2006年12月

2006年12月21日

上場準備している会社の親会社がすでに上場しており、その親会社の会計不正が発覚したような場合、やはり子会社の上場には相当の打撃になるのだろうか。このような準備作業をやっている弁護士や会計士は精神的に打撃を受けるだろうが、しかしFeeさえ払ってもらえれば問題ないので気にしないのかもしれない。長引けば長引くほどアワリー・チャージが増えますからねえ・・・。いろいろ聞いてみたいですね。

ロンデート

(12:28)

2006年12月20日

日興コーディアルグループの株式が管理ポストに割当てられたのをビジネスチャンスと喜ぶ弁護士が日本でも増えているのだろうか。今度訴訟が提起されたら、代理人弁護士の出身大学やその他の経歴を見て比較して見ると面白いかもしれない。この訴訟をやるようになると大企業の顧問の仕事は来ないだろうから専門化されてゆく可能性がある。どうなるでしょうか。

ロンデート

(11:01)

2006年12月18日

任天堂のWiiのストラップに関して集団訴訟が提起されたそうだ。
Green Welling LLP filed a nationwide class action lawsuit on behalf of the owners of the Nintendo Wii against Nintendo of America, Inc., in the U.S. District Court for the Western District of Washington.
アメリカでは集団訴訟を専門分野とする法律事務所があるそうだが、このような訴訟は弁護士の学歴と関係なく、取りまとめ能力があり司法試験に受かっていれば出来るのかもしれない。企業側につく弁護士事務所は大手の有名な弁護士事務所が多いと思われるが、そのような弁護士事務所には学歴と成績が良くなければなかなか入れない。そういう有名な法律事務所に入れなかった弁護士で一攫千金を目論むのであれば集団訴訟を専門にするのも一つの考え方かもしれない。私はこの辺りの知識はあまりなく責任あることは言えないが、日本の法曹人口が増大したらちょっとはアメリカ的な傾向が出るのだろうか。ただ、精神的な慰謝料請求が懲罰的損害賠償的な機能を果たすと言う人もいたが、基本的に懲罰的損害賠償制度がない日本ではまた違うのかもしれない。John GrishamのThe King of Tortsという小説が関連する内容で面白かった。

ロンデート

(14:21)

2006年12月15日

新聞・テレビが日本の特定の企業の経営上のトラブルやその他の問題点を報道すると、外資系投資銀行やファンドはその会社のことをとりあえず調べ始める(もちろん、ずいぶん前から目をつけていることが多いが)。以前、西武グループの上場廃止問題等が新聞で大きく取り上げられると、とりあえずPublicly available informationを調べて英文のレポートを準備したことがあった。上場廃止とともに親族による訴訟を含むいくつかの訴訟が提起されたことから、リーガルリスクや株主構成を確認するために係属中の訴訟事件の裁判記録を閲覧しに行った。第三者閲覧の場合は謄写ができないのでメモをとるだけだが一応だれでも見ることができる。しかし、以前、別の案件で弁護士秘書の人に記録を第三者閲覧しに行ってもらい、片っ端から写してくるようにお願いしたら、東京地裁の閲覧所にいるオバサンに片っ端から写しているのを見つかって追い出されたことがある。あそこには奇妙なオバサンやおじさんが働いている。確かにすべて写せば謄写と同じだからダメというのは、区別を設ける以上合理性があるが、釈然としない思いも残る。
西武の訴訟事件のときは高裁にまであがっていたので別の階にある閲覧所で一件記録を読みふけることになった。一件記録の最後の部分には閲覧申請書もくっついていて、今まで誰が閲覧申請したかわかる。新聞記者の人が閲覧申請をけっこうしていたのには感心した。一件記録のなかで、堤兄弟やその他の人が陳述書を提出していたが、ストーリー展開になっていたので、下手な小説よりよっぽど面白く、ついつい関係ない部分まで熟読玩味してしまった。誰が誰を殴っただとか、饅頭をつかんで口に押し込めただとか生々しいドラマのような話もあったりして面白くてたまらなかったが、そんな部分はレポートには関係ないので斜め読みで進んでいった。しかし、そんな部分ばかりが頭に残ってしまった。

ロンデート


(15:42)

2006年12月14日

貸金業規制強化法案が成立した。外国人弁護士の講演会(RBA)やThe U.S. Embassy Tokyo と the American Chamber of Commerce in Japan (ACCJ) が共同で主催したU.S.-Japan Financial Technology Seminarで法案成立に基本的に反対する意見が展開されていたが、今後外国人が言うように日本経済にマイナスの影響がでるか、注意して見てゆこうと思う。銀行系の消費者金融はいち早く20%金利以下の貸付に移っているので、外国人が騒ぎ立てるほどの影響はそこまでないのかもしれないが、なんともわからない。一般利用者への貸しはがしなども懸念されているようだ。しかし、もし、業界再編につながるのならば、M&A弁護士にとってはビジネスチャンスなので、もうとっくに動き回っているファンドや弁護士が多いだろう。以前、ライブドア問題が突然発生したとき、瞬時に外資の弁護士事務所とそのクライアントが動き回っていたことを思い出す。 

ロンデート


(15:21)

