コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        :カバー・バージョン

カバー・バージョン

2018/11/12

Larry Carlton & David T. Walker  @Billboard Live Tokyo
Larry Carlton & David T. Walker / Feel Like Makin' Love
アルバム @Billboard Live Tokyo に収録


Feel Like Makin' Love のカバーヴァージョンを紹介するコーナーということで、131枚目にいってみたいとおもいます。

今回は人気のベテランギタリスト、Larry Carlton と David T. Walker の共演ライブ盤に収録されたカヴァーヴァージョンを見てみましょう。2015年に行われた Billboard Live Tokyo での公演ということで、日本らしい企画で両者のファンにとっては面白みのあるステージとなったことでしょう。
Feel Like Makin' Love のカヴァーをひたすら取り上げる当コーナーも気が付けば10年以上となります。もとをたどれば Marlena Shaw 1975年の名盤 Who Is This Bitch, Anyway? に収録された有名なカヴァーヴァージョンの存在からのインスパイアが大きいのですが、このヴァージョンに Larry Carlton と David T. Walker 両ギタリストが参加しているというのはご存知の方も多いでしょう。70年代に売れっ子セッションギタリストとして数多くのソウル、ジャズ、ロック、ポップスのレコードにその名が刻まれソロでも多くの作品をリリースした両者ですが、初めて交わるのは Crusaders 1972年の Crusaders 1で、以降 Larry は Crusaders に正式メンバーとして加入。プレイスタイルがそれぞれ違うからか現場で顔を合わせることは稀だったとはいえ60年代後半の同じ時代からキャリアを築き上げた二人の再会にはやはりロマンティックにならざるを得ず、思わずため息が漏れそうなカヴァーに感じます。

Larry Carlton & David T. Walker / Feel Like Makin' Love

(20:00)

2018/11/09

Candy Bowman I Wanna Feel Your Love 1981 RCA
Candy Bowman / I Wanna Feel Your Love / Since I Found You
12inch Single


メジャーの RCA レーベルから1981年にシングルを一枚だけリリースした Candy Bowman のダブルサイダー12インチを購入。アーティストはマイナーだけど曲がいいからかコレクターにはよく知られる盤という認識でしょうか、コンピに収録されたり再発盤も出回っています。表面がブギーディスコの I Wanna Feel Your Love で、裏面がメローダンサーの Since I Found You。プロデュースは Edward Moore、Howard King で、Exe プロが James Mtume、Reggie Lucas ということでいわゆるバンド Mtume としてもっとも脂がのったころのメンツでの制作ということに。店ではかなり以前は裏面の Since I Found You をコンピ盤でたまにかけてましたが最近はご無沙汰していた印象。この曲は Grey & Hanks がアルバム Prime Time (1980年)で歌ったのがオリジナルでそのカヴァーヴァージョンとなります。2015年には Crossroads Featuring Natasha Springer が Candy Bowman のヴァージョンを忠実にカヴァーしたのも出来はよく記憶に新しいところ。 オリジナルの12インチの入手は今更ながらですが、やっぱいい曲だなと素直に感じます。
表面の I Wanna Feel Your Love は重さと軽さの絶妙な同居、ファンキーかつキャッチーな曲調の N.Y. ダンサーで特別な仕掛けみたいなのがあるわけではないけど普通にやってこれくらいのクオリティーの曲は作れたのかも、当時のこのジャンルの魅力が凝縮されてます。

Candy Bowman / I Wanna Feel Your Love

Candy Bowman / Since I Found You

Grey & Hanks / Since I Found You

Crossroads feat. Natasha Springer / Since I Found You

(20:00)

