2005年08月16日

ザ・グレンリベット・フレンチオーク・リザーヴ15年

4b1942b7.gifこのウイスキーは2004年から発売された、
ザ・グレンリベットの新機軸。

過去にフレンチオーク・フィニッシュ12年、
正規代理店輸入品ではないが、
アメリカンオーク・フィニッシュ12年と、
フィニッシュシリーズがリリースされているが、
この15年のフレンチオークは、
さらに個性的な味わいと言えよう。

ザ・グレンリベット蒸溜所のフィニッシュものには、
他社と比較して絶対的な違いがある。
それはフィニッシュに「新樽」を使用する事。
「シェリー・フィニッシュ」等の表記のある他社製品は、
その冠された酒の熟成に使われた古樽を使用。
その酒の熟成後に現れる樽材の効能を利用している。

それと比較して同社は
「●●オーク・フィニッシュ」や「リザーヴ」と名乗る。
それは、他の酒を詰めない新樽のままを指す。
言わば、無垢の樽材の個性を酒に移すわけだ。

これには訳があり、
ジム・クライル氏によると、
長年の伝統で培われたザ・グレンリベットの個性に、
他の酒の個性を移すのではなく、
新しい自然特性から生まれる個性を引き出すことに
重点を置くためらしい。

なるほど、すべてのモルトの基本とも言われるだけあって、
そのあたりは、らしいこだわりと言える。

飲んでみた。
以前のフレンチオーク12年に比べ、
香味がなんとも複雑だ。
やはり、新木建材を思わせるような香り。
鉋で木を削った時のような香りがある気がする。

味わいも、贅沢なトロピカルフルーツ様であり、
時折、スパイスを感じ取れた。

今までのシリーズにない熟成感も感じられる。

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以下のデータは、公式HPより引用。

●ザ・グレンリベット・フレンチオーク・リサーヴ15年

主にバーボン樽、シェリー樽で熟成を得たものと
最後の熟成をフランスのリムザンオークの新樽で仕上げたものが
見事に調和しています。
アルコール度数/43度 容量/700ml

[テイスティング・データ]
香り/
杉や柑橘系のほのかな香り。
味/
熟したマンゴーとシナモンの甘美でフルーティーな味わいと
ホワイトペッパーを思わせるスパイシーな味わいの心地よい調和。
  

2005年08月15日

ザ・グレンリベット18年

3b261706.gifこの18年熟成のザ・グレンリベットを、
私は最初好きになれずにいた。

理由は「上品すぎる」から。

初めて口にしたのは30代の始め。
まだ、旧スタイルの濃紺のラベルの頃。
当時の私と言えば、
モルト・ウイスキーに傾倒しているとは言え、
まだまだ「集めて楽しむ」
プチコレクターの域。

味わいの好みもやはり個性的なものを好んだ。
IsleyやIsland、North Highlandを多く集め飲んだ。
その時の「口」で判別すると、上品すぎたのだ。
逆にこのウイスキーが、
まだまだ若造の自分を拒むかの如く、
繰り返し、喉を通る事は無かった。

時は過ぎ、40の声を聞いた頃。
改めて、このウイスキーを飲む機会に出会う。
そこで初めて、この「貴婦人」の良さを感じた。

鼻孔をくすぐるエステリーな香り。
しかも、柔らかく立ち上がる香りだ。

ひとくち含むとまずは、香ばしい甘さ。
加水してみると今度は甘酸っぱいフルーツ。
そして、その余韻がずっと続く。

「ふぅーっ」とため息が漏れるような、
やさしい気持ちにさせてくれる。
斯く言う今も、傍らにこのウイスキーを置き、
舐めながら、書いている。

愛おしくなるほど、甘えてしまうほど、
「甘美」な旨さが今の私には嬉しい。

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以下のデータは、公式HPより引用。

●ザ・グレンリベット18年

ザ・グレンリベットファミリーのクオリティーシンボル。
最も権威あるIWSCをはじめ、
毎年世界のスピリッツ・コンペティションで
メダルを受賞しています。

アルコール度数/43度 容量/700ml

[テイスティング・データ]
香り/
スイートさと花の香りを思わせる
やさしい香り。
味/
ナッツの香ばしさの上に、
はちみつを思わせる深く豊かな味わい。

  

2005年07月02日

第1回 ザ・グレンリベットの日

d39d2cb0.gif第1回 ザ・グレンリベットの日
テーマ「ザ・グレンリベット5種テイスティングの会」

昨日、7月1日(金)。
先日、お話した「ザ・グレンリベットの日」の
記念すべき第1回目を開催した。

開店7時と同時に、大阪で今年初の大豪雨。
たらいを引っくり返したとはまさにこの事。
一抹の不安を抱きながらも来客を待つ。

今回は、あくまで当日自由参加のイベントなので、
もしかしたら参加者ゼロなんて事に....

