コールセンター little soul cafe     リトル ソウル カフェ 下北沢のSOUL BAR    (ソウル バー)        :ファンクバンドのスロー・ミディアム

ファンクバンドのスロー・ミディアム

2017/08/08

Seaquence Mix Faze Aidqueen 1980
Seaquence / Ooh, Your Love
アルバム Mix Faze に収録


お店に来てる人ならわかると思いますが、レコードを収納するスペースがもう残ってなくてその辺にドカッと積みあがっている盤がたくさんあります。定期的に処分はしてますがやはり買う量のほうが多いわけで、新譜もいろいろリリースされますしね。もうこんな膨大にレコード持ってる必要ないだろうなんてのは一応は何年も考えていることなんですが。メジャーなものとか音がいいものだけ残してマイナープレスやあまり使用しないレア盤とかからどんどん手放したいなあというのは何度も書いていますが、何かのタイミングで久しぶりに聴いてみるとわりと面白かったりすることも多いですよね。あとは自分の人生でレコードに一番夢中だった20代前中半とかに買った盤とかって何か思い入れみたいなのがあるっていうのかな、今回の正体不明盤もその類であります。

カリフォルニアのドマイナー Aidqueen Records から1980年にリリースされたサンディエゴ録音のファンクバンド Seaquence の唯一作。 バンドメンバーが7人でほかに17人のサポートミュージシャンが参加というやる気満々な体制でおらおらファンキーなディスコファンクを軸にフュージョンタッチやらメローまで繰り広げるローカルレーベルとはいえ痛快なアルバム。いなたすぎるスロー Ooh, Your Love を耳にしてもバンドとしてのやり切った感は十分に感じ取れるのであります。

Seaquence / Ooh, Your Love

Seaquence / Disco Thing

(20:00)

2017/07/09

Split Decision Band LP Now Again
Split Decision Band
LP Split Decision Band


数か月前に Egon の Now Again からCDでリリースされてた Split Decision Band の発掘音源のアナログ LP がようやく出回ってきました。ファンクやモダンソウルのレアなシングル盤集めてる方にはおなじみ、1978年に Watching Out の7インチ一枚だけをリリースしたアイオワ州のファンクバンドで、当時アルバムをリリース予定だったのかこんな音源が眠っていたなんて驚き。

Split Decision Band Watchin' Out Network Records 1978

そのシングル一枚きりの Watching Out というナンバーがめちゃめちゃ好きで、この曲を初めて知ったのは20年位前に BBE からリリースされた、Bob Jones と Keb Darge がコンパイルしたレア音源集 Soul Spectrum なんだけど、店を始めた時期と重なってその頃は頻繁にかけていたなんて、つい先日のようにも思えるんだけどもうとっくの昔で時が流れるのは早いのを実感。どうにかしてオリジナルの7インチを手に入れようと2000年代の初めくらいに ebay でチャンスをうかがっていたけど結局希望の値段では買えなくてそのうちあきらめてしまうんだけど、どんどん人気化レアになって値段も高騰していったように記憶、今は落ち着いてるみたいだけど3万円くらいはするようです。3年位前になりますが、この曲に対する熱も忘れたころになって Athens Of The North や Now Again から7インチで再発盤がリリースされてそちらも購入、気軽に聴けるようになりましたが、そんなのも忘れていたら今回のアルバムのリリース。この種のレアな未発表や発掘音源なんてのはいまどき珍しくはなく、聴ききれないほどリリース量も多く、わけの分かんないのも多いですが、ゴリゴリファンクからブギー、スローまでボーカルが入ったローカルファンクバンドの発掘音源としては作品のクオリティーはそれなりに優秀な方で、70年代後半のファンキー&メローな空気が詰まっているといえるでしょう。また Watching Out は7インチとは別ヴァージョンで収録、個人的には思い入れがあるので7インチのヴァージョンが断然好みですが、どちらが好きかは各自の好みといったところ、当時の資料としては面白いです。

こちらで全曲試聴できるようです。

(20:00)

