2018年08月25日

『奇跡の本屋をつくりたい〜くすみ書房のオヤジが残したもの』

180825_1403~01 ←くすみ書房のマスコット
 BUKKUN (ブックン)

 「なぜだ!売れない文庫フェア」で、名著の背表紙を本棚に復活させ
 「中高生はこれを読め」選書の実践で、子供たちを巡る本という環境づくりを呼びかけ
 「ソクラテスのカフェ」での本談義ほか、生活の場こそが文化づくりの基礎であることを発信するなど
 次々に独自の企画を展開し
 全国的に話題になった 札幌の「まちの本屋さん」
 くすみ書房。
 
 くすみ書房は2015年に閉店、そして
 私の恩人であり、このブログでもお馴染みの
 くすみ書房代表 本屋のオヤジの久住邦晴さんは
 昨年8月に肺がんのため他界されたましたが
 その久住さんが閉店後に書き溜めた遺稿が
 本にまとまり出版されることになりました。

 タイトルは
 『奇跡の本屋をつくりたい
    〜くすみ書房のオヤジが残したもの』

 刊行は8月28日。
 その日は久住さんの命日でもあるのですが、刊行を記念しての展覧会と、
 初日の発売日にはトークイベントが開催されます。

 会場は、くすみ書房の本棚を引きつぎ
 店内にはかつての久住書房を思わせる
 ギャラリー&イベントスペースをも常設している
 書肆吉成IKEUCHI GATE 6F店内ギャラリー。

 詳細が掲載されている特設サイトは以下です
 ミシマ社刊「奇跡の本屋をつくりたい」特設ページ



180825_1411~01本の解説は、この(未完だった)原稿の存在を知って
 ミシマ社に連絡を取り、発刊につないでくれた
 中島岳志さん。

 現在、東京工業大学教授の中島岳志さんは
 2006年に北大に赴任した数か月後
 久住さんと出会った次の日に「くすみ書房」を観に行き
 一発でほれ込んで
 なんと近所に引っ越してきてしまった人(笑)
 
 「ソクラテスのカフェ」の本談義のゲストはもちろん
 「大学カフェ」の企画も立ち上げ
 発寒や琴似を元気にする仕掛けを
 地元の大勢の方と議論を重ねながら牽引した張本人で
 久住さんの素晴らしい理解者でした。

 ソクラテスのカフェでのトークイベントをまとめて出版された
 『じゃあ、北大の先生に聞いてみよう』(北海道新聞社刊)も
 中島岳志さん担当編集本。
 久住さんとの対談も収録されています。
 
 180825_1402~01そして装丁は、中島岳志さんの代表作ほとんどの装丁をてがけ
 「ソクラテスのカフェ」本談義のゲストにも呼ばれて
 親交の篤かった矢萩多聞さん。

 ←これは篠路高校図書館講座で
 中島先生と矢萩さんのトークイベントがあった時のチラシ。
 篠路高校では
 久住さんも講演を担当したことがあったと思います。


180825_1427~01 出版社の「ミシマ社」は
 「原点回帰の出版社」として
 社長の三島さん一人での起業から始まり
 現在も社員全員が全チームの仕事をこなすという
 「一冊入魂」の本づくりと
 取次店などを介さない「直取引」という営業スタイルで
 全国の本屋さんに直接本を届けている
 熱いユニークな出版社。

 久住さんは、古民家の一軒屋を事務所としてしている
 ミシマ社の佇まいが素敵だと
 再起のあかつきには
 「ミシマ社のような本屋をやりたい」
 とイメージしていました。
 実際、三島さんにも逢いに出掛けていました。

 ミシマ社さんが運営するウェブマガジン 「みんなのミシマガジン」で
 久住邦晴著 『奇跡の本屋をつくりたい』コーナーの連載が始まっています
 今みたら第4回目があがっていました
 久住さんゆかりの方々による「くすみさんとの思い出」
 おお 吉成さんも登場されていますね〜
 ラストに前の回もリンクされてますので
 ぜひ最初からお読みください
 (まだ続くようです)

 books_kisekinohonya-thumb-150xauto-398そしてそして・・・
 絵本作家のミロコマチコさんによる装画は
 久住さんが想定していた
 新しい本屋さんの店名
 『ブックス グリーン』 そのもの!

