コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        :女性ボーカル

女性ボーカル

2019/01/19

Lisa O.  Blue Heron Records 1986
Lisa O. / One And Only
アルバム Lisa O. に収録


1986年に Blue Heron Records からリリースした詳細不明の女性シンガー Lisa O. の唯一のアルバム。ちょっと古い話になるけど90年代の中古盤屋ではちょくちょく売れ残っているのを目にする機会があったと記憶してるけど、最近はほとんど見かけない印象でしょうか。クールにキメても前のめりなポーズでのオラつき加減は隠せない80年代中盤フレーヴァーがばっちりハマったジャケも素晴らしいし、緑の皮のライダースがこれほど似合う人もあまりいないでしょう。ということでこんなレコードがあったなんてことを久しぶりに思い出してレジに持っていくことに。
サンフランシスコのスモールレーベル Blue Heron Records からの作品ということですが、同レーベルに所属し同じ1986年にアルバムをリリースしたファンクバンド Snapp のメンバー Ray Miles がプロデュースを担当、ほとんどの楽曲を書いていて、他のメンバーも演奏やボーカルで参加している。いわゆるこの年代らしいシンセを多用したダンス曲が目につきますが、Snapp のリードボーカル M. Bilal が Myron Archie という人物と制作した One And Only はこの時代の西海岸ローカル産にしてはなかなか楽しめるキャッチーなブギー曲。 M. Bilal のボーカルの絡みがなんともいえないのでありました。

Lisa O. / One And Only


(20:00)

2019/01/13

Vivian Reed 1981 LP Carrere
Vivian Reed / Faith And Fire
アルバム Vivian Reed に収録


フランス盤のみでリリースされた Vivian Reed 1981年 Carrere レーベルの5枚目のアルバムを購入。Vivian Reed というとそれなりの枚数あっても各アルバムはレコ屋でだらだら売れ残っているのを昔からよく見かけますので、再評価などされる機会もなくなんだかよくわからないアーティスト扱いで注目されることもなく時が流れた人の印象といえるかも。もちろんシンガーとしての顔も持つけど女優業のほうが有名な人でありますので、副業といえばそれまでになるのだけど。個人的にも彼女の作品はここ何年も棚から引っ張り出して聴きなおしたような記憶はありませんですっかり忘れかけていたレコードとしてのキャラが薄い人なのだけれど、見たこともないジャケのアルバムがあって思わず買ってきたのが今回の作品。
冒頭で書いたようにフレンチプレスのみというので今まで日本のレコ屋で見かける機会がほとんどなかったのか、 Vivian Reed という名前で目に留まることがなかったのか、こんなアルバムがリリースされているのを意識したのは今回が初めてで地味な人だけどなんだかうれしい。とはいえ収録曲にある特定筋のマニアからでも過去に注目された少しおいしい点でもあればすでにちょっとくらいは気になる存在となっているはずだけど記憶の中にそんな履歴もありませんので、中身はごくごく普通なんだろうなという予感はするのであります。全体的にポップだけどつくりは思っていたよりはまともなほう、時代を反映したブギー曲が数曲収録され大外れというわけではありません。制作陣には John Davis も名を連ねます。
今回に限らず US ベースで活動したけどヨーロッパでしかプレスされなかったタイトルのアルバムを保有するアーティストってたまにいますが、どうしてもそのタイトルは流通量が少なくなるので見落としがちになります。Vivian Reed の今回の作品は欧州圏で仕事をしたときにフランスのプロデューサーの目に留まりリリースの運びとなったのかもしれません。女優やモデルの仕事をしながら歌手としてレコードもリリースしたアーティストってたまにいますが、過去の作品を振り返っても Vivian Reed はソングライティング、ボーカルアレンジ、プロデュースなどでもかかわっていますのでなかなかのマルチタレントだったのでしょう。過去のアルバムも引っ張り出して聴きなおさないとなあと思った次第であります。

Vivian Reed / Faith And Fire

Vivian Reed / As Long As I'm Around

Vivian Reed / A Feeling Coming On

(20:00)

2018/12/18

Millie Jackson A Moment's Pleasure 1979 Spring
Millie Jackson / We Got To Hit It Off
アルバム A Moment's Pleasure に収録


