2007年11月16日

銀雨サスペンス 女組長鴬生聖雪の微笑みにこの世の地獄を見た

こんばんは、世の中には触れてはいけないものがあると思います。

という訳で今日はそんな話

前回のあらすじ
これからこうなった


「やばい、これはヤバイ!もう見つかるぞ!」
隣を走る長身の男が叫ぶと
「まだ諦めるのは早い、天浦の家まで辿りつけば、きっと望みはある」
その後ろにいた頬に二本の傷を持つ男が悲観的な意見を制する
「でも、このままだと……」
僕は呟き、背後に視線を向ける。
振り向いた方向には着物を纏った若女将(総代)が微笑みながらこちらを追いかけてくるのが見えるようだ。

その雰囲気に逃げるかのようにランニングを続ける3人
やがて、その空気に耐えかねた長身の男――天城剛一が口を開いた。
「よーし!寅靖、影郎、俺に考えがある!」
「何?」
「何ですって?」
その言葉に顔を向けると僕と二本傷の男、その名は渕埼寅靖。

「ここは三方向に別れよう。そして一人が犠牲になっている間に残りが逃げるんだ」
「ちょwww天城さん!?」
明らかに他人を踏み台にして自分が生き残る気満々だ。

「いや……あながち悪い手ではない」
その案を聞いた渕埼寅靖が同意の声を上げた。

「上手くやり過ごせば全員無事に生き残れるかもしれん」
「さすが寅靖!よし、ここはラストスタンドの意地を見せてやろう!」
同意者の出現に気を良くした天城さんが声高々に叫ぶ。
その雰囲気に僕も折れることにした。

「分りました、ここで一網打尽になるよりもマシですしねえ。でも僕」
一呼吸置いて、言葉を続ける
「……キャスターだったんですけど」

「……」
「……」
一瞬空気が固まったが、それを無視して僕達は別れた。


「ここまでくれば大丈夫なはず……」
三方向に別れ、雑踏の中を走りぬけたあと、自販機で飲み物を買いながら僕は呟いた。
いくら若女将でも体力差はある、これくらい走れば充分に撒けるは――

「うふふー見つけましたよー、かーげろーさぁん♪」

背後から鈴の音のような涼やかな声が聞こえた。

ギギギっと(この時は本当に音がした気がした)首を回してみると……そこには鴬生先輩がいた

「うわぁあああ!?」

人生で上げたことが無いほどの情けない声を上げて、僕はその場から逃げ出した。

何故だ、仮にも元忍者の僕が、何故?
彼女はエシュロンでも味方につけているのか?
そんなことを考えながらふと自分の肩を見ると、一匹の蟲が規則的な光を放っていた。

……白燐ビーコン!?(注:アンオフィです)

舌打ちして肩の蟲を打ち払うと僕は手近にあるビルに飛び込んだ。
大丈夫だ、もし追いつかれたとしても僕には奥の手がある。

自分の考えを信じて一気に階段を駆け上がり、
施錠されたドアをこじ開けて屋上にでる。

「……ふう」
晴れた空に少しだけ安堵を覚え、息を吐いた。

カツーン、カツーン

み つ か っ た ?

慌てて転落防止用の柵を駆け上がり、一気に飛び降りた。

エアライド

月のエアライダーが持つ能力。
これを持つ者はどんなに高いところから飛び降りても机から飛び降りる程度の落下ダメージにしかならない。
さらにルチャリブレで鍛えた受身を組み合わせることにより、あらゆる高さからノーダメージで着地することが出来るのだ。

「……よし!」
会心の受身をとり、その勢いで一気に立ち上がると思わず拳を握る。
後はこのまま逃げれば――

「わあ、相変わらず見事な受身ですねー」

「……え?」
背後からの声に思わず振り向くと――



――ザシュッ!(画面暗転)



luchakage at 00:54│Comments(0)TrackBack(3)日記 

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