「主権者なる主エホバはこのように言われた。『いまわたしはエジプトの地をバビロンの王ネブカドレザルに与える。彼は必ずその富を運び去り,多くのものを分捕り,多くのものを強奪する。そしてそれは必ず彼の軍勢のための報酬となる。』」(エゼキエル29:19)
inscription of Nebuchadnezzar II, King of Babylon, Babylonia (Iraq), 605-562 BC, clay recording that the cylinder was specially prepared to commemorate the discovery |
ネブカドネザル二世の残したシリンダー
ネブカドネザルはエジプトを攻撃して多くの略奪品を得た
冒頭の聖句にエホバは、バビロンの王ネブカドレザルの軍勢の報酬としてエジプトの地の富が与えられると述べられています。それは、どうしてでしょうか。
エゼキエル29章18節によると、バビロンの王ネブカドレザルとその軍勢はティルスを攻め攻囲壁を作るという大いなる奉仕を行なわせました。ティルスに対する攻撃の結果、その軍勢のすべての頭はかぶとですれて「はげ」、肩は包囲柵を作るのに使う資材を運んだために「擦りむけ」ました。けれども、その奉仕に対して、ティルスからは報酬はありませんでした。
エゼキエルがこのことをネブカドネザルに語ったのが、第27年と書かれています。(エゼキエル29:17)これは、エホヤキンの流刑の第27年と考えられます。(エゼキエル1:2)しかし、エホヤキンの流刑の第11年、つまりそれより、16年前に、預言者エゼキエルはネブカドレザルに関して、預言していました。(エゼキエル26:1)
それは、バビロンの王ネブカドレザルをおびただしい民と共に連れてきてティルスを攻めさせるという預言でした。彼と彼の軍勢はティルスに向かって攻囲壁を作るという預言でした。(エゼキエル26:7,8)
The Decapolis. Map made by me, Nichalp
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エホバ神はバビロンのネブカドネザルにティルスを攻めさせました
English:
Tyre (Lebanon)
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ネブカドネザルのティルスへの攻撃という奉仕のためにネブカドネザルは何も得なかった
ユダヤ人の歴史家ヨセフスによると,その攻囲は13年の間続きました。(「アピオンへの反論」,I,156[21])それで、バビロニア人は多大の犠牲を払いました。
バビロンの王ネブカドレザルはエホバから多くの預言を与えられた王でした。彼は、エホバを至高の神として認め、ある程度エホバを恐れていました。(ダニエル4:34)それで、ネブカドレザルはおそらくエゼキエルのこの預言を知って、この預言と調和して行動していたのでしょう。それで、ネブカドレザルの「奉仕」と述べられているのでしょう。(エゼキエル29:18)
それゆえに、エホバ神はネブカドネザル王にティルスの代わりにエジプトの富を報酬として与えられました。 エホバ神は感謝の念の厚い方で、そのご意志に従って行なわれた奉仕に対して報酬を与えられる方であることが分かります。私たちはお祈りをする時、エホバ神のこの特質に訴えてお祈りすることもできるでしょう。