2009年11月15日
ブログ休載のお知らせ
長い間ご愛顧頂きました『東京Art日和』ですが、多忙につき更新できない日々が続いているので、一旦、休載することに致しました。ちなみに、最近記事にしようと思ったのは、マイケル・ジャクソンの映画『THIS IS IT』。以前から記事にしたいなーと思っていた場所は、埼玉県飯能市の「あけぼの子どもの森公園」です。
マイケルの魅力は言うに及ばず、後者の公園は、ムーミン谷を再現した、トーベ・ヤンソン公認の素晴らしいところです。
ミウ的にはディズニーランドにも引けをとらないと思うのですが、その割にあまり知られていないのが残念!お近くにお住まいの方はぜひ一度、騙されたと思っておでかけになってみてください。ピクニックには特におススメです♪
話は尽きませんが、この辺で・・・またいつかどこかでみなさんにお会いできるのを楽しみにしています。
親サイト『Tomo's Gallery』は継続しているので、いつでも遊びにいらしてください。それではお元気で!
2008年11月28日
アンドリュー・ワイエス 創造への道程
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の『アンドリュー・ワイエス 創造への道程』に行ってきました!アンドリュー・ワイエス(1917〜)は、91歳になる現在も描き続けているアメリカの画家。美術の教科書に載っている《クリスティーナの世界》で有名な人です。
彼の作品は最終的にテンペラ画になるのですが、その前に水彩画、さらにその前に鉛筆デッサンで構想を練ります。それは単なる構想に終わらず、それ自体が非常に勢いのある魅力的な作品になっており、展覧会ではその過程の魅力に焦点が当てられていて、非常に興味深い内容となっています。
ミウは特に水彩画が好きなので、ワイエスの研ぎ澄まされたように美しい水彩画にうっとり!その光と影は非常にドラマチックで、彼の描く陽の当たる窓辺からは、本当に光が射しているように見えました。
しかし、何より驚かされたのはその水彩技法。ドライブラッシュと呼ばれるその技法は、水気をしぼった筆で描くというやり方で、出来上がった作品にはまるで油彩のような深みと迫力があるのです!
「水彩画は、偶然の生み出す力を上手く利用して描くもの」と思い込んでいたミウはびっくり。「こんな描き方もあるんだ!水彩画もいろいろだな」と思いました。
もう1つ興味深かったのは、ワイエスが生まれ故郷と別荘地からほとんど離れることなく、身近な風景と人と描いていること。特に同じ人々を、その人生を記録するかのように描いてきたことです。
ワイエスの絵が、静謐な写実でありながら冷たさを感じないのは、そこに現実の交流があったからなのだろうとミウは感じました。画家とモデルなどといった気取ったものではなく、画家とその友人、知人たち―その近所付き合いのような関係が見えるところが面白い。身近で何気ない風景が絵になるところも同様に。
そして「画家は孤独なもの」という固定観念もまた、ワイエスの生き様と作品によって覆され、画家と世界が、「描く」ことによって自然な交流を持つことができるという新たな可能性に、新鮮な驚きを覚えたミウでした。
2008年11月24日
カナルアート お散歩スケッチ会
今回はお散歩スケッチ会のお知らせです。ミウは『透明水彩でお散歩スケッチ
今月は、11月29日(土)に有栖川記念公園で。秋の一日、ミウたちと一緒にスケッチを楽しんでみませんか?