2016/09/04

Blo Phase IV 1976
BLO - Phase IV

最近 PMG レーベルからアフロファンクのストレート・リイシューが大量に投入され、いくつかピック・アップして購入しました。ジャケしか見たことがなくて中身を聴いたことがないよくわからないアーティストの作品も多いわけですが、今後も相当量のリリースが予定されているようで楽しみです。ナイジェリアなんかのレアなファンクバンドの作品はゼロ年代以降にヨーロッパのコレクターから注目を浴び再発が進んでいますが、まだまだ地下に眠っている作品も相当な数あるんでしょうね、個人的には整理が進まない状態でありますが。
そのリイシューされた中から何か選んでみようということで、ナイジェリアン・ファンクバンドのファンには知られる BLO の1976年の4枚目をピック・アップ。当時フランスの Decca 盤も流通しているので、すでに再発されている1〜3枚目のオリジナル盤に比べレア度は低めですが、土煙を立てながら歌もしっかり入れてオラオラなアフロ感覚の躍動感とソウルフレヴァーなサウンドのマッチングの洗練度はぐっと上がっています。ロゴスには当時 US で流行っているファンクなんかがかかるディスコみたいな場所もあって、きっと地元のファンクシーンに影響を与えたんだろうなという気もしますが、デンマークやノルウェーでのツアーを経て1975 年のロンドンで録音された盤とありますので、その辺の影響もあったのでしょう。当時のUSのローカルB級ファンクバンドがやりそうなグルーヴイースロー You're So Kind での歌心もこの手のバンドのおまけとしては楽しめます。
バンドの中心メンバーでギター担当の Berkley Jones の1979年のソロや、彼が在籍したファンクバンド Funkees の1976年のセカンドも同時に再発されていて内容はグッド。時代的なせいかゆるくなった1979年の5枚目と、1980年に放ったモダンファンクのシングルも再発してほしいです。

ここで全曲試聴できます
BLO - Phase IV

(21:00)

2016/07/30

The Ray Camacho Band  Reach Out
The Ray Camacho Band
アルバム Reach Out


3年前にCDでリイッシューされマニアの間に知れ渡った Ray Camacho Band の1980年作品。最近オーストリアの再発レーベルPMGからアナログ盤でもプレスされ今も店頭に並んでますね。
テキサス出身でカリフォルニアで活動するトランぺッター Ray Camacho 率いる8人編成のチカーノバンドで、名前とメンバー写真で判断すると過去に買っては大ハズレだった数々のテックスメックス・バンド作品の嫌なラテン音楽の思い出が頭をよぎり不安になるけど、このバンドは普通に当時のソウルやファンクのボーカル・インストルメンタル・グループのサウンドが好きな方にも十分に満足な内容のドマイナー盤にしては高パフォーマンスのすぐれもの。一曲だけキラートラックが入って珍重される類のものとかではなく、アルバム一枚を通して聴けるという点はポイントが高いと思います。

Ray Camacho Band Reach Out Back

Ray Camacho はこれ以前はラテン音楽に取り組んでいた人のようだけど、突然洒落たセンスのフュージョン〜AORもクロスオーバーするソウル・ファンクテイストの今作をリリースするという流れみたい。普段はテックスメックスなサウンドをやってる人達なんだけど、場合によっては各場所に出向いて流行のソウルやファンクなんかもお客さんに合わせて自由自在に演奏していたマルチな才能あふれるミュージシャン集団だったのかな。いわゆる80年前後の中〜軽量級ファンクバンド的なサウンドが並んで曲のバリエーションも豊富。ボーカル、演奏、アレンジどれもこなれていて、ドス黒さは感じなくとも黒人バンドとも対等に張り合えるようなセンスとドライヴ感で息も合って軽々と楽しんで演奏しているように聞こえます。

8曲中7曲がオリジナルで、メジャーバンドの美味しい部分を自己流に調理した跡は、わかる方には面白いでしょう。1曲 New York という曲がカヴァーで、気が付かない人が多いみたいだけど、原曲は Jorge Santana 1979年のセカンドに収録されている New York, New York。いかにも Jorge Santana 調な軽快なラテンディスコ・ナンバーで、両者は西海岸で少しくらいは交流があったのかも。この類のバンドとしてはムードもよく出たスローも2曲配置され甘さのさじ加減もなかなかのもの。ラテンバンドなんだけど、その気になればソウルやファンクの曲も書いて演奏もして歌も入れて、簡単にアルバム一枚完成させることができるんだぜ、なんて思って作ったのかどうかまではわからないけれどお楽しみの多いアルバムであることには間違いありません。その後バンドはまたすぐにラテンバンドに戻ったようです。

ここでアルバム全曲視聴できます
http://www.juno.co.uk/products/the-ray-camacho-band-reach-out-reissue/604019-01/

(21:00)

2016/05/07

Production 1979
The Lewis Conection / Got To Be Something Here
アルバム The Lewis Conection に収録


