2006年07月

2006年07月14日

来週から夏休みをとったので、記事の掲載があまりできなくなります。私のいる外資系法律事務所では、米国で採用されて日本に来ているアメリカの弁護士は一年に一定の期間本国に帰国する権利を与えられていることがあり、その場合結構長期間事務所を休んだりする。私はそのような権利はないが、久々に1ヶ月間の長期夏休みをとり、母の実家のあるイギリスに行ってのんびりすることにした。私は半分イギリス人(正確には4分の1イングランド人、4分の1ウェールズ人)だけれども生まれも育ちも日本だった。学校も普通の日本語の学校に行ったが、ただ、その学校はフランス人宣教師が作った暁星学園という九段にある学校だったので、幼稚園から高校までフランス語を勉強させられた。あまりやる気がなかったので身につかなかったが、今考えるともったいないことをしたと思う。

ところで私のいる法律事務所は世界各地に支社があるので、時間が取れればイギリスの事務所にも顔を出そうかと思う。場所はCanary Wharfという新しい開発地でとてもきれいな所にある。私のいる事務所はどこの国の支社も大抵、Prestigiousなビルに入っているのでそれぞれの支社を見てまわるのも面白い。世界各地でM&Aがあったりすると、多くの場合、合併する会社の日本の子会社があるので、子会社のデューデリを世界各地の支社から頼まれることがよくあった。そしてメールでやり取りしていたそれぞれの事務所を実際に見てみたい気は以前からしていた。

まあ、以上のような事情なのでブログのアップデートはあまりできなくなります。

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(12:33)

2006年07月13日

最近、投資顧問業の登録申請をいくつかやったが、多くは匿名組合契約が有価証券とみなされてしまった為にダブルSPCのストラクチャーで親SPCの匿名組合契約締結に関するアドバイスが投資顧問業の範疇に入ってしまうので登録するケースだった。登録したあと、クライアントは投資一任の認可までとりに行きたいと言っていたが、関東財務局の担当者は金融庁からの話として、不動産の証券化・流動化のケースで投資一任の認可が下りるかどうかわからないといっていた。しかし、先日の新聞記事で野村不動産が投資一任の認可を初めて取得したと書いてあった。今後は他の外資系会社も投資一任の認可に進むに違いない。

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(10:34)

2006年07月12日

SECのサイトでRule 14e-5に関するNo-action letter(TP 06-76)を探したが、なかなか見つからなかった。法令に関する有権解釈を取得するような制度だけれども、日本にも同じような制度はあるがあまり人気ではなさそうだ。ところで、探し物のNo-action letterはアメリカのヤフーにもいって一般的に検索してみたりしたところひょんなことで見つかった。SECのサイトはいろんな情報が入手できるので大変便利だが、情報が多すぎて何がなんだか分からなくなることがある。それにひきかえ日本のEDINETで入手できる情報はアメリカに比べると少ない。だから逆に見つけやすいとも言えなくはないがEDINETは使い勝手が悪い。最近PDF形式で一括ダウンロードできたり改良が進んでいるようだが、それでも使いにくい。

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(10:30)

2006年07月10日

先日、ニューヨークオフィスに新しい弁護士が転職してやってきたが、その弁護士はある事件で相手方当事者を代理する弁護士だった。弁護士事務所が大きくなると、転職する先の弁護士事務所が利害対立する相手方当事者の代理人であることも多くなってします。そこで、内部手続きとしてScreening procedure または “Ethical wall”の設定をおこなう。具体的には、‥梢Δ靴討る弁護士はその弁護士がかつて相手方代理人として担当していた事件には関わらないこと、当該弁護士がその事件のことを事務所内で他の弁護士だけでなくすべてのサポートスタッフと喋らないこと、E該弁護士がその事件の書類・ファイルにアクセスしないこと等を書面にして、転職する弁護士だけでなく、その事件に関わったすべての弁護士・パラリーガルその他のスタッフに署名させる。ただ、関係した弁護士とスタッフを合計すると何百人にもなるので結構大掛かりな話になる。

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(10:44)

