2009年10月29日

Norton Roseなどがアソシエートのロックステップの改革を行なっていましたが、Reed Smithもアソシエートをジュニア、ミドルレベル、そしてシニアの三つの層に分けるキャリア・ロードのプログラムをファームワイドで導入することを決めたそうです。想定される年次としては、1から2年目までのアソシエートがジュニア・アソシエート、3から5年がミッドレベル・アソシエート、そして6年以上がシニア・アソシエートだそうです。ロックステップではありませんので、それぞれの層から次の層に移るかどうかは、定められた適格用件を充足するかどうかにかかるそうです。適格用件にはリーガル・スキルだけでなく、事務所文化への理解・貢献、リーダーシップ、ビジネススキル、クライアントのニーズの理解やマネジメント等が含まれています。立派な弁護士になるにはリーガル・スキルだけではダメとのことで、アソシエートにビジネス感覚を含むスキル習得と進むべきロード・マップを提供することになる模様です。ただ、報酬体系はまだ決まっていないとのことで、今回の視点はアソシエートのトレーニングにあるとのこと。今後、このような適正を審査することによりステップアップするシステムを採用するファームが増えて単純なロックステップは変わってゆくのかもしれません。

Asian Legal Jobs − Legal Londate

(12:49)

2009年10月15日

先日、シンガポールのラジオ番組を聴いていたら、ある大学教授のインタビューがあり、中国およびインドの経済成長について力説してアジア経済の重要性が増大する話をしていました。日本でもアジアへの経済シフトの話題が人気ですが、シンガポールその他の国のメディアでも同じように取り上げられているようです。そうは言っても、突然アジアが世界の中心になるわけではないので、アメリカ等とも仲良くしながらうまく成長の恩恵を受けることができるといいですね。

ところで、アジアでの法曹業界の動きも相変わらず活発なようで、日本では知財ブティックファームの窪田チームを吸収したLovellsと米国をベースとするHogan & Hartsonの合併話が持ち上がっています。また、Slaughter & Mayが北京オフィスを開設しました。オフショア・ファームのHarney Westwood & Riegelsは香港オフィスを増強しているそうです。香港、その他の中国、シンガポール、韓国やインドの動きはよく聞きますが、日本はどうなるのでしょうか。民主党政権の今後の展開が読めないこともあり、少なくとも2009年は様子見の状況が続くようです。

Asian Legal Market ? Legal Londate

(14:35)

2009年10月08日

日本板硝子のイギリス人社長がわずか1年あまりで辞任したことに関し、日経ヴェリタスにインタビュー記事が載っていました。直接の辞任の理由は子供の為だそうですが、元社長が日本的経営に対する批判を展開しているところをみると、やはり日本企業の風土が合わなかった、ということのようです。日本の商慣習がこれほど国際展開にそぐわないものとは思わなかった旨の発言をしており、なかなか面白く読ませていただきました。業種によっては人口減少により縮小・緊縮する国内市場から国外に目を向けなければ会社の業績が上がらないことが確実になっている現状に対して、緊張感が会社全体に行き渡っている企業とそうでない企業があるようです。以前読んだ記事では、アステラス製薬が会社のマネジメントに関して英語を導入したようなことが書いてあったと記憶しますが、会社によっていろいろ試行錯誤を始めているようです。やはりグローバルに展開して成長してゆこうと思うのならば、本社の戦略スタッフ以上の経営人材に世界から優秀な人材を呼び込んでゆくことが遅かれ早かれ必要になってゆくと思われ、そうすると英語でのマネージが必要にならざるを得ないと思います。会計基準も国際会計基準になってゆきますし。国際的な全般的な基準に日本が合わせることは、時間の問題かもしれません。

