昨年12月より、東海第二原発が立地する東海村議会の原子力問題調査特別委員会では、原発の再稼動を推進する議員と再稼動は慎重に議論すべきという議員とがそれぞれの立場から請願審査を求め議論が行われてきました。しかしこの間、村議会の議員や報道によれば、同委員会での乱暴な議員の発言や委員長の委員会運営が行われているとのことです。
これを受けて、今回私たち東葛地域の市民団体は連名で東海村村長並びに村議会議員に対し、以下のような要請文を発信しました。私たちは今後も東海村議会における議論を注視すると共に、再稼動反対の働きかけを続けていきます。
◇放射能汚染から子どもたちを守る会・野田
これを受けて、今回私たち東葛地域の市民団体は連名で東海村村長並びに村議会議員に対し、以下のような要請文を発信しました。私たちは今後も東海村議会における議論を注視すると共に、再稼動反対の働きかけを続けていきます。
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2022年2月24日
東海村長
山田 修 様
東海第二原発についてのお願い
初めてお便り申し上げます。日頃より東海村村民のためにご尽力されていることに敬意を表します。
私たちは千葉県の北西部の東葛地域と言われている地域に住んでいる市民です。
私たちは、東海第二原発の再稼働に向けての動向に高い関心を抱いています。
なぜなら、一つには、東海第二原発が事故を起こしたときに、茨城県内の方々(私たちの地域の場合、水戸市の方々)の避難先になっているからです。
東海第二原発で事故が起こった際には、東葛地域の6市(我孫子市、柏市、鎌ヶ谷市、流山市、野田市、松戸市)は、茨城県の方々(水戸市民)の避難先としてすでに広域避難協定を結んでいます(2018年10月)。しかし、避難計画を作成することは非常に困難な状況にあります。不幸にして広域避難協定を締結した直後から「新型コロナ禍」が起こり、避難所の面積をはじめ多面にわたってさらなる検討が必要になってきています。そのためか、水戸市との避難計画についての協議はまだ一度も開かれていません。
このような事情を考えると、東海第二原発の再稼働の前提になる「広域避難計画」の作成は本当に可能なのだろうか、という懸念を禁じ得ないのです。
東海村が、東海第二原発の再稼働とその避難計画についてどのように判断されるか、茨城県外に住む私たちの生活にも大きな影響を与えることはご理解いただけるものと存じます。
二つには、2011年3月の東日本大震災によって引き起こされた東京電力の福島第一原発の事故による放射性物質がこの地域にも降下し、放射能汚染のホットスポットといわれ、様々な汚染が発生し、私たちの生活に大きな影響を受けた経験があるからです。(東京電力の福島第一原発からは私たちの地域は約200km離れていました。)
たとえば、飲料水と土壌の放射能汚染です。私たちの住む千葉県北西部の飲料水の水源は主に江戸川の水です(北千葉広域水道企業団が供給主体です)。東電福島第一原発の事故の直後、この江戸川を水源とする東京都の金町浄水場の水が汚染し、給水が一時制限されました。同時に、この北千葉広域水道企業団から受水している各自治体でも、水道水の供給の制限が行われ、乳幼児を持つ家庭にペットボトルの安全な水を配布する事態も発生しました。その他、公園・学校・保育所・幼稚園などの施設では、土壌汚染のために除染工事をせざるを得ない事態も発生しました。残念ながら、それから10年以上も経っているにもかかわらずいまだに高い線量が計測される場所もあり、立ち入りを禁止になっている場所さえもあります。これらは、およそ200km離れた東電福島第一原発の事故によって発生したことなのです。
千葉県東葛6市では、私たち住民による署名運動による要請に応じる形で、東海第二原発についての6市の市民対象の説明会の開催を共同で求めることを決めて、すでに東海第二原発を所有する日本原子力発電株式会社に伝えています。
私たちは運転開始から40年以上も経過しているうえに、2011年3月から動かしていない東海第二原発を稼働させることによって、大きな事故が発生することを懸念しています。その時には、東海村を含めた30km圏の6市村だけでなく首都圏を含む広い範囲で大きな被害が発生することをとても心配しています。私たちが住む千葉県東葛地域は東海第二原発からわずか80kmから90kmしか離れていません。もし事故が起こった時には、私たちも避難しなければならなくなる危険性は十分に予測できます。