そんな不安を吹き飛ばすかのように、
当店のモルトファンのお客様N氏が、
雨の中、駅から徒歩7分を歩いてご来店。
感謝感激である。本当に。

軽い食事とビールを楽しまれた後、
早速、テイスティングに入られた。

当日のテイスティング酒は、

THE GLENLIVET 12years
THE GLENLIVET 12years FRENCE OAK FINISH
THE GLENLIVET 15years FRENCE OAK RESERVE
THE GLENLIVET 18years
THE GLENLIVET 21years ARCHIVE

5種をペルノ・リカール・ジャパン様が作られた、
ブックレットを参照しながら、
ブラインドで、銘柄を楽しんで頂く。
そして、最後には銘柄当てのゲームも。
全問正解の場合には、
THE GLENLIVET 12years AMERICAN OAK FINISH
を1杯プレゼントするという趣向。

N氏は、真剣。本当に真剣だった。
トップノーズ・テイスト・アフターテイストと、
真剣に利き分けを行っておられた。

第一回目回答は........残念。
最初という事で、特別に第二回回答にチャレンジ。
3種までは当てられたが、
12yearものの2種で惜しくも不正解。

しかし、5種を垂直でテイスティングするという機会を
心から楽しんでおられるご様子で、
こちらも大変嬉しくなった。

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その後も、この日1日カウンターのあちこちで、
このテイスティングにチャレンジして頂き、
ザ・グレンリベットの各アイテムを
思う存分に楽しんで頂いた。

あるお客様からは、
「こんな事をする事自体、数少ない機会。
 またやって欲しい。」
と嬉しいお言葉も頂戴した。

来月も、また1日の日に。
今度は、さらに特別なザ・グレンリベットで。  

2005年06月29日

梅増量。

先日、お伝えした
「リベット・プラムリキュール」。
約1週間が経過したのだが、
一度、風味の出方をチェックしてみた。

すると、当初よりザ・グレンリベットの
スモーキーなフレーバーが強く出過ぎていた。
まだまだ浸かり具合はこれからなのだが、
少し果実味に欠ける気がする。

そこで、急遽南高梅500gを追加して入れる事に。
たまたま、バーテンダー仲間である、
紀州南部ロイヤルホテルの
「BAR Ocean View」で勤務する貴治健剛君から、
彼が収穫したという、大ぶりの南高梅が送られてきた。
(彼は毎年こうして送ってくれる。ありがとう。)

そこで、その梅が熟成するのを待って、
今日、追加した。
前回の梅同様、完熟の甘い香りが強く、
齧ってみたら、酸味はほどよく押さえられていて
丁度良い案配だった。

さて、この先どう熟成していくのか?
また、度々その進行具合をご報告したい。  

2005年06月27日

勝手に制定。

4208f00a.gif今日は、いつもと違い、
私のBARの宣伝になってしまうが、
ちょっとお許し頂きたい。

私は、ザ・グレンリベットの日本総代理店である、
ペルノ・リカール・ジャパン(株)様から、
ブランド・アンバサダーに認定を頂いている。
それ故、このウイスキーを普及する使命をもって、
このブログも立ち上げたわけなのだが、
実際、我が店でこれから始めるプロモーションを
ここで、ご紹介させて頂きたい。

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[AJARA的、ザ・グレンリベット応援企画]

★The GLENLIVET DAY!!★

毎月1日を、「ザ・グレンリベットの日」として、
ザ・グレンリベットをいろんな角度から楽しんで頂く日
とさせて頂く事となりました。
1824年、政府公認第1号蒸溜所となった、
その「1号」にちなんで、毎月「1日」としています。

[2005年7月1日(金)のご案内]