2018/11/06

Logic System Venus 1981
Logic System / Be Yourself
アルバム Venus に収録


10年以上前だったかお客さんに教えてもらったアルバムだったとは思うけど、レコ屋でサクサクしながら今となっては何の作品だったかなあなんて記憶はあいまい。ジャケットのインパクトでかすかに頭の隅に残ってはいるんですが。
試聴してみるとシンセポップっぽい曲が並ぶ中にお店でたまにかける聞き覚えある曲のカヴァーが収録されている。おそらくこの曲をその時にチェックしたんじゃないのかなあと。カヴァーというのは Debra Laws の1981年の名盤 Very Special に収録された Be Yourself。
Logic System は作曲家、編曲家、シンセサイザープログラマーの松武秀樹が1981に結成したユニットで Be Yourself を収録した Venus は東芝EMI系の Express レーベルから同年リリースのセカンド。松武は70年代初期に冨田勲のもとでキャリアをスタート、独立して YMO のレコーディングや世界ツアーにマニピュレーターとして参加、テクノポップブームの波もいい感じになって自身のユニットを立ち上げるといったところでしょうか。
Venus は元来ジャズ好きだった松武が西海岸のフュージョン系の名プレイヤーとセッションしたシンセポップ作品というものらしく、自分の盤には参加ミュージシャンのクレジットが何にもなく詳細はよくわからないのだけど、ネット上で見つけたインド盤のジャケの裏面には西海岸のメンバーが書かれていて、Roger Powell、Michael Boddicker、Don Grusin、Nathan East、Paul Jackson Jr、Jerry Hey などなどが参加しているみたい。Be Yourself はもともとは Debra Laws のアルバムのレコーディングメンバーでもあった Nathan East が書いた曲で、Logic System のアルバムに Nathan East が参加しているのをみると、松武がセッションする中で気に入って採用したのかもしれません。他の収録曲が凝ったようなシンセポップなので、Be Yourself のいわゆる普通のフュージョンタッチな曲調が目立つような気がしますが、原曲に沿ってカヴァーされとても心地よい仕上がりで最近よくかけています。
Logic System が Express レーベルから1981〜1982年にリリースした初期3部作と呼ばれるタイトルは、日本だけでなくヨーロッパでもリリースされたようで、それなりの枚数流通してるのか、今回の盤も輸入盤でかなり安かったです。ちなみに Be Yourself はUKでシングルカットされ7、12インチそれぞれの盤もリリースされてるようです。あまり接することのないジャンルというかアーティストとはいえなじみのある曲をカヴァーしてるのを発見するのは面白いなあというのは今回のようなレコ堀で感じることであります。
なおインパクトのあるジャケットはペーター佐藤という有名なイラストレーターが手掛けているとのことだけど、もしこのジャケットではなかったらとっくに忘れていて今回手に取ることがなかったのかもしれません。

Logic System / Be Yourself

Debra Laws / Be Yourself

(20:00)

2018/10/31

O.S.T. Patty Stang 1976
Retta Young / Look At Me
アルバム O.S.T. Patty に収録


レコ屋の V.A. コーナーによく売れ残っているのを何十年も見ながらスルーしてきたのは、Stang レーベルの有名曲を集めたコンピ盤なんだろうなと勝手に思い込んで、収録アーティストのオリジナルアルバムは持っているから買う必要ないかなという考えからだけど、実はここでしか聴けない曲も収録されている1976年のサントラ盤だったというのは全く気付いてなかったのでありました。ジャケもさえないし全く話題にならない盤かつ頻繁に見かけるので目に留まらなかったのはしょうがないかなあという気がしないでもないけど、やはりちゃんと確認しないといけなかったかなあなんて。
なんの映画のサントラなのか不明なのはいつものことで、N.J. の All Platinum 系 Stang Records に所属した Moments(3曲)、Rimshot(3曲)、Retta Young(1曲)、Chuck Jackson(2曲)の楽曲が並ぶというもの。スコアのクレジットは Al Goodman、Sammy Lowe、プロデュースは Al Goodman となっています。Moments の Sexy Mama と Rimshot の Do What You Feel は彼らのオリジナルアルバムにすでに収録された曲からの使いまわしで、残りはこのアルバムでしか聴けない曲ではないのかなと。
個人的にこのアルバムの中で目に付いたのは Retta Young が歌う Moments のカヴァー Look At Me。Retta Young は Moments の Al Goodman の奥様で、All Platinum からリリースした1976年の唯一のアルバムがマニアには知られるシンガー。ここでは Moments ヴァージョンの Look At Me のオケをそのまま使ってボーカルだけかえて乗っけたヴァージョンになってますが語りも入って Moments のコーラスをバックに雰囲気ありの甘茶ソウルになっています。トラックの質感は Moments のよりはもっとモコモコしたいわゆる All Platinum らしい肌触りでメローに拍車をかけているとでもとらえておき、これから寒くなる季節には役立たせたいかなと。Rimshot のインスト2曲、Revelation、 Takin' It もサントラ的な怪しげサウンドでナイスであります。

Retta Young / Look At Me

Retta Young


(20:00)

2018/10/25

The Superdudes Superdude Movie Sounds 1973 Pickwick
The Superdudes / Theme from''shaft''
アルバム Superdude Movie Sounds に収録


昔一度購入したことあるんじゃないのかなあなどと思いつつ。再発盤もリリースされているせいもあるのか、今でもレコ屋で売れ残っているのをよく見かけるブラック・ムーヴィーのサントラ収録曲のカヴァー集。リリース元は Pickwick で、ここは胡散臭いカヴァーが得意なレーベルの印象。1973年の作品ですが、Buddah Records でも同年に Cecil Holmes が同じような趣旨のブラック・ムーヴィーのサントラ曲のカヴァー集 The Cecil Holmes Soulful Sounds / The Black Motion Picture Experience をリリースしていたりという状況を思い出してみても、おそらくブラックスプロイテーション界隈が最も盛り上がって勢いがあったのがこの時期だったのではないかとも考えられます。

昔のソウルやファンクのレコードの中でも、70年代前半のブラックムービーのサントラと呼ばれるジャンルのレコードの数々を思い返すとジャケがいかついデザインのものが多く当時の熱気が伝わってわくわくさせるものが多いですね。なのでピンプやハスラー、プッシャーといったストリートのヒーローを描いたヴァイオレンスやセックスに重きを置いたものというイメージが先行するけど、アクションものだけでなく人情ホームドラマ的なものからあほなコメディーまで多種多様、まあ映画そのものなんてほとんど観たことがなかったりするんだけど。かっこいいジャズファンクやブレイクビーツがてんこ盛りのタイトルも多いので、学生の頃に夢中になって中古盤屋でディグりまくった記憶があるけど、ヒップホップ出身の自分にとっては共通のストリート感覚の緊張と興奮をサントラのビートから感じて、再評価の流れにおいては定番サンプリングソースやDJ素材としてもお馴染みとなっていくタイトルも多かったので昔の音源とはいえ黒人音楽のフィーリングとしてはとっつきやすかったというのはあったかも。一流のプロデューサー、アレンジャー、アーティストが指揮して、腕利きのスタジオミュージシャンの巧みな演奏を従えた鳴りの良いタイトルがいろいろあるので、ネタモノやDJ素材云々を抜きにしても黒人音楽の魅力がてんこ盛りでドキドキさせてくれるジャンルにはちがいありません。そんな当時の黒人映画とそれに付随する楽曲の盛り上がりに目を付け寄せ集め的カヴァーアルバムを作ってみようという企画が持ち上がるのは自然な流れなのか、Sy Mann という白人プロデューサーが Superdudes なるバンドを従え制作したのが今回のアルバム。Sy Mann は1971年にも Soul Mann & The Brothers 名義で Shaft のサントラのカヴァーアルバムを作っていた人といえばこの類のレコードを収集してる方にはあああの人ねと思い出してもらえるかも。カヴァーの精度とかB級感とかいろいろあるけど、ここはブラックムービー界隈が盛り上って、70年代前半のアフリカン・アメリカンの権利主張という点でも多くの同胞を魅了し勇気づけたんだろうなという様子を伝える資料として楽しみたいところ。ブラックムービーに関しては70年代中盤過ぎになるとしょぼい作品が多くなって盛り上がりもおとなしくなるけど、音楽も重要な表現要素だったこのジャンルにおいて黒人音楽そのものの衰退も負の要因のひとつといえるのは、ちょうどこの時期に新たなジャンルとしてより白人向きなディスコミュージックが盛り上がってくる状況を考えるとなんとなく納得。黒人音楽自体も極端にポピュラー化が推し進められ自分達のコミュニティーに向けて発信していたファンクが勢いをなくしてディスコが勢いを増す時期とブラックムービーが徐々に後退する時期とのシンクロも思い出しておきたいところ。

カヴァー収録曲
Superfly
Freddie's Dead
Slaughter
Time Is Tight
Bumpy's Lament
Theme From "Shaft"
Bumpy's Blues
Trouble Man
Symphony For Shafted Souls (The Big Chase)

The Superdudes / Theme from''shaft''

(20:00)

2018/10/04

Laura Greene You Take My Heart Away 1976
Laura Green / You Take My Heart Away
12inch Single


半年ほど前に取り上げた7インチ曲のロングヴァージョンとなる12インチを購入。7インチが気に入ったので長尺の12インチはどのような仕掛けがされているのか自分のタンテで鳴らして確認してみたくなったというよくあるパターンであります。
以前も書きましたが、映画ロッキーのサントラ収録曲のディスコ仕立てのカヴァーで、Laura Greene は60〜80年代にシングルを10枚ほど残したシンガー。リリース元はオハイオの Sweet City Records(親会社 EPIC)で、レーベルオーナーの Carl Maduri がプロデュースした1976年の作品。
2分40秒の7インチヴァージョンに対してイントロや中間で長いインストやコーラスパートを追加して5分55秒と倍以上の長尺に仕上げるというこの時代らしい12インチ仕様で、小洒落たディスコブレイクの類でも挿入されてればなおよかったのになあとは思うわけですが、音の迫力や解像度は増しているような気がします。なんとなく Copacabana 辺りを連想させるラテンディスコ曲ではないでしょうか。

Laura Green / You Take My Heart Away 12inch Version

Laura Greene






(20:00)

2018/10/01

Paris Match PM2 2001 (3)
Paris Match / Feel Like Makin' Love
アルバム PM2 に収録


Feel Like Makin' Love のカバーヴァージョンを紹介するコーナーということで、130枚目にいってみたいとおもいます。

ビルボードさんから毎月送られてくるライブのスケジュールが書かれた宣伝用の小冊子というのがあって、90〜ゼロ年代に活躍した日本のアーティストがまだ現役で活動している様子を知ったりするのだけど、Paris Match も毎年ビルボードでライブをやっているイメージでしょうか。ジャズ、ソウル、ブラジル、クラブミューシックをうまくミックスした都会的で洒落た心地の良いサウンドを得意とするバンドで、結成は1998年、2000年にデビューアルバムをリリースなので20年やってることになる。自分の店が1999年オープンで来年で20年になるので時間軸だけでいえば同じような期間でしょうか。Paris Match の Feel Like Makin' Love のカバーは2001年のセカンド PM2 に収録され、ボサノバ調のアンニュイな仕上がり。この曲に限らず時代の空気が感じられる初期作品を耳にすると胸を締め付けられるというのは当時にタイムスリップして現在までの長い期間を振り返ると時間が過ぎるのはあまりにも早すぎるんじゃないのとなんだか落ち込むからなのだけど、ゼロ年代初頭のスウィート&ビターな雰囲気を回想してみるなんてのはそんなに得意ではない。リリース元はビクター系列の Oasis Records というところで、大人っぽいなんて表現はあいまいだけど当時はそう感じたであろう音楽を扱っていたと記憶しているけど、いつまでたっても大人になり切れてないよなあと感じるのでありました。

Paris Match / Feel Like Makin' Love


(20:00)