2018年09月

2018年09月18日

9/18

役目を終えた缶コーヒーは電車の窓辺にポン。


ふと座った座席に空の缶コーヒーがすでに置かれていたら、損をした気持ちになる。座席まで汚れているんじゃないかと変な錯覚まで。

飲み口の部分を少しだけ茶色く濡らし。蟻でもはって来そうな甘味の中。缶コーヒーは空のまま静かに外を見つめている。
無事ごみ箱におさまるそのときまで、缶コーヒーも精一杯そのパッケージにあらゆる景色を写し出している。コンクリートの建物から、ビニールハウス。トンネルぬける度に、風景がどんどん田舎に変わると、空調に合わせて柔軟にその温度も変える。
少ない小遣いで映画館に来た少年のよう。目まぐるしく変わるスクリーンで一言一句逃さないよう。少しでも多くのことを知ろうとしてる。

缶コーヒーのことかわいいと思う。






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初めてつく嘘が、嘘泣き。よくみかけます。
声だけ出して涙は流してない小さな子供。そうすると誰か来てくれるから。とても便利な方法です。
大人になってもそれする人、たまに見かけます。仮病をこじらせ緊急入院。
お見舞いのメロンをいまかいまかと。
メロンくれるなら誰でもいい。いやいや、誰でもいいて言う人ほど、誰でもよくなく、その誰かは決まっているものだ。仮病の完治の為の緊急手術。腹をわって話そうじゃないか。メス。




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嘘泣き。

子役ブームと騒がれてから少し落ち着きは見せたものの。実はまだ続くそれ。
会議室の机を動かしただけの簡易的なオーディション会場。そこで掴む夢はアメリカンドリームとは程遠く。美野島ンドリームレベルけど。何かキッカケを掴もうと殺伐とした空気。

お母さんのこと死んだと思って涙を流しなさいと。はい泣いて!泣いて泣いて泣いて何で涙が出ないのかな、はい泣いて泣いて泣いて!
厳しい顔で演技指導をするお母さんは。僕より3つ下くらいで。
その言葉を受けて無理矢理涙を流す子供は僕より25下くらい。
お母さん、ほんとに死んだときにその涙とっとけやんて気持ちにもなるけど。
涙を流したらご褒美みたいに強く抱きしめる光景。それがその世界での当たり前なのだろう。
どんな大人になるのだろう。すでにコナンより大人。服部よりキャップ似合う。自分て個性ができあがる前に自分以外を演じる子供たち。


大人が叶えられなかった夢を子供にたくす。わけでは決してないはず。自分よりももっと大きめの幸せを得て欲しいと。みんなそれだけ。うちのおかんも言ってはった。
タラコくちびるという理由だけで、実写化オバQの映画の話がこんやろかいなと。ドブ色の期待。




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地元の夏祭りに毎年来るでっかい熊は。空気で膨らみ、中はふかふか。子供たちが入って遊ぶビニール製のやつ。

箱崎であの熊を見た時、あいつも全国各地まわってはるんだなと。ご挨拶したくなった。
出店で売られるものは時代に合わせて年々少しずつ変わったり、変わらないものもあったり。それを見るのが楽しみ。


まず、光らないとダメだ。
夜だから。そして子供が欲しくなるようなインパクト。
シャボン玉のような透明な球体に何色かの電飾。ゆらゆら揺れてクラゲのような優雅さ兼ねる風船。
あれは今年の大発明。翌朝必ず消える光と、分かってても欲しくなる。消えるけん良い。ずっと光ると色気はない。中学生の背伸びした会話を含んで、どんどん膨らむそれ。
しかめっ面の女の子。彼女の指先からのびる風船。感情の起伏に合わせて、不満げに少しだけ揺れていた。それはもう彼女の尻尾のように。



















21:53

looseness at 21:53|PermalinkComments(0)