2007年01月23日

どうして勉強しなきゃいけないの?の議論にムズムズ その2

「なんでべんきょーせなあかんねん」 国民宿舎はらぺこ 大浴場から
前エントリーどうして勉強しなきゃいけないの?の議論にムズムズ
言及をいただいたのを受けて、
前回のエントリで書けなかったこと、まとめきれなかったこと、
自分へのエクスキューズを含め補足説明を書きます。
弾氏と勘違い君はもうどうでもいいや。

まずは前回エントリーのまとめ。

元の質問に対する私の回答は

義務だから。と答えればいい。
なぜなら、塾講師の助手という立場上、
小学一年生の女の子に関われる時間はごくわずかであり、
よほどの覚悟がないのならば無責任な自論は
自己満足、自己肯定にしかならないどころかトラブルの原因になりかねない。

という論旨だった。

女の子が主人公のRPGに出てくる村人のような役割を
助手に演じきれということだ。

補足としてこれはあくまで個別回答である。一般解ではない。
小学一年生レベルの読み書き足し算引き算ができないというのは
議論するまでもなく日本の社会では問題外だ。
そのレベルでの疑問によって勉強をしなくなるという事態は
最優先で避けるべきである。
親でもなく先生と言う立場でもない人間が利用できる強制力として
あくまで義務教育というカードを使うに過ぎない。

確かにその人は塾の講師で、講師と生徒の関係、なんだけれども、それ以前に、人と人なのであり、少なくとも子どもは「大人の人」である講師に問うている。そういう場面で、あくまでも「講師としてのタテマエ」を優先してしまうのは、「人としてのコミュニケーション」を否定する行為であり、とんでもなく不誠実だ。


個別の問いに対する模範的回答ではなくて、子どもが真剣に聞いてくる問いに対して大人が真剣に答え、会話が成立するということ、それに伴う大人としての誠実さなんじゃないかと思うのだ。


わかる。親ならそうあるべきで私の父もそういった真摯な育て方をしてくれた。
だがこの状況において私の優先順位はそうではない。
私が引っかかっているのは助手という立場なのである。
質問者は講師ですらない。
このシチュエーションで
「人としてのコミュニケーション」、誠実であること、彼女が納得すること
は優先順位として低い。
最優先すべきは彼女が勉強を続けることであり、彼女が納得することではない。
くどいようだが、これは質問者がただの助手だからだ。
助手は村人を演じきることこそプロの対応であり、
そのフォローは講師なり先生なり親がすればいい。
その意味で

ただあくまで子供のためではなく
自分、小学生を教えている塾の講師、
親の立場を考えての回答であることも述べておく。

と前エントリーで述べたわけである。

確かに講師という立場で「無理に勉強せんでもエエのよ」と生徒である子どもに吹聴するのはマズイ。まずいことはわかってる上で、それでもやっぱり本音のところは伝えたい。そういう状況で、トラブルにまで発展するという「最悪の事態」に対して覚悟を決められるのであれば、正直にタテマエと本音の両方を伝え、本音のほうは二人の間のヒミツであることをしっかりと約束させる。そういうコミュニケーションを成立させるってのが、実は結構大切なことであり、また有効でもあるんじゃないかと思う。つか、一人ぐらいそういう大人がいてくれないと、子どもはほんとにやってらんないよ。まぢで。


その通り。覚悟があればそれでいい。
しかし、もし助手が中途半端な気持ちで約束し、
その女の子が親に何でも話すような子であればまずご破算だろう。
そういった子は少なくないはず。ましてやまだ小学一年生だ。
彼女が親に話をしてトラブルになった場合、
彼が女の子に対してまったく遺恨を残さないとも言い切れない。
また講師にも迷惑がかかりもしかしたら彼はその約束ひとつで
やめざるを得ない状況にさえ十分になりえる。
彼にその覚悟があるか。

なぜそこまで厳しく余計なことをするなと言うのか。
私が小学5、6年生のときの話で、
かけ算、わり算がまったくできないそこそこ仲のよい友人がいた。
確か円柱の体積を求めるという授業だったのだがもちろん彼はできない。
彼のあきらめている姿勢も気に食わなかったし、
その姿勢を見てあきらめている先生も気に食わなかったし、
周りが彼をバカにしているのも気に食わなかった。
そこで私は円の面積を足し算で割り出すという方法で正しい解答を
彼とともに導いた。
45分授業でたった2問しか解けなかったが解けたときの
彼の笑顔はとてもうれしかった。
授業が終わると私は教師や友人に拍手された。
しかし、そこでハッと思った。
これからも彼につきっきりで教えなきゃいけないのか。
そんなこと出来るわけない。
案の定、次の算数の授業では何ごともなかったかのように
私は彼に教えなかったし、彼はいつもどおりぼおっとしていた。
結局、この行動は私の虚栄心を満たしただけで結局何にもならなかった。
拍手を思い出すと恥ずかしかった。

私はこういった経験から無責任なことはするなと述べているのである。

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1. 「なんでべんきょーせなあかんねん」の続き  [ 国民宿舎はらぺこ 大浴場 ]   2007年01月25日 09:25
どうして勉強しなきゃいけないの?の議論にムズムズ その2 (買ってしまおよ何もかも さま) tb どもです。 おいらとしては、この問いに対して、「誰もが 勉強をしなきゃいけな
2. [hatena]おもしろいキモチイイ  [ 脳脳りんく ]   2007年01月26日 03:00
人力検索はてな - 【どうして勉強しなきゃいけないの?】学習塾で助手をしているのですが、小学一年生の女の子から先日ついに「どうして勉強しなきゃいけないの?」という問いを投げかけられ..に対する記事が流行っているので、それについて全然無関係な雰囲気の文を書いて

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