Ladybird さんから昨日のエントリにたいして的確なコメントを頂戴しました。
ご指摘のとおり、マレーズトラップは飛翔性の昆虫の観察に適しています。

ウェブ上で、同トラップ採集法を分かりやすく解説したものがありましたので、引用しておきます。
山岸健三「昆虫採集と標本整理」(名城大学)。

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マレーズトラップは昆虫が風上に向かって飛ぶ習性を利用したもので,昼夜関係なく実にさまざまな昆虫を捕獲でき,昆虫相の調査には欠かせないトラップです.マレーズが1937年に開発して以来実にさまざまなタイプが考案されましたが,中でもタウンズが改良を加えた三角型や全方向型は使いやすいものです.
 マレーズトラップを設置する場合には,森林の中ならば比較的明るくて風通しが良いところを選んでください.また、ササ等の下草が生えているところはかなり広範囲に下草を刈り取ってください.草原の場合にも下草は刈り取ってください.トラップの設置方向は,三角型では捕虫部分(一番高い方)を真南に向けるのが原則です.
 マレーズトラップは対象昆虫によって大きさを変えた方がいいようです.ヒメバチのような大型の昆虫には高さ2mくらいの三角型を,1 mm 位のハチの場合には高さ1mくらいの全方向型がよいようですが,概して大型のトラップの方がまんべんなく採ってくれるようです.ただし,樹冠部に生活している昆虫はマレーズトラップでもフライング・インターセプショントラップでも捕れません.
 マレーズトラップは積雪さえなければ年間を通して設置できます.最初の設置には多少の時間が必要ですが,回収は1週間か2週間に一度,アルコール瓶を交換するだけですから,大変簡単です.ただし、条件によっては膨大な昆虫が捕獲されますので,回収後の標本整理は想像を絶するものがあり,多忙を極めます.

http://www-agr.meijo-u.ac.jp/Agri/entomol/manufacture-specimen.pdf -



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