グローバル化は大企業だけでなく、個人の問題にもなってゆきそうです。例えば国内の介護分野でもフィリピン人介護士の活用が最終的には必要になるとしか思えない現状があり、日本で老後を考える個人にとっては、老後に外国人とつきあわなければならない状況になるかもしれません。先日、介護分野に関し、外国人スタッフの活用の可能性を探る、と題するセミナーに参加してみました。外国人介護士活用での最大の障害は、引継ぎの為の記録を日本語で書いたり読んだりすることができないことだそうです。外国人介護士のパフォーマンス自体は日本人より使命感が強く要介護者の印象もいい場合が多いそうです。記録作成に対する解決策としてITシステムの開発が挙げられていましたが、外国人介護士の日本語能力を高める方策や試験対策など、外国人を日本の基準に近づけることばかりが検討されており、日本が外国の基準に近づくという発想は皆無でした。イギリスなどでは、医師がインドから来たり看護士がアフリカから来たりと、国際的な基準に合致していれば国境を移動することが多いですが、人材不足を解消するためには日本も国際基準に近づくことが必要になるかもしれません。フィリピン人介護士の問題では、フィリピン人の日本語能力の低さよりも、日本人の英語力の低さの方が問題のような気がしました。

Asian Legal Jobs

(15:12)

2009年10月06日

インドのParas Kuhad & Associate とHemant Sahai Associatesが合併してPHA, Advocatesという新法律事務所として出発することになったそうです。弁護士数で100人を上回る法律事務所になります。インドでは法曹の自由化の流れが不可避と認識されており、その流れに触発されてのものと受け止める傾向があるようです。日本でも法曹業界の規制緩和が始まったときに法律事務所の合従連衡が始まりましたが、インドでも「日本化」のような現象があるようで、同じ流れは韓国でもおこっています。世界経済でも低金利、デフレ、ドル・キャリーなど日本化現象がみられており、非常に日本人になじみのある事態が各国で進んでいるようです。ただ、リーガル・ビジネスに関しては、韓国と日本は似ていても、インドの場合は業務が英語で行なわれる点で大きな違いがあり、もしかすると逆に英米に攻勢をかけることが将来できるかもしれません。その点、日本にその可能性は皆無でしょう。

そうは言っても、短期的な話では全くなく将来のことは分かりません。熱い視線を注がれるインドも、日本の日航のようにインド航空の再建が必要とされていて給与改革が行なわれると、一斉に休暇届けを出すストライキが行れゴタゴタが続いていたり、外需減少による繊維業界の不況問題や旱魃による農作物被害が深刻になりそうなど、問題も抱えています。インドはITのイメージが最近は強いですが農業は現時点でも重要な産業なので旱魃の経済への影響が懸念されます。

しかし、先日のBBCのニュースでは、インド人女性の結婚相手としてかつては外国の印僑や外国人に一定の人気があったそうですが、最近ではインド国内のインド人のほうが将来性があるということで人気になりつつあるそうです。

Asian Legal Jobs Legal Londate LLP

(16:53)

2009年09月14日

夏に旅行に行ったときに、韓国人の子供と中国人の子供と日本人の子供を偶然多く見る機会がありました。その時気づいたのですが、中国人及び韓国人の子供は積極的に英語で大人に話しかけていたのに対し、日本人の子供の英語力は非常に低く、且つ積極性にも欠けていました。英語は便利な道具であって一種のインフラのようなものであり、日本のインフラ整備の遅れを感じました。20年後の日本人は大丈夫なのか・・と心配にもなりました。日本では英語教育問題になると、よく国語が先だ、とか品格がどうのこうの、と議論がおこりますが、これで大丈夫なのかなーとちょっと不安になります。両方同時に上達できればいいですね。

(15:08)

2009年09月04日

少し涼しくなり過ごしやすい日が多くなったので、千鳥ヶ淵の桜並木の下を散歩してみました。蝉が最後の頑張りで鳴き続けていましたが、蝉の鳴き声もだんだん少なくなって秋へと向かってゆく気候になっていることを感じました。千鳥ヶ淵の桜並木の入り口には新しくなったインド大使館が業務をスタートさせていました。インド大使館の壁はガラス張りで桜並木が一望できるすばらしい立地です。来年の春の桜が咲くころは、インド大使館の職員はすばらしい桜を眺めることができると思うと非常にうらやましい限りです。

