コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        :ダンスクラッシックス

ダンスクラッシックス

2017/11/18

Odyssey Native New Yorker Dimitri From Paris Super Disco Blend
Odyssey / Native New Yorker (Dimitri From Paris Super Disco Blend)
12inch Single


外国人客の多いレコード酒場やってると、アーティスト名とか日本語で普段認識してる発音と実際の発音とでは全く異なる読み方というのによく出くわすけれど、Odyssey あたりはその典型かも。日本人は「オデッセイ」と発音したり表記するけれど外人は「アディシー」(発音記号 άdəsi)と口にしてるように聞こえるんですよね。なので「アディシーのレコード聴きたいんだけど」と外国人にいわれても、「そんなアーティスト知らねえよ」となりかねないんだけど、前後の文脈とか曲名で何となく「オデッセイ」のことかなとはわかるんですけどね。どんだけ間違った呼び方で何十年も過ごしてきたのかと思う場面もそれなりであります。

さて Dimitri が新レーベル Le-Edits Records を始動させ先月末に第一弾がリリースされました。彼お得意の昔のディスコ曲のリミックス、エディットを扱うレーベルとなるのかな。うれしいのは原曲のリリースもとから正規ライセンスを得て現代風に手直しするレーベルということなので、オリジナルマスターを使用して音質はバッチリとなることでしょう。近年のダンスクラシックスのエディットやリミックスものの類は Joey Negro の Remixed With Love の一連のシリーズやオリジナルレーベルから正規でリリースされた作品もあるけど、ブートでリリースされるケースが多くて音質が微妙なのが多い世界ですから今後のリリースを期待したいところ。

第一弾でピックアップされたのはダンスクラシックスのド定番おなじみの2曲のカップリング
Odyssey / Native New Yorker (Dimitri From Paris Super Disco Blend)
Dan Hartman / Relight My Fire (Dimitri From Paris DJ Friendly Remix)

Odyssey の方はオリジナルの摩天楼ディスコな雰囲気を崩すことなく現代風に手を加え、ボーカルもカットしないでちゃんと収録されているのがうれしく、リスニング用としても楽しめます。BPMが相当早くなっているのは今のディスコ感覚に合わせたといったところでしょうか。イントロとラストはウワモノ抜きのリズム隊でのブレイクパートとなっているのでDJされる方には前後の曲とミックスしやすいことでしょう。音質もばっちりです。Relight My Fire はフロア向けピークタイム仕様です。

Odyssey の Native New Yorker はもともとは1977年のファースト Odyssey に収録され、デビュー曲としてリリースしヒットした楽曲。ダンスクラシックスのレコードを収集するにあたっては最も初期に覚えた曲という記憶ですが、昔のディスコがどんなんだったかは知らなくてもなんとなく N.Y. のディスコティークへの憧れみたいなのを植え付けるには十分な匂いを漂わせていたのでありました。
あらためてアルバムのクレジットを見るとソングライティング、プロデュース、アレンジ、指揮には Denny Randell、Sandy Linzer、Charlie Calello といった Four Seasons 辺りの大御所が名を連ね、ミュージシャンは Gordon Edwards、Will Lee、Cornell Dupree、Jeff Mironov、John Tropea、Richard Tee、Brecker Brothers といった N.Y. 界隈の売れっ子が参加。良質でポップなボーカルグループのアルバム制作を目指してデビューさせたのが Odyssey というグループ。アルバムは1982年までに5枚リリースということで成功を収めたメジャー・グループで、Native New Yorker のほかにもダンスクラシックの印象に残る楽曲は多いのであります。Odyssey の制作に深くかかわった Sandy Linzer は80年代に入ってから T.S. Monk でもいい仕事をしていたのも思い出しておきたいところ。

Native New Yorker はカヴァーヴァージョンもよく知られていることでしょう。有名なところでは1977年の Frankie Valli、1978年の Esther Phillips、1996年の Black Box あたり、どのヴァージョンもいいですね。
最近の発掘音源として Esther Phillips のライブヴァージョン(At Onkel Po's Carnegie Hall: Hamburg 1978 に収録)なんてのもリリースされております。

Odyssey / Native New Yorker (Dimitri From Paris Super Disco Blend)

Odyssey / Native New Yorker (12inch Version)

Frankie Valli / Native New Yorker

Esther Phillips / Native New Yorker

Black Box / Native New Yorker


(20:00)

2017/11/15

Full Force Ain't My Type Of Hype 1989
Full Force / Ain't My Type Of Hype
12inch Single