1か月ほど前に新譜をいろいろチェックしていたら、UK のディスコ系レーベル Glitterbox からリリースの Qwestlife というアーティストの新作7インチ Hit It Off がいい感じ。レコ屋の解説を読むと Millie Jackson 1979年リリースの We Got To Hit It Off のカヴァーと書いてありまして、オリジナルヴァージョンに心当たりがなかったので店のレコード棚をごそごそして確認してみようということになったのだけど、どうやらその曲を収録したアルバムを所有してないらしいということに気づくことに。

Qwestlife Feat.  Teni Tinks Hit It Off 2018 Glitterbox

Millie Jackson もリリースの多いアーティストですからおそらくはコンプリート出来ておらずに何かのタイトルが一つや二つ抜け落ちてるんじゃないのかなあなんてうすうす感じながら何年も過ごしてるわけだけど、ディスコグラフィーとにらめっこしながらムキになって持ってないタイトルを炙り出そうなんて考えるわけでもなく、自然な流れに任せていればうまい具合にこういう風な感じで発見できたりするもの。存在感のあるアーティストだけど70年代後半の彼女の作品なんてのは今どきそれほど需要があるわけではないでしょう、中古屋を何件か回って売れ残り商品群を漁れば安価ですぐに見つけることはそれほど難しいわけではありません。
ということでゲットして早速タンテに乗せなどして、ミリー節のオリジナルはもちろん最高だななんて感じるわけだけど、頭のディスコブレイクもおいしいし曲調も好きなタイプ、まあディスコとしては地味な類だとは思うんだけどね。他に収録されてるミディアム曲も好みだし、マッスル・ショールズのメンバーによる演奏もいい質感ということでナイスなアルバムでありました。

Latimore Dig A Little Deeper 1978 Glades

ちなみに We Got To Hit It Off は Latimore 1978年リリースのアルバム Dig A Little Deeper に収録されたヴァージョンがオリジナルということで、ミリーのヴァージョンは Latimore のをダンス仕立てにカヴァーしたものということになります。

Tom Trago Use Me Again (And Again) 2010

また2010年にはアムステルダムの Tom Trago がミリーの We Got To Hit It Off をハウス仕立てにリメイクしたヴァージョン Use Me Again をリリース、そちらも話題になったようです。

Millie Jackson / We Got To Hit It Off 1979年

Qwestlife featuring Teni Tinks / Hit It Off (Disco Soul Version) 2018年

Latimore / We Got To Hit It Off 1978年

Tom Trago / Use Me Again 2010年

(20:00)

2018/10/31

O.S.T. Patty Stang 1976
Retta Young / Look At Me
アルバム O.S.T. Patty に収録


レコ屋の V.A. コーナーによく売れ残っているのを何十年も見ながらスルーしてきたのは、Stang レーベルの有名曲を集めたコンピ盤なんだろうなと勝手に思い込んで、収録アーティストのオリジナルアルバムは持っているから買う必要ないかなという考えからだけど、実はここでしか聴けない曲も収録されている1976年のサントラ盤だったというのは全く気付いてなかったのでありました。ジャケもさえないし全く話題にならない盤かつ頻繁に見かけるので目に留まらなかったのはしょうがないかなあという気がしないでもないけど、やはりちゃんと確認しないといけなかったかなあなんて。
なんの映画のサントラなのか不明なのはいつものことで、N.J. の All Platinum 系 Stang Records に所属した Moments(3曲)、Rimshot(3曲)、Retta Young(1曲)、Chuck Jackson(2曲)の楽曲が並ぶというもの。スコアのクレジットは Al Goodman、Sammy Lowe、プロデュースは Al Goodman となっています。Moments の Sexy Mama と Rimshot の Do What You Feel は彼らのオリジナルアルバムにすでに収録された曲からの使いまわしで、残りはこのアルバムでしか聴けない曲ではないのかなと。
個人的にこのアルバムの中で目に付いたのは Retta Young が歌う Moments のカヴァー Look At Me。Retta Young は Moments の Al Goodman の奥様で、All Platinum からリリースした1976年の唯一のアルバムがマニアには知られるシンガー。ここでは Moments ヴァージョンの Look At Me のオケをそのまま使ってボーカルだけかえて乗っけたヴァージョンになってますが語りも入って Moments のコーラスをバックに雰囲気ありの甘茶ソウルになっています。トラックの質感は Moments のよりはもっとモコモコしたいわゆる All Platinum らしい肌触りでメローに拍車をかけているとでもとらえておき、これから寒くなる季節には役立たせたいかなと。Rimshot のインスト2曲、Revelation、 Takin' It もサントラ的な怪しげサウンドでナイスであります。