世界経済の重心がアジアにシフトしてゆくことから、先進諸国からインドに対して熱いまなざしが注がれ続けていますが、法曹業界も同じようです。8月にはインドのリーガルマーケットを自由化させようとのロビー活動の一環として、イギリスのMinistry of JusticeがインドのLaw and Justice の大臣に会ったそうです。インドのリーガルマーケットを一方的に外国に開放するのは不公平とのインド人弁護士の反発もあってか、イギリスのMinistry of Justiceはインドの弁護士もイギリスで働けることを説明していたそうです。イギリスのリーガル・ビジネス需要が急激に落ち込んだ為にビジネスチャンスをインド等のアジア諸国に求めているようです。

Watson, Farley and WilliamsはNorton Roseのシンガポール・オフィスでシニア・アソシエートとしてファイナンスやインド関連の案件を担当していた弁護士をクロス・ボーダー・ファイナンス部門に引き抜き、今後インド案件の開拓をしてゆくそうです。ファイナンス案件は昨年より急減していますが、キャッシュ・リッチ投資家や銀行の案件は適度に続いているそうです。

Legal Londate

(15:33)

2009年08月11日

ビル・ゲイツのお父さんがパートナーだったK&L Gatesがシンガポールオフィスを増強しているそうです。シンガポールと英国(イングランドとウェールズ)の弁護士資格を持つ弁護士を、中堅の英国系法律事務所からヘッド・ハントして国際紛争・調停分野を担当するパートナーとして迎えました。シンガポール・オフィスは今年3月にスタートさせたばかりですが、K&L Gatesは1996年以来アジアのオフィスを拡充させてきており、北京、上海、台北、及び6月にはドバイ・オフィスを開設しています。ただ、日本は入っていませんね。政治的にも経済的にも混迷状態で規制も残存し将来のビジョンを描けていない日本は魅力に欠けるのでしょうか・・・・・。

Asian Legal Jobs


(15:06)

2009年07月21日

先日、東京大学法学政治学研究科ビジネスロー・センター講演会を聞いてきました。ところで、昨年のリーマンショック以来、アメリカ的資本主義の崩壊といった内容の本が多く売れ、「労働者を守れ」というステレオタイプの左翼的主張がもてはやされ、「構造改革は間違いだ」「格差是正をすれば社会は上向く」といった論陣があちこちに張り巡らされています。全国紙でも労働組合の機関紙になってしまったような新聞もあります。それとは逆に、経済学者の中には、日本の労働法に対する根本的な問題提起をし、解雇権濫用法理が日本の労働市場を硬直化し多様な雇用システムを採用することを妨げている、といった主張を強力に展開する人も多いようです。経済の視点から常識的に考えれば、産業構造の転換点では雇用を衰退産業から他の産業に移すことが必要なのは明白です。ない袖は振れない企業に労働者を無理に結び付けておいても、産業の空洞化が加速するだけとの指摘も多く提示されています。世界経済の大きな流れが変わりつつある昨今の経済情勢の下で、労働関連の問題は非常に難しい状況にあります。他方で、日本は少子高齢化が進み人口が減少した成熟した低成長経済になるので、高度成長期の発想や制度が現実的でなくなってゆきます。労働人口が減少する上に給料も上がらないので所得税収は減るのに社会保障費は増大しますので、税や社会保障のシステムの根本的な発想の転換が必要との指摘も多く見かけます。ねずみ講システムと揶揄される年金システムも解消するか根本的な変更が必要なのは明白な状況です。国の制度として外国人の労働をどうするか、といった問題や企業で有能な経営者や人材を外国から採用して定着させるための方策など、さまざまな問題に向き合って具体的な方針を決めなければ行けない最終段階に来ている気がいたします。外国や外国人に対して必要以上に身構える国民性の殻を破り、世界に出てゆくような人材を育ててゆく必要がある情勢のもとで、日本全体の制度およびマインドセットの根本的な転換が必要なようです。

このような難しい問題が山積する状況のなかで、菅野先生の講演で面白いアイディアでも先生が口走らないかと思い参加してみました。しかし、特に面白みのあるものはなく、整理解雇の四要素(四要件ではない。)の説明等をしながら経済学者の主張に反論しておられました。法学者なのでやむを得ないとは思いますが、大きな経済の流れを見据える、といった視点は特に感じられず、以前出版された本で紹介された「雇用の多様化は進むだろう」、といった非常に無難な講演でした。ちょっと残念でした・・・。いずれにしても、今後どうなるか、選挙直前には嫌な問題は真正面から取り上げられないかもしれませんので、特に選挙後にどんな意見が出るのか見守ってみます。

