Union Square (November 1986)

Dj Jazzy Jeff & The Fresh Prince - Live At The Union Square (Complete Full Version)

DJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince 1988 Jive


(21:00)

2016/06/20

King Bee Must Bee The Music
King Bee / Must Bee The Music (Frisco Disco Mix)
12inch Single


ダンスクラシックスの定番 シェリル・リンの Got To Be Real 的な雰囲気が感じられる曲というこ とで71枚目にいってみましょう。

またしょうもない Got To Be Real ネタのラップ作品を発見しましたのでご報告を。
オランダの DJ Allstar Fresh によるユニット、King Bee が1990年にリリースしたサード・シングル Must Bee The Music には、いろんなミックスがありますが、その中の一つ Frisco Disco Mix と名が付いたヴァージョンで Got To Be Real がもろ使いされています。J.B.トラック上にいろいろなサンプリングが散りばめられ、賑やかなパーティー感覚を演出。いかにも当時の欧州産らしいヒップホップを利用したお手頃ダンスサウンドといったところ。
ちなみにこの曲のオリジナルヴァージョンには、Secret Weapon / Must Be The Music のコーラスパートの歌いまわしがちゃんと入ってます。

King Bee

King Bee / Must Bee The Music (Frisco Disco Mix)

(21:00)

2016/05/25

Jimmy Z Muzical Madness 1991
Jimmy Z / Crazy You
アルバム Muzical Madness に収録


2.3ヶ月前に買った、サックス、フルート、ハーモニカ奏者のJIMMY Z が91年に Ruthless Records からリリースした作品。お客さんから G-Funk ちょい前にやった Dr.Dre プロデュース作品というのを聞いていてずっと探していた一枚で、なかなか見つかりませんでした。アナログ LP は Ruthless なのにドイツ盤しか出回っていないようでプレス枚数はそんなに多くはないのでしょう。当時日本に入ってきたのかなあ?なんて記憶は定かではありませんが、 Ruthless としては珍作の部類で、商売しにくかったとも考えられなくもない。価格は600円。

A 1

タイミングよく Wax Poetics の今の号、N.W.A 特集の関連アーティストとしてこのJIMMY Z のインタヴューが掲載されていて少し驚いたんだけど、当時の Eazy E や Dre との交流はもちろん、80年代後半〜90年代前半の Ruthless 周辺の生々しくクレイジーな興味深い話が語られ、読んでいてドキドキが止まらない内容。 Dre 関連でアルバムをリリースし、Ruthless のスタジオミュージシャン的立場だったとはいえこういう一見ギャングスタ・ラップから関係なさそうで関係のあるマイナーな人から N.W.A を語らせるなんてのは WP らしいといえる。なんか WP の宣伝みたいになったけど、初期メンバー Arabian Prince のインタビューも当時を知る面白い資料だし、もちろん Eazy E や Ice Cube のはなしもてんこ盛りで、ヒップホップ好きにはたまらない。

Ruthless Records

ブルースがルーツだと語る Jimmy Z はもともとロック方面から引き合いのあったミュージシャンのようで、80年代は Rod Stewart や Eurythmics といったビッグアーティストと活動を共にし、88年に Anytime…Anyplace! のタイトルでアルバムデビュー、そしてひょんなことから Ruthless と契約し、Dre が制作する当セカンドをリリースする。内容は Jimmy Z が各楽器を操るのでフュージョン風でもあるけど、ボーカルも担当して当時のスウイング感のあるちょいヒップホップビートなバックに乗った歌ものという印象。Dre はラップでも数曲参加していて、よく聴くとサウンドは翌年の Chronic に通じる雰囲気が感じ取れる曲もあるし、過去に遡っての Dre らしさを進化させたものまであるけど、いかにも G 的なものを期待するとピンと来ないかも。あとプリンスの Crazy You をハーモニカソロを交えカヴァーしてるのには驚かされるけど、これを採用するかどうかの会議で大乱闘になった様子が WP に記されています。プリンスの初期曲の中でもかなり好きな曲なので、個人的にはこれが最もインパクトあり。

Jimmy Z / Crazy You

(21:00)