July 2015

July 31, 2015

自尊心

バイト先の相棒が8月末で辞めるという。理由は、上司とぶつかり、「自尊心が傷ついた」と。

エクセントリックな上司ゆえ、だれでもがぶつかりうるわけだが、自尊心を捨てないとやっていけない仕事というわけか。

残された方として、それが一番こたえる。
31Jul.2015

live_on1 at 09:33エッセイ 

July 26, 2015

猛暑のなかの訃報ふたつ

数日前、上田昭夫の訃報に接して驚いた。62歳はいかにも若い。歯切れのよい語りのラグビー解説がなつかしい。

慶応を率いていたときの日本選手権決勝。たしか相手はトヨタ。ゴール左隅に決勝トライが決まったと思った瞬間、スローフォワードの笛が鳴ったのだった。敗戦後、「よく健闘した選手たちを褒めてやってください」と涙目で語ったシーンが記憶に焼きついている。

そういえば、ラグビー関係者では、伝説の人宿沢広朗や石塚武生が60歳を前に亡くなっている。

上田はアミロイドーシスという難病に侵されていたとか。なんともいたましい。

合掌。


***


その翌日、こんどは鶴見俊輔の訃報が流れた。享年93歳。哲学者との肩書は間違いではないにせよ、市井の一市民の視点から語りかける「気さくな」哲学者だった。

そして日本(人)にはもったいないほどの筋金入りのリベラリストだった。むかし「世界」でよく論文を読み、元気をもらったものだった。

それだけに、憲法が踏みにじられた矢先、日本が引き返せない斜面を降りはじめたちょうどそのときに鶴見が斃れたことには、なにか象徴的な言いようのない戦慄をおぼえる。

はたして、鶴見が蒔いたリベラルの種子は、古代ハスの種子のように、ながく昏い時間を生き延びて、いつかまた花を咲かせる日が訪れるのだろうか…?
26Jul.2015

live_on1 at 21:50エッセイ 

July 22, 2015

又吉直樹の芥川賞受賞 ほか

なにせ未読ゆえ、なんの感想も書けないが、デビュー以来ふしぎな芸人として見ていたら、こんな才能まであったのかとまぶしいかぎり。

興味半分、町田図書館で検索してみると、8冊の所蔵があって、今日現在予約者は1000人を超えていた! 自身の経験からすると、これはとんでもない数字で、最後尾は2年待ちぐらいではなかろうか。

こんな数字を見せられなくとも、先の短い老人としては、いよいよ読む本は厳選せざるをえず、『火花』といわず、興味本位だけでフィクションに手を出してはいられない。

むかし、ある偉い学者先生が、「百年以上保った本しか読まない」、人生の短さを思えばそれ以外を読んでいるヒマなんてない、とうそぶいていたが、余命短いこの歳になって「なるほど」と思う。そういえば、フィクションではあるが、『ドン・キホーテ』も『ガルガンチュアとパンタグリュエル』も未読であり…

ひさしぶりに選考委員の顔ぶれを見ると、自分より年長は宮本輝ひとりになっていた。大江健三郎の受賞作をドキドキしながら読み、大江が選考委員をした時代を知っているだけに、隔世の感を禁じ得ない。

又吉といえば、あの髪型はどうにかならないか。チャリにはまってからすね毛を剃り、ついでに髪をどんどん刈りこんで坊主寸前まできているものだから、この爽快さを伝えたいだけで、他意はない。

髪型といえば、著名人あるあるをひとつ。

小澤征爾を見るたびに、猛烈にあの繁茂する髪をカットしたくなるのだ。すきバサミかサボを持って駆けつけたくなる。

わたしだけだろうか?
22Jul.2015

live_on1 at 17:49エッセイ 

July 17, 2015

若杉冽『東京ブラックアウト』ほか

きのう、衆議院での共産党志位の反対演説を聴いた。この人の談話は教条の繰り返しが多く、従来は聞き流すのが常だったが、きのうの演説は力がこもっていて思わず耳を欹てた。過去の判例に言及しながらの糾弾は説得力があり、鬼気迫るものがあった。が、このときカメラが振った先のアベの眼の不遜かつ愚鈍なこと。見下していながら、志位の演説の論理やことばのひとつひとつにアベがついていけてないことは明らかだった。