テーマ「ザ・グレンリベット5種テイスティングの会」

いろいろな個性を持つ5種類のTHE GLENLIVETを、
一度にお楽しみ頂く、テイスティングの会です。
熟成年数・樽の個性等、私のオリジナルの
わかりやすい解説をお付けしてお楽しみ頂きます。

[テイスティング予定のTHE GLENLIVET銘柄一覧]
THE GLENLIVET 12years
THE GLENLIVET 12years FRENCE OAK FINISH
THE GLENLIVET 15years FRENCE OAK RESERVE
THE GLENLIVET 18years
THE GLENLIVET 21years ARCHIVE

テイスティング料金 \2,000 (各15mlずつ・計75ml)
当日、営業時間中、いつでもお楽しみ頂けます。
お楽しみ頂いた方に、もれなくTHE GLENLIVET特製の
ブランド・ボールペンを差し上げます。

[次回予定]

2005年8月1日(月曜日)
テーマ予定「ザ・グレンリベット・セラーコレクションを楽しむ会」

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といった具合で、都度内容をご紹介させて頂きます。
お近くにお住まいで、ご関心のあられる方は、
是非、ご来店いただきますよう、
よろしく御願い致します。

BAR&delicious kitchen AJARA 店主 西尾圭司



  

2005年06月22日

リベットプラムリキュール

e26f5d9e.gif先日話していた、グレンリベットで作る梅酒。
本日、遂に漬け込み作業と相成った。
前回のブログで探していた「糖分」というのは、
実は、麦芽糖のことである。

馬鈴薯から作られる天然の甘味で、
水飴や甘味料の原料となるのだが、
甘さが穏やかなのがその特徴なのだ。
現在、市販されている梅酒にも
使用されている例がいくつかあり、
そのどれもが甘さ控えめの仕上がり。
その事を知っていたので、
グレンリベットで作る梅酒のコンセプトとして、
「大人の男が呑めるさっぱりした梅酒」とし、
探していたのだ。

今回手に入れたのは水飴となって市販されているもの。
溶けも良いので、これにした。

さて、問題のレシピだが、
いろいろ思案したが、少し実験的な面も加えて、
以下のような配合にした。

[ザ・グレンリベット・プラム・リキュール]

・ザ・グレンリベット12年   350ml
・醸造用アルコール      1800ml
・梅(和歌山産・南高梅)    1kg
・麦芽糖(水飴タイプ)     250g
・はちみつ          250g
・レモン・ピール(自家乾燥)  1個分
・オレンジ・ピール(自家乾燥) 1個分
・シナモンスティック     1本

→レシピ
1.レモン・オレンジの皮を剥き、渋皮を丁寧に取り、
 100度くらいのオーブンに入れ、7~8分焼き乾燥させる。
2.梅を洗い、枝や傷みを取り除き、水気を拭き取る。
3.4l入りの漬け瓶に、梅を丁寧に入れ、
 酒・糖分・スパイス全種類を入れる。
4.3~4ヶ月で梅・スパイス類を取り除く予定。
 そこから約3ヶ月熟成して、完成予定。

今回、グレンリベットに醸造用アルコール
(ホワイトリカーと呼ばれるもので良い)を合わせてみたが、
グレンリベットの香味は、充分に残った。
また、2次的効果として、シトラス系のフレーバーが生まれ、
浸漬用の酒として、面白い素材になったと思う。
また、そのシトラスフレーバーを高めるため、
レモン・オレンジの乾燥ピールを入れる事を思いついた。
シナモンスティックは、甘味が抑えめなので、
フレーバーとしての甘味を強調するため。
ただし、これは強く出過ぎるのを嫌うので、
2週間に1度くらい、浸漬具合をチェックして、
途中外す可能性もある。
肝心の梅は、当方関西圏ではお馴染みの、紀州南高梅。
3ヶ月で外す予定なので、
青梅ではなく香りの強い熟成梅を探した。

とまぁ、こんな具合で漬け段階は終了した。
あとは、当店のワインセラーで熟成を待つ。
どちらかというと、純然たる梅酒ではなく、
「プラム・リキュール」の色合いになった気がするが、
どんな具合に仕上がるかはお楽しみ。

しかし、こんな風に貯蔵し熟成を待つというのは、
ロマンをもちろん感じるのだが、
私のような小心者は、仕上がりが心配になる。
そう考えれば、蒸溜所の原酒貯蔵などは、
私など比にならないほどの年月を要すのだから、
気が遠くなるくらい大変な作業。

