
今までは、いや今やっと、僕の人生とは全く別のものだと認めた彼女の人生。もう交叉することはないと割り切った彼女の人生。
その彼女の近況を、後輩から初めて聞いて、もう僕の中では死んだ、いや消え去った彼女が、本当はまだ生きていて、しかもすぐそこで暮らしていると知ったのだった。知ったというか、今まで気づかないふりをしていたこと、そういう事実を目の前に突きつけられたということだ。
途端に会いたくなって、会社ではそんなことを忘れているはずなのだけれど、今またそんなことを思い出して会いたいと思っている。春だからだろうか?また消え去りたくなっている。彼女と会えない人生なんていう物に僕はなにも価値を感じないのだよ。だからお前も愛してくれなんていう傲慢さもないのだよ。だからどうしようもない。
ここ数ヶ月、彼女への気持ちに区切りをつけた気持ちでいたけれど、それは一旦気持ちをダムに溜めていただけだと思えてきた。今、その気持ち一斉放水中。