2017年05月07日

5/7

夜行バスに乗ったのはおそらく、人生で初めてで。

ケチって安いやつにしたせいか、ぜんぜん思てたのチガーウてやつで。
隣の人とはもう距離が恋人。
坊主のおっさんで。眠りについた瞬間甘えてきよる。左肩にドッヂボール転がった状態で、右から聴こえてくるのはイヤホンの音漏れ。下品なチップブレイクみたいな音楽。あちらこちらからあがる寝息イビキアレルギー性の鼻をすする音に、思ったことはただひとつ。
「こいつらみんな生きてる」



閉められたカーテンで景色も楽しめず。消灯後はほんとに真っ暗。他のお客様の迷惑になりますので携帯電話など、バックライトの光るもののご利用はご遠慮くださいの、アナウンスに釘を刺され、動けず。
視界に入るのは前方にあるデジタルの時計のみで、黄緑色の文字だけがハッキリと、その空間を支配していた。その時刻もまだ、到着時間には程遠く、夜勤続きでバカになった体内時計やら自律神経、深夜2:45。
げちゃげちゃに起きてる。何もせず、起きてるだけ。
考える。これは嫌でも考える。普段考えることから忙しさに甘え、逃げてたことを痛感する。考える。日々のこと先のこと。ゲー吐くほど考える。いくら考えても思考は焦げない。使い物にならなくなったモーターみたいにとまってしまえば楽けど。音も立てずにまわり続ける。
このバスの行き先みたいに向かっているのは漆黒の闇(いや大阪)、出口などなく(いや大阪)、終わりのないドライブは続く(大阪着)




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出席番号が前と後ろてだけで仲良くなる。入学したての席順はそれに決められているから。ただの偶然。しかしその偶然を必然に変えることの積み重ねで人生は成り立つし、人としての使命なのかなとも思う。
蒸し暑い校舎。公立高校の教室にエアコンはなく。石でできた廊下におしりをつけて座り込みと、柔らかい冷たさが伝わり心地よかったのを覚えている。
当時は色んな地べたに腰かけた。屋上へ続く階段の踊り場。美術準備室に続く廊下。何もないけれど、ただ話すだけで満足したなぁと。今はアルコールないと話すこともしんどい。
ガキの使いをみんな見ていて。フリートークのハガキのやつ。あれを真似して、質問を考えて、一人がその質問にボケる。次にもう一人がボケる。今考えると、怖いもの知らずのゾッとするほど恐ろしい遊びけど。休み時間ギリギリまで笑い声は絶えなかった。女の子と上手く話す技量はなかったが、ひたすら尊いその時間を仲良し四人組で満喫していたと思う。ぜんぜん面白くないけど、自分達はどこか特別と。思春期に誰もがはまる大きな沼に、僕らも例外なく、両足をとられニコニコしていた。




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今の仕事で夜勤したてのころ。
季節は冬。深夜のオムツ交換。なんだか特別な部屋があった。
左マヒで体が動かないその方は、頭はしっかりしてて。夜中起きてることが多く。もう天井も穴があくほど見つめすぎてるし、きっと夜は長く、苦痛だったと思う。
いつもラジオを流しており。
あるときのNHKのラジオでは小学校の池メダカが何匹かはなされました。では3年生にインタビューしてみましょう的なのを流してて、夜中に誰が聞くんやこんな番組思ったけど、聴いておらした。

ある日、その部屋に入った瞬間、いつもと何か違う、優しすぎる曲が流れていて。わざとオムツ交換をもたもたして、曲が終わるのを待っていた。
陰部を洗浄するボトルには、生ぬるい温度のお湯が入っていて、その水面にチャプンと。鯉がはねた気がした。表面に浮かぶ小さな泡。チャプンと。かわいい音が聞こえた気がした。本来、あまり綺麗なものではない、そのお湯すら、電球色の柔らかい光に照らされて美しく見えた。
あとからその曲は、キリンジの曲とわかり。それもきっとしあわせて曲で。鈴木亜美の為にかいた曲とわかり。彼女がもっと歳を重ねてもまた歌えるようにと願い、かかれた曲とわかり。

それもきっとしあわせて、タイトルのくせに一人になっても不幸になってもかまわないと、やや衝撃的な表現けど、心にスポリとはまり、身動きできなくなった。







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親しい友人の結婚式なので、さすがに泣くかなとか思ったけど。やはり全くで。むしろずっとクスクス笑ってた。
それでよかった。それだからよかった。
大阪の街は連休まっただ中。複雑に交差する地下鉄の路線図。重い荷物。歩くことさえしんどいほどの人の多さ。すれ違う人は皆、とても幸せそうな顔をしており、なんだか嫉妬した。
けれど、僕が笑っているとき、きっと遠目から嫉妬してる人もおり、それに気づいてないだけと、すこし納得して水を一口。よしもとの劇場を目指した。
福岡に戻り、バンドメンバーにあうと、妙にほっとした。一時間くらいのセッションですぐ一曲できた。年下のこの方々に今はとても支えられている。















23:18

looseness at 23:18│Comments(0)TrackBack(0)

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