介護徒然草

身寄りが無い人と身元引受人の関係、介護と申請について、よくある問題点とその対応について書いてます。

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こちらの記事に書いておりましたが、奨学金を得たことをもって、
それが収入にあたると考えて、生活保護費を減らしたのは違法であるという福嶋地裁の裁判例がでたようです。


収入を得たら生活保護費を減らす

まず、生活保護の基本的な考え方としては、足りない部分を補うというものがあります。

つまり、生活保護だからといって働いてはダメということはなくて、働ける人は働いてもいいんです。

そのうえで、なお足りなかった場合には、生活保護という形で補いましょうということになります。

その額というのは、住宅扶助費と生活扶助費は金銭にて支給されますので、働いた額がそれより下回れば、差額分だけ支給されることになります。

例えば東京の都会のほうに住んでいる人は、だいたい住宅扶助費と生活扶助費を併せて、13万円程度ですので、仮に働いて5万円を得たとすれば、8万円だけ支給されることになります。


市が生活保護受給費を減らす行為について

生活保護をいくら支給するかというのは、市に権限があります。

その市の権限に基づいて実際に事務を代行処理しているのが各福祉事務所です。

もちろん、野放図に支給額が決まってもおかしなことになりますので、

その土地ごとに級地を設定して、だいたいの金額が決まるわけです。

しかし、その人がいったいどれだけ必要なのかという具体的な金額については、各福祉事務所が調査権限を持っていますから、その権限に基づき調査して決定します。

つまり先に述べた、あなたには〇〇円の収入があるので、実際の支給額は△△円になりますねということを決めていくわけです。

おおざっぱに言えば、市が元締めで、市には生活保護の支給額を決める裁量権があることになります。



裁量行為が違法になるとき

裁量行為というのは、行政に判断の余地を与えている行為のことを言います。
判断の余地があるということは、ある程度自由に決定できるということですから、原則的には違法にはなりません。この場合は、当・不当。つまり、その政策が本当に実効性があったのか、有効だったのかが問題になるのみで、法律に反しているかどうかのレベルには至らないわけです。

しかし、裁量行為も違法になるときがあります。

権限の逸脱・濫用があったときです。

権限の逸脱や濫用があると裁判所が判断するときはどのようなときか。

いろいろとあるのですが、代表的なのは他事考慮

つまり、考慮すべきことを考慮していないとか、考慮してはいけないことを考慮してしまう

ということが権限逸脱・濫用と捉えられます。

今回の奨学金を収入であると解釈したことは、考慮してはいけないことを考慮してしまったといえるでしょう。

本来、奨学金の意義は、努力して高成績を収めたものに金銭を支給して、さらに高いレベルの学問を受けられるように金銭的な補助をしようとする制度です。
まず、その目的が生活保護のように最低限の生活を保護しようとするものではありません。
もしも、奨学金を収入であるとすれば、学業をがんばったことが報われず、奨学金の制度自体が無意味になってしまいます。

したがって、今回問題になった市の減額処分については裁量権を逸脱しており違法であるという判断が妥当だと思います。



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こちらの記事であがっておりましたが、介護事業の倒産件数が過去最多にのぼったそうです。

その数は111事業所。下の図のように推移しているようです。

負債額が1億円に満たない小さなケースが目立つ。数は少ないが大型倒産もあったため、負債額の平均は一昨年(8700万円)より4800万円高い1億3500万円となっている。

とのことです。

これは推測ですが、負債額が1億円を下回る会社の運営する施設系の事業は、せいぜい定員20人規模の施設が5棟~10棟程度なのではないでしょうか。

あるいは、訪問介護事業だとすれば、それは箱物が不要になるのでさらに負債額は減っていると思います。

比較的大型の負債額になっている場合はほぼ間違いなく箱物事業に手を出しており、さらに言えば、一括借り上げタイプの事業を展開している場合が多いと思います。

箱物事業、つまり有料老人ホームやサ高住などを運営している場合、自己所有で無い限りは、オーナ―に対する賃料が発生しますので、開設する能力を徐々に失っていくと、オーナーの賃料分の負担が増えていくため、赤字が加速度的にふくらんでいくんです。

当協会の前身の会社もそうですが、だいたい倒産する場合のひとつのポイントになるのは、経営の加速にあると思っております。あるいは慣性といいますか。

会社の運営に必要な資金というのは、鉄球のようなもので、大きくなればなるほどそれに振り回される。うまく扱えれば大きな利益を出せるのですが、失敗すれば、大きな損害を出します。

経営の難しさとは何か?

