2009年11月25日

「CMディレクター、のち、陶芸家」説。

大勢の人に囲まれてモノ作りをしてきた
CMディレクターは、
後々、究極の個人芸である作陶を目指す。
そういう傾向がある、と常々思っている。
それを地で行くような個展に行ってきた。

かつてCMディレクターだった三田格さんが、
茨城の山里に居を構え、ここ10年の間に作った、
書と陶器の展覧会。題して、「ITARU展」
最終日の、それも、終了間際の時間に、
やっと駆けつけることができた。

三田さんは、ぼくが最初に入った会社で、
先輩ディレクターだった人で、
ぼくが、20代の、出口を求めて暗がりを
さまよっているような時期に、
出会い、飲み交わし、
時に、アドバイスをくれた人だ。
25年ぶりの再会だった。

どちらかと言えば、身体全体で、
「エネルギッシュ」を表しているような
「脂ぎった」タイプの人だった彼が、
自身の言葉通り「修行僧」のように痩せ、
なんとも枯れた風貌になっていた。
「なにもかも、入れ替わったんですね」と、ぼく。
「そうなんだよ」と、三田さん。

でも、眼前にある作品は、
あの頃のままだ、と思った。
不器用で、やさしく、そして、
どこかにあるだろう「中心」に向かって、
グルグルと、渦巻くような情念。
いや、少しも、枯れてなど、いないのだった。

ひとり。
そうなった時、あなたは、
誰の手も借りずに、何ができるのか?
あなたは、実のところ、何がしたい人なのか?
CMディレクターは、心の中に、
そんな問いを抱えているものだと思う。

でも。
三田さん、ひとりだろうが、大勢だろうが、
あなたが作るものは、少しも変わっていないよ。
と、帰り道、ぼくは心の中で、彼に話した。

もう一度言うけれど、
大勢の人に囲まれてモノ作りをしてきた
CMディレクターは、
後々、究極の個人芸である作陶を目指す。
そういう傾向がある、と思っている。
それを、ぼくは、
「CMディレクター、のち、陶芸家」説、
と呼んでいる。
でも、ぼくは、ぜったい、それを目指すまい。
実は、そう思っている。


話変わって、緊急のお知らせ。
今朝、アーチストの前川秀樹さんのブログ
を見ていたら、先の「行政仕分け」で、
漢方薬が保険の対象から
ばっさり切られようとしていて、
漢方医薬品メーカーのツムラや
医療関係者が大ピンチに立たされている、との内容。
緊急の署名活動が始まっている様子。
関心のある方は、
前川さんのブログに行ってみてください。
ぼくはすでに署名をすませました。


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この記事へのコメント
びっくりです!
民主党さんの素早さに少し心地良さを感じていあた私ですが、のんびり第三者的に眺めていてはいけないぞ!っとびっくりしました。漢方薬の件はほっとけません!署名しました。お知らせ下さって有難うございます。今村さん<m(__)m>
Posted by mami at 2009年11月25日 11:56