January 2009

January 25, 2009

システムの欠如といえば…

システムの欠如といえば、小渕元首相が急逝したときに露呈したことだが、総理大臣執務不能が出来したときの代行権限順位が定まっていなかったことは記憶に新しい。あのとき料亭の談合で生まれたのが森内閣だった。思い出すだに戦慄ものだった。

前にも書いた円高還元のシステムもそうである。

何度でも繰り返すが、輸出企業の利害と国の利害を同一視するのはやめたらどうか。円高が社会資本のストックをかさ上げし、国民の利益に速やかに反映し行き渡るシステム。ひとりの総理大臣、ひとつの政権党に依存せず、いつのまにか機能する仕組み。

それがシステムというものだろう。
25Jan.2009

live_on1 at 22:12政治・歴史 

January 23, 2009

祝祭としての大統領交代

20日、厳寒の首都に200万人とは驚いた。オバマの大統領就任式典である。

同じく国の指導者が替わるといってもあれだけ彼我の差があるものか、と唖然とする。なかには涙を流している者も大勢いた。

安倍君が福田に、福田が麻生に替わったからといって、何人の国民がすすんで国会を取り囲んだか! いま過去形で書いたが、近い将来にあろうとも思えない。

大統領制と議院内閣制の違いを思う。前者の交代劇はフレーザーの『金枝篇』を想起させる。大統領の交代は一種の王殺しである。象徴的にしろ、王を殺すことによって社会は再生を果たしている、と見える。まさしく祝祭である。

ブッシュ再選がどんなに落胆させる出来事であっても、4年待てば、チェンジと再生(の可能性)が訪れるのだ。ひるがえってわが国を見るに、民意の反映を経ずに、3人もの偽王が出現した。

しかも、再生にふさわしい新王の若さを見よ。長い長い選挙戦(個人的には馬鹿らしいほど長いと見えるし、今後もあれが経済的に堪えられるかは疑問だが)は、王の候補を試す苛酷な儀式でもある。単に年齢と当選回数だけを誇るような、どこかの国の候補者たちは、たちまち化けの皮をはがされることである。だから、あちらでは、若くても本物が台頭できる。

彼我の差はシステムの差である。優劣の差ではない。有るか無いかの差だから深刻なのである。
23Jan.2009

live_on1 at 14:49政治・歴史 

January 20, 2009

期待の雲

人類史上かつてこれほど巨大な期待がひとりの男の双肩にのしかかったことがあるだろうか? それは4年前ブッシュ再選の際地球を覆った溜息の雲に釣り合う、いやそれ以上の期待の雲である。

男の名はバラク・オバマ。

そんな立場に身を置きたいとどうしたら思えるのか、アフリカ系とはいえ、そこは「ポジティヴ」が至上価値のアメリカ人ということか。

根っから警戒心の強い自分は、彼のアフガニスタン戦線重視の発言などを聞くととても安心できない。だいたい、昨年9月の経済危機以来、金融機関の暴走=金融行政の無能と軍事政策を結びつけた議論を、オバマを含めて聞いたことがない。

その両方の背景をなすアメリカの借金体質と無節操を支えた日本の総理大臣を覆うのは、さてどんな雲だろう?

無視の雲、あるいは無恥の雲?
20Jan.2009



live_on1 at 19:17 

January 08, 2009

2兆円あったら…

国会の争点は定額給付金だそうである。

しかし、論議のレベルの低いこと。「国会議員は受け取るべきか否か」、「高所得者は受け取るべきか否か」、「首相はぶれているかいないか」等々。

議論すべきは、とりわけ野党が突くべきは「2兆円あったら何ができるか」ではないのか。こんなこともできれば、あんなこともできる、と建設的な具体案を出し合えば、定額給付金なんてどんどんかすんでいって、自民党内の反対派も巻き込めるだろうに。

ぶれるぶれないを争点にするから与党も譲れなくなってしまうのだ。君子豹変す、という言葉もある。麻生の言い出した(実は公明党?)ことなら、漢字の読み違え程度に、舌を出してすぐに引っ込めればいいのだ。

冗談はさておき、「一度決まったことは変えられない」がいかに日本を壊してきたかを思うと、やはり何も変わっていないのだ、という苦い諦念がわきおこる。
8Jan.2009

live_on1 at 21:23政治・歴史 
月別アーカイブ
記事検索
QRコード
QRコード
Recent Comments
  • ライブドアブログ