経営の難しさとは、本来は国がやるべき仕事を民間が肩代わりしているというところにあるのかもしれません。

介護事業のうち介護保険事業については、9割ないし8割は行政から介護報酬という形でお金をいただいています。したがって、その事業はほぼ国家の事業なんです。

それを民間が肩代わりしている。

ここにそもそもの難しさがあります。

国がやる事業はそもそもある程度は公共性があるから営利性はその影に隠すことができる。
しかし、現在の介護事業は民間に頼っている。
それはさすがに限界があるということで、地域におけるケアというのを目指しているわけですが、いまは過渡期なので、民間企業が時代の流れに耐えきれなければ、倒産していくということなのでしょう。


今後の推移はどうなるのか?

地域でのケアを政府が推進しているのはまちがいありません。
その地域ぐるみでのケアというものの一環が、たとえば混合介護ということになるでしょう。
介護の幅が広がることで、いままでできなかったことができるようになる。
地域と接続した介護も今後でてくるかもしれません。

しかし、そういった新しい介護の形が成立するためには、かなりの時間を有すると思います。
そもそも介護とは国家的プロジェクトなわけですから、1年や2年で成果がでるとは考えられません。10年とか20年のスパンで考えなければならないわけです。

そういったスパンのなかで、やはり多くの企業が倒産していくだろうことは想像に難くありません。

将来に向けて我々民間企業がやるべきことは、数多くのシミュレーションを行い、変革に備えていくことだと思います。

bt181


こちらの記事で話題になっておりましたが、
現代の日本は格差が広がり、一昔前に言われていた年収300万円の時代ではなくなっているとのことです。つまり、平均年収が186万円の下層階級の登場です。


平均という言葉のマジック

しかし、ひとつ気をつけないといけないのは、平均年収という言葉です。

当然、平均ですから、母集団がそもそも年収の低い世帯をまとめると、当然低くなるわけです。

全世帯の平均値ではなくて、あくまで低い世帯で限れば、それは低くなるという道理です。

この言葉を前提に下層階級と呼ばれる方の人口が

多いか少ないかを考えなければならないわけですが・・・


下層階級と呼称されたこのクラスがいったいどの程度存在するのか?

はい。その記事に書いておりましたね。



930万人だそうです。



全人口からすれば、10%程度。中間層からすれば、まだまだマイノリティ。

だから、そのクラスの主張は、基本的に通らない。

ただし、その記事が書いているところは、このアンダークラスに中間層の一部が接近することで、政治的な主張として成立しうるとのことでした。

ありうる話だと思います。

前に書いた、みわよしこ氏の希望の芽とも近接する話ですね。


下層階級は貧困状態にあるといえるのか?

ある所得の者が貧困状態にあるかどうかは、恣意的なラインによって決定されます。

たとえば、全体所得の平均を50%下回るか、60%を下回るか、どちらの定義にするかによって、

貧困状態にある人であるかどうかが異なってくるんです。

ただ、そうならないように、貧困自体を定義してしまえばいい。

具体的には、誰かの手を借りている人=生活保護受給者の受給額以下の年収にある者を貧困だと設定する。

生活保護受給者は8つも特典があるので、数値化できない部分もあるのですが、数値化できるところだけで見ても、住宅扶助費と生活扶助費で月に9万円~13万円は受給される。

したがって、年収換算でいえば108万円~156万円

手取りの金額で、156万円を下回れば、確実に貧困であるといえることになります。
実際には医療費や介護の自己負担額が免除されているので、見えない部分の数値はもっと高いと思われます。

年収186万円は場合によっては貧困であるといえるでしょう。



このまま格差が広がり続けるとどうなるのか?

基本的には階級社会のようなものが疑似的にできあがりつつあるということなので、お金持ちはどんどん富み、貧困状態にあるものはどんどん増えていくことになろうかと思います。

貧困状態にある人が増えると、国自体が神経麻痺のような状態になって、あらゆるインフラ、経済、あるいは縁自体が分断されることになろうかと思います。

まるで、国自体がALSに罹患しているかのような状況です。

そこから先は、もしも希望がありうるとするならば、貧困層が政治的な勝者になり、アメリカのトランプ政権のようなものが誕生するという未来でしょうか。

おそらくはしばらくは(10年? 20年?)このまま閉塞感ただよう状況が続くかと思いますが、それまでに国が国として残っていれば、政治的に格差が是正されていくことでしょう。



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