映像は雄弁である。さきにアベを論じて夜郎自大と評したが、この四字熟語を画にしたような場面だった。

夜郎自大といえば、『東京ブラックアウト』で、現役官僚の著者がアベと目される加部首相をこの四字熟語で形容していたのにはわが意を得た。しかし、この夜郎自大の亡国の所業に対抗するに、官僚らしいトリッキーな法律解釈を披瀝しつつ今上天皇に救いを求めるのはいかがなものか。

今上天皇アキヒトがアベにアンチであることは同意できるにしても…

やはり、前作『原発ホワイトアウト』のほうが、フクシマという現実を踏まえているぶんだけ飛躍が少なく、心胆を寒からしめた。原発の安全は、直下の断層をどんなに精査しようが、防潮堤をどんなに高く積もうが、送電線が一か所断たれることで破綻するというのは新しい知見だった。さらに、

そうした物理的ガードをどんなに固めても、いやおうなく照射される「人間系」の素寒貧さ。サンタヤナではないが、アベ一味(そして日本人)はフクシマを本当には学び終えていないのだ。

Those who do not learn the past are doomed to repeat it.

避難計画は依然として画餅の域を出ず、省庁縦割りの弊害は未解決、シュショーが対策の先頭に立とうが、民間人に対して致死レベルの汚染域に突っ込め、あるいは留まれと命令できる根拠は何か、等々。原子力規制委員会の安全規準が「世界一」など笑止の沙汰とどれだけの有権者が知っているだろう? 原発の検査作業の多くが目視や打音検査に頼っていることどもも…

「国を守る」なんて金正恩だって言える。ヒトラーも言った。

外敵による侵略の脅威よりも、首都直下型地震や東南海大地震によって原発が数基つぶれる蓋然性の方がよほど高いとこの国のひとたちは思わないか。そのときこそ日本は終わり。日本はなくなるのだ。

それを「待つ」間にも、半減期何万年という汚物が行く先のあてどもなく着実に蓄積されつつある。トイレなきマンションとはよく言ったものである。
17Jul.2015



live_on1 at 11:10政治・歴史 

July 15, 2015

続 残念な人たち

Those who do not learn the past are doomed to repeat it.
SANTAYANA, George

15Jul.2015

live_on1 at 22:58政治・歴史 

July 14, 2015

残念な人たち

「(新国立競技場の)建設費はまことに妥当であろうと思います」と森喜朗。

かえすがえすも残念な人である。「神の国」発言もそうだが、この人は失笑続きの人。80歳に近づいて自分はまだ有能と思えるおめでたさ。女性の活躍を阻む壁について書いたが、この国では有能な40代50代にも壁がある。その壁となってそびえるのが例えば、森であり、御手洗である。

森の発言は先の有識者会議でのものだが、かれは完成後の維持費や大規模修繕費用(積立て金)については理解もしていないのではなかろうか。

息子の祐喜に先立たれてさぞへこたれているかと思いきや、「おやじの大きさに押しつぶされたかな」などと噴飯物のコメント。普通の父親なら、世をはかなんで、余生を息子の弔いにささげそうなもの。自分よりもっと適任の人材がこの国にはわんさといることに思い至らない想像力の枯渇。

森はラグビー界の長老ということになっていて、したがって2019年のラグビーW杯に人一倍の思い入れがあると想像できるが、真のラグビーファンなら、ピッチの周りにトラックのある競技場がラグビー(やサッカー)に適さないことは周知の事実。


***


票の格差是正に動き出したと思ったら、アベ一味の案は3倍程度でお茶を濁すというから、ふざけた話である。

この動きに合区で議席を失う可能性のある議員たちが造反、という見出しが踊ったが、そしてこれを谷垣幹事長までが援護していたのは、まるで町内会の浪花節。

かれらの主張は「地方の声が届かない」とかなんとかもっともらしいが、これは地元への利益誘導を前提にした暴論であって、二重の意味で違憲、違憲のニ乗である。

憲法が規定する「国会議員は国民全体の代表である」は、小学生が公民で習う常識である。


***


町内会の浪花節の延長が公聴会。「火事を見て助けないのはどうか」という、これまた乱暴なたとえ話。それを現憲法はあえて禁じているのだ、と言えば済む話であり、いちいち相手をするのも疲れるが、ひとつだけ。

アベ一味は武器輸出を解禁したが、これなど、一方で火付けの助けをしておいて、あとから消防に化けるという、一種の詐欺みたいなものだろう。

世界の紛争は、資金の流れを断つのも重要だが、武器輸出の全面禁輸が実現すれば、大半は収まるはずなのだ。そういう方向へのリーダーシップをとるというのが現憲法のポテンシャルであったのだ(過去形で書くつらさよ)。

いよいよ豚によって真珠は踏みつぶされそうだが、NHKの調査によると、下がったとはいえ、アベ一味の支持率はまだ41%もあるのだとか…!

