????LOTUS 第37号)


発行人/事務局:酒卷英一郎
会計:志賀 康
編集部:丑丸敬史、表健太郎、九堂夜想、曾根 毅

■平成30年(2018)1月印刷発行
■頒価1,000円(税・送料込)


LOTUS第37号 
特集1/言霊の宮へ ― 豊口陽子の世界
特集2/LOTUSプロジェクト《詩と俳句形式》Ⅳ


【巻頭随筆】 
SUTOL Ⅱ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・酒卷英一郎

【特別作品】 
三枝 桂子「伊呂波考(十四)」
鵜の国へまずは鏡の間をくぐる
河童魂水より立ちて雲の峰
錫の盃あれば溢れるはたたがみ

曾根 毅「引戸」
  鬼灯の内に骨やら髪の毛やら
破蓮神仏もまた破れたり
客観の一つは影や百日紅

【特集1/言霊の宮へ ― 豊口陽子の世界】
豊口陽子四百句(志賀康・酒卷英一郎・三枝桂子・九堂夜想 選)
言霊と詩と俳句形式 ―豊口陽子インタビュー(聞き手:三枝桂子)
‐☯‐ なれど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・舟  
豊口陽子の俳句を読む。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・江田 浩司 
壺を旅する・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青山 茂根 
豊口陽子の戦い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・古田 嘉彦 
混沌というポストディクション・・・・・・・・・・・・・・・・・・高橋比呂子 
豊口陽子俳句試論 ―句集『睡蓮宮』を中心に・・・・・・・・・・・志賀  康
〝数学的気配〟をめぐって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 表 健太郎 
 〔一句鑑賞〕
今泉康弘、上田 玄、岡田恵子、高野公一、松下カロ、山本敏倖、丑丸敬史、
北野元生、九堂夜想、熊谷陽一、三枝桂子、酒卷英一郎、佐々木貴子、鈴木純一、
曾根 毅、松本光雄、無時空 映、吉村毬子

【特集2/LOTUSプロジェクト《詩と俳句形式》Ⅳ】
詩の責任 ―志賀康「私家版俳句形式論」に対する批評(後編)・・・・田沼 泰彦

【作  品】
松本 光雄「烏口」
十字架が卜となる世のしまき雲
風騒や無言のままの冬つぐみ

無時空 映「廃文詩集Ab」
囀りに薄れるむくろ蝶の黒
朝を焼け狂い神楽よ巌の華よ

丑丸 敬史「籔艸子」
水蜘蛛に濁りをさそふ秋の風
しぐれては竹林脚をくみなほす

表 健太郎「天地論 ⅩⅩⅥ」
鳥居ひそかスポーツカーに感応し
薔薇に薔薇近づけて得る偽時間

北野 元生「A音 Ⅱ」
A音に化すキミ音叉の母となる
夢中夢のキミ語り手となればなれ

九堂 夜想「滅紫」
滅紫はらめる密のとぐろ寝や
ともし火や天書に沈む鯰いて

熊谷 陽一「よりどりみどり」
筒鳥のぽつぽつ止んで潦
蒼鷺の水松(オンコ)の影に潜しを

酒卷 英一郎「阿哆喇句祠亞αταραξια LⅩⅩⅠ」
露けしと
とんで御露の
また掬ぶ

天骨や
横座に坐すが
我なりと

佐々木 貴子「男虫」
常笑い男は虫に愛されて
虹の木にあまた虫ふるユウレシア

志賀 康「風衣」
峠では風衣を脱ぎ着る儀式あり
著莪前に怒りのままで立つなと婆が

鈴木 純一「第五各駅停車(前編 両毛線①)小山―岩宿」
秋立や助六弁当なかなかに
発車のベルでうごく鯖雲

高橋 比呂子「からんどりえ」
寒到来すいみんすいみんすこし川
からんどりえ梟がとぶ日の阿呆

古田 嘉彦「晩年」
ガラス片・水星混ぜて畑の準備
不連続の水  水から取り出す雨の森

【特別寄稿】
蓮池のオデュッセイア(第一回)・・・・・・・・・・・・・・・・・・今泉 康弘

【LOTUS作品評(第36号より)】
蛇の顕在によるLOTUS作品鑑賞
ならびに句誌天皇制説および散文誌ロックバンド説についての考察・・・松下 カロ
述べて作らず・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・熊谷 陽一