Asian Legal Job

(17:25)

2009年07月16日

秘書の募集について

日本人弁護士担当の秘書複数と外国人弁護士担当の秘書1名を探しています。法律事務所の秘書は基本的にグループ・セクレタリーになります。

日本人弁護士担当の秘書の場合には英語要件が少し緩くなります。理想としては、TOEIC800点前後の英語力があり、法律事務所経験者または法学部その他社会学系学部出身者でワードとエクセルが使いこなせることを念頭においています。秘書ですので、タイプスピードもある程度早い必要があります。具体的な担当業務は文書作成補助、ファイリング、請求書作成業務、簡単な翻訳、スケジュール管理、電話応対、その他の法律事務所の一般的な秘書が担当する業務になります。移籍して業務を開始していただくのは夏が過ぎてからになりますので余裕があります。

それに対し、外国人弁護士担当の秘書は外国人を担当しますのでよりコミュニケーション力のある英語が必要になります。秘書のスキルが高ければ法学部出身である必要はありません。英語と秘書スキルを重視します。

パラリーガルの募集について

パラリーガルのポジションは英語力を最重視しておりますので、帰国子女レベルの英語力が必要になります。また、外国人弁護士の為に日本語の文書を英訳することも多いので英訳スキルが必要となります。将来アメリカ等のロースクールに留学することを考える方などにはトップクラスのディールに関われるので非常に良い経験になると思います。

いずれも、非常に近代的ですばらしい職場環境ですので、ご興味のある方は下記までご連絡いただければ幸いです。

siwata@londate.co.jp

Asian Legal Jobs


(15:47)

2009年07月03日

日本では外資系法律事務所のリーガル・フィーは高く国内法律事務所のリーガル・フィーは安いと言われています。このリーガル・フィーの格差は円高傾向の定着により少し狭まりましたが、アメリカやイギリスではクライアント企業からリーガル・フィーの事実上の圧縮圧力をうけて改革を実行する事務所も出てきているので、将来にはリーガル・フィーの格差が更に狭まる可能性もあるかもしれません。
Orrick Herrington & Sutcliffeは従来の年次で決まる弁護士給料システムをやめ、アソシエートを3つの層に分けるシステムを2010年以降に採用する方向だそうです。2007年まで続いた新アソシエートへのオファー金額の急上昇を反映してリーガル・フィーが上昇しクライアント企業が悲鳴を挙げていましたが、それに対する改革要求が、今、クライアント企業からあがっていることに対応したもののようです。アソシエート、マネージング・アソシエート、そしてシニア・アソシエートという層に分類し、決められた条件を満たすとある層から次の層に移れることになるようで、最終的にパートナーへと続いていくことになるようです。また、パートナーにそもそもならないことを前提とするキャリア・ルートも採用し、Staff attorneyを増やして定型的な文書レヴュー業務を担当させ、コスト管理を分かりやすくクライアントに透明化することを念頭においているようです。
万が一、外資系法律事務所と国内法律事務所のリーガル・フィーの格差が徐々に狭まったとすると、世界経済の多極化に対応するグローバル経済圏企業の案件は四(五)大法律事務所から少しずつ漏れ出て分散する傾向が出るかもしれません。四大法律事務所は現在に至るまで拡大傾向にありましたが、そもそもこの拡大傾向は必要なのか、また、4つも5つも大規模国内法律事務所が必要なのか、いろいろな議論が出てくるかもしれません。勿論、デューデリのことを考えるとひとつやふたつは大規模国内法律事務所があると便利でしょうが、4つも5つも必要かは、どうなんでしょう・・・。現時点では外資系法律事務所は不況の直撃で四苦八苦していますが、長い目で見れば(あくまでも、ですが・・・)、四大法律事務所から外資系法律事務所に人材が移動してなじませるのがいいことになるかもしれません。可能性のひとつにすぎませんが・・。

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(13:08)