 『THE BOOKS green』は
ミシマ社から出ている本のタイトル

 全国の本屋さん365店の書店員さんに
 お勧めの本を1冊ずつ紹介してもらった
『THE BOOKS
  ―365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」』 という本が好評で、
 その続編として出たもの。
 
 『THE BOOKS green』はサブタイトル
 ”365人の本屋さんが中高生に心から推す「この一冊」” で
 中高生向けの選書になっています。

 「ブックス グリーン」
 本の森、というか 本の樹、というか
 本の茂みというか・・・
 きっとミロマチコさんは
 そんな本の緑の葉っぱを描いてくれたのでは・・・

180825_1425~01 くすみ書房 友の会会報「くすくす」で紹介されていた
 『THE BOOKS』 の記事

 これは最初に出た方で久住さんも選書を寄せています。



 久住さんは、中高生の居場所になるような
 そして中高生が本と自由に出会えるような 
 そんな本屋を作りたいと考えてらしたみたい。

 書肆吉成さんでの発刊記念イベントトークは
 この 解説担当の中島岳志さん、
 装丁担当の矢萩多聞さん、
 ミシマ社代表の三島邦弘さん
 そして長女で写真家であるクスミエリカさんの
 4人での公開対談になります。

 180825_2159~01会場となる書肆吉成さんは
 くすみ書房で使われていた本棚を引き継いでくださっている上、
 池内GATE店の店内には
 常設のギャラリー&イベントスペースがあって
 なんだかくすみ書房で展開されていたことが
 ここでも育って拡がってるのだと感じさせてくれます。

 書肆吉成さんは、実店舗を持つ以前から
 「アフンパル通信」という
 詩(だけに限りませんが)の冊子の出版もされているのですが
 くすみ書房は、
 その創刊号の「アフンパル通信」を置いていました。

 店主の吉成秀夫さんが ブログに
 今回の発刊記念イベントについての文章
 というか
 くすみさんから本棚を受け継いだ際のエピソードを綴っています。

 書肆吉成さんのサイト 「札幌の古本屋の窓辺から 〜古書出張買取りの書肆吉成」より
 2018.08.12  「くすみ書房の本棚のこと」

 ラストの3行を読んで
 私は久しぶりに元気が出ました。

 そうだよね。まだ引き継ぐことが出来るし
 学ぶこともできる。
 考えることはいっぱいあるのです。
 まだまだやれます、
 やりますよ!

 という気持ちになりました。
 吉成さん、ありがとう!!

  
 展覧会は、クスミエリカさんが撮影した
 くすみ書房の記録写真をメインに、
 くすみ書房ゆかりの品や書籍の生原稿などが展示されるとのこと。

 ツィッター情報によると
 既に展示準備は終了してるので
 明日から展示は見られるようです!

 因みにクスミエリカさん、
 ご自身の作品は撮影素材をコラージュ・加工して
 イメージを喚起するものを中心とされてますが
 他にも撮影・美術のお仕事で活躍されていて
 つい先ごろ公演があった
 演劇シーズン2018夏レパートリー作品
 イレブンナイン『12人の怒れる男』の
 宣伝写真撮影とメインビジュアル制作も担当されていました♪

 ◆出版記念イベント
  「奇跡の本屋をつくりたい
     〜くすみ書房のオヤジが残したもの展」

●会期: 2018年8月28日(火)〜9月24日(月)
        10:00〜20:00 年中無休
●オープニング&トークイベント:
2018年8月28日(火)
17:00〜 オープニング クスミエリカ氏からの挨拶
18:00〜19:30 中島岳志×矢萩多聞×三島邦弘×クスミエリカ トーク

●入場無料 申し込み不要
 (当日、会場の混雑状況により入場を制限させていただく可能性があることをご了承ください)

●会場: 書肆吉成 丸ヨ池内GATE6F店
     札幌市中央区南1条西2丁目18 IKEUCHI GATE 6F

詳細は特設ページをご覧ください。
https://kusumierika.com/kuniharubook/

180825_1433~01 23日(木)の北海道新聞朝刊にも 本の発行とイベントについて紹介記事がありました

 久住さんとの出会いへの感謝や思い出のほか
 闘病中の久住さんとお話したことをいつかちゃんと書きたいとずっと思っていました

 久住さんの手記を読む前に書いておくべきかな、と思いつつ 間に合わなかったので
 本を読んでその感想と共に
 また改めてまとめてみたい。

 くすみ書房のファンの方も、本好きの方も、
 改めて興味が湧いた方も
 ぜひイベントに足をお運びください!

 180825_1403~02 「くすくす」に載っていた
 くすみさんの似顔絵
 もっと鮮明なのもありますが
 やじるしして「私です」
 と書いてる久住さんの字が
 いいでしょう笑


lora2003 at 16:15│Comments(0)clip!出会い | 

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