こんな時に必ず顔を出す岡本某は何様のつもりか、「日本の安全が他国の若者の血で贖われている」みたいなことを発言していたが、これは贔屓の引き倒し。アベは「他国の若者の代わりに日本の若者の血で」とは口が裂けても言わない、どころか「リスクは下がる」などとほざいているわけだから、アベは内心苦笑だったろう。


***


上記41%の「理由」に、ほかにふさわしい人材や選択肢がない、というのが多いそうだが、果たしてそうだろうか?

日本にとって政治(家)はハンディキャップでしかない、と書いてきた。

森喜朗は現役のころからずっと、落語に出てくる「長屋のご隠居」と見てきた。

このふたつの命題からすると、アベみたいな自己愛の強い野心家に権力を握らせたのは、日本にとってよくよく不幸な成り行きであった。ずっと「長屋のご隠居」みたいなのがシュショーでいてくれたほうが、体裁は悪くても、より幸福だったかもしれない。

とまれ、すべては too late のようである。
14Jul.2015

live_on1 at 16:07政治・歴史 

July 09, 2015

「隊員のリスクは下がる」!?

シュショーAはインターネット放送を使ってさかんにシンパのご機嫌とりをしているようだが、またまた驚くような標記の方便を吐いた。

こんなお気楽な指揮官の命令で戦地に行かされる隊員たちがかわいそうである。

米議会がAの安保法制発言をなぜスタンディングオベーションで歓迎したか。日本兵が米兵の肩代わりをしてくれる、自国の犠牲者が減らせると思ってのことである。

こんな冷たい打算を知ってか知らずか、よく言ってくれたものである。IS国への「リベンジ」発言もそうだが、この男は言葉の重みを分かっていない。

この男の犬=ゴロツキ議員が「いまに徴兵制が、などと誤った報道をするメディアは懲らしめないといかん」とほざいたが、Aもこのゴロツキも、自分らの威勢のいい言質が法案の寿命より長くて強固と思っているところが、なんとも初心で救いがたい。憲法を踏みにじろうとしているみずからがいい例ではないか。


ファシズムは、宅配便のようにインターフォンを鳴らして「ファシズムで〜す」とやってくるのではない。クールビズのようにある日「今日からファシズムで〜す」といって始まるのでもない。

遠くにかすんでいると思っていた水際が、あっというまに足元にあってくるぶしを濡らしているのだ。そうなってからでは、文字どおりとりつく島はない。

ニ大戦間のドイツ、ワイマール共和制下のドイツ人はみな自国を世界一民主的な国と思って生きていたという。その間ずっと1933年のヒトラー登場は準備されていたのである。

外敵の脅威、祖国の危機をいいつのり、返す刀で内部統制を強めるのが古来専制君主や独裁者の常道。国民にとって一番悲惨なのは、外敵は一向に攻め来たらず、内部統制だけが残ること。そんな恰好の実例が北朝鮮である。

あんなデタラメかつ非道な国でさえ、生かされている。日本にとっての脅威とは何か、日本の方々はよくよく考えたほうがいい。上程直前、法案の頭に「平和」とくっつけてごまかそうとする、言葉の軽い姑息な為政者まかせにするのではなく。

それはさておき、安保法案が通れば、いよいよ日本は北朝鮮化するのである。同じくできそこないの三代目に引きずられて…

布石は特定秘密保護法案であり、メディアへの病的な過敏さ、介入である。選挙権年齢の引き下げも、少子化=教員過剰=買い手市場を背景に、粘土をこねるように教育現場に圧力をかけられると踏んでいるからである。
9Jul.2015

live_on1 at 15:02政治・歴史 

July 06, 2015

なでしこvs.アメリカ

結果論ではなく。

イングランド戦の稿で書き忘れたが、ファイナルはアメリカの大勝か、「万一」なでしこが勝つとして、ロースコアの辛勝と思っていた。そして前者だった。

それにしても強烈な先制パンチだった。しかし、4点目。ロイドの超ロングシュートは、持論のとおり、海堀でなく山根なら止められたろう! そして、1−3で折り返せば、もう少し楽しめたかもしれない。

冷静に振り返れば、決勝トーナメントで良くなったといっても、点を取る型はできていなかった。得点者がばらけたことはその裏返しでもある。

なでしこはたしかにパス回しはうまいが、ゴールから逆算したそれかといえば、まだそこには至っていないということ。

岩渕も電気を帯びさせることはできても、局面を打開するにはほど遠かった。

男子もそうだが、日本選手はどうしてもっとミドルシュートを打たないか?

