読書日記10月 〜芸術新潮日本アニメベスト10に異議あり〜物欲日記 クルマ編その1『ユーノス ロードスター』

2017年11月16日

映画3本勝負 2017年秋《後編》









やまおが秋に見た映画の備忘録です。やまおにしては多めに見たので前後編にわけてお送りします。今回は後編となります。

・『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』(後編)
そんなわけで新幹線車内で本作の前半1時間だけ見て、やまおは函館に帰ってきました。あえてそのままにして『ザ・マミー』を見るのも一興かと思いましたが、ガマンできずにツタヤに行って借りてきて結局後半の1時間も見てしまいました。
感想ですが、娯楽映画としては申し分ない出来です。とても楽しめました。
でも『インディ・ジョーンズ』シリーズと比べると、何かが足りません。何だろう。

・『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』
〜その何かを探すため、2001年作の続編を借りてきました。
ヒロインのお兄さん役のジョン・ハナーが素晴らしい。
でもやはり何かが決定的に足りません。
イムホテップがヘタレキャラになって敵役としては物足りないことか?
スコーピオン・キング役のザ・ロックは米国ではスーパースターかも知れないけど、日本じゃほぼ知名度ゼロなことか? ← ただの悪口じゃねーかww
で、結論です。
ジョン・ウィリアムズのテーマ曲がハムナプトラには足りません。
スターウォーズシリーズといい、レイダーズシリーズといい、映像と一体となったBGMが、映画ならではのダイナミックな魅力を生み出しているのです。
『ザ・マミー』もジョン・ウィリアムズに音楽を頼めば成功作になったのになー。(適当)

・『エイミー』
〜2015年公開のUK映画。
2011年に27歳で亡くなったUKの美人SSW、エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画です。
やまおはエイミーの大ファンだったので、亡くなった時には残念で悲しかったけど、心のどこかではいつかこんなニュースを聞くことになるんじゃないかと思ってました。
そして本作を見ながら今さらながら思ったのは、ドラッグの恐ろしさです。
今はスマホなどで、昔より簡単にドラッグを手に入れることが出来るなんて噂を聞いたことがありますが、百害あって一利なしのドラッグには絶対手を出さないでほしい。
この映画で心底悲しい気持ちになったのは、エイミーが薄汚くみっともない呆けた顔でドラッグをきめている映像です。
憧れだったミュージシャンになって何よりも好きだったはずの音楽を作ることよりもそっちのほうが楽しいだなんて。
人は簡単にドラッグの奴隷になってしまうのだと思いました。だから一回だけとか、遊びとかはありえません。近づかないしかないのです。
元夫でエイミーにドラッグを教えたブレイクが憎い。
素晴らしい才能を世界から奪い、自分の住む薄汚いちっぽけな地獄に、愛という鎖でエイミーを連れ去ったブレイクが憎い。
そして、ピート・ドハーティーは関係ないじゃん、と思った(笑)。

・『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』
〜こちらは2015年のUS映画。
もちろん、1970年にエイミーと同じく27歳で亡くなったジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画です。
ジャニスもまたドラッグに殺された一人でした。
ただ、映画の作りかたにもよるんでしょうが、ドラッグだけでなく音楽ですら埋められない”孤独”が彼女を殺したのかな、と本作を見ながら思いました。
『エイミー』と近い時期に見たので、続けざまにつらくどんよりした気持ちになったのですが、まあ自業自得としか言いようがありません。

・『ジャズ大名』
〜1986年の日本映画。監督は岡本喜八
なんかリズム感だけで一本の映画を撮りきった感じです。クライマックスのジャムセッションでは時空すらも超越して普通にタモリとか出演していて、ぶっ飛んだ演出をする監督だなーと思いました。

○『エネミー・オブ・アメリカ』
〜98年のUS映画。ウィル・スミス主演、トニー・スコット監督作品。
深刻になりがちな話を、ウィル・スミスの軽さがうまく中和して、社会性があるけど娯楽作として成功してました。脇を固めるジーン・ハックマンとジョン・ヴォイドがこれまた渋くてカッコ良かった。
ちなみにトニー・スコットのお兄さんはリドスコことリドリー・スコット。そしてトニーは2012年に自殺していたんですね。Wikiで知りました。。。。

○『ワイルド・スピード』
〜01年のUS映画。大ヒットシリーズの第1作目となります。
先日、やまおは最新作の『ワイルド・スピード ICE BREAK』がくっそつまらなかったとこっそり書きましたが、この第1作は すっげー面白かった です。
なんつーの、 ラテンの湾岸ミッドナイト だなと思った。
考えてみてください。湾岸ミッドナイトが世界を救う話にまでスケールアップしますか?
するわけないんですよ。
『アイスブレイク』は、この手のヤンキー与太話は身の丈に合ったレベルで話を納めないと収拾がつかなくなるという悪い見本になったと思います。
ちなみに本作は、強盗事件と無関係で誤解だった、疑って悪かった、というありがちな定石を覆して、ドミニクはホントにただの悪党で強盗犯人だったというのが画期的だと思いました。

○『ダンケルク』
〜クリストファー・ノーラン監督による本年公開の英蘭仏米の4か国合作映画。
出だしからラスト直前まで迫力に満ちた映像に引き込まれますが、ラストシーンに至って結局この映画は何を言いたかったのか?と疑問に感じました。
途中までは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のような、有無を言わせない体験重視型映画なんだろう、と思っていたのですが、最後の最後で主人公が助かって良かった、そしてわれわれ(英仏)はこれからも戦い続けるぞ、というのが肯定的に描かれていたからです。
本作では徹底して、劇中で主人公の心情を描きません。しかし、ノーラン監督の切迫した演出により、ここから逃げ出したい、死にたくない、という気持ちだけは観客にひしひしと伝わってきます。つかその迫力だけで押し切った映画なんです。
それなのに、やっとの事で助かって、安全な場所に戻ってきたはずの主人公を、また戦場に駆り立てるようなイギリス首相の言葉がラストに示されます。それに対して、主人公がどう感じたのかが一切描かれずに物語が終わるので、観客はどういう気持ちで映画館を後にすればいいのかわからないのです。
どっちかというと戦争はいやだ、チャーチルの野郎は何言ってんだYO、のほうが収まりがいいと思うのですが、むしろヘンテコな高揚感で主人公たちの乗った列車が迎えられ、それで何かうれしくなってる主人公を見て、結局どっちやねん、と思いました。
あとね、字幕ではこの戦いの地のことを《ダンキリク》って書いてるんだけど、タイトルがダンケルクなんだから、そっちでいいんじゃね?って思いました。それが気になってストーリーに集中できなかったです(涙)。


それじゃ本日はここまで。



liveamigo3 at 06:00│Comments(0)その他 

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