カナルアートのHP(詳細・お申込)はこちら>>
2008年10月02日
ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情
国立西洋美術館で開催中の『ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情』に行ってきました!現代美術という言葉は現代の作家に使われるべきものかもしれませんが、ハンマースホイの作品は写実絵画という形で表現されたまさに現代美術。これはちょっと異色というか、いやはやすごい人がいたものだと思いました。
ヴィルヘルム・ハンマースホイ(1864-1916)は、美術アカデミーで学んだ後、21歳のときのデビュー作《若い女性の肖像、画家の妹アナ・ハンマースホイ》で落選するものの注目を集めるという、実に彼らしく面白い出発をしています。
この作品、素人目に見ても
「えっこれが落選?どこがいけないの?」
と思うくらい、とても素敵な絵です。当時は、背景と人物との境があいまいで、特に遠近感が乏しいところが良くないと判断されたそうですが、そうした「欠点(と言われたもの)」は以後、ハンマースホイの不思議な魅力となって発展していきます。
最初はどことなく寂しいような風景画を描いていたハンマースホイは、あるとき室内の絵を描きます。誰もいない部屋の絵。そして、自分はこういう絵を描きたかったのだと言うのです。
後の部屋の連作。そして初めは前を向いていた人物が、最終的には完全な後姿になってしまうことで、ハンマースホイの世界はその極致に達します。この静寂。自信と誇りに満ちた独特の静かな世界。それは自分が他者と異なることに対して、何の恐れも持たない人間だけが築きうる城のようです。
会場にはハンマースホイの影響を受けた他の画家たちの絵も展示してあります。彼らの絵は、色や光の美しさ、人物の温かみや幸せを感じさせる点がハンマースホイと異なっており、デンマーク国内では好意的に受け取られたそうですが、国外でも有名になったのはハンマースホイだけでした。
たとえ自分の好みが、世間の大多数の好みに反しようとも、一切の妥協をしないこと。徹することの持つ美学。加えて卓越したデッサン力と、一定のリズムを刻む、瞑想のように安定した筆使い。そのクオリティの高さは並外れていて、彼の作品が国境を越え、むしろ外国に受け入れられたことには大きな意味があります。
1つの集団、地域、国、民族の持つ価値観や常識というものは、無意識のうちに固定観念を生み出し、人間の可能性を偏見の力で押しつぶす傾向があるものです。多様な文化というものは、各々が持つ偏見を鏡のように映し合うために存在しているのかもしれません。そして、この特異な画家が公平な目で評価されるためにもまた、広い世界が必要だったのです。
底知れぬ自信と冷徹さを感じさせる(「なるほど!」という感じの)肖像画と、ハンマースホイの使用していたパレットも見もの。冷静な絵とは裏腹に、荒々しく盛り上がった灰色の絵の具からは、迫力と執念すら感じたミウでした。
2008年08月30日
英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠 ジョン・エヴァレット・ミレイ展
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の『ジョン・エヴァレット・ミレイ展』に行ってきました!ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-1896年)は、幼少時からはんぱない絵の才能を発揮。両親は息子の才能を伸ばすため、ジャージー島からロンドンに引越し、その期待に応えるかのように、ミレイは史上最年少の11歳で英国ロイヤル・アカデミーの美術学校に入学します。
神童と呼ばれた彼の力量は、展覧会の最初に展示されている一枚の石膏デッサンが言葉より雄弁に語っています。これがなんとミレイ10歳のときの作品!いや上手いのなんの。桁違いにレベルが違います。
さて、完璧なまでのデッサン力というものはしかし、絵画の入り口にしか過ぎないものです。ミレイはその当時の、人物を理想的にしか描かない傾向に疑問を感じ、よりありのままに近い状態で描き始めます。
また、美術評論家ジョン・ラスキンの「自然はありのままに再現するべき」だという考えの影響もあり、ミレイは戸外で自然を描くことを好み、正確で緻密な描写を得意としていました。
その卓越した自然描写と、ミレイお得意の「物語の世界に入り込む」という性質が融合して生まれた大傑作が、ミレイ22歳のときの作品『オフィーリア』。これはイギリス留学中の夏目漱石に感銘を与え、宇野亜喜良に「オフィーリアだけは別格」と言わしめ、宮崎駿がこの作品見たさにイギリスまで行ったという、すさまじい魅力を放つ一枚なのです。
