November 2017

November 28, 2017

「無」教育の帰結

「教育行政を握ってしまったら権力は強い(やりたい放題だ)な」と通学列車の中でひとりの友人がつぶやいた。文脈やトピックは忘れたが、その大人びた口調がずっと記憶の底に沈殿した。

独裁国家、全体主義国家は強権と暴力によって教育を偏向させ国民を洗脳する。過剰教育である。しかし、「無」教育によっても国民を洗脳できるのだなと戦後の日本を見ているとつくづく思う。

この国の20世紀史にかんする教育、なかんずく戦後にかんするそれは、ドイツにおける反ナチ教育の執拗さ・持続力・徹底性に比べたら「無」に等しい。権力のサボタージュである。その大きな要因が今上天皇(居座ったヒロヒト)に対する「リスペクト」だったとしたら、天皇制の闇はさらに深いと言わねばならない。

先の大戦では320万人が犠牲になった。ということは、その数倍の数の遺族がその後生死の境をさまよったのであり、ついには故国に帰還できなかった人もいたのだ。

こんな大きな事実を集団で忘れようとしている国民がかつてあっただろうか。いままさにTVのチャネルを独占する力士の酒乱事件。警察の手に渡ってしまった事案について、これだけ喋々して飽きない「正義感」の強い潔癖な国民が、なぜあの大きな事実を忘れられるのか!? さしたる強権も暴力もなく。

プラハの春を実現したチェコの人々は、中世、焚刑に処せられたヤン・フスの「真実は勝つ」という言葉に勇気をもらって共産党独裁体制に抵抗する心を維持しつづけたという。ふりかえって、

<つぎつぎ><なり>ゆく<いきほひ>に身を任せる日本人」(丸山真男『忠誠と反逆』)、という断案に納得するしかないのか? 「真実が勝つ」日はこの国に訪れるのか、と暗澹たる気持ちになる。まして、この国の若者たちが、「無」教育行政を主導した自民党をリベラルと言い出すにおいてをや! いな、これこそが「無」教育行政の自然な帰結なのかもしれない。

「忘れていない」と言い張る人もいるだろうが、そんな彼・彼女も、かの「滅亡の淵」をまたいで犯罪的に続いてしまった(ヒットラーが定めた年号を戦後ドイツが使い続けるようなもの!)昭和を懐かしみ、いままた平成の次は何と浮かれ始めるのではないか…
28Nov.2017

live_on1 at 11:24政治・歴史 

November 17, 2017

バーチャルな踏み絵

バカ太郎に2割を切ったとされた左翼。はるかに少ないと思う理由を書く。

ほんとうの左翼をあぶりだすリトマス試験紙は畢竟天皇制に対する態度にある。

先の選挙前、ネットでたまたま室井佑月の雑誌寄稿を目にした。市井のおばちゃん言葉でアベを切り、返す刀で小池を切りと、この人はレフトかなと思わせたが、そのあとがいけなかった。文脈は忘れたが、突然「アベさんの天皇陛下への仕打ちがひどい」とやりだしたのである。語るに落ちるとはこのこと。

話をややこしくするのは、室井に限らず、天皇その人(へのシンパシーorリスペクト)と天皇制をごっちゃにしてしまうこと。あの石牟礼道子でさえ、アキヒト・ミチコへのリスペクトを口にし、最近ではリベラルの論客とされてきた内田樹でさえ、アキヒトの「慰藉、慰霊のおことば」に触発されて天皇主義宣言を打ち出した(!)というから、室井だけを責められない。(ちなみに、内田の本はいくつか読んだが、リベラルな論調にもかかわらず、頭の片隅に警戒心はオリのように残っていたので、今回の「宣言=転向」にはさほど驚いていない。)

石化脳の右翼ももちろん天皇皇后をはじめ皇族へのリスペクトを口にするが、自覚無自覚はべつにして、儀礼にすぎない(いな、むしろ見下しているのではないか)。かれらがリスペクト(重宝)するのはあくまでも天皇制というシステムである。

歴史に徴すれば、天皇制とは逆賊(反日)を捏造する装置だった(その最悪の極致が戦前の国家総動員体制であり言論統制だった)のであり、戦後の人間宣言後は、隠微でバーチャルな踏み絵として機能してきたのである。その一端がリアルの世界に顔を出した姿が、君が代起立斉唱の強制である。

