2009年03月

2009年03月24日

クリフォード・チャンスがパートナーに昇進した弁護士を発表しました。ロンドンでの昇進弁護士は少なくなり、世界各地のオフィスに昇進者が分散する傾向にあります。他の外資系法律事務所でもパートナーへの昇進が今後発表されますが、イギリス及びアメリカオフィスの大量人員削減とパートナーの昇進者の世界各地への分散傾向は、世界経済の多極化と世界的なネットワークの存在の重要性の深まりに対応しているように見受けられます。

日本経済のバブルからの脱却は旧来の自動車産業等に偏重して、且つアメリカの消費に依存していたために、日本経済は現在、危機震源地よりも甚大な被害を被っています。そのような状況への処方箋として、人口減少経済である日本は、今後は円高のメリットを生かしてアジア全体をターゲットに産業を育成してゆくことが必要だと提案されたりしています。そのような日本経済の将来像においては、今後はより世界的なネットワークの存在が重要になるように思えます。日本企業に戦略的なアドバイスを提供するリーガル・ビジネスにおいても「世界的なネットワークの存在」は、「質の高いリーガル・サービス」とともに重要性を増すように思えます。

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(11:52)

2009年03月11日

世界経済の収縮に伴い、外資系法律事務所も最近のバブル期に過度に膨れ上がってしまったアメリカ及びイギリスのオフィスを維持することが難しい状況に追い込まれて、大規模な人員削減計画が1月から3月にかけて次々と発表されています。しかし、これはバランスを欠いて膨れ上がってしまったオフィスその他を整理して、世界的なグローバル・ネットワークを最適なものへと見直す全体戦略の練り直しの過程のようであり、その証拠にアジア地域の新しいオフィス開設や拡充を実際に多くの外資系法律事務所が行なっています。

その中でも最近の話題は、将来のインドのリーガル・マーケット自由化をにらんだ拠点の開設や補強の動きです。世界経済は100年に1度の危機だと騒がれており、実際に大きなダメージが出ていますが、インドの内需は比較的堅調さを保っているほうだと思われます。勿論、インド経済は貿易収支が慢性的に赤字であり、海外からの資金流入で経常赤字をファイナンスするという脆弱な構造という弱点も抱えています。その為、昨今の金融危機で資金流入が細り、経常赤字はGDPの約4%にまで拡大しているそうです。今年の経済成長率は4%台に落ち込むかもしれないとの指摘もありますが、鈍化するにしても、世界経済に対しては依然としてプラスの影響を与える可能性があります。

ところで、インド人が弁護士になるためには、5年生のIntegrated Law Schoolか3年生のLaw Collageを卒業する必要があります。そして当該学校を卒業しさえすれば弁護士になることができ、別に司法試験を受ける必要はないそうです。その為、インドには非常に多くの弁護士がいるそうです。不況のために欧米の法律事務所がコストカットに迫られてインドのLegal Process Outsourcingを利用して当該ビジネスが拡大していることがよく取り上げられますが、そのビジネスをたくさんいるインド人弁護士が担っているのかもしれません。

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(16:19)
GMはヨーロッパでオペル、Vauxhall及びサーブを製造販売を行なっており、現在ヨーロッパ各国政府への支援を要請しておりますが、そのヨーロッパのビジネスのリストラクチャリング及び潜在的破産関連手続に関してクリフォード・チャンスが主な代理人弁護士事務所に選定されたそうです。Baker & McKenzieとドイツのWellensiekも関わっている模様です。

(12:53)

2009年03月10日

韓国政府は、早ければ2009年9月までに外国法律事務所がローカルオフィス開設をすることを認めることになるそうです。但し、今回の動きは部分的なリーガルマーケットの自由化であり、完全な自由化は2016年になる見込みだそうです。現時点では、外国弁護士事務所は韓国の弁護士を直接雇う(一応、雇うといいます。)ことはできず、外国弁護士の業務もかなり限定されます。外国弁護士が現地のコンサルタント(外国法事務弁護士のようなもの)の資格を取得するためには、当該外国弁護士が韓国外での実務経験を3年持つ必要がある等、日本の外国法事務弁護士に似たものとなるようです。部分的なマーケット開放から漸次開放が進むようなので、現地のリーガルマーケットへのインパクトはそれほど大きくない模様です。ただ、2016年には大きくリーガルマーケットが外国に開放されているかもしれません。

