2009年04月09日

Linklatersの豊川弁護士がパートナーに昇進することになったと発表がありました。Linklatersはグローバルで人員削減計画を発表し、東京オフィスも影響を大きく受けていると噂されていましたが、そのような状況においても日本人弁護士のパートナーへの昇進が決まったことになります。

ところで、ご存知のように1月から3月にかけてほとんどの外資系法律事務所で人員削減計画の発表が行なわれていますが、基本的にそれは、バブルの絶頂期であったアメリカとイギリスの景気拡大にあわせてイギリスとアメリカのオフィスで過度に人員を増やしすぎてしまった為に、それがあまりにもアンバランスな膨張で、ディール・フローの減少に耐えられなくなったためのようです。考えてみれば、西村あさひをはじめとする四大法律事務所の巨大化も同じ論理なので四大法律事務所も今後の業容の維持にある程度の懸念を感じてはいると思います。そして今までは四大法律事務所ではベルトコンベアーのように留学後の弁護士がパートナーになっていましたが、その傾向にも変化があり、日本の事務所でもパートナーにはなりにくくなるようです。外資系法律事務所ではパートナーへの昇進リストが発表されたりしますが、今年はイギリス・アメリカでの昇進の人数が減少してパートナー昇進をアジア地域等にまんべんなく配分する傾向で、マジックサークルではその傾向が顕著のようです。これは世界経済の流れにも沿う形ではないかと思います。世界経済のけん引役は今後もアメリカを中心とした先進国ではあるものの、少しずつ世界経済の重点がアジアにシフトしてゆく大きな経済の流れは確実であり、今後はある程度経済が多極化してゆくことは間違いないです。企業もそれに対応して生き残りをはかりますから、企業にコバンザメのようにくっつくビジネスモデルである法律事務所も、世界的なネットワークの維持そのものに価値が出てくるといえます。そして外資系法律事務所では簡単に弁護士をクビにすると噂されることもありますが、不況になるとあっというまに切られることが明白であればネットワークの維持は難しくなるのではないかと思いますので、程度の問題ではありますが、簡単にイギリス・アメリカ以外の他の地域の事務所の人員を切りまくることはないでしょう。人員削減を進めるWhite & CaseやLatham & Watkinsのようなところも、アメリカとイギリスで大規模に人員削減を進めつつ、アジア等に新しい事務所の開設も2009年にはすすめると発表していますし、東京でのパートナーの昇進も2009年にありました。要するに、この不況をきっかけに、世界全体のネットワークをバランスよく配分し保つ為のリストラクチャリングを進めている、ということでしょう。弁護士としての実力に自信のある人にとっては、外資系法律事務所を怖がる理由はないように思われます。

Asian Legal Jobs


(13:24)

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