2009年01月23日

伝統的なトップのグローバルローファームはこの世界的な経済危機においても、そのネットワークの強みと多様性を生かして収益を維持していますが、中堅どころのファームの苦境が伝えられています。しかし、成長を続けるファームもあり、新聞報道のようにおおざっぱにひとくくりにして判断するのは危険のようです。危機的な経済状態のアメリカでも成長を続けるファームはあり、2008年の成績でK&L Gatesは大きな伸びを示しました。Gross Revenueで27%上昇し、エクイティー・パートナー1人あたりの利益率も7%上昇したそうです。

K&L Gatesは2007年にKirkpatrick & Lockhart Nicholson GrahamとPreston Gates & Ellisの合併によって生まれた法律事務所です。前者のKirkpatrick & Lockhart Nicholson Grahamは、ピッツバーグ生まれのKirkpatrick & Lockhart とロンドンの法律事務所であった歴史の古いNicholson Grahamとの歴史的な合併により生まれた法律事務所でした。また、後者のPreston Gates & Ellisの創設者の1人はWilliam H. Gates, Sr.です。日本の法曹界の方々にはあまり知られていないかもしれませんが、この方の息子さんが世界中で使われているOSで有名なMicrosoftを設立したビル・ゲイツ(Bill Gates)です。ビル・ゲイツのお父さんであるWilliam H. Gates, Sr.は1998年には現役を退いています。

K&L Gatesは合併を続けて拡大を続けており、前述のように2008年もよい成績を収め、現在は中東オフィスの開設も含む更なる合併などを検討しているようです。世界経済の多極化が進むなか、企業も多極化する市場(特にアジア)をターゲットにせざるを得ず、そのような企業を顧客に持つ世界のグローバル・ローファームは、世界的なネットワークの確立が不可欠と考えその確立に一定の資金を投じているようです。法律事務所のお客さんである企業が多極化する経済に対応してゆく場合には、法律事務所は質の高いアドバイス提供能力だけではなく、世界的なネットワークを持っていることが次第に大切になって行くかもしれません。

Asian Legal Jobs


(12:41)

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