【編集後記】
♝第37号をお届けする。特集は二つ―まず一つ目は、同人・豊口陽子をフィーチャーした【言霊の宮へ―豊口陽子の世界】である。安井浩司唯一の弟子として歩んできた半世紀余りに及ぶ、その句業の豪胆さ、豊饒さよ。しかし、インタビュー巻末にあるように、豊口は現在、不調により俳句活動が困難な状況にある。今回の特集は、そうした意味で豊口陽子俳句世界の探訪と同時に、豊口の恢復と俳句復帰をつよく念願したものだが、内外より豊口へのあたたかいエールが感じられる数多の文章が寄せられた。歌人の江田浩司氏、俳人の青山茂根氏、今泉康弘氏、上田玄氏、岡田恵子氏、舟氏、高野公一氏、松下カロ氏、山本敏倖氏には厚く御礼申し上げる。また、松下氏には同人作品評でも鉄筆を揮っていただいた。加えて、今泉氏には「蓮と俳句」を主題としたエッセイを特別にお送りいただいた。味読を乞う。♝二つ目は【《詩と俳句形式》Ⅳ】である。前号に続き、田沼泰彦氏による「私家版俳句形式論」(志賀康)批評が展開されている。こちらも玩味されたい。♝昨夏、同人の吉村毬子が急逝された。知命半ばというその早すぎる死に、同人一同、未だ自失の中にいる。次号では、その詩魂を弔うべく、吉村の追悼号を予定している。(九堂)
♞人生という川の流れにあって、俳句という杭に引っかかっている芥である、俳人は。人は何かしらに拘泥し、それに絡め取られ、短い人生の貴重な時間をそれに奪われる。それに意味や価値があるのかは二の次である。人は何を残せたかに固執しがちだが、何ものかに囚われた、そのことだけでその幸せを寿ぐべきである。♞マーラーは九つの交響曲を書くと死ぬと信じ9番目の交響曲に番号を付けずに『大地の歌』とした。しかし結局、第十番交響曲は完成させられなかった。♞短い俳句は幸いにも死の間際に断章ではなく完成品を残すことのできる芸術である。ただ、最期の時に未完の俳句断章の続きを考えつつ逝ければ却って幸せであろう。作家も永遠に未完成である。(丑丸)
☪ひと頃、行きつけの喫茶店で推理小説を読むのがひそかな楽しみだった。注文するのはブラックの珈琲だけで、ケーキなどは頼まない。なにしろ推理小説と珈琲は相性が抜群なのだ。☪珈琲の苦味と物語の底を流れる背徳感。どちらも「テイスト」において見事にマッチしている。だとすれば、ここに甘いものを加える余地などないわけだ。また店のマスターも重要な役割を担っていた。☪読書を中断して本から顔を上げると、ときどき彼と視線が合うことがあった。お互い妙に気まずくてすぐに目を逸らすのだが、後から考えると、ぼくは数秒前から見られていたことになる。一体何を?読心術でも試していたとすれば、あの店主も探偵一族だったことになる。(表)
♔一昨年、京都で定期的に開かれている俳句の勉強会にて、森信雄棋士のお話を聞く機会があり、そのことがきっかけで小学生の娘と将棋を指してみた。盤と駒を購入し、子供向け入門書を読んで駒の働きや手筋を習得。面白そうだということで、娘は近所の小学生対象の将棋教室に通っている。子供の吸収力、上達スピードは早く、一年後には全く歯が立たなくなってしまった。♔加藤一二三、藤井聡太棋士の人気もあり、小学生向けの将棋大会などはどれも大盛況だ。コンピュータとプロ棋士との対局も注目度が高い。将棋を知るにつれ、純粋に強さのみを求める勝負の世界かと思いきや、それだけではない駆け引きの面白さ、指し手の持ち味にも気づくようになってきた。(曾根)


■LOTUS会合予定(2018年)
     
2/24(土)句会(※投句締切り 1/24 (水))
王子「北とぴあ」801号室(13:00~17:00)

4/21(土)句会(※投句締め切り 3/21 (水))
王子「北とぴあ」802A号室(13:00~17:00)
       
6/16 (土)句会(※投句締め切り 5/16 (水))
王子「北とぴあ」801号室(13:00~17:00)
       

【LOTUS句会/見本誌希望/同人参加希望の方へ】
LOTUS 句会 〜一般参加、歓迎〜
日時 偶数月 原則 第四土曜日 午後1時〜5時
会場 王子「北とぴあ」(JR「王子駅」より徒歩5分)
出句 三句(三句選)/会費1000円
■本句会は「事前投句制」です。句会参加者はあらかじめ投句締切日(句会日の一か月前)までに句会幹事(酒卷英一郎宛)へ作品三句をご投句(郵便、Eメール等)ください。後日、句会幹事より清記表・選句用紙が送られます。事前に選句(三句選)を済ませ、句会当日に清記表・選句用紙をご持参ください(出席不可の方は、句会前日までに句会幹事へ選評をお送りください)。また、見学のみも可能です。