昔は長いと思ったが、最近90分の短いこと。きょうは特にそれを感じた。


****


といってるうちに、今年もツール・ド・フランスが始まった。

これから3週間、梅雨明けを今か今かと待つのにうってつけの愉しみである。
6Jul.2015

live_on1 at 20:47スポーツ 

July 05, 2015

亡国の自己愛

一国にとって何が危ないといって、自己愛の強い指導者ほど危険なものはない。フランコしかり、ヒトラーしかり。そしてシュショーA。この男の登場時から言ってきた。この男は、やるべきことをではなく、やりたいことをやろうとしている。

「メディアを懲らしめる」発言に対するアベの謝罪をどう見るか。

自分には、「安保法案を通すためなら何でもござれ」のリアリスティックな、心にもない口上としか聞こえない。

それにしても、口から生まれてきたようなあの男の薄っぺらい能弁はどうだ。

しかしこの実のない能弁を軽く見てはいけない。外ヅラのいいこの男の大ぼらが日本に大きな代償を強いつつある。

1)折しも、新国立競技場建設費問題。安保法制に比べたら分かりやすい問題なだけに、とんでもないという日本人は多いようだが… 動き出したら止められないという日本の宿痾もさることながら、これも、あの男の「近未来のスタジアムで」という調子のいい言質を固守するためだとしたらどうか。

2520億円に驚いているが、円安基調に加え、2019年ラグビーW杯が人質になっている以上、途中で発生するどんな増額要求もずるずると受け入れざるをえないだろう。「おもてなし」に踊った日本の方々はいまごろどんな顔をしているか…?

(あらぬ妄想だが、30年以内に70%の確率といわれる首都直下型地震のあと、瓦礫と焼け野原の真ん中にひとり屹立する新国立競技場が、SF的光景のように目に浮かぶ。52基の原発とともに、世界愚行遺産の最有力候補である!)

2)四年たっても出口の見えないフクシマの汚染水処理。繰り返される事故、故障、ミスと情報公開の遅れ、あるいは隠蔽。これもアベが世界に向けて「(汚染水処理は)完全にアンダー・コントロール」と吹いたせいである。病的に自己愛の強いあの男の顔に泥を塗ってはいけないという「配慮」が東電にプレッシャーをかけている。

3)安保法制への異様な固執も、米議会で、日本の国会審議も経ていない段階で、成立の言質を与えたせいだとすると、ほとんど国賊に近い所業である。国会よりも憲法よりもアメリカの機嫌取りが大事なのである。シュショーA=アメリカ州知事と呼ぶ所以である。
5Jul.2015



live_on1 at 16:30政治・歴史 

July 02, 2015

なでしこvs.イングランド

同じ団体競技でも、野球やバスケットなら、最後にミスをしても、「おまえのミスは、沢山あったミスや凡打のうちのたまたま最後に出たひとつのミスだよ」と慰めてやれる。

しかし、ロースコア競技のサッカーでは、たまたまの重みが半端ない。致命的である。

それにしてもイングランドがPKを得た場面、あれはどう見てもシミュレーションである。

岩渕のシュートは手前にそれたが、どうしてファーに打たなかったか。もしかしてオリンピック決勝で同じような角度、ファーを狙って失敗したシュートが頭をかすめたか?

4年前から岩渕には着目していて、プレー時間の短さに文句を言ってきたが、今回の彼女のプレーを観ていると、やはりこの4年間の雌伏は必要だったんだ、と納得できる。岩渕がピッチに立った瞬間から、ピッチの空気が電気を帯びるような気がする。決勝では先発させてほしい。それがダメなら、せめて後半の開始から。

決勝で、巨木のようなアメリカ人選手の間をすり抜けてゴールを決める彼女の姿が目に浮かぶ。

そうそう、GKにどうして山根を起用しないのか? きょうも、PKを含め、山根なら届いたはずと思えるシュートが2、3本はあった。体格で劣る日本の数少ないアドバンテージではないか。


それにしても、アルガルベ杯で9位と惨敗し、今回のグループリーグも重たい試合ばかりで、「目標は連覇」がうつろに聞こえたものだが、短時日でこんなに変わるものか。
2Jul.2015



live_on1 at 20:02スポーツ 
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