2006年07月07日

先日、日経産業新聞で弁護士、公認会計士そしてMBA取得にかかる費用の比較が記事になっていた。学費と生活費がかかるが学費だけ見ると、弁護士は200万から600万円、公認会計士は50万から450万円、そしてMBAは600万から2000万円と見出しに書いてあった。予備校の費用は人により違うし、生活費も住む場所によって違ってくる。MBAについては、アメリカのビジネススクール人気はピークを超えていて、一部は総費用が安くなる欧州のビジネススクールに流れているそうだ。私の兄も東京三菱銀行を辞めてイギリスのビジネススクールでMBAを取っている。
仕事をしながらの資格取得はかなり厳しいらしく、社会人向け法科大学院を設置している成蹊大学の人も「相当な覚悟が必要」といっているそうだ。実際には仕事を辞めなければ授業についてゆけないというのが実情とのこと。旧司法試験の場合は私も含めてまだ仕事をしながらの受験者が多かったと思う。これからは資金を確保してから一気に資格取得に進むしかないのだろうか。

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(10:17)

2006年07月05日

最近の大手公認会計士事務所の業務停止でクライアントがどう流れるか多くの会社が様子を見ているらしい。大手会計事務所にとってトヨタ自動車などのビック・ネームの会社をクライアントとして持つことは事務所のイメージ・アップの効果はあるそうだが、収入面ではこのような会社は値引率が高く、むしろ事務所にとっておいしいのは中規模のクライアントだそうだ。上場していないクライアントの立場からするとわざわざ会計事務所を変更するのは大変な負担であるので変更のインセンティブは低い。上場会社の場合であれば、株主への説明責任から不正に関わった公認会計士事務所を使い続けるのは問題になり得る。クライアントはみんな、周りの会社がどうするか様子を見守っているのだろうと思う。

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(10:47)

2006年07月03日

人材派遣法と職安法は不思議な法律だと思う。「人材派遣」というビジネスモデルは職安法により一律に全面禁止されており、それが人材派遣法のライセンスを取ることにより禁止の網が外される構成になっているようだ。そもそも憲法22条は職業選択の自由・営業の自由を保障しており、その憲法上の人権に対し事前に全面的な禁止の網をかぶせるのは非常に強い規制態様なので、より慎重に立法する必要があるし、具体的な運用も合憲的な配慮をしなければならないはずだろう。

ところで人材派遣法はどんな人材でも派遣していいことにはなっていない。弁護士の派遣などは認められていない。わざわざ人材派遣法で士業の派遣を派遣の範疇から外している。「労働者」の派遣だから弁護士は独立して職務を遂行する立場なので、範疇に入れない、ということかもしれない。しかし、職安法も人材派遣法も、弱者である労働者保護を目的とするから厳重な規制があるのであって、「弁護士が人材派遣法で派遣の範疇から外されているから職安法の規制に服し弁護士の派遣は全面禁止」というのは理論的に成り立たない。弁護士を弱者の範疇に入れるのは変だろう。弁護士が「労働者」の範疇に入らないならば、むしろ職安法の適用もうけず、規制がない以上、弁護士の派遣は認められるべきとなるのが素直な気がする。法曹人口が増大すると、いろんな弁護士も増えるだろうし、出産して弁護士の仕事をやめたけれどもたまには働いてみたいという弁護士もいると思うから、弁護士の派遣は悪くないと思う。

人材派遣法はその他の細かい部分を見てみても、人間の本質から乖離した机上の空論に立脚した部分が多い。例えば、派遣社員を受け入れる会社が事前に面接してはいけないことになっている。派遣会社はプロとして適切な人材を選ぶのだから問題ないし、面接したら容姿などを理由に差別の危険があるとかなんとかわけのわからないことをもっともらしく立法者は主張している。しかし、一般的にどんなにいい人材と言われている人でも、相性があうかどうかは別問題であり、どんなにいい人でも相性があわないことは当然あり得るのであって、この法律は人間の精神面を全く無視している。この法律は結局、労使のイデオロギー的対立を歴史的な背景として背負ってしまっているのが原因で、人間の本質や精神面を無視したいびつな形になってしまっているようだ。業務請負と人材派遣の現実の区別はおよそ不可能に近い。労働局は区別のパンフレットなどを出しているが、現実を無視したひどいものになっている。まさに規制大国日本という感じだ。一度、人材派遣法の本を見てみると面白いと思う。「本当かよ!」なんて規制がいっぱいある。

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(11:55)