●「LOTUS」は句会および批評活動を通して〈詩〉としての俳句の可能性を追求する現代俳句グループです。偶数月に句会、奇数月に研究・合評会を行い、実作・評論の充実を図りつつ俳句への熱量を高めていくことを旨としています。同人参加を希望される方は、随時、自作の俳句作品二十句に略歴を添えて、下記事務局までお送りください。追って、ご連絡いたします。

句会投句先/同人参加向け作品送付先/その他、問い合わせ
〒338-0003 さいたま市中央区本町東7-6-11
LOTUS事務局 酒卷英一郞宛  E-mail: sakamakie@jcom.home.ne.jp

■句会参加者(計22名)
《LOTUS》丑丸敬史、表 健太郎、九堂夜想、熊谷陽一、三枝桂子、酒卷英一郎、鈴木純一、高橋比呂子、古田嘉彦、松本光雄、無時空 映
《一般参加者》青山酔鳴、井東 泉、今泉康弘、上田 玄、浦 邉、舟、田沼泰彦、藤川夕海、梵 一彦、山口可久實、山田千里


■最高点句

ともし火や天書に沈む鯰いて(6点)         九堂 夜想

その他、次の作品に点数が集まった。

口移しされしぶだうの育ちゆく(4点)        丑丸 敬史


以下、投句参加者の作品一句―

蚕蛾の恋を主食として果てぬ             青山 酔鳴

寒月光死を向く命静かなり              井東 泉

神々の黄昏秋刀魚焼く煙               今泉 康弘

沖から
防人
ガリ版刷りの
詩書を持ち                     上田 玄

死にまねをしつつ死にゆく冬の虹           丑丸 敬史

海鼠から海鼠の距離は不定なり            浦 邉

降る雪にはるか洪水聞き澄ます            表 健太郎

滅紫はらめる密のとぐろ寝や             九堂 夜想

月代に影いちまいや火消し鳥             三枝 桂子

ことの葉の
是の早稻なる
早よ召され                     酒卷英一郎

弱法師へ地中ノヘミノネガエリヌ           舟

月の霜
置くや折しも
ピアニシモ                     鈴木 純一

からんどりえ梟がとぶ日の阿呆            高橋比呂子

凍死まで
蜜吸ふ蝶の
無声音                       田沼 泰彦

菩提樹の実やくちびるは放しやる           藤川 夕海

路面電車蠟燭灯すのが切符              古田 嘉彦

後朝の烏這ふ底冷えの街               梵 一彦

足長の影と歩むや冬落暉               松本 光雄

ひとつふたつ香炉を濡らす星の数           無時空 映

祈りより
遠く南瓜が

祀られる                      山口可久實

米を研ぐ冷えた右手の無言なる            山田 千里



■LOTUS会合予定(2018年)
2/24(土) 句会(※投句締切 1/24(水))
  王子「北とぴあ」801号室(13:00~17:00)

4/21(土) 句会(※投句締切 3/21(水))
王子「北とぴあ」 802A号室(13:00~17:00)

6/16(土) 句会(※投句締切 5/16(火))
王子「北とぴあ」 801号室(13:00~17:00)



【LOTUS句会/見本誌希望/同人参加希望の方へ】
LOTUS句会 〜一般参加、歓迎〜
日時 偶数月(原則)第四土曜日 午後1時〜5時
会場 王子「北とぴあ」(JR 王子駅より徒歩5分)
出句 三句(三句選)/会費1000円

■句会参加者は、あらかじめ投句締切日(※句会日の一か月前)までに句会幹事(酒卷英一郎宛)へ作品三句をご投句(郵便、Eメール等)ください。後日、句会幹事より清記表・選句用紙が送られます。事前に選句(三句選)を済ませ、句会当日に清記表・選句用紙をご持参ください(出席不可の方は、句会前日までに句会幹事へ選評をお送りください)。また、見学のみも可能です。

「LOTUS」は句会および批評活動を通して〈詩〉としての俳句の可能性を追求する現代俳句グループです。偶数月に句会、奇数月に研究・合評会を行い、実作・評論の充実を図りつつ俳句への熱量を高めていくことを旨としています。同人参加を希望される方は、随時、自作の俳句作品二十句に略歴を添えて、下記事務局までお送りください。追って、ご連絡いたします。