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(13:50)

2009年03月09日

The Bar Council of Indiaは1961年のAdvocates Actによりインド政府により法の定めに従って設立された組織であり、法曹のさまざまな基準や規則を作るだけでなく、各州レベルの組織を管理監督することを目的として設立されたものです。当該組織は、インドのAttorney General及びSolicitor Generalを含む18人のメンバーにより構成されています。Attorney General とSolicitor Generalは法上当然にメンバーとなりますが、他の16名は16のインド各州のCouncilの代表者となっています。この組織には、教育委員会、懲罰委員会、執行委員会その他の特定の問題を調査する委員会が作られて活動しています。教育委員会と懲罰委員会は法定の委員会ですが、その他は各時代状況に応じてその時に発生した問題等を討議する為に組織されるとのことです。

1961年制定Advocates Actのsection7 (1) にはThe Bar Council of Indiaの仕事とfunctionが記載されていますが、その一つに、インドでの弁護士資格申請に必要とされる法律の学位について(当該学位があればすぐに弁護士になれるわけではありません。)、どこの大学の学位であれば認められ得るのかを決定する権限を持つことが規定されています。The Bar Council of Indiaに認められた大学には、適宜、The Bar Council of India又は依頼を受けた州のCouncilがその大学を訪問して検査等することができることになっています。現在、The Bar Council of Indiaに認められたインド外の外国の大学には、ケンブリッジ、オクスフォードを筆頭とするイギリスの大学やコーネル・ロースクール等のアメリカ勢やカナダ、オーストラリアといった大学が多いですが、ネパール、パキスタン、ウガンダ、ポーランドの大学でも認められている大学があるようです(かなり例外的な事情や条件がついていたりしますので、現時点で実現性がすべてあるかどうかは不明な点が多いですが。)。相互主義の問題点があったり、日本が英米法系ではないといっても、日本も何らかの手立てを講じて、国際的なリーガルマーケットの広がりに遅れをとることなく、なんとかインド市場への食い込みの手立てを中長期的にな視点にたって積極的に進める必要があるのではないでしょうか。直接相互に弁護士資格を認めるという話ではなく、大学レベルで何らかの結びつきを作っておくことに、長期的に潜在的な実益があるのではないかと思いました。

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(16:32)

2009年03月04日

Cadwalader Wickersham & Taftで証券化弁護士として働いていたアメリカのアソシエートが大手法律事務所のパートナーをランキングするサイトを立ち上げました。弁護士やパラリーガルが内輪で喋っていたことをオープンにしてランキングするもので、弁護士、パラリーガル、秘書、クライアント、学生がログオンし、意見を書き込めるとのことです。ランキングは五つ星で示されるシステムになっています。なお、この証券化弁護士は昨年レイオフされており、その後このようなサイトを立ち上げたそうです。

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(14:46)

2009年03月03日

ビル・ゲイツのお父さんがパートナーを勤めていたことで有名なK&L Gates(よって、ビル・ゲイツは大手法律事務所のパートナーのお坊ちゃま。)がDLP Piperのパートナーを引き抜いてシンガポール・オフィスを開設しました。アジアで5番目の拠点となるシンガポール・オフィスでは、テクノロジー、運輸等、エネルギー関連、ファイナンス、投資ファンド、生命科学、デジタルメディア、海事の分野を取り扱う予定とのこと。

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(14:35)
HSBCは昨年、試験的にマレーシアに設置したオフショア法務部の成功を受けて、正式にマレーシアにオフショア法務部の設置をすることに決めたそうです。昨年2月にクアラルンプールのグローバル・サービスセンターに4名の弁護士をイギリスから送り込み、多量の法律関連の質問事項の処理を行っていたとのことです。その成功に基づき、新たに5人の弁護士を加え、業務も単純な金融関連の質問事項から、より複雑な法律問題へと幅を広げて業務を行なうそうです。複数の大手法律事務所のマレーシアオフィスが当該法務部の顧問のようなものを勤めていて、HSBCの法務部が当該顧問の事務所のシステムとつながり、ノウハウや先例にアクセスできるようなシステムになっているそうです。

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(14:03)