ミレイは絵を描くとき、物語を脚本のように読み込み、舞台装置を考え、小道具、衣装を取り寄せ、配役を決め…と、まるで映画監督のように仕事を進めていました。特に素晴らしいのは、描かれた人物の内面に同化するかのような、画家による表情の描写。その心の内まで見えてきそうな表情と、今にも動き出しそうな場面は、一枚の絵画でありながら、一本の映画のような迫力を内在していてすごいです。
その後、唯美主義と言われる、「美しいもののために美しいものを描く」という考え方が、ミレイの絵を少し軽やかで自由なものにしていきます。
当時は写真撮影が可能になったことにより、記録のために肖像画を描くということが少なくなってきていたのですが、ミレイの絵は非常に美しく魅力的だったので、肖像画の依頼が絶えることはなかったそうです(このあたりも百聞は一見に如かず)。
こうして、地位と名声と富の全てを画業で得ることのできたミレイは、晩年、幻想的な風景画も描いており、新しい画風を彷彿とさせるなど、その絵が持つ力は衰えることを知らず、むしろ年を経るごとに大作に挑むといった風でもありました。
会場の最後にはミレイが使っていたパレットと絵筆が展示されており、大きくすなおな画家の生きざまを反映するかのように、威風堂々と輝いていました。
2008年08月26日
2006年度国際アンデルセン賞・IBBYオナーリスト受賞図書展
国際子ども図書館で開催中の2006年度国際アンデルセン賞・IBBYオナーリスト受賞図書展に行ってきました!国際アンデルセン賞は、スイスに本部のある国際児童図書評議会(International Board on Books for Young People=IBBY)が2年に1回、児童文学の分野で卓越した業績をあげた作家および画家に贈っている賞で、「小さなノーベル賞」とも呼ばれています。
日本では1980年に赤羽末吉さん、1984年に安野光雄さんが画家賞。1994年にまど・みちおさんが作家賞を受賞されています。
IBBYオナーリスト賞というのは、IBBYの各国支部が、自国で出版された児童書の中から外国の子どもたちにも読んでもらいたいと思った本を選び、その作品にたずさわった作家、画家、翻訳家に贈られている賞です。
会場には57の国や地域からやってきた209冊の児童書が展示されており、驚くべきことに、これらすべての児童文学や絵本を実際に手にとって見ることができるのです!
本にはお国柄というものがあって、いろんな国の児童書を見るのは楽しいものです。特に絵本は翻訳がなくても絵を見るだけで楽しめる部分が大きく、その多彩な表現と各国が持つ独自の文化の魅力には驚かされます。
共通の情報が世界中をかけめぐる時代になっても、独自の文化というものは永遠に失ってはならないくらい貴重なものだとミウは思いました。流行や商業主義に毒されない「個性」というものほど大事なものはないのです。
会場にあった数少ない翻訳本の中に『リディアのガーデニング』というチリの絵本があったのですが、これが稀に見る傑作で、読み終わったミウはわんわん泣いてしまいました。絵本が作られた時代背景と作者の性格も含めて、実に感動的な良作です。
国際子ども図書館の展示会にはいつも感心してしまうのですが、今回も、これだけの展示内容にもかかわらず人も少なく、無料なので超おススメです♪
『リディアのガーデニング』(サラ・スチュアート)の詳細はこちら>>
2008年08月05日
フェルメール展〜光の天才画家とデルフトの巨匠たち
東京都美術館で開催中の『フェルメール展〜天才画家とデルフトの巨匠たち』を観てきました!ヨハネス・フェルメールは17世紀オランダの画家。デルフトという小都市に生まれました。ちょうど国立新美術館で開催中の『ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展』と時代が被っているのでわかりやすいのですが、当時のオランダは経済的にも文化的にも非常に恵まれていたので、絵画の発達には目を見張るものがありました。
デルフトには才能ある画家が集まっていたらしく、デルフト派と呼ばれる画風を作り出しました。それは透視画法(遠近法)と光と影の追求が、うっとりするほど美しい世界にまで極められた時代で、その頂点に立つのがフェルメールという一人の天才画家なのです。
実はミウ、フェルメールを観るのはこれが初めて。作品もあんまり知らなかったので、あまりの前評判に、「そんなにすごい画家ってどんなんだ?」と思っていたのですが、この人は本当にすごかった!!