まぁ、ここは自分の感覚を信じて、
気長に気長に待つとするか.....。
     

2005年06月20日

リベットで梅酒なんぞを。

いつもとは、ちょっと趣向を変えてみよう。
モルト・ウイスキーのちょっと変わった楽しみ方を
今、計画しているのでそのことを少し書く。

スコットランドには、昔から
モルトウイスキーを使ったリキュールが多数作られている。
「ドランブイ」などはその典型で、
モルトウイスキーにはちみつやハーブを配合した、
甘く妖艶(私見です)な味わいのリキュール。
これに似たリキュールを、
いろいろなモルト蒸溜所でも作られていて、
そのレシピ・味わいも様々である。

閉話休題。

さて、日本では今の季節は、
「梅酒」作りが各家庭やお店で行われる。
梅の実の収穫が最盛期のこの季節ならではの、
日本的「リキュール」作り。
まるまる太った大粒の青梅を、
各人秘伝の酒や糖分を使って作られる。
酒は、醸造用アルコール・焼酎・泡盛・ブランデー・
難しいところで清酒・ラムなども使う。
糖分は、氷砂糖が一般的だが、
黒糖・きび砂糖・麦芽糖、そしてはちみつも使う。

それぞれのこだわりのレシピで漬け込み、
早ければ3ヶ月から半年、
何年もの間、長期貯蔵される方も多い。

やはり、自分で作って呑む楽しみと、
時を越えて行くロマンがこの酒の醍醐味。

実は毎年僕も泡盛使いの梅酒を仕込む。
今年もすでに1本仕込み終えた。
だが、今年はもう1本計画をしている。

題して「リベット・プラムリキュール」

そう、グレンリベットで作る梅酒である。
人によれば、まったくの邪道と笑われる向きもあろう。
だが、僕は至って真剣。作るのである。

レシピは現在、とある「砂糖」を捜索中で、
それが手に入り次第、実行に移す。
しかし、梅の最盛期もぎりぎりになってきた。
まだ、その「砂糖」が見つかっていない。

焦る。焦る。でもまだあきらめない。
造りが決まったら、ここでレシピごとまた紹介する。
  

2005年06月15日

ザ・グレンリベット21年アーカイヴ

1f0482cc.jpegこちらはオフィシャルボトルであるが、
現行、日本輸入代理店である
ペルノ・リカール・ジャパン(株)様からは正規輸入はない。
残念ながら、並行品のみ入手可能である。

アーカイヴシリーズの第二弾としてリリースされた。
(第1弾は年数表示無しのタイプだった)
21年以上の熟成を経た樽原酒の中から、
厳選したものをヴァッティングし瓶詰めした製品。

シェリー樽熟成原酒の特徴が強く出ており、
カラーも柔らかな琥珀色。
長期熟成らしい、複雑で芳醇な芳香と、
余韻の長いアフターテイスト。
味としては、ドライフルーツを思わせる甘さ、
プラムやアプリコットのような酸味も感じるように思う。

「アーカイヴ」とは原酒樽の熟成庫の意味を持っている。
裏ラベルの書き出しにも、
「ザ・グレンリベットの熟成庫の奥にある、
 小さくて特別な場所を[ザ・アーカイヴ]と呼ぶ。」
と書いてある。
ジム・クライル氏をはじめとする、
蒸溜所の生産者達が、選その特別な熟成場所の原酒樽を
くまなくチョイスした原酒を
丁寧にヴァッティングしたのだろうと、
想像を膨らませながら呑むのも
ロマン溢れる贅沢な時間。

私的な好みでいうと、
ザ・グレンリベットのオフィシャル品の中では、
12年・18年に次いで好みの1本。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●ザ・グレンリベット21年アーカイヴ
アルコール度数/43度 容量/700ml

  

2005年06月14日

マンスリーエムに。

64f88996.jpg5月24日発売の雑誌「マンスリーエム」に、
ザ・グレンリベット蒸留所での
昨年受賞されたベスト・アンバサダー表彰式の
記事が掲載されている。

受賞者は北海道のCONCORD21/井守槇人さん。
表彰式ではシーバス・ブラザーズ社により記念の盾を授与、
また同時に世界初のザ・グレンリベット・リーダーとして
蒸溜所に永遠にお名前が刻まれるそうだ。
しかも、世界の第一号が日本人。
これは、すばらしい事だ。