以上、色々と述べさせていただきましたが、私たちは、東海第二原発の地元である東海村としての見識に期待し、東海第二原発の再稼働をしない選択をしていただくことを切に求めます。
◇放射能汚染から子どもたちを守る会・野田
野田市【連絡先:皆川純麿】
◇原発止めよう! 東葛の会
流山市【連絡先:日下部信雄】
◇エナガの会
柏市【連絡先:若井正幸】
◇東日本大震災被災者支援千葉西部ネット
松戸市【連絡先:武笠紀子】
◇ピースサイクル千葉ネット
松戸市【連絡先:吉野信次】
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2022年2月24日
東海村議会議員各位
東海第二原発についてのお願い
初めてお便り申し上げます。皆様には、日頃より東海村村民のためにご尽力されていることに敬意を表します。
私たちは千葉県の北西部の東葛地域と言われている地域に住んでいる市民です。
私たちは、東海第二原発の再稼働に向けての動向に高い関心を抱いています。
なぜなら、一つには、東海第二原発が事故を起こしたときに、茨城県内の方々(私たちの地域の場合、水戸市の方々)の避難先になっているからです。
東海第二原発で事故が起こった際には、東葛地域の6市(我孫子市、柏市、鎌ヶ谷市、流山市、野田市、松戸市)は、茨城県の方々(水戸市民)の避難先としてすでに広域避難協定を結んでいます(2018年10月)。しかし、避難計画を作成することは非常に困難な状況にあります。不幸にして広域避難協定を締結した直後から「新型コロナ禍」が起こり、避難所の面積をはじめ多面にわたってさらなる検討が必要になってきています。そのためか、水戸市との避難計画についての協議はまだ一度も開かれていません。
このような事情を考えると、東海第二原発の再稼働の前提になる「広域避難計画」の作成は本当に可能なのだろうか、という懸念を禁じ得ないのです。
東海村議会の皆様が、東海第二原発の再稼働とその避難計画についてどのように判断されるか、茨城県外に住む私たちの生活にも大きな影響を与えることはご理解いただけるものと存じます。
二つには、2011年3月の東日本大震災によって引き起こされた東京電力の福島第一原発の事故による放射性物質がこの地域にも降下し、放射能汚染のホットスポットといわれ、様々な汚染が発生し、私たちの生活に大きな影響を受けた経験があるからです。(東京電力の福島第一原発からは私たちの地域は約200km離れていました。)
たとえば、飲料水と土壌の放射能汚染です。私たちの住む千葉県北西部の飲料水の水源は主に江戸川の水です(北千葉広域水道企業団が供給主体です)。東電福島第一原発の事故の直後、この江戸川を水源とする東京都の金町浄水場の水が汚染し、給水が一時制限されました。同時に、この北千葉広域水道企業団から受水している各自治体でも、水道水の供給の制限が行われ、乳幼児を持つ家庭にペットボトルの安全な水を配布する事態も発生しました。その他、公園・学校・保育所・幼稚園などの施設では、土壌汚染のために除染工事をせざるを得ない事態も発生しました。残念ながら、それから10年以上も経っているにもかかわらずいまだに高い線量が計測される場所もあり、立ち入りを禁止になっている場所さえもあります。これらは、およそ200km離れた東電福島第一原発の事故によって発生したことなのです。
千葉県東葛6市では、私たち住民による署名運動による要請に応じる形で、東海第二原発についての6市の市民対象の説明会の開催を共同で求めることを決めて、すでに東海第二原発を所有する日本原子力発電株式会社に伝えています。
私たちは運転開始から40年以上も経過しているうえに、2011年3月から動かしていない東海第二原発を稼働させることによって、大きな事故が発生することを懸念しています。その時には、東海村を含めた30km圏の6市村だけでなく首都圏を含む広い範囲で大きな被害が発生することをとても心配しています。私たちが住む千葉県東葛地域は東海第二原発からわずか80kmから90kmしか離れていません。もし事故が起こった時には、私たちも避難しなければならなくなる危険性は十分に予測できます。
以上、色々と述べさせていただきましたが、私たちは、東海第二原発の地元である東海村議会としての見識に期待し、東海第二原発の再稼働をしない選択をしていただくことを切に求めます。
◇放射能汚染から子どもたちを守る会・野田
野田市【連絡先:皆川純麿】
◇原発止めよう! 東葛の会
流山市【連絡先:日下部信雄】
◇エナガの会
柏市【連絡先:若井正幸】
◇東日本大震災被災者支援千葉西部ネット
松戸市【連絡先:武笠紀子】
◇ピースサイクル千葉ネット
松戸市【連絡先:吉野信次】