最初に断っておくと、僕は普段ゲームをしません。昔はよく、それこそ人生かけるほどやっていた時期もありましたが、今は全くです。何故かと言うと、物事を複数同時に走らせながら進めていくことが非常に苦手で、シングルタスク脳と言うか、何か一つのことにフォーカス出来た時には出力が高いんですが、なかなかそうはならなくて、でも株を上手くやって行くためにはなるべくその状態に近づけなければならない。なので、スマホゲーム特有のどうにかしてプレイヤーに遊ぶことを強いる設計というのは非常に相性が悪いんです。ログインボーナスとかスタミナとかデイリークエストとか、そういうものに気を取られ始めるとつい意識が分散してしまいがちなのです。

 ところが、今年たまたま新しいゲームを3つやってみて、そのゲームシステムが驚くほど異なっていることに気がつきました。最初にやったのはカジュアルゲームで、始めた理由は当時の投資先の新作だったからです。これは典型的な搾取系のゲーム設計で、プレイするにはスタミナ消費、最上位クラスのレアはガチャの大当たりの複数合成に加え、キーアイテムとして、単純作業であるデイリークエストでしか手に入らないアイテムを大量に集める必要があるという、とにかくプレイヤーを縛り付けてでもアクティブにさせようという意図がハッキリしているクソゲーでした。

 次にやったのがドリコムのダービースタリオンマスターズ。90年代に生まれ今でも多くのファンを擁する競馬ゲームの金字塔が遂にスマホに登場ということで、リアル競馬にも大量課金している身としてはやらざるを得ない!と意気込んでいたのですが、これも種牡馬がガチャでしか手に入らないという驚愕の仕様に即投げしました。その背景には、昔自分がアホほどやり込んだゲームだからというのもあると思います。

 だって、あの高価なSFC後期のカセットですら定価12800円を払えばいくらでも遊び放題だったのに、ディープインパクトを1回つけるだけで下手すると2万とか3万ガチャを回さなきゃいけないってどう考えてもキチガイなんですよね。当時まだ種付け料が安かったとは言え、ダビスタ3なら初期牝馬に1500万のサンデーサイレンスをつけることだって可能だったわけです。オオシマナギサにマチカネイワシミズではなくノーザンテーストをつけてしまって全く走らないなんて初心者にありがちな失敗をする楽しみさえ奪われているなんて、往年のファンからするとありえないわけですね。だからスタミナ消費が発生するところまで行く前にやめてしまったので、その先のことはわかりません。

 そしてその後にやったのがサイバーエージェントのシャドウバースなんですが、これやってみてびっくりしました。まずスタミナがないです。1日中遊びまくってもお金が必要になることはありません。遊戯王とかマジックザギャザリングみたいなカードゲームなので、勝とうとしたらガチャで強いカードを揃える必要があるんですが、それも最上位のレジェンドクラスが割と気さくに手に入るし、目当て以外のレアが出てもそれをレッドエーテルという素材に還元することができて、そこからレシピがなくても未入手のカードを生成することができます。なんとなくネクロマンサーで始めたんですが、3万円分回して要らないのを分解から生成したら、欲しいカードは一通り揃いました。あとは対戦を進めていくだけ。このあとどこにお金を使うところがあるのかわからないという感じになっています。

 正直、この仕様でセールスランキングの上位に顔を出しているのって凄いことだと思います。相当な人がやってるということではないでしょうか。そしてここからが本題なんですが、これを作ったのはあのサイバーエージェントです。正確には子会社のサイゲームスですが、僕はそのイメージからどうせガンガン搾取して売り上げているんだろうと思っていたら実態は全く異なっていて、このタイトルは相当なチャレンジをしているなという風に感じました。もうこの感覚になれてしまうと、旧来のプレイヤーを運営側がコントロールしにかかるタイプのゲームは人がつかなくなるのではないかと思います。

 更に、ここからは任天堂/DeNAがスマホゲームを本格投入してきます。ポケモンGOで任天堂IPの威力を思い知ったばかりですが、第一弾として出てきたスーパーマリオランは1200円の買い切り型で全ての機能を遊べることが明らかになっています。任天堂という会社の性質から考えて、後に続くタイトルも決して重課金やつまらない作業を強いるような設計にはしてこないでしょう。

 そういうタイトルが世の中を席巻するようになると、プレイヤーに無意味なストレスをかけ、無価値なデジタルアイテムに高額な課金をさせて、まるで紙幣を刷るが如く稼いでいたタイプの会社は相当きつくなりそうな気がします。少なくとも、スマホゲームにおいては超のつくライトユーザーである僕の感覚では、もうストレスフルなゲームをやる気にはなりません。だってお金を払ってつまらない思いをするなんて、常識で考えておかしいですからね。

 2017年のスマホゲームのキーワードは「低ストレス」となり、重課金に対する反旗の年となるのかもしれません。こうしたゲームの登場を受けて、各社がどのような戦略の見直しをしてくるのかに注目していきたいです。

※基本シャドウバースに衝撃を受けて勢いで書いただけの雑文です