2006年12月11日

先週Ropponngi Bar Associationの最後の集まりで忘年会みたいなものをやった。西麻布のThe Baronというパブのようなレストランだったが、IT関連の協会と合同の忘年会だった。IT関連の協会の方は日本人が多かったようだが、いろいろな人がいて面白かった。頼みもしないのにいろいろな人に紹介して回ってくれたアメリカ人や旦那さんがドイツ人の日本人やその他いろんなバックグラウンドの人がいて無国籍状態だった。日本人の銀行員のかたで英語が達者でないけれども、端からすべての人に名刺を配って歩いている人もいたりして、日本的な人から欧米的な人までグチャグチャに混ざっていた。私は日本人の人には流暢に日本語で、自分では普通に話すのだけれども、相手の日本人の人はいちいちびっくりしてくれるので、その度ごとに、私が半分日本人であることを説明してまわった。それだけで話題になるので結構便利だ。
これからはクリスマスに外国人が休む時期に入り、その後日本人が大晦日に休むようになり、いつも時間差がちょっとある。この差で得したり、損したりすることがあったりする。

ロンデート

(15:04)

2006年12月04日

昔、学生のときに民法の勉強で利息制限法と出資法の解説と、判例の展開を読んだことがあった。そのときはなんとなく債務者側に立って解説を読んだように思う。このときの債権者のイメージは、ナニワ金誘道にでてくるような貸金業者がたちの悪い貸金回収行為を繰り返すようなことを思い描いていた。そして最高裁の大胆な判例展開は悪をとっちめる正義の味方のように思っていた。また、利息制限法と出資法の二つの法律があるのは不合理だから低い金利の利息制限法にそろえるのが妥当で、その後の貸金業法で判例法の意味を一部失わせるのはよろしくないのではないか、と学生感覚で思った。
ところが、先週Ropponngi Bar Associationという外国人弁護士の講演会に参加したが、全く違った意見が多かったように思う。現在グレー金利を利息制限法にそろえる意見が庶民受けするので、新聞では利息制限法より高い金利に上限を設定することの合理性については全く議論されていない。講演会での講師によると、日本の大手ノンバンクの貸付の中にはグレー金利で貸付けているものが多く、それも貸金業法にもとづく法定書面と認められる書面のやり取りがなされていないので、不当利得の返還請求が可能なものだらけだそうだ。もし、アメリカのようなクラスアクションが一般的であれば、財務諸表を単純に眺めると、大手ノンバンクは次々に破産に追い込まれるのではないかとのこと。もちろん、代理人弁護士は大もうけが出来ていいかもしれないが。
これに対しては、日本は訴訟社会ではないので債務者がよってたかって訴訟を提起することはないし、訴訟になっても和解になるので単純に財務諸表上の資金が形式的に足りないからと言って破産に追い込まれることは実際にはないのではないか、との意見が出た。
この意見に対しては、日本でもライブドアの被害者弁護団のように訴訟をするために債務者を煽り立てる弁護士が出てきており訴訟が今後多く提起されるようになってきているし、ノンバンクに対しては裁判所、国会、新聞、テレビすべてが「とっちめてやろう」という感覚をもっているようで、ノンバンクに同情する日本人は少ないからノンバンクの経営破綻は現実味を帯びるのではないかとの反論が出された。
全体的な外国人の印象としては、ノンバンクというものが日本ではまともなビジネスと見られることはなく、情緒的に攻撃されすぎているのではないかとのこと。リスクとるかわりに高金利で資金を貸し出すのはビジネス上当たり前のことで、今までの日本のノンバンクのイメージが払拭できてまともな先進国のビジネスの一つとなれるのならば、国があえて法律で金利の上限を設定する必要はないのではないか。先進国で金利の上限のない国では、まともなビジネスならば金利が何百%となることは競争原理から言ってない。もちろん、まともなビジネスをやっているノンバンクのようなところでも資金を貸してくれないような債務者は、マフィアのような闇金融に手を出して最悪の事態に陥るケースもあるだろうが、それは日本でも国で上限金利を設定しても闇金融がはびこるのと同じことで、それならば自由主義経済体制の基本に立ち戻って上限金利を設定することは意味がないとのこと。それよりも、現在、利息制限法を上回る貸出債権でも契約にしたがって素直に支払いをしている債務者も多く、すべてが悪徳金融なのではないのであり、そのような債務者の資金の融通の機会を失わせることのほうが日本経済に長期的に悪影響を及ぼすのではないか。更に、現在は銀行が大手ノンバンクに資本参加しており、大手ノンバンクの経営危機は長期的に日本経済全体に悪影響を与える危険が高いだろうと指摘していた。新聞やテレビは情緒的にノンバンクをとっちめるのが好きなようだが、マクロ経済的視点に立った議論を冷静にやるべきではないかとのことであった。
確かに、日本は国によるパターナリスティックな規制が多く、まさに規制大国という感じは今なお続いているが、今後、このグレー金利問題がどのように報道されてゆくか冷静に見てみようと思う。
最後に話は変わりますが、GE Moneyのアメリカの人と喋ったときに、私が日本の弁護士事務所にいたことがある話しになって、その話の過程で、彼から日本の弁護士に対する不満を聞かされた。それは、日本では何故、ビジネスの話が出来る弁護士がいないのか、とのことであった。ビジネスをどうしたらいいのかとの質問に対してまともなビジネスの提案をされたためしがないそうだ。弁護士が自己の責任を最小に抑えるために聞かれた質問以外は答えない傾向があるのかもしれないが、今後、日本の弁護士もビジネス感覚に満ちた法的な提案がビジネス全体とのバランスを考えながらできるようになるとお客さんも喜ぶと思う。

ロンデート
 


(12:25)