ダンスクラシックスの定番 シェリル・リンの Got To Be Real 的な雰囲気が感じられる曲ということで76枚目にいってみましょう。

今年はニュージャックスウィング(NJS)の誕生から30周年らしいです。なにやらジャーナリストのバリー・マイケル・クーパーという人が、ヴィレッジヴォイス誌にテディ・ライリーの記事を寄稿した際に、New Jack Swing と名付けたことからこの呼び名になったみたい。NJS の第一号は Keith Sweat 1987年の I Want Her という歴史認識であります。個人的にはDJ機材を買いそろえてレコード収集に夢中になる時期にすでに流行でありましたが、ヒップホップ的なビート感覚との融合性が高かったためとっつきやすかったともいえます。それまでの歌物路線のいわゆる当時のブラコンテイストなものがずっと続いていたらそもそもブラックミュージックに興味を持ったかどうかもわかりません。音楽だけではなくダンスやファッションを含め時代の空気を変える目新しさは抜群で、あれから30年とは時が流れるのは早いものです。
とはいっても今となってはあまり出番のあるジャンルとはいえないのは、現在は扱うジャンルが広くなっているのであまりお呼びがかからないということでしょうか。黒人音楽の進化の過程において時代性がもろに反映された面白いサウンドでありますが、猛烈に好きな人とそうでもない人の差も激しいですね。ダンスをやってる方は好きな人も多く、外国人のお客さんはほぼ無関心のジャンルというのはお店に立っていて感じることですね。Bruno Mars なんかが取り上げてましたが、時代が2周くらい回って新たな世代の人たちから再注目でもされて目新しい評価を付与され浮上してくれば面白いんだけどなあなどとはいつも考えているところ。

さてさてそんな NJS を振り返って Got To Be Real と接点のありそうな曲を重箱の隅を突っつくように探してみましょう。Full Force は80年代中盤から10年くらいメジャーシーンで活躍した R&B、ヒップホップ系のアーティスト、プロデューサーで当時は売れっ子。今回ピックアップするのは1989年リリースの4thアルバム Smoove からカットした12インチシングル Ain't My Type Of Hype で、アッパー系 NJS の筆頭とも呼べるファンクネスが凝縮されたダンスサウンド。曲名を目にするだけで暑苦しいですが、Hype の文字を見るとどうしてもテンションが上がってしまうのはこの時代を生きた証かな。Got To Be Real のあの印象的なホーンが随所に挿入されてますが、音が詰め込まれてるので目立つようで自然と溶け込んでいるのも不思議なもの。
B面に収録された Type Rider (F.F. Smoove Hype Mix) は古典サンプリングソースをこれでもかというくらいメガミックス感覚でぶち込んだ実験意欲満載のヴァージョンで拍手モノ。
映画 House Party でこの曲が使用されてるダンス映像もオールドスクールファンはぜひ。Kid N Play !!!!!!!!!

Full Force / Ain't My Type Of Hype

Full Force / Type Rider (F.F. Smoove Hype Mix)

映画 House Party の BGM 映像

(20:00)

2017/11/09

Madonna Classic Mega Mix
Madonna Classic Mega Mix
12inch Single


現実がどういうものかは分かっちゃいるけど明日への活力になるレコードに出合えればというロマンティックな気持ちを常に持ちつつ100円レコードの残骸を拾い集めに行くことに。

マドンナのレコードを収集してるコレクター以外は注目しないような手作り感満載のブートのメガミックス盤。1982年のデビュー曲 Everbody から1985年の Dress You Up までの主要ヒット曲が以下の配置で次々に飛び出します。収録時間は8分42秒で両面とも同じ曲を収録。

1 Into The Groove
2 Holiday
3 Everybody
4 Lucky Star
5 Borderline
6 Like A Virgin
7 Angel
8 Burning Up
9 Material Girl
10 Dress You Up

Discogs のデータを見ると1985年リリースとなっていますが、もう少し後のリリースなんじゃないのかなあなんて気もしますが。どこかしらのディスコでDJしていた人が現場での手間を省くために自分用にヒット曲をひとまとめにした業務用音源で、その出来が良かったのでプレスに至ったのかもしれません。もちろん今の時代からしたらクオリティーは高くないですが、時代の生々しさを楽しみたいところ。
一気にマドンナの初期古典曲が流れて元気になりますが、同時にため息も漏れるのでありました。

Madonna Classic Mega Mix

Madonna




(20:00)

2017/11/06

Your Fantasies Roller Boogie 1980
Your Fantasies / Is Disco Dead ?!?
アルバム Roller Boogie に収録


New York City Records というドマイナー、ローカルレーベルから1980年にリリースされたよくわからないレコード。なんでこれを買ったかは同じレーベルから同時期にリリースされてる別グループの盤が気に入ってるからで、こっちのほうもなんかドキッとさせてくれる瞬間が少しくらいあればいいんだけどなあなんて。