句会投句先/同人参加向け作品送付先/その他、問い合わせ
〒338-0003 さいたま市中央区本町東7-6-11
LOTUS事務局 酒卷英一郞宛  E-mail: sakamakie@jcom.home.ne.jp

■ 句会参加者(計21名)
《LOTUS》丑丸敬史、表 健太郎、九堂夜想、三枝桂子、酒卷英一郎、佐々木貴子、鈴木純一、高橋比呂子、古田嘉彦、松本光雄、無時空 映
《一般参加者》青山酔鳴、今泉康弘、上田 玄、浦 邉、髙坂明良、舟、藤川夕海、梵 一彦、山口可久實、山田千里


■ 最高点句

カンナ燃ゆ母よ何度も俺を産め(6点)        髙坂 明良

その他、次の作品に点数が集まった。

地の果てに厠がありて呼ばれたり(5点)       丑丸 敬史

黒を洗えば京が現れ立ちすくむ(4点)        古田 嘉彦


以下、投句参加者の作品一句

ひまわりに中華思想のフィボナッチ          青山 酔鳴

ひぐらしや暗き湖水に足入れて            今泉 康弘

こおろぎ
宿世
繕いそむる
蕎麦殻枕                      上田 玄

國生みの餘滴をこぼす磯榮螺             丑丸 敬史

帰り着き立ちこめてゐるのは花野           浦 邉

あらびあの
さんじよけしたる
すなあらし                     表 健太郎

蛇や跳ぶ風に雌雄のあるらんと            九堂 夜想

古ル嗄れの鴉の聲を野に祀る             三枝 桂子

むらさきに
ただ點描の
しきぶかな                     酒卷英一郎

男来る橋また橋を虹にして              佐々木貴子

しらたまのややみごもりぬななかまど         舟

下野や蟷螂母とならんとす              鈴木 純一

網走の夏花いちめん打擲す              高橋比呂子

豊水や青空色のかもめ号               藤川 夕海

縦に裂かれた金魚横に裂かれた着物          古田 嘉彦

名月や空(くう)の空(くう)なる高架上          梵 一彦

褶曲の青山ふかくこと埋まる             松本 光雄

うばいぬるかな底くれなゐの文字細く         無時空 映

夏草と
のっぺらぼうは

不死身に候                     山口可久實

わたしたちキリトリ線のてんてん           山田 千里



■ LOTUS会合予定(2017年~2018年)
11/18 (土) 第13回「『去来抄』を読む会」
      王子「北とぴあ」801会議室(13:00~17:00)
       
12/16(土) 忘年句会(※投句締切り 11/16・木)  
王子「北とぴあ」801会議室(13:00~17:00)
       
2018年
1/27(土)  王子「北とぴあ」   601会議室午後(13:00~17:00)
第14回「50句合評会」50句出句者/松本光雄
(※参加希望者は下記問い合わせ先まで御一報ください。)

2/24(土) 句会(※投句締切り 1/24(水))
  王子「北とぴあ」801号室(13:00~17:00)


【LOTUS句会/見本誌希望/同人参加希望の方へ】
LOTUS句会 〜一般参加、歓迎〜
日時 偶数月(原則)第四土曜日 午後1時〜5時
会場 王子「北とぴあ」(JR 王子駅より徒歩5分)
出句 三句(三句選)/会費1000円

■ 句会参加者は、あらかじめ投句締切日(※句会日の一か月前)までに句会幹事(酒卷英一郎宛)へ作品三句をご投句(郵便、Eメール等)ください。後日、句会幹事より清記表・選句用紙が送られます。事前に選句(三句選)を済ませ、句会当日に清記表・選句用紙をご持参ください(出席不可の方は、句会前日までに句会幹事へ選評をお送りください)。また、見学のみも可能です。

「LOTUS」は句会および批評活動を通して〈詩〉としての俳句の可能性を追求する現代俳句グループです。偶数月に句会、奇数月に研究・合評会を行い、実作・評論の充実を図りつつ俳句への熱量を高めていくことを旨としています。同人参加を希望される方は、随時、自作の俳句作品二十句に略歴を添えて、下記事務局までお送りください。追って、ご連絡いたします。

句会投句先/同人参加向け作品送付先/その他、問い合わせ
〒338-0003 さいたま市中央区本町東7-6-11
LOTUS事務局 酒卷英一郞宛  E-mail: sakamakie@jcom.home.ne.jp

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