問題 

会社の休日に行われている社内の親睦野球大会で労働者が転倒し負傷した場合、参加が推奨されているが任意であるときには、業務上の負傷に該当しない。 



 解答

   ●(正しい)

参加が推奨されているが任意の場合は業務災害には該当しない。事業場内の運動競技会が業務行為とされる要件は、①同一事業場(企業)の労働者全員の参加を意図して行われるもので、②参加しない場合には欠勤したものとして取り扱われる場合とされている(平成12年5月18日 基発366号)。

 根拠条文

[ 労働者災害補償保険法 第7条 ]

7条 この法律による保険給付は、次に掲げる保険給付とする。

一 労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡(以下「業務災害」という。)に関する保険給付

二 労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡(以下「通勤災害」という。)に関する保険給付

三 二次健康診断等給付

○2 前項第二号の通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。

一 住居と就業の場所との間の往復

二 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動

三 第一号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。)

○3 労働者が、前項各号に掲げる移動の経路を逸脱し、又は同項各号に掲げる移動を中断した場合においては、当該逸脱又は中断の間及びその後の同項各号に掲げる移動は、第1項第二号の通勤としない。ただし、当該逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除き、この限りでない。

 

[ 平成12年5月18日 基発366号 ]

〇運動競技に伴う災害の業務上外の認定について

1 運動競技に伴う災害の業務上外の認定に当たっての判断要件

運動競技に伴う災害の業務上外の認定については、他の災害と同様に、運動競技が労働者の業務行為又はそれに伴う行為として行われ、かつ、労働者の被った災害が運動競技に起因するものである場合に業務上と認められるものであり、運動競技に伴い発生した災害であっても、それが恣意的な行為や業務を逸脱した行為等に起因する場合には業務上とは認められないものである。

ここでいう「業務行為又はそれに伴う行為」とは、運動競技会において競技を行う等それ自体が労働契約の内容をなす業務行為はもとより、業務行為に付随して行われる準備行為及びその他出張に通常伴う行為等労働契約の本旨に則ったと認められる行為を含むものであること。

また、ここでいう「業務行為」とは、以下の要件を満たすものであること。

(1)運動競技会出場に伴う災害について

 労働者の運動競技会出場については、以下に掲げる「対外的な運動競技会」又は「事業場内の運動競技会」の区分毎に、次に掲げる要件のいずれをも満たすこと。

イ 対外的な運動競技会

(イ)運動競技会出場が、出張又は出勤として取り扱われるものであること。

(ロ)運動競技会出場に関して、必要な旅行費用当の負担が事業主により行われ(競技団体等が全部又は一部を負担する場合を含む。)、労働者が負担するものではないこと。

なお、労働者が個人として運動競技会に出場する場合において、上記(イ)及び(ロ)の要件を形式上満たすにすぎない場合には、事業主便宜供与があったものと解されることから「業務行為」とは認められないものであること。

ロ 事業場内の運動競技会

(イ)運動競技会は、同一事業場又は同一企業に所属する労働者全員の出場を意図して行われるものであること

(ロ)運動競技会当日は、勤務を要する日とされ、出場しない場合には欠勤したものとして取り扱われること

(2)運動競技の練習に伴う災害について

労働者が行う練習については、上記(1)のイに掲げる要件に加え、事業主が予め定めた練習計画に従って行われるものであること。

なお、ここでいう「練習計画」は、

①練習にかかる時間、場所及び内容が定められていることが必要であること。

②事業主が予め認めた範囲内において、労働者に当該練習計画の変更についての裁量が与えられているものであっても、これに該当するものであること。

したがって、練習計画とは別に、労働者が自らの意思で行う運動は、ここでいう「運動競技の練習」には該当しないものであること。

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