2009年06月18日

テーマは、循環。

知人(いわゆる団塊世代)のオフィス
(と言っても、個人事務所)に行くと、
いつも、とても整理整頓されています。
北欧の家具を中心に、
お気に入りの作家の作品が
いい感じでレイアウトされていて、
仕事の資料や郵便物が散らかっている、
などということはまったくあり得ない。
それに、いつも、その時々で違う、
上質な服を着ています。
どう見ても、物持ちが、よさそう。

「服とか、靴の整理、たいへんでしょう?」
水を向けると、
「いや、ひとつ買うと、ひとつ捨てる。
だれかにあげたりもする。
だから、モノは増えていかないんだよ」と、
涼しい顔をしている。
「うちが、どんなか、見てみる?」
と、以前、雑誌に載った、知人のマンションの
部屋を撮った写真を見て、びっくり。
ホテルのように、すっきり、片付いている。
クローゼットの中の服や、引き出しの中の眼鏡も、
隙間にいい空気が流れそうな、適度な間隔を置いて、
整理の行き届いていること。
「撮影用に、整理したんじゃないんだよ。
いつも、こんな感じ。ぼくも、ワイフも、
片付けるのが大好きだから」と、おっしゃる。
そして、その後の、彼のひと言に、
ぼくは打たれました。

「彼女は、循環がテーマだから。」

きれい好きならまだしも、
掃除魔とか、モノを捨てる派とか、
挙げ句、潔癖性とか。
だれもがそうしたくても、
なかなかそうは行かないせいか、
必ずしも、いい響きばかりじゃない。
必要なものと要らないものを取捨選択して、
整理整頓する能力のある人のことを、
ぼくら、正直、なんと呼んでいいのか、
もうひとつわからなかった気がします。

循環が、テーマ。
循環させることが、好きな人。

いい表現ですよね。
愛があります。

この消費社会の中、凛として、
自分の価値観や美意識を大切にして生きていく。
捨てるんじゃない。
モノを大切にしないのでもない。
無駄なモノを、暮らしから省いていって、
自分の身の回りに、あたらしい空気、
あたらしい情報を、いつも入りやすくしておく。

その言葉を聞いて以来、
うちの中を片付けるときの気持ちが、
少し、変わりました。

循環させなきゃ。
そう、テーマは循環、だったのです。

そう思っただけで、
本や、食器や、服や、靴に、
「ありがとう」と言って、
整理も、はかどるようになった気がするから、
不思議です。



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この記事へのコメント
それをしようといつも思うのですが、なかなか。でもまだ使える家電品をエコポイントとかで釣って買い替えさせる政府というのも困ったものだと思うのですが。
Posted by m.hasui at 2009年06月18日 20:32
hasuiさん、
いやいや、hasuiさんの事務所もご自宅も、
いつも、すっきり片付いていますよ。
空気が循環していゆ感じが伝わってきます。
この国の政府にとって、循環とは、
つねにお金のそれを意味しているんですね。
もう、慣れっこになっているけれど、
いやはや、困ったを通り越して、もう絶望的ですよ〜
Posted by 今村 at 2009年06月19日 10:39