Retta Young / Look At Me

Retta Young


(20:00)

2018/10/04

Laura Greene You Take My Heart Away 1976
Laura Green / You Take My Heart Away
12inch Single


半年ほど前に取り上げた7インチ曲のロングヴァージョンとなる12インチを購入。7インチが気に入ったので長尺の12インチはどのような仕掛けがされているのか自分のタンテで鳴らして確認してみたくなったというよくあるパターンであります。
以前も書きましたが、映画ロッキーのサントラ収録曲のディスコ仕立てのカヴァーで、Laura Greene は60〜80年代にシングルを10枚ほど残したシンガー。リリース元はオハイオの Sweet City Records(親会社 EPIC)で、レーベルオーナーの Carl Maduri がプロデュースした1976年の作品。
2分40秒の7インチヴァージョンに対してイントロや中間で長いインストやコーラスパートを追加して5分55秒と倍以上の長尺に仕上げるというこの時代らしい12インチ仕様で、小洒落たディスコブレイクの類でも挿入されてればなおよかったのになあとは思うわけですが、音の迫力や解像度は増しているような気がします。なんとなく Copacabana 辺りを連想させるラテンディスコ曲ではないでしょうか。

Laura Green / You Take My Heart Away 12inch Version

Laura Greene






(20:00)

2018/07/30

Phyllis Hyman So Strange Kiss You All Over 1979
Phyllis Hyman / So Strange / Kiss You All Over
12inch Single


特に人気曲というわけではないけど、ふと目にとまった Phyllis Hyman 1979年の12インチ。表面がダンス曲 So Strange 8:50、裏面がミディアム Kiss You All Over 6:18。両曲ともに T. Life が制作、アルバムでは1978年の Somewhere In My Lifetime に収録されている。
昔たまにアルバムでかけていたけど最近はすっかりタンテに乗せておらずといった状況で、両曲ともアルバムとはヴァージョンの異なるUSプロモのみの12インチ盤がリリースされていたなんてのは全く気にも留めてなかったというのは話題性もないからだけど、まあ曲そのものというよりは、気になるキーワードとして、Arista レーベル、12インチ、白ラベルのUSプロモ、アルバムとはヴァージョン違い、1979年ころというのが引っかかるので、安いのもあって拾ってみることに。
それらのキーワードで合致するタイトルを考えるなんてあまりにもマニアックなはなしだけど、頭を回転させると超人気盤でいえば Breakwater / No Limit 辺りは日常的に接してるタイトル。ほかにメジャーな黒人ダンス系だと Ray Parker Jr. & Raydio / It's Time To Party Now、Harvey Mason / Groovin' You、Aretha Franklin / What A Fool Believes 辺りのアルバムとはヴァージョンの異なる12インチはすぐに思いつく。どれもアルバムでは味わえない迫力のある音の鳴りが最高なんだけど果たして Phyllis Hyman の盤はどうだろうか。
So Strange はアルバムヴァージョン 4:39 に対して、イントロの引き延ばしやブレイクパートの追加により 8:50 というロングヴァージョンになっているのが構成の違い。さらに楽器ごとのトラックもいじり直してボトムがかなり強くなってダンス志向の強い仕上がりになっているのが特徴。アルバムだとボーカルとかウワモノガいっぺんに前に来る印象でどちらかというとフュージョンタッチに聴こえるのだけど、12インチは各楽器の配置もきれいに整理され音色もクリア、同じ曲なのに表情が全く異なるのが面白いですが各自の好みといったところでしょうか。12インチとLPでの構造の違いもあるけどこの曲に関してはエンジニアのこだわりを評価したいところであります。
Kiss You All Over はアルバムヴァージョン 5:10 に対して12インチは 6:18。こちらは曲の構成は一緒でラストの部分を一分ほど引き延ばしただけ。12インチでは迫力は増してますが、So Strange ほどLPに比べ曲の表情が変わるというわけではありません。

Phyllis Hyman / So Strange 12inch Version

Phyllis Hyman / Kiss You All Over 12inch Version

Phyllis Hyman


(20:00)

2018/07/24

Bernadette Cooper Drama According To Bernadette Cooper 1990 MCA
Bernadette Cooper
アルバム Drama According To Bernadette Cooper


