2007年07月04日

少女には向かない職業⇔桜庭一樹3

少女には向かない職業 〔桜庭一樹〕

あの夏を美しい、とふいにあたしは思う。
…強くなりたいな。
強くて優しい大人になりたい。
力がほしい。
でも、どうしたらいいのかな。
これは、ふたりの少女の凄絶な《闘い》の記録。

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桜庭さんの作品、話題になっていたので初読みしてみました。

軽いタッチでとても読みやすい作品でした。
後々まで心に残る作品かと聞かれたら悩みますが。
外から見るだけではわかりにくい年代を、さらっとわかりやすく描いていると思います。

展開からして破滅的な結末しかないだろうとは予想していました。
生命を奪うものは、生命を奪われる。
もっとも単純な法則が少女たちを通して語られます。

ふれあいたいのに壁を作ってしまう、道を外れていくのがわかりやがら修正が出来ない。

抱え切れない荷物を背おわされた二人の少女が、とても哀しく思えました。



lovehon at 07:01│Comments(14)TrackBack(4)clip!桜庭一樹 

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1. 少女には向かない職業 〔桜庭一樹〕  [ まったり読書日記 ]   2007年07月04日 19:29
3 少女には向かない職業 ≪内容≫ 島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う―強くなりたいな。 強くて優しい大人になりたい。 力がほしい。 でも、どうしたらいいのかな。 これは、ふたりの少女の凄絶な“闘い”の記録。 (BOOKデータベースより)
2. 少女には向かない職業  桜庭一樹  [ 今更なんですがの本の話 ]   2007年07月04日 22:50
以前『少女七竈と七人の可愛そうな大人』で紹介した桜庭一樹さんの『少女には向かない職業』です。冒頭から人をふたり殺したと始まったのはこの本になります。 この作品は七竈ほど空気の濃さは感じなかったのですが、独特の雰囲気はやっぱりあると思いました。 ゴシック....
3. 少女には向かない職業 桜庭一樹  [ 粋な提案 ]   2007年08月09日 04:38
カバーフォト:Ben Jobfield。 著者はゲーム等のノベライズと、多彩なライトノベル作品を執筆。東京創元社のミステリ・フロンティアシリーズの1冊で初の一般向け作品です。「2006年度版このミステリーがすごい!」
4. 少女には向かない職業 桜庭一樹  [ 色々なポイント+α ]   2007年10月02日 00:09
少女には向かない職業 桜庭一樹 島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う―強くなりたいな。強くて優しい大人になりたい。力がほしい。でも、どうしたらいいのかな。これは、ふたりの少女の凄絶な“闘い”の記録。(「BOOK」データベースより) 女子中学生二人の....

この記事へのコメント

1. Posted by エビノート   2007年07月04日 20:35
桜庭さんの作品、初だったんですね!
重苦しい展開なのに、結構サラリと読めますよね。もう少し掘り下げてもいいのかなぁ〜という印象はありましたが、
主人公の少女たちの心理描写が上手いなぁと感じました。
2. Posted by らぶほん   2007年07月04日 23:50
⇒エビノートさん
初読みなのに構えずに読むことができました。
あの年代独特の世界をうまく捉えていたと思います。
桜葉さんの他の作品も読んでみたいですね。
3. Posted by たまねぎ   2007年07月05日 00:08
桜庭さんは少女時代のはかなさをうまく書くと思います
ストーリー的には滑稽さもあるのですがそれもまたよかったりも
今、新作が待ち遠しい作家の一人です
4. Posted by らぶほん   2007年07月05日 00:22
⇒たまねぎさん
桜庭さんの作品は構えずに読めそうなので、次も遭遇できたらぜひ読みたいと思っています。
ふと思い出してみました。
自分の中学時代とか意外に鮮明に覚えていて驚きました(笑。
5. Posted by 藍色   2007年08月09日 04:49
はじめまして。
こちらの記事にトラバさせていただきました。
この年代特有の、気持ちとずれてしまう行動。
主人公の心境がよく伝わってきましたね。

コメントやトラバ返しなどいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
6. Posted by らぶほん   2007年08月09日 14:30
⇒藍色さん
TBとコメントありがとうございました。
普段は携帯からなのでTBが出来ないのですが、今日はたまたま出来ました(笑。
どうやらfc2は携帯からだと無理なようです。

初桜庭さんでしたが、もっと他の作品も読んでみたいと思ってしまう作品でしたね。
7. Posted by june   2007年09月08日 14:03
私も桜庭さんの作品、最近読み始めました。
少女を描くのがすごく上手くて、すっかりはまっています。
それにしてもこれは切なくて哀しかったです。
8. Posted by らぶほん   2007年09月08日 14:33
⇒juneさん
この作品に出てくる少女たちは、どこにでもいそうな要素を持ちながら異端児としての側面も併せ持つ、不思議な少女たちでした。
作品名も個人的にはとても気に入っています。
9. Posted by しお   2007年10月01日 23:58
他の作品と比べると強い部類に入る二人だと思いますね。自分でなんとかしてますからね。まあ葵は静香にほだされて?強制的に?って感じではありましたが、、、
10. Posted by らぶほん   2007年10月02日 06:09
⇒しおさん
コメントとTBありがとうございました。
初読みしたときは、「少女がバトルアックスって!」と驚きもし、インパクトもありました。
が、その後現実社会で手斧や鉈での未成年犯罪が相次ぎ、恐ろしい気もしています。
二人の少女が壊したものは、敵対していた大人ではなくて、閉じられた自分たちの世界を取り囲む壁だったのかもしれない!とも、再読して思いました。
11. Posted by ディック   2008年01月18日 20:46
>ふれあいたいのに壁を作ってしまう、道を外れていくのがわかりやがら修正が出来ない。
ああ、そうですね、的確な表現です。
この作家さんは、その辺りの描写が上手いですねぇ。
12. Posted by らぶほん   2008年01月19日 07:43
⇒ディックさん
コメントありがとうございました。
少女だけが持っている残酷さや純粋さ、閉ざされた思考や揺れ、桜庭さんは本当にこの世代の描き方が上手いですよね。
直木賞受賞作の「私の男」はすでに図書館で予約済みです。
順番が来るのが楽しみです。
13. Posted by 苗坊   2008年04月15日 22:11
こんばんわ。TBさせていただきました。
本当に、切なかったです。
心にずしっときますよね。
葵も静香も、大人たちがもっと気付いていれば、もっと違う方法もあったと思うんですけど・・・。
私も「私の男」予約中です。なかなか回ってきません^^;
14. Posted by らぶほん   2008年04月28日 15:15
⇒苗坊さん
少女たちだけが持つ残酷さ、閉鎖的な世界で完結していく物語。
本当にこの世代の描き方は、すごいと思います。

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【ごあいさつ】
こんにちは、らぶほんです。
いつも来てくださって、ありがとうございます。

個人的な感想なのでたまに辛口のときもありますが、大きな心で流してやってください。
ジャンルはばらばらですが、犯罪にかかわる小説(推理小説、警察小説、ノンフィクションなど)多いかもしれません。

今年は古典や海外小説も読んでみたいと思っていますが、部屋を占拠している積読本の山が終わらないとどうにもならないような・・・。
減らすつもりで読んでいるのですが、購入するスピードの方が勝っているようです。

どんなに古い記事にでもコメントをいただければ、とても励みになります。
これからもマイペースで読書を楽しんでいくつもりなので、よろしくお願いします。

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