ジャケに書かれた Is Disco Dead ?!? の文字は時期的なものでしょうか、音楽業界では1979年に反ディスコ運動みたいなのがあったのを思いだしておきたいところ。とはいえこのアルバムはもろにディスコサウンドのアルバムで、Roller Boogie というタイトルからするとローラーディスコ向け?ローラディスコも最高に盛り上がっていたのは1979年に映画 Roller Boogie が上映されたことからも察しがつきます。

グループの詳細は不明ですが、プロデューサー Sonny Casella 主導のグループでアレンジ、ソングライティングもその人物が手掛けるというもの。レコ堀的にはこの人は1970年にアルバム一枚きりリリースした Deirdre Wilson Tabac のメンバーだったり、1975年にヨーロッパでアルバムをリリースした Dooley Silverspoon を手掛けていたり。
収録された5曲のうち4曲がノリのよいディスコをテーマにしたブギー系で、ポップな味付けながらアレンジにもそこそこ気をつかい、ファンキーな顔をのぞかせる箇所もあり、このジャンルのドマイナー盤としてはなかなか楽しめるといったところ。1曲収録されたスローが案外良かったりもします。

なお UK の Seville レーベルからは以下のようなジャケでリリースされていました。

Your Fantasies Roller Boogie UK

Your Fantasies / Is Disco Dead ?!?

(20:00)

2017/10/31

Gichy Dan's Beachwood # 9  1979 RCA
Gichy Dan's Beachwood # 9 / On A Day Like Today
アルバム Gichy Dan's Beachwood # 9 に収録


2年位前に地方からレコードを買いに来たお客さんに譲ってあげて手元にはなくすっかり忘れていたんだけど、安価で売られていたのでまた買ってきたというわけで、こういうのはよくあるケース。また買いなおすんならばずっと置いとけばいいじゃないと言われれば返す言葉もありませんが。

Gichy Dan's Beachwood # 9. は August Darnell 周辺の人たちで、Kid Creole や Elbow Bones And The Racketeers にも参加していました。当作品は August Darnell がプロデュースして彼の周辺人物がわきを固めた1979年の唯一作。ざっくりとしたテイストは Kid Creole とか Savannah Band 系のいつものあの感じに近いです。南国トロピカルなゆるいディスコタイプのサウンドが目につきますが、子供のコーラスやレゲエ調の曲を聴いてるとポップな楽園ムードにいい気分、 August の魔法にすっぽりとはまり好きな人にとってはたまらないでしょう。Theo Parrish や Todd Terje のネタにもなってますので DJ の方にも需要があるのかな、August 関連の中ではもともと流通量も多くないようであまり見かけない印象です。

Gichy Dan's Beachwood # 9 / On A Day Like Today



(20:00)

2017/10/28

Todd Terje Greatest Hits 2017
Stevie Wonder / All I Do (Todd Terje Edit)
アルバム Todd Terje Greatest Hits に収録


ずいぶん久々となりましたがスティーヴィーのコーナーの更新。
ノルウェーのプロデューサー、トッド・テリエが過去にエディットした作品の寄せ集めを下のジャケットのアナログLP2枚組で2015年に発売してましたが、最近ジャケを変えてロシアのレーベルから再発されました。

Todd Terje Greatest Edits 2015

収録曲は以下の通りでロックからポップスからディスコまで彼らしい選曲。エディットで過去に手掛けた作品はかなりの数になりますが、今回ピック・アップするスティーヴィーの All I Do のエディットは、もともとは2011年に白ラベルの T.T Re-Edits Vol.5 に収録されてました。

1 Roxy Music - Love Is The Drug
2 Wham - Club Tropicana
3 Dolly Parton - Jolene
4 Guns N' Roses - Welcome To The Jungle
5 Chic - I Want Your Love
6 Bee Gess - You Should Be Dancing
7 America - Horse With No Shame
8 Dennis Parker - Like An Eagle
9 Kc & The Sunshine Band - I'm Your Boogie Man
10 Stevie Wonder - All I Do
11 The Bangles - Walk Like An Egyptian
12 Kc & The Sunshine Band - I Get Lifted

All I Do のエディットの細工は、オリジナルでは4小節のイントロのドラムパートを16小節まで引き延ばし、後半の間奏部分を8小節付け足すというもの。オリジナルにほんの少しだけ手が加えられています。