デビュー前のプリンスが参加したことで知られるミネアポリスのバンド The Lewis Conection のアルバムからみてみましょう。
79年に自主の P.A. Productions から100枚とも200枚ともいわれるごく少数枚だけ地元で出回ったもので、ファンクのレア盤コレクターには伝説的アイテム。プリンスが参加したのは、デビュー前の76〜77に録音されたとされる Got To Be Something Here というスローで、ここでギターとバックコーラスを担当。ギターは目立たないけど、コーラスからはファーストに通じるような雰囲気が感じ取れます。この曲のコンポーザーであり、ベース、リードボーカルの Sonny Thompson は、91年 Diamonds And Pearls からプリンスのバンド New Power Generation のメンバーとなる人物。
プリンスがメジャーデビューして天才クリエーターとして話題になったので、昔のセッション音源を入れて中心となる Lewis 兄弟が曲を足してアルバムとしてリリースしてみました的に見えなくはないけど、実際に The Lewis Conection という名前のバンドが存在して何らかの活動が行なわれていたかは分かりませんが、94 East を含めこのような地元でのセッションやミュージシャンとの交流の中でプリンスのクリエイティブな発想が培われていった足跡を楽しみたい作品であり、Pファンクやアースの影響を感じるファンク曲から、地下臭がプンプンするようなフュージョンタッチの曲まで、ローカル感満載にミネアポリスサウンドの生々しい現場を体感できるというもの。
なおジャケ表記の The Lewis Conection がスペルミスになっているけどわざとなのかどうかは分かりません、ラベルはちゃんと The Lewis Connection となってます。

Lewis Conection / Got To Be Something Here

The Lewis Conection back


(21:00)

2016/02/19

Kool & The Gang Celebrate!
Kool & The Gang / Jones Vs. Jones
アルバム Celebrate! に収録


ブルーノート東京2月22日(月)のクール&ザ・ギャング公演で、併設されたバーラウンジでDJさせていただくというのはこちらに書いたとおりであります。ライブを観ない方でも入場無料で出入りできるスペースになっていて、いつもどおりな感じでレコードを流しますので、仕事帰りにでも気軽にお立ち寄りくださいませ。
ブルーノートさんから、Facebook の宣伝用に使うクールに関するコメント&ジャケと一緒に写った写真を送るようお願いされ、80年の Celerate! を手にしたわけですが、このアルバムには Jones Vs. Jones という甘酸っぱいミディアムナンバーが収録されていて、まさに J.T.さまさまといったところ。ちなみに現在は Shawn McQuiller、Lavell Evans がボーカルを担当しています。

Kool & The Gang - Jones vs. Jones



(21:00)

2015/11/30

Black Nasty Talking To The PeoSir Mack Riceple
Black Nasty / I Must Be In Love
アルバム Black Nasty Talking To The People に収録


STAX 系 Enterprise から73年にアルバムを一枚リリースした Black Nasty を久しぶりに聴いてみることに。デトロイト出身でジャケットや名前からしていかにもファンキーな匂いがするバンドであります。自身もシンガーとしてシングル盤をたくさんリリースし、ソングライター、プロデューサーとしても活躍した Johnnie Mae Matthews が息子(ドラム)や娘(ボーカル)を中心に結成したそうで、デトロイトの地元ではそれなりにやり手の母ちゃんだったみたい。プロデュースは母ちゃんと Sir Mack Rice が行い、ファンクは STAX ぽい泥臭くてブルージーな骨太タイプからグルーヴィーなのがあって、ロック系のギタリストが参加しているからかそれっぽいのからサイケ風まであるけど、68年に結成の頃はジミヘンぽいのからスタートしたようです。若さに任せて強引に押し切る威勢のよさは荒削りなれど黒人らしいタフなスピリッツは十分に感じられますし、この時代のバンドにしては未完成だけど歌ものにもしっかり取り組もうという雰囲気が感じられるのは母ちゃんの指導があったからでしょうか、スローではなんかにそっくりなラヴリー曲 I Must Be In Love、ミディアムではイナタイながら味のある I Have No Choice がなんとなく楽しめます。

The Nazty I Got To Move 1976ADC Band Long Stroke 1978

バンドは地元のクラブで演奏しながら、76年には Nazty と改名してナッシュビルの Mankind からアルバムを一枚リリース。78年には ADC Band と改名して Cotillion に移籍し、82年まで年一ペースでファンキーなアルバム5枚リリースという風に出世していきますが、すべて母ちゃんの音楽&ビジネスセンスがあったからといえなくはありません。ADCバンドのジャケの前列の左の女性が母ちゃん、真ん中が娘、右が息子となっております。

Black Nasty / I Must Be In Love

Black Nasty / I Have No Choice

Black Nasty  ‎back


(21:00)