また、記事にはスコットランド研修の模様も。
あぁ、本当にうらやましい。
僕も今年は....闘志がメラメラ湧いて来る。

(上掲写真は、マンスリーエムの表紙
 5月号ではないのでご注意を。)  

2005年06月13日

ザ・グレンリベット12年

f00bd703.gifすべてのザ・グレンリベットの基準とも言うべき、
言わずと知れた、この蒸溜所の主要銘柄である。

この度、ラベルが一新され、2枚の分かれたラベルになり、
ブランド・ロゴも同じく一新されている。

過去に遡ってみても、その造りについては
「変わらない事」に重きを置いているザ・グレンリベット。
今回のボトル・シェイプの刷新についても、
酒質は、さらに向上していると思える。
(好みはそれぞれである。あくまで私の主観として。)

元来、非常に繊細でエレガントな酒質のこのウイスキー。
やはり、バランスの良さには目を見張るものがある。
注ぎ際に、立ちこめるフローラル香。
グラスを這うように、流れ落ちるとろみ。
そして、口に含めばマンゴーのような
フルーツの甘味が一瞬に。
そしてアフターテイストには、
枯れた穀物の持つ甘みを感じる。

比較的、軽やかな酒質ではあるが、
飲み飽きのしない、万人に合うであろうウイスキーと思える。

私的な思い出で申し訳ないが、10数年前、
バーテンダー見習いを始めた頃、
私は、バーボンウイスキー一辺倒であった。
ブレンデッド・スコッチについては、いくつか知っていたものの、
モルトについては、知識は皆無であった。
当時は、まだまだ銘柄もそう多く出回ってなく、
雇ってくれていたお店のバックバーに、
初めてこの酒を見つけた。

そう、実は私が「モルト」を初めて意識して呑んだ1本。
ブレンデッドとは違う個性と聞いてから呑んだせいか、
その第一印象は、「うめーっ!」の一言。
まぁ、多分にマスターの前振りもあったが、
柔らかな香味と口に残る甘味な芳香に驚いたものだ。
まだ、テイストにコメントなど残す知識もなかったので、
ただ「うめーっ!」となった次第。
それ以降、度々ボトルやラベルデザインを変えつつも、
その度、酒質の向上があり、
未だ、私のフェイヴァリットの1本である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下のデータは、公式HPより引用。

●ザ・グレンリベット12年
アルコール度数/40度 容量/700ml
[テイスティング・データ]
香り/
繊細な花の香りバニラ、はちみつの香りを伴う
バランスの良いフルーツ香。
味/
春の花の香りと夏の草原を連想させる
バランスの良いソフトさとスムースな味わい。  

決心の日。part3

いよいよ、テイスティングが始まった。

目の前にずらりと並んだグラスには、
以下のような試飲酒が注がれていた。

・ニューポット・モルト
・ニューポット・グレーン
・アイラ・モルト
・ローランド・モルト
・ハイランド・モルト
・スペイサイド・モルト
 (シェリー樽熟成)
・スペイサイド・モルト
 (the Glenlivet 12years)
・スペイサイド・モルト
 (the Glenlivet frence oak resarve 15years)

他蒸溜所のものも含め、このラインナップ。
さっそくクライル氏の指導が始まった。

氏のテイスティングに対する理念は独特で、
「個性の強いもの」と「個性の穏やかなもの」
から比べてテイスティングするというやり方。
僕の認識していた一般的なテイスティングは、
舌の官能特性から穏やかなものから順にというもの。
少々面食らったのも事実。

最初にニューポットモルトとグレーンを比べる。
熟成前の原酒であるので、
樽の個性では語られない原料・蒸溜法のみの
対比が非常に見てとれる。

次に「アイラ」と「ローランド」、
これが一番驚いた。
アイラのスモーキーでヨード香の強いモルトを含み、
口を漱いだ後、その記憶も新しいまま「ローランド」へ。
するとただ穏やかというだけでない、
フルーツ香・ローストナッツのような甘味など、
正直、今までローランドに感じにくかった特性が
ほのかに舌や鼻孔に感じられるのだ。

「ローランド」と「ハイランド」。
ここでは、あまりピートを焚かないハイランドを使用。
するとここでもドライフルーツの甘味や、
枯れたウッドのような香りなどがわかる。