一目見て、「新しい!」と思いました。17世紀なんてなにかの間違いなんじゃないかと思うくらい、同時代の他の画家たちの絵とまるで違うのです。
それどころか、現代のアーティストが見ても刺激を受けるくらいのものを充分に持っている。ということは、少なくともフェルメールは数百年時代を先取りしていたということになります。天才と言われるゆえんです。
フェルメールの師が誰なのかははっきりしていないそうですが、当時は画家たちが互いに影響し合い、他者の作品をまねたり、画面を再構築、あるいはドラマの続きを想像して描くといったことが頻繁に行われていて、フェルメールが少なからぬ影響を受けたと思われるピーテル・デ・ホーホなど、デルフトの巨匠たちの絵画も約40点展示されています。
フェルメールの作品は全部で7点。「えっ?たったのそれだけ?」と思うなかれ。彼の作品は世界に30数点しか残されておらず、日本初公開5点を含む今回の展示会は、まさに奇跡的に価値のある機会なのです。
11年にわたる科学的調査の末、2004年にフェルメール作と判断された『ヴァージナルの前に座る若い女』もその内のひとつ。
この小作品が真作だと判断された理由のひとつに、ラピスラズリから作られた青色の絵の具(フェルメール・ブルー)が使われていたことがあります。これは普通の青絵の具の100倍くらいの値段で非常に貴重だったため、普通の画家は要所にしか使わなかったのですが、フェルメールは壁やドレスの下地などにまでふんだんに使っていたそうです。
このことはフェルメールが生涯お金に苦労していた原因のひとつだと推測されますが、それだけ光の表現に対する美意識が並外れて高かったことの証明になっている、とてもいいエピソードだと思います。
平日午前中にもかかわらず人が多かったので、かなりの人気ですが、人ごみをかきわけてでも一見の価値あり。テーマも一貫してわかりやすく、理屈より作品の力で魅せるところが素晴らしい展覧会でした。おススメです。
2008年07月30日
高橋留美子展〜It's a Rumic World〜
松屋銀座で開催中の『高橋留美子展〜It's a Rumic World〜』に行ってきました!いつもミウ好みの展覧会をやってくれる松屋銀座。今回はミウが大好きで、最も尊敬する漫画家、高橋留美子先生の特集で、もう予告を見た時点で心臓が飛び出すかと思うくらいびっくりしました!
まず驚いたのが、漫画家の展覧会が開かれるってことだったんですが、そういう時代なのか、高橋先生の業績のなせる業なのか。とにかくすごいです。
今年が『少年サンデー』創刊50周年ということもあるのですが、高橋先生は少年漫画界の第一線を走り続けて30年。つい最近『犬夜叉』の連載が終了したこともあって、非常にいいタイミングでそのお仕事を振り返る展覧会となっています。
高橋先生の連載作品は『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』の4本。いずれも大ヒットした長期連載で、全てアニメ化されています。
その他にも良質の短編、シリーズものもいくつかあり、最近ドラマ化された『1ポンドの福音』などがあります。高橋先生のすごいところは、あれだけの連載を抱えている中で、短編にも手を抜かない質の高さが常にあったことです。
連載デビュー作『うる星やつら』は特にメガヒットで、当時小学生だったミウの心をわしづかみにしてしまいました!ミウは漫画もアニメも大好きで、高橋先生と同じペンとインクを買って漫画を描いたりしていました。
今となっては高橋先生の絵が萌(もえ)の原型と言われているそうですが、当時からキャラクターの設定がとにかくすばらしくて、線のはっきりしたところとか、肉感的で可愛らしいところがアニメに向いていて、その後のアニメの絵柄に大きな影響を与えることになったわけです。
絵の魅力もさることながら、基本的な設定、ストーリー、テンポ、ギャクのセンスなどなど。とにかく漫画の王道というか、実にしっかりしていて面白い。これだけすべてにおいて抜かりなく抜きん出た魅力があるわけだから、ヒットしないわけがないって感じです。
会場には高橋先生の直筆原画150枚が展示されていて、漫画原稿よりは表紙やポスターのカラー原画が多いです。絵コンテが1枚だけ展示されていて、勢いのある迷いのない線が、潔さと貫禄とイマジネーションの豊かさを放っていました。
最後に有名漫画家さんたち34名が描いた「My Lum」のコーナーがあって、各先生方が描くラムちゃんのイラストとコメントがけっこう見ものです。その中で、高橋先生がこんなことをおっしゃっていたというコメントを読んで、ミウはびっくりしました☆
「漫画描く以上に面白いことって、あるのかしらねえ」
30年続けている仕事に対して、こんなセリフが言える人ってどのくらいいるんでしょう。高橋先生のすごさの秘密はここにあり!と見たミウでした。