かりにも野党の政治家がマニフェストに天皇制反対を掲げたとする。かれは有形無形の圧力のもとに社会的政治的生命を絶たれることだろう。むずかしい理屈はなし。単なる変人として。天皇制存続是非論は原発存続是非論にもましてむずかしくなっている。

「天皇は国民統合の象徴である」はよって嘘であり、まして「国民の総意」ではない。むしろ「国民分断の象徴」なのである! その意味で自分は第一条破棄の憲法修正主義者である。


天皇個人へのシンパシー派は、他の論点でいかに左翼的であろうと、この一点の弱みにつけこまれ、システム死守派=石化脳にからめとられる運命にある。

「天皇がかわいそう」と訴える室井らシンパシー派に問いたい。およそ人として生まれおちた瞬間から死ぬまで「国民の総意によって」見えない檻に幽閉される宿命をかわいそうとは思わないのか? 生涯、バカ太郎みたいにお気楽に本音のひとつも、冗談のひとつも吐けない境遇をどう思うのか? 非人道的とは思わないのか?

アキヒトの「慰藉、慰霊のおことば」に感じ入った内田樹が残念なのは、それらが半分以上は言わされたおことばであって、アキヒトは本当は父ヒロヒトの所業を謝罪したいのかもしれないことに思い至っていないこと。


真正左翼が絶滅危惧種に近いことかくのごとし。おりしも、今の若者の多くが自民党をリベラルと考えているという、古い人間にとっては驚天動地のニュース(これについては別稿にて)が流れた。平昌冬季五輪、サッカーW杯、ラグビーW杯、東京オリパラとお祭りが続く。お祭りのかげで日本のファシズムは着々と浸透していく、押しとどめようもなく、……
17Nov.2017

live_on1 at 17:01政治・歴史 

November 12, 2017

麻生ホンネ太郎

かつて未曾有を「みぞうゆう」と読んだポンコツおじさんは、先の選挙を振り返って、「(今回の自民の大勝)は北朝鮮のおかげ」とやって叩かれた。

懲りないというか、本音を吐くのを我慢できないこのおじさんは、今回も正直に本当のことを言っただけ。なんで叩く必要がある。まさに北朝鮮の脅しを千載一遇のチャンスと打って出て、まんまと議席をがっぽりかせいだのがオジサンの盟友雀士A。

年長にもかかわらず、相性が悪いらしく、財務大臣でありながら、あの男の財政再建すっぽかしに意地の抵抗もできず、… もう政治屋なんかやめたらどうか。

政治屋でなければ、あそうバカたろうは近所にいて結構おもしろいオジサンかもしれない。葉巻をやめて、腹巻ステテコにさえなってくれればの話だが。

しかし、同じく三代目のぼっちゃんでもあの男Aだけは、政治屋であろうが何であろうが、同じ空気を吸いたくない気がする。

巧言令色鮮仁。これをそのままヒトの形にしたのが、あの男Aではないか。

折も折、トランプ来日に際しては卑屈なまでの幇間ぶりだったが、「アメリカ・ファーストと日米安保は両立するのか?」ぐらいの警戒心はあっていいと思うが、…、ねえだろうな!!!


で、バカたろう。かれはこんなことも言っていた。「この国の左翼はとうとう二割を切ったんではないか」と。

過大評価である。二割どころの話ではない、と自分は思う。
12Nov.2017

live_on1 at 23:15政治・歴史 

November 03, 2017

予言通り

アストロズが勝ったのではなく、ここで予言した通り、ドジャースが監督のせいで負けたのである。

3勝できたのはすべて誤采配を帳消しにした選手の頑張りのせい。

その頑張りをもってしても監督のミスをカバーしきれず最終戦までもつれこみ(まともな監督だったなら5戦か6戦で終わっていた)、最後に貧乏くじを引いたのがダルビッシュだった。


(……こうしたいきさつとは別に、ダルビッシュの出来がひどすぎたことはたしか。)
3Nov.2017

live_on1 at 22:56スポーツ 
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