6月21日発売の、「ラトルのベートーヴェン/交響曲全集」のLPを、キングレコードの関口台スタジオで同音源のCD(昨年発売)と比較試聴する機会をいただいた。

実に楽しい、また刺激的なひと時であった。

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このLPのもととなる演奏は、2015年の秋に、ベルリンフィルハーモニーでライヴ収録されたもので、その翌年にラトルはベルリンフィルと来日し、同じベートーヴェンの交響曲全曲演奏会を行った。

今回、聴いたのは、交響曲第2番・第3番「英雄」と「第九」
さて、感想であるが、ひとことでまとめると、「LPとCDでは、別の演奏のように聴こえてしまう!」ことである、と言ってもいいだろう。

CDの方は、ひとつひとつの楽器の分離が非常に良く、弦楽器の各人の音色まで聞き分けができるくらいでありながら、各楽器の調和は見事で、ベルリンフィルの合奏力の見事さを満喫できる仕上がりとなっている。

LPの方は、それとは対照的に、各楽器の分離のよさを聞かせるというより、オケ全体で、楽器を弾くよろこびを、文字通り、体を使って音楽に奉仕することで聴衆に伝えるベルリンフィルがそこにいるかのように聴き手に迫ってくるかのような音響である。それでいて、各ソロはオケ全体から、ぽっと浮かんでくるかのように聴こえる。

この理由として、まず考えられるのは、「マイクアレンジ」の違いであろう。CD用の音源は、マイクを多数使った、マルチトラック録音であるが、LP用は、前回のブラームス同様MS方式ワンポイントマイクによる録音である。(どちらも24bit)

そのため、マルチマイクよりもホールの空間情報(間接音や、各楽器のブレンドされた音)が多く入っている思われる。

そして、もちろん、アナログオーディオの特徴である、音のなめらかさもその効果に大きく寄与していることも明らかである。

昨年のCDをお聴きの方も、ぜひ一度試してほしい。
もちろん、初めての方も・・・

このふたつを聴くことよってまた、このベートーヴェンの交響曲の偉大さ、そしてラトルの解釈のユニークさを改めて感じることができた。

感謝である!



LPの詳細は、こちらから。

http://www.lpshop-b-platte.com/SHOP/KKC1070.html




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