2020年08月
2020年08月24日
「イエスタデイ」観ました
「イエスタデイ」観ました。
面白かったです。やっぱりビートルズの音楽って凄いんだなと実感しました。
久々に安心して見れる映画でした。最近のはどうしても派手さや驚き、人間の限界を超えているものが多い中で、ビートルズがいない世界ということ以外は普通の世界です。どうしても主人公が特別な能力を持っているものを描こうとする映画が多い中で、この映画は世界が変わってしまっているだけで、普通の人間である主人公を描いています。そこが共感しやすいのかなと思います。
そしてその状況を通して、普通であることの幸せを描いているのが微笑ましいです。もしジョンが生きていたら的なシーンもとても好きです。是非、音楽好きは見るべき映画ですね。「エド・シーラン」良い役で出ています。
2020年08月23日
2020年08月15日
「MMT 現代貨幣理論入門」読みました
「MMT 現代貨幣理論入門」読みました。
最近話題のMMTについての本です。興味があり、いろいろ探したのですが、近くの本屋にはMMT関連の本がなく、あえてamazonで探しました。読むのに3ヶ月くらいかかりました。週末に少しずつしか読んだいなかったというのもあるのですが、500ページ以上ありますし、読みやすい本ではないです。
MMTの基本的な考え方は昔からあるマクロ経済学の流れを組んでいるものとなります。なぜ日本もアメリカも、先進国の多くが財政赤字に陥っているかを説明しています。そして、なぜそれが成り立っているのかを解説しています。
お金は一方が受け取るということは、一方が支払っているということです。これは絶対的な真理です。なので、国の財政赤字というのは、その分民間の貯蓄(黒字)が多いということです(輸出入の経常収支も関係していますが)。これは僕も全く同意で、なんで経済学者が財政赤字の理由について明確に指摘しないのか本当に不満です。
そして、政府の赤字はコンピュータ上の操作でいくらでも穴埋めできるというのがMMTの基本的な理論です。細かい部分ではお金の価値を形成しているのは租税というような説明もありましたが、ちょっとそこは完全には同意できなかったです。ただ、政府がお金をいくらでも生み出せるというのはその通りです。
MMTとしては結構当たり前のことを言っていると思います。いくつか納得いかない部分はありますが、大きな目線としてはうまく今の経済を説明しています。それがなぜ、既存の経済学者が大きく反対するのかがよく理解できません。既存の経済学の流れを汲み取った上で、考え方をちょっと変えているだけです。今までの経済理論がうまく現状にハマっていないことは明らかなのに、この新しい考えかたをもっと検討しても良いのではないかと思います。まぁ、新しいことをやろうとすると出る杭が打たれるのはどこでも同じですが。学問となると尚更なのかもしれませんね。
歴史を振り返ると、しばらく安定が続くと戦争や疫病などで経済がリセットされます。これだけ世界が長い間平和だったことは無いのではと思います(もちろん一部で小さな戦争はありますが)。それだけに経済の成熟度合いとしては、かつてないほどのものだと思います。そんな中で新たな経済理論が出てくるのは必然です。
私としては政府の赤字というのはある程度必要なものだと考えています。世代間の不公正に陥らないレベルでの財政赤字は許容すべきだと思います。政府はそれを許容した前提で、自らにルールを課す必要があると思います。日本はその世代間の格差が大きくなっていると思われ、お金の持っている高齢者から持っていない若者に回す手段を検討する必要があります。
それは経済理論の問題ではなく、道徳的・政治的な話として考えていく必要がり、経済は決して政治や倫理と切り離して考えることはできません。