*同展は1年半かけて全国催事場を巡回する予定です。
『少年サンデー』のHPはこちら(関連情報が載ってます)>>
2008年07月27日
スタジオジブリ・レイアウト展
東京都現代美術館で開催中の『スタジオジブリ・レイアウト展』に行ってきました!同美術館は、よくアニメーションの展覧会をやってくれます(アニメーションって現代美術に分類されてるのかな?)。特にスタジオジブリ関係の展覧会が多いので、ローソン、ジブリ、MOT(東京都現代美術館)はすごく仲良しみたいです。
さて、レイアウトというのはアニメを作るとき、絵コンテをより具体的に描いて画面構成を明確にすることにより、その後の作業をする人たちに共通した指示を与えることのできる、ビジュアル版指示書のようなものです。
これがあることにより、背景を描く(美術スタッフの)仕事と、キャラクターを描く(アニメーターの)仕事が同時進行できるので、作業効率がぐんと上がると共に、作品全体の統一感が生まれるというスグレモノ。まさに画期的な発明です。
ところがこのレイアウト、アニメを作る工程でもともとあったものではなく、宮崎駿さんが若い頃、高畑勲さんに頼まれて描いていたのがはじまりだったそうです(どうりで宮崎さんの作品には昔から統一感があるはずです)。
実際、レイアウトと完成後の場面を重ねると、ほとんど狂いがないくらいに正確で、びっくりしてしまいます。それだけレイアウトの描き込みがすごいので、(ラフながら)絵としての完成度は高いです。
特にキャラクターの動きを実際に動いているように描き込んでいるところがすごくて、今にも動き出しそうなポーズもさることながら、手前から奥に走っていくところなんかを、複数ののポーズで表現しているところの正確さがすごい。奥行きの捕らえ方が完璧で、アニメーターの空間認識能力の高さには本当に驚きました。
さらに画面が動いているということに対する感覚の鋭さは、常人にはちょっとわからない特殊能力だと思います。
全体的に専門色が強いので、音声ガイドを聞きながら見たほうが解りやすいかもしれません。特にレイアウト以外何もないところでは、正直、何をどう見ればいいのかよくわからないです。しかし、それを逆手に取ったかのような『千と千尋の神隠し』の展示の仕方はものすごく現代美術していて、それはそれですごく面白かったです。
今回もあんまり子ども向けとは思えなかったけど、案外子どもたちはレイアウトを見て楽しんでいるみたいでした。最後に恒例のフォトロケーションが用意してあって、トトロのお腹に乗ったり、ポニョが入ったバケツを持ったりして写真撮影ができるようになっています。
予約制のためか、入り口付近を過ぎればゆったりと鑑賞することができ、2時間あれば充分に見ることができるので、とても快適でした。
それにしても、45年間アニメーションの仕事をしてきた宮崎監督には底知れぬ迫力があって、その才能と仕事量と共に、語られる言葉にも不思議な深みがありました。何となくだけど、あれだけの仕事をしてきた人なのだから、今、その人が語る言葉に耳を傾けることには、何か非常に意味があるような気がしてならないミウでした。
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2008年07月20日
崖の上のポニョ
立川シネマ・ツーで映画『崖の上のポニョ』を観てきました!言わずと知れた宮崎駿監督の最新作です。監督の作品は『ハウルの動く城』以来4年ぶりなんですね。ポニョ、ミウは『千と千尋の神隠し』にちょっと似てるなと思いました。
ポニョの舞台は広島県福山市の鞆(とも)の浦です。ミウは福山出身なので、実はすごく嬉しい
宮崎監督は崖の上の民家に2ヶ月くらい滞在して構想を練ったそうです。今年6月には宮崎監督がプロデュースした、坂本竜馬ゆかりの旅館(魚屋萬蔵旧宅)もオープン。鞆の浦は江戸時代の街並みの残るレトロモダンな港町で、とても素敵なところなので観光もおススメです。物語はアンデルセンの『人魚姫』が下敷きになっていますが、宮崎駿バージョンは元気でたくましくて積極的な金魚姫の新しいお話。現実と魔法の世界が荒唐無稽に交じり合っていくところが面白い、ちょっと不思議な物語です。
設定が5歳だからか、これまでの宮崎作品に比べるとあんまり怖くなくて、冒険もそんなにハードじゃないんだけど、ポニョの一直線な恋心と生命力のパワーがすごいから、影ではなく光の迫力に満ちた作品だったと思います。なにより、観終わった後のすがすがしさというか、ほのぼの感がよかった。主題歌はとてつもない傑作。
監督いわく「最後の長編」らしいのですが、「また次の作品が観たいな」といつも思わせてくれる宮崎監督は、本当にすごい人だと思ったミウでした。
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