「ハイランド」と「スペイサイド(the Glenlivet 12years)」
ここで、あえてシェリー樽のスペイサイドを飛ばし、
the Glenlivet 12yearsの指定が入る。
氏曰く、その方が個性がよくわかると言うのだ。
その後の質疑応答で、
バーボン樽のスペイサイドとハイランドは区別がつきにくいと
いう出席者の質問があったが僕もそういう実感はある。
そのサンプルがここであえて提示されたわけだ。
するとthe Glenlivet 12yearsからは、
フローラル香、トロピカルフルーツのような甘味が
見事に感じ取れる。エレガントと氏は例えた。その通りだ。

「the Glenlivet 12years」と「スペイサイド(シェリー樽)」。
ここでは、氏よりこのサンプル比較では、
スチルの形状による酒質が感じ取れると言う。
the Glenlivet蒸溜所の長いスワンネックでは、
重くなる雑味やオイル成分は、ネック上部まで届かず、
澄んだ綺麗な香味を含んだ蒸気のみを取り出せると言う。
反対に、もうひとつのサンプル「スペイサイド(シェリー樽)」の
蒸溜所のスチルはネックが途中から大きく折れ曲がるため、
酒質は重くオイリーなものになると言うのだ。
実際に呑み比べると、まさに言い得て妙。その通りだった。

最後は「スペイサイド(シェリー樽)」と
「the Glenlivet frence oak resarve 15years」。
ここでは、樽の特性を感じとれるという。
the Glenlivet frence oak resarve 15yearsの場合、
多くの古樽使用酒と違い、
ワイン・ブランデーに使用するリムーザンオークの新樽使用。
他の酒の熟成による香味を強く入れず、
樽の木の個性をつけるというコンセプト。
シェリー独特の甘くタンニンを感じる個性の後に試すと、
木材の持つ香味が複雑に入り乱れた感がある。
フィニッシュとして使用しただけでも、かなり個性的になるのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

テイスティングを終え、僕は考え込んでしまった。
そして今までの自分の官能以上に、
新たな官能が氏によって導き出された事に
素直に喜び、そして驚いた。

the Glenlivetという、伝統を受け継ぎ守り続ける者が
やはりこれほどまでに冴えた官能を駆使し続けるならば、
そのウイスキーが衰えるはずはない。

かつてジョージ・スミスのウイスキーと、
密造酒ながら、時の国王までをも魅了したその味が、
絶え間ない努力と研究のもと、
21世紀の今、自分の口に運ばれる事を喜んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その後、このthe Glenlivet ambassadorへのチャレンジの
方法をエージェントの担当の方から聞かされる。

先ほどの感動も手伝ってか、
僕は俄に、心踊りその切符に向かって進む決心をする。
ジム・クライルにもう一度逢いに行きたい。
まだ踏み入れた事のない憧れのスコット・ランドへ。

ここから半年。
僕は、その道へ向かって全身全霊を傾けたい。
  
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決心の日。Part2

迎えて、5月16日。
場所は、大阪・北新地のホテル・モントレ。
ここで、the Glenlivet-ambassadorの
研修セミナーが行われた。

会場に着くと、そこにはずらりとテーブルが。
ざっと5~60名は参加するようだ。
この会は、東京でも行われるそうなので、
この倍以上は参加する。

会の前に、ロビーで一服。
すると、ひとりの紳士が僕に声をかけてくれた。

「ニシオさん。お久しぶりですっ!」

見るとそこには懐かしい顔が.......。
その方は、僕が10数年前、
店を出した頃、とてもお世話になった
Sさんだった。

この方は、当時ある洋酒エージェントの営業をされていて、
大阪の片田舎にある僕の店まで、
遠く大阪市内から度々足を運んでくれ、
何かとサポートをして頂いた。
その後、東京に異動になられて音信が途絶えていた。

「わぁー、Sさん。お元気ですか?
どうされてます?」

僕の質問に、お名刺を差し出すSさん。
そこには、ペルノ・リカール・ジャパン大阪支店長の文字。

「すごいっすねぇ。ご昇進おめでとうございます。」

その後、暫し、懐かしく会話を楽しんだ。
のっけから、何か偶然を越えた出会いに、
この会への期待がググッと高まって来た。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