All I Do ですがスティーヴィーの1980年作 Hotter Than July に収録されたスウィートな楽曲。ソングライティングは Stevie, Clarence Paul, Morris Broadnax で、当時リリースはされませんでしたがもともとは1966年にタミー・テレルが歌ったのが最初のバージョンでした。60年代のモータウンでは毎週会議を開いて、数多く録音した楽曲の中からリリース候補を選んでましたが、タミーのヴァージョンは不採用となり当時レコードに記録されることはありませんでした。モータウンに数多く眠る当事お蔵入りとなったうちの一曲ですが、近年になって未発表音源として世に出回り初めてタミーのヴァージョンを聴いたときはオリジナルがあったんだと感動したもの。ちなみに同じくモータウンに所属のブレンダ・ハロウェイもタミーと同じ1966年に All I Do を録音しますが、こちらも当時はボツとなり後に未発表発掘音源として世に出ました。今でも小出しにリリースされてますが、このほかにもスティービー関連はもちろんモータウンの倉庫にはレベルの高いリリースされなかった楽曲が眠っているんでしょうね。

Stevie Wonder / All I Do (Todd Terje Edit)

Tammi Terrell / All I Do Is Think About You

Brenda Holloway / All I Do Is Think About You



(20:00)

2017/10/25

Terri Gonzalez Hunger For Your Love 1980
Terri Gonzalez / Hunger For Your Love
12inch Single


7インチでも12インチでもいいんだけど、シングル盤のラベルに From The LP 〜 って記載されてる盤ありますよね。なるほどこのシングル曲はその 〜 ってタイトルの LP からカットされたんだなと知ることができるわけですね。でもたまにその 〜 って書かれているタイトルの LP が世の中に存在しないケースというのもあるわけで。From The LP 〜 って書かれているので LP がリリースされてるものだと信じ込んで真面目に探したって地球上のどこにも存在しない、つまりはリリースされていないケースというのもあるわけです。普通に考えればシングルをリリースする段階で LP をリリースする予定で事が運んでいたんだろうなと思いますが、シングルの売れ行きや評判がいまいちで LP の制作が取りやめになったとか、LP 用に収録する予定の曲は出来上がっていたけどリリースする前に金がショートしたとかレーベルが消滅したとか、担当者が異動になったもしくはどこかにいなくなったとか、契約とか著作権とか金銭とか、なんかの事情があるんでしょうね。
なので From The LP 〜 って書かれているのに当時リリースされずに世に中に存在しない LP、昔の作品だったら小さなレーベルからのケースが多いけど、もし本当に作品として仕上がっていたならどこかに埋もれている可能性はありますね。最近は発掘ブームのおかげで当時リリースされる予定だったけど市場に出回らなかったこういった LP 用に録音した音源が何十年の時を経て再発盤としてお目見えなんてケースもあります。ここ何年かだとモダンダンサーの人気盤として知られ、1982年にフロリダの Survivor Records から Never Stop Loving You のシングル一枚だけリリースした Caviar が当時制作したにもかかわらずリリースされなかった LP 音源が発掘されてリリースされなおしたのも記憶に新しいです。 Never Stop Loving You の当時のシングルのラベルにはしっかり From The Lp-Cavier SULP-0031 と書かれてますが、マイナーレーベルゆえか当時 LP は商品化されませんでした。

同じケースとしてもしかしたら当時 LP をリリースする予定だったんだろうけどお蔵入りしたかなと思うのが、N.Y. のセッションシンガーで Inner Life の I'm Caught Up の作者としても知られる Terri Gonzalez がソロでシングルをリリースした活動初期。ボーカルグループ Tymes のメンバーやバックシンガーの仕事を経て彼女は N.Y. のマイナー・ダンスレーベル Eastbourne Records Ltd. から1980年に下記のシングルを3枚リリースしてます。

How Good It Is / Inst (101)
How Good It Is / Caught Up (In One Night Love Affairs) (EAR 102)
Hunger For Your Love / Short Ver (EAR 103)

´△離轡鵐哀襪離薀戰襪砲 From The LP Good To The Last Drop EAR-1001 と記載され、のシングルのラベルには From The LP Hunger For Your Love と記載。どこまで準備ができていたかはわかりませんが一応 LP をリリースする予定でいたと考えるのが自然でしょうか。今回買ったのはのシングルでジャケなし盤も多く流通してますが、ジャケをつけてのリリースということは売り出しにもそれなりに力も入っていたことでしょう。レーベルがローカルなマイナーで、他の所属アーティストは Zafra Brothers ただ一組で、レーベルは1981年に閉鎖されているので LP は計画倒れとなったのでしょうか、LP 用に作った音源が残っているか気になるところです。Hunger For Your Love のクレジットには Mixed By Tony Humphries となって、彼がレコードに関わった初期の作品ということになります。

Terri Gonzalez は1981年に Becket Records に移籍、Crown Heights Affair が制作に関わったシングルを2枚リリース。1987年にメジャーの Atlantic に移籍して Nile Rodgers のプロデュースでようやくアルバムデビューとなります。

Terri Gonzalez / Hunger For Your Love

(20:00)