2006年05月13日

群青の夜の羽毛布

群青の夜の羽毛布
監督:磯村一路
出演:本上まなみ , 玉木宏 , 野波真帆 , 小日向文世

Story
直木賞作家・山本文緒の小説を映画化した、本上まなみ主演のサスペンスドラマ。厳格な母親からの束縛を受けているさとるは、ある日大学生の鉄男と出会い、やがて交際を始める。しかし母の干渉がエスカレートし、さと...(詳細こちら

【感 想】
『プラナリア』を読んで山本文緒さんの感性が好きになりました。
きっと、この原作も “離れたくても離れられない母娘の強い、が歪んでしまった絆” をサラッとしながらも的確に描いていると思う。

が、映画では何かが足りなかった。

冒頭から「この映画は変な(登場人物の)映画です」と見せてしまい、「変」を思わせぶりに延々と見せられるとそれは「変」をスケッチしているだけで、本当に描かれるべき人間の内に潜む異常性のインパクトが消失してしまう。
結局、主人公も若い男も母親も、類型の域を出ていない。

描くべき大事なディテールをすっ飛ばしてしまっているから人間の恐さも、いとおしさも今ひとつ伝わってこない・・・

詳しく書くとネタバレになるので書けないが、この映画は主人公が自分の人生を「リセット」してしまおうとある行動を起すところがクライマックスだと思う。が、そのクライマックスをあと数秒多く描くことでずいぶん訴える力も違ってくると思うんだけど、そこさえもサラッと通り過ぎているみたい・・・。

そういう意味で、物足りなさは感じたけれど、現代の親子関係ってこの映画で描かれたような親子関係が多いような気がする。そんな現実に問題提起をするという意味では、とても興味深い作品だと思う。

 



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この記事へのコメント
懐かしいですねえ。

4年くらい前の作品。
でも最近ちょこちょここの映画のことが話題にあがっています。今更何故なんだろう?

ほんじょ主演の映画、山本文緒さんが描いた女性の深層心理を丁寧に演じていますね。

久しぶりに見たい衝動にかられました。
Posted by MH-Lotus at 2006年05月13日 19:53
コメント、ありがとうございました。

コメントいただいてから、観た直後に書いていた感想をUPしましたが、後出しじゃんけんみたいにすみません<m(__)m>

本上さんって、この映画で初めて女優さんとしての彼女を見たのですが、不思議な雰囲気を持った役もきちんと演じられるいい女優さんなんだと改めて知りました。

この映画はもしかしたら、これから先もちょくちょく話題になるかもです。
日本でもやっと知られるようになって来た“人格障害”の母娘を描いた映画ですから。

平塚で起こった母親による娘殺害(他に4遺体・遺骨発見)事件、母親は明らかに人格障害で娘はその犠牲者・・・この映画と被る関係と私は感じています。
Posted by ラブママ at 2006年05月14日 07:50