定刻13時、出席者も集まり会がスタートした。
冒頭、エージェントの方々のご挨拶があり、
the Glenlivet蒸溜所のマスターブレンダー、
ジム・クライル氏が登場。

スコットランドの正装。タータンに身を包んだ、
小柄で穏やかなお顔立ちの氏の姿。
柔和で暖かいこのウイスキーと、
印象がオーバーラップした。

クライル氏から、
the Glenlivetの歴史、造りなどの
レクチャーを受ける。

18世紀初頭、創業者ジョージ・スミスが
政府の税制から逃れるため、
密造をしながら造りを磨き、
当時の国王が密造酒と知りながらこの酒を所望した背景。
そして、税制緩和後、政府公認第1号となった蒸溜所。
幾多の困難がこの後も降り掛かるが、
信念のもと、造り続けた歴史に、壮大なロマンを見る。
製法についても、初代から受け継いだ技法そのままに、
今も作り続けられるthe Glenlivet。

仕込み。ポットスチルの形状。樽の考え方。
そのどれにも、「変わらない」事への熱意が汲み取れる。
終始、にこやかに、時にぐっと真摯な面持ちのクライル氏。

通訳が入るも、英語の苦手な僕なのに、
氏の語り部にグイグイと引き込まれた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一通りのレクチャーが終わった。
これからテイスティングという段階で、
僕の頭には、ひとつの思いが過って来た。

正直、日本国内でもあまりにポピュラーになったthe Glenlivet。
その味わいの定評は、バーマンなら周知である。
しかし、こんなに改めて深く入り込んだ時、
the Glenlivetの味への期待と、
「ロマン」が膨らんできたのだ。

舌という官能の前に、心の官能。
そこに、とてつもない刺激を与えられた気がした。

ジム・クライル氏の熱弁は、
この後の僕のthe Glenlivetへの感情を変える、
「スイッチ」となったのだ。

(次回 Part.3へ続く。)
  
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決心の日。part1

d6c8f1f6.gif■・・・・・・・・・…・・・・・・・・・・■
 管理者より、最初に書いておく。
 このブログは、05.5.16から立ち上げたが、
 諸般の事情(ブログ環境の好みだが...)で、
 急遽、こちらに移転。
 まだ、記事数が少なかったので、
 重複するが、以前もものを最初からUPする。
■・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・■

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

僕がこのブログを立ち上げる事になったのは、
ちょっとしたドラマがある。(あくまで自分的にだが...)

僕は、その道12年目になるバーテンダーである。
ご多分に漏れず、酒好きが高じて
この道に足を踏み入れたクチである。

ささやかながら、BARを経営しながら、
日々、錬磨を重ねている(つもりである。)
生来、惚れるとのめり込むタチであるが故、
今までにも、どっぷりとその世界にハマった酒は多数。

中でも、シングルモルト・ウイスキーについては、
多少のムラはあったものの、
しっかりとこの体に染み付いている酒である。
呑む事はもちろん、情報収集にも余念がない。
試飲会やセミナーの類いにもよく参加するほうだ。

そして、過日。
とある研修セミナーに参加した事から、
このブログ立ち上げの布石が始まった。

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4月のある日、ペルノ・リカール・ジャパンのO氏が、
久しぶりに当店を訪れた。

氏は、常々お世話になっている洋酒エージェントの担当者。
着くやいなや、氏は1枚の資料を渡しこう言う。

「ニシオさん。Glenlivetのセミナーに参加しませんか?」

資料に目をやると、
the Glenlivet Ambassador 研修セミナーとある。
(内容を詳しく話すと長くなるので、
あとで、リンク先のthe GlenlivetのHPを御覧有れ。)

アンバサダー=親善大使?
何だと思い、話を聞かせて頂く。

要するに、我々バーテンダーが
the Glenlivetの親善大使と認定を受け、
エージェントの提案企画にプラスして、
自身でプロモーションを考え、
「広報」「販売」をし、ブランドを育成していく。
というものらしい。

そして、その優秀者には、本国スコットランドで行われる、
the Glenlivet蒸溜所記念セレモニーに招待されるというもの。

僕は、直感的に「おもしろいっ!!!」と身震いした。
もちろん即時に参加要請をしたのは言うまでもない。

(part2につづく。)
  
Posted by livet_amb at 20:46Comments(0)TrackBack(0)所信表明?