いつものように100円レコードの残骸を拾いに行くお仕事に。近所のローカルなはなしですがスローなペースとはいえ新しいレコード屋さんがぽつりぽつりと出来ている状況ということで需要は緩やかに伸びているといったところなのかもしれません。またレコードが流れるスペースだとか飲食店の類も増えてきているようで、レコードというのがなにか特殊なメディアとかいうのでなく、普通に人々の生活に身近に溶け込む環境がより整えばなあとは感じるもの。海外を見渡しても例えばそれなりの枚数レコード設置したバーとかカフェみたいな日本では当たり前の業種が地味なペースとはいえ今後は増えていくだろうというのは何年も前から書いているところであり、新しい世代や違った文化の人たちがどのように進化させていくのかは楽しみ。
Bernadette Cooper 1990年の MCA レーベルからのソロデビュー作品。店頭で見かけてこれ持ってたかどうか記憶があいまいだったのは、いわゆるニュージャック期の時代の色んなアルバムはお店では需要は高くないので今更引っ張り出して聞き直す機会がないためであり、きっと忘れてしまってるいい曲いっぱいあるんだろうなと考えるものの、ほかにチェックしなきゃいけない新譜だとか需要の多い年代があるので復習するには手が回らないというのがあるかも。時代の循環サイクル的にこのジャンルが新たな価値観で脚光でも浴びればそういう機会もあっていいんだけどねえとは毎回書いていますがこればかりは世間の空気の流れを見守るしかありません。
Bernadette Cooper って誰だっけなあと一瞬頭を回転させて女性ばかりのファンクバンド Klymaxx を立ち上げ中心となったメンバーでドラム担当ってのをすぐに思い出すのでありました。80年代に商業的に成功したバンドで Bernadette Cooper は1986年の4作目まで在籍、メンバーの中では Klymaxx だけでなく他のアーティストのプロデュースやライティングをこなしてるところを見るとミュージシャン志向のより強い人だったのかも。バンドメンバーでは同じく中心だった Joyce "Fenderella" Irby も4作目で脱退して1989年にソロに転向、そちらの作品はリアルタイムで当時聴いていたのでありました。とりあえず持って帰って何の期待もしないでアルバムに針を落としますがこれがかっこいいファンクテイストの強いアルバムで、ファンクといっても当然ながら当時の質感の打ち込みやサンプリングを駆使したもの。NJSのころというとなんとなくプロデューサー主導で作った当時のサウンドにシンガーが歌を乗っけるというイメージの作品が多いような気がしますが、このアルバムは一人のミュージシャンがどういう風にその時代のサウンドを調理するかにこだわったみたいに書くと大げさなんだけど、もともと歌が上手いというわけではないのか、グルーヴの個性重視だから面白いんだろうなと、そしてそれがファンク指数が強く感じられるもので、ミネアポリス、伝統的な J.B.やら P Funk などの影がちらつく。メジャーからリリースされてるけど、成功した女性バンドとはいえドラマーがソロになった作品というのでは外見上はそんなに華があるようでもなく商業的にも振るわなかったようで、ググっても今の時代感覚的にも全く取り上げられないところを見ると注目されにくいようにも感じますが、ミュージシャン目線でファンキーなグルーヴにこだわり、なおかつポップに仕上げて一枚を通して聴いてて飽きないというので最近の愛聴盤でもあります。
Bernadette Cooper の音楽ビジネスを取り巻く環境を振り返ってみると、1981年に Klymaxx を発掘して契約した Solar レーベルの社長は子供のころドラムをたたいていた人だし、Klymaxx の作品作りに関与したり、Solar に在籍したプロデューサーを見渡すと、プリンスのところにいた Jam And Lewis のもっとも初期の仕事が Klymaxx だったり、兄弟バンド Sylvers から売れっ子プロデューサーになった Leon Sylvers III、Midnight Star の Calloway 兄弟、Deel にいた Babyface などなどミュージシャン出身でプロデューサとして成功を収める人たちが身近にいろいろいた。彼女はスタジオでの彼らの仕事を見ながら成長していったんだろうな。
プリンスっぽい影もちらほら感じられるところも好みなんだよなあと考えていたら、Mazarati のセカンドで2曲を Bernadette Cooper がプロデュースを行っているというので、遠からずといったところでしょうか。女性ファンカー、クリエーターとして自信に満ち溢れた空気はとても面白いし、音の太さや質感もいいアルバムですなんて感じられるのは最近この辺の作品に触れる機会が少ないからそう思うのかも。

Drama According To Bernadette